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横浜眞葛焼 宮川香山の技(5/30~8/4)岡山・吉兆庵美術館

 安政6(1859)年に横浜港が開港されて十年余り、高い志を持って、京都から横浜へ移住し、開窯をさせた一人の男性がいました。
 初代宮川香山(本名虎之助)は、京都で代々伝わる眞葛窯の四男として誕生しましたが、父と長兄の不幸が続き、19歳で家督を継ぎました。技量の高さは評判となり、朝廷への献上茶碗の制作や岡山・虫明窯での技術指導といった経験を積みましたが、幕末の動乱で需要は激減のため経営難となり、販路を海外へ見据えて横浜への移住を決断したのでした。
 1871(明治4)年に移住した当初は原料となる土探しから始まりました。外国人好みのデザインや色彩の模索を経て、5年後の1876(明治9)年に開かれたフィラデルフィア万博では、装飾陶器の分野で入賞。その後も、各回の万博へ出品し、数々の賞を受賞しました。初期の眞葛窯では、大胆でユーモアのある彫刻を活かした花瓶や鉢を得意とし、1889(明治22)年頃からは、ピンクや黄色に上品なグラデーションを施して透明釉をかけた釉下彩の技術も開発。コペンハーゲン窯やセーブル窯らと競争し、時には影響を与えていたと言われています。日本国内では、1896(明治29)年に帝室技術員に認定され、陶芸界の頂点に立ちながら後輩の陶芸家たちの相談役として、最晩年まで現場での指揮を続けました。その後も、4代目まで繁栄しましたが、1945(昭和20)年の横浜大空襲によって窯が焼失し、横浜眞葛窯も終焉を迎えました。
 今回は世界を魅了した横浜眞葛焼の数々を、吉兆庵美術館コレクションからご紹介し、「明治の超絶技法」と呼ばれる、香山の技術を細部までじっくりとご覧いただきたいと思います。

開催情報

■期間
 令和6年5月30日(木曜日)~8月4日(日曜日)

  ※休館日:6月3日(月曜日)、17日(月曜日)、7月1日(月曜日)

■場所 岡山・吉兆庵美術館

■時間 10時から17時(入館は16時30分まで)

■料金 大人・高校生   600円
    小・中学生    300円
    65歳以上    480円

岡山・吉兆庵美術館

ギャラリートーク

【日時】 令和6年6月1日(土曜日)、7月6日(土曜日)
各日とも午後2時から(約20~30分) 

【場所】 2階展示室

当館職員による作品についての解説を聴きながら、展示会をお楽しみいただけます。

※参加には入館券が必要となります。

※事前申し込みは必要ありません。

施設情報

※展覧会・イベントの内容等については上記施設へお問い合わせください。