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CLTの建築コスト調査を行いました!<平成29年度>

印刷ページ表示 ページ番号:0600682 2019年3月19日更新林政課

< CLT建築コスト調査 >

 新たな建築資材として注目されているCLT(直交集成板)の利用促進を図るため、(一社)岡山県建築士事務所協会と連携して、実際に建築されたCLT造の建物と同建物を鉄筋コンクリート造等で建築した場合のコスト比較検討等に取り組みました。

 ○ 保育施設(平屋建)
   基礎写真 保育施設写真 

 ○ 事務所付寄宿舎(3階建)
   組立写真 事務所付寄宿舎写真

実施内容及び結果の概要

1 検 討 会
 (一社)岡山県建築士事務所協会にCLTコスト比較ワーキンググループ(10名)を 設置し、検討会を開催

2 実施内容
(1)建築コスト比較検討

 CLT造で建築された事例(県内2施設)を基に、鉄筋コンクリート造(RC造)及び鉄骨造(S造)のプランを作成し、建築コストの比較検討を実施しました。

(2)CLT造建築の課題整理
 CLT造で建築された県内5棟の設計者及び施工者にヒアリング調査を実施しました。

3 結果の概要
 ○ 2施設の事例分析では、一定の条件のもとで、CLT造とRC造、S造を試算すると、ほぼ同額の結果となった。  
   ※一定の条件・・・(1)内装は、木質仕上げ (2)断熱は、CLT造と同程度

(明らかになった利点)
 ・ CLT造は、躯体の重量が軽く、RC造に比べ基礎工事費が低減される。
 ・ CLT造では、現し仕上げとすることで、RC造等より躯体以外経費(内装工事) が低減される。

(課 題)
 ・ 躯体経費として、CLT造では、材料費に加え、接合部分の加工・取付金物の経費が嵩む。
 → 今後、取組利用事例が増えれば低減が期待される。

(その他)
 ・ 工期のうち、現地での建て方期間は、短縮されるが、設計期間等は長くなる傾向 がある。
 → 事例が増えれば、設計期間短縮が期待される。
 ・ CLT造では、基礎のアンカーボルトの精度確保が必要となる。

(参考) 建築コスト比較調査

○ 対象物件の概要
 ・ 保育施設 : 平屋建(301m2)、CLT使用量 86m3
 ・ 事務所付寄宿舎 : 3階建(562m2)、CLT使用量 293m3

 

○ 建築コスト比較データ                

 

区 分
保育施設(千円/m2) 事務所付寄宿舎(千円/m2)
CLT造 RC造 S造 CLT造 RC造 S造
工 事 費 297
(100%)
308
(103%)
297
(100%)
249
(100%)
237
(95%)
237
(95%)

内訳

 

基礎  21  54  50 21  27  21
躯体  74  41  35 93  45  37
躯体以外 107 117 115 90 120 135
設備  84  84  84 36  36  36
仮設等  11  12  13  9   9   8

   

平成30年度調査結果はこちら ⇒ 平成30年度CLT建築コスト等調査