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第40回 森林研究所の散歩道(アキグミ、ミツバアケビ編)

印刷ページ表示 ページ番号:0823954 2022年12月2日更新森林研究所

第40回 森林研究所の散歩道(アキグミ、ミツバアケビ編)

 

 第40回の今回は、アキグミとミツバアケビについて紹介します。

 

 アキグミはグミ科の落葉低木で、岡山県中北部に分布しています。葉は灰白色で、太陽を受け、銀色に光るさまは、なかなか風情があります。実は0.6~0.8cmの球形ないし楕円状球形で、9~11月に赤く熟します。

 かつて、実・葉・茎を刻んで煎じて魚の目を洗い、果皮は刻んで駆虫剤やぜんそくに用いるなど、民間薬に使われていました。赤く熟した実は甘く酸味があり、果実酒にも適しています。

(出典)馬場(2009)「花実でわかる樹木」. 信濃毎日新聞社. P311.

     岡山県農林部林政課(1986)「岡山県樹木目録」. P45.

     財団法人 林業科学技術振興所(1985)「有用広葉樹の知識-育て方と使い方-」. P405-199.

     伊田(1999)「大山 花の散歩道」. 山陰放送. P58.

         アキグミ全体 アキグミ実

         写真-1 アキグミ              写真-2 アキグミの実

 ミツバアケビはアケビ科の落葉つる性植物で、岡山県全域に分布しています。通常、「アケビ」と呼び、漢字では「通草」、「木通」、「山女」などを当てますが、実は3枚の小葉からなる3出複葉で、アケビ(5枚の掌状複葉)とは異なります。

 本種の蔓はあけび細工に適しており、かごや生け花等の材料になります。実は5~8cmの長楕円形で、熟すと紫色を帯び裂開します。生食のほか、実の中に肉を詰め、これを揚げると夕食のおかずの一品にもなります。

(出典)伊田(1999)「大山 花の散歩道」. 山陰放送. 70.

     馬場(2009)「花実でわかる樹木」. 信濃毎日新聞社. P173.

     岡山県農林部林政課(1986)「岡山県樹木目録」. P15.

     財団法人 林業科学技術振興所(1985)「有用広葉樹の知識-育て方と使い方-」. P181-182.

   ミツバアケビ     ミツバアケビ実       

      写真-3 ミツバアケビ           写真-4 ミツバアケビの実

 

 所内の散策をされる際にはこれらの植物も一緒に探してみてはいかがでしょうか。また、植物の位置がわからない場合は当研究所1階の事務室へ気軽にお尋ねください。