本文
第77回 森林研究所の散歩道(キランソウ、ヒメウズ編)
第77回 森林研究所の散歩道(キランソウ、ヒメウズ編)
第77回の今回は、キランソウとヒメウズについて紹介します。
キランソウはシソ科キランソウ属の多年草です。
和名は、紫の古語の「き」、藍色の「藍(らん)」を重ねてキランソウになったとする説もありますがよくわかっていません。
別名「地獄の釜の蓋(ジゴクノカマノフタ)」は、地面にフタのように広がる根生葉を言い表したものです。その名を聞けば、葉にしがみついて咲く花もどことなく陰気で、地の奥底にまで思いが広がります。
(出典)佐竹(1981)日本の野生植物.平凡社.p73.
片桐(1997)山野草.西東社.p40~41.
写真1 キランソウ 写真2 花
(写真1、2は2023年4月17日に撮影)
ヒメウズは「姫烏頭」と書き、山麓の草地や土手、道ばたなどに生えるキンポウゲ科オダマキ属の多年草です。
早春に、白色でやや紅紫色を帯びた花弁の長さが2.5mm程の小さな花を下向きにつけます。
(出典)林(1983)日本の野草.山と渓谷社.p487.
伊田(1983)大山 花の散歩.山陰放送.p45.
写真3 ヒメウズ
(写真3は2023年4月13日に撮影)
所内の散策をされる際にはこれらの植物も一緒に探してみてはいかがですか。
また、植物の位置がわからない場合はお気軽にお尋ねください。