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第35回 森林研究所の散歩道(ウメモドキ、西洋ハシバミ編)
第35回 森林研究所の散歩道(ウメモドキ、西洋ハシバミ編)
第35回の今回は、ウメモドキと西洋ハシバミについて紹介します。
ウメモドキは本州、四国、九州の湿地もしくは落葉広葉樹林内に分布する日本固有種の樹木で、本県でも県内全域で確認されてれます。モチノキ科の落葉低木で樹高2~3m程度、9~10月に赤く熟し、落葉後も落ちずに残り、非常に美しいものです。
材は、小器具、小細工物、薪炭材等ですが、上述のとおり、実が美しいことから、庭園樹として植栽され、また生け花用にも使われます。
(出典)川崎(2000)「山渓ハンディ図鑑4 樹に咲く花」. P458-459.
岡山県農林部林政課(1986)「岡山県樹木目録」. P34.
財団法人 林業科学技術振興所(1985)「有用広葉樹の知識-育てかたと使いかた-」. 大平社. P333-334.
写真-1 ウメモドキ 写真-2 ウメモドキの葉
西洋ハシバミは北半球の温帯域に生え、ドングリ形の果実が秋に実ります。一般に、「ヘーゼルナッツ」と呼ばれており、日本にもハシバミ、ツノハシバミなどその仲間があります。
現在、ヨーロッパ、並びにアマリカ(オレゴン州、ワシントン州)などが一大産地として有名です。果実は、ローストしますと、一段と香ばしくなり、スナックとして、また菓子等の材料として、世界で最も人気があり、ナッツの王様とも呼ばれています。ビタミンB類、カリウム、リン、カルシウム、鉄などのミネラルも豊富な栄養機能食品として、近年、特に注目されています。
(出典)天野(1995)「世界のくだもの366日辞典」.講談社. P391.
写真-3 ハシバミ 写真-4 ハシバミの実
所内の散策をされる際にはこれらの植物も一緒に探してみてはいかがでしょうか。また、植物の位置がわからない場合は当研究所1階の事務室へ気軽にお尋ねください。