ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
現在地 トップページ > 組織でさがす > 環境文化部 > 感染症情報センター > 水痘(入院例に限る。)

本文

水痘(入院例に限る。)

印刷ページ表示 ページ番号:0399800 2014年9月19日更新感染症情報センター

水痘・帯状疱疹ウイルスの初感染による感染症のうち24時間以上入院を必要とするものである(他疾患で入院中に水痘を発症し、かつ、水痘発症後24時間以上経過した例を含む。)。

 冬から春に好発する感染症であるが、年間を通じて患者の発生がみられる。飛沫、飛沫核、接触感染などで感染する。潜伏期は2~3週間である。免疫がなければいずれの年齢でも罹患する。母子免疫は麻しんほど強力ではなく、新生児も罹患することがある。症状は発熱と発疹である。それぞれの発疹は、紅斑、紅色丘疹、水疱形成、痂皮化へと約3日の経過で変化していくが、同一段階の皮疹が同時に全身に出現するのではなく、新旧種々の段階の発疹が同時に混在する。
 発疹は体幹に多発し、四肢に少ない。発疹は、頭皮、口腔などの粘膜にも出現する。健康児の罹患は軽症で、予後は良好である。ただし、免疫不全状態の者が罹患した場合は重症化しやすく、致死的経過をとることもある。成人での罹患は、小児での罹患より重症である。
 合併症としては、肺炎、脳炎、小脳炎、小脳失調、肝炎、心膜炎、細菌の二次感染による膿痂疹、蜂窩織炎、敗血症などが報告されている。
 免疫不全状態にある者が、水痘・帯状疱疹ウイルスに初感染し、水痘を発症した場合には、播種性血管内凝固症候群(DIC)、多臓器不全、内臓播種性水痘などを合併し、極めて重篤な経過をとる場合がある。水痘出現前に激しい腹痛や腰背部痛を伴うことがある。
 出産5日前から出産2日後に母体が水痘を発症すると、妊婦自身が重症化する可能性に加えて、児が重症の新生児水痘を発症する可能性がある。
 また、他疾患で入院中の患者が水痘・帯状疱疹ウイルスに初感染し、水痘を発症した場合、入院期間の延長や、基礎疾患に影響を及ぼすことがある。

※ 各感染症情報については、厚生労働省のホームページより文章を引用しています。