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音声読み上げ用 岡山県議会広報紙 おかやま県議会だより 第32号 (県議会を振り返る[2月・6月定例会])
「おかやま県議会だより」点字版を発行しています。ご希望の方は、県議会事務局政務調査室(電話086-226-7554)までご連絡ください。
2月定例会
この議会に知事から提出された議案は、予算案34件、事件案件8件、条例案30件の計72件でした。
また、議会提出の発議案は、「岡山県手話言語の普及及び聴覚障害の特性に応じた意思疎通手段の利用促進に関する条例の一部を改正する条例案」など、4件が可決されました。
2月22日には代表質問が行われ、あまの がく議員(自由民主党)、たかはら としひこ議員(民主・県民クラブ)、よしだ とおる議員(公明党)の3名の議員が県政の諸課題について会派を代表して質問を行ったほか、2月28日、3月3日と、3月7日から9日までの計5日間にわたり16名の議員が一般質問を行いました。
代表質問から (紙面の都合上、一人一問で要旨を掲載しています。)
企業の誘致と投資の促進について 【 あまの がく 議員(自由民主党)】
質問
県は優遇制度や産業団地開発に取り組む市町村支援を充実させてきたが、県営産業団地は残りわずかで用地の確保は急務だ。新たな誘致の実現には従来の施策に加えて、県が自ら適地を探し、産業団地を開発する必要がある。今後、企業の誘致と投資の促進にどう取り組むのか伺いたい。
知事答弁
地域の特色を生かした産業の活性化を目指す市町村と連携しながら、県としても、許認可などの相談対応や技術職員の派遣、用地整備に対する無利子貸付など様々な支援を通じ、産業団地の開発を進めてきた。
さらに、団地開発に伴う公共施設整備への支援対象の拡大、補助上限の引き上げや、新たな補助制度の創設などにより、引き続き県内の生産・雇用への誘発効果が期待できるよう取り組んでまいりたい。
新型コロナウイルス感染症について 【 たかはら としひこ 議員(民主・県民クラブ)】
質問
マスク着用の見直しが進んでいるが、個人の多様な考え方がぶつかり、再び混乱が生じる懸念がある。場面や状況に応じたマスク着用の判断を徹底する必要があり、三密回避などの基本的な感染対策は引き続き求められていることも含め、県民にできるだけわかりやすい形で広報すべきだが、所見を伺いたい。
知事答弁
マスク着用については個人の判断が基本とされるとともに、着用が効果的な場面などが示されており、円滑な移行を図るため周知期間が設定されたところである。
県としても、基本的な感染防止策の重要性を含め、県民がそれぞれの状況に応じて適切に判断できるよう、ホームページなど多様な媒体を活用して、わかりやすく広報してまいりたい。
保健福祉部の組織体制見直しについて 【よしだ とおる 議員(公明党)】
質問
子どもの健やかな成長を社会全体で後押しするため、県政の政策全般を子ども目線で捉え直し、総合的に政策を推進する体制を構築すべきだ。
また、特にヤングケアラーの支援など、子どもや子育て家庭が直面する、複雑化する課題に対して、横断的な視点から新たな施策を具体化する体制が必要だが、所見を伺いたい。
知事答弁
令和5年度に新たに設置する子ども・福祉部を中心として、知事部局内の連携はもとより、県教委や県警察などとも連携しながら、総合的に子ども関連施策を推進することとしている。
ヤングケアラーなどの課題を抱える子どもや子育て家庭の支援については、県要保護児童対策地域協議会などを通じ、関係部局で緊密に連携しながら、より一層取り組んでまいりたい。
用語解説
「岡山県要保護児童対策地域協議会」
児童福祉法に基づく、子どもを守る全県域のネットワーク。児童福祉・保健医療・警察・司法・人権擁護などの関係機関で構成し、県下の児童虐待防止をはじめとする要保護児童対策の司令塔的な役割を担う。
一般質問を行った議員
2月28日
わたなべ ひでき (自民) 、うじひら みほこ (共産) 、もとやま こうじ (自民)、きぐち きょうこ(自民)
3月3日
たかはし とおる (民県) 、うえだ かつよし (自民) 、あらしま としなり (公明)
3月7日
まつしま こういち (自民) 、ふくしま きょうこ (自民) 、わたなべ とものり (自民)
3月8日
ふくだ つかさ (自民) 、おおつか あい (民県)、こうの けいじ (自民)
3月9日
やまだ そういちろう (公明) 、しみず かおる (自民)、すみよし よしひさ (民県)
2月定例会 議決結果
事件案件 8件可決( 8件中)
条例案 30件可決(30件中)
委員会発議 4件可決( 4件中)
6月定例会
この議会に知事から提出された議案は、予算案2件、事件案件1件、条例案8件、報告案件1件及び人事案件3件の計15件でした。
また、議会提出の発議案は、「地方財政の充実・強化に関する意見書案」など、2件が可決されました。
6月16日には代表質問が行われ、はすおか やすし議員(自由民主党)、やなぎだ さとし議員(民主・県民クラブ)、ますかわ えいいち議員(公明党)の3名の議員が県政の諸課題について会派を代表して質問を行ったほか、6月21日から23日までと、27日、28日の計5日間にわたり23名の議員が一般質問を行いました。
代表質問から (紙面の都合上、一人一問で要旨を掲載しています。)
少子化対策の促進について 【 はすおか やすし 議員(自由民主党)】
質問
予測より早いペースで少子化が進み、本県でも大変厳しい状況が続いている。少子化の背景にある様々な要因を踏まえ、県の取組を検証し、効果的な施策を集中的に実施すべきだ。これまでの成果をどう捉え、今後、対策をどう推進するのか、所見を伺いたい。
知事答弁
これまでも、結婚・妊娠・出産の希望がかなう環境の整備等に取り組んできており、おかやま出会い・結婚サポートセンターが関わった成婚数が着実に伸びるなど一定の成果が現れているが、出生数等の低下は続いており、さらなる対策の必要性を強く感じている。
今後、地域のニーズに応じた取組に挑戦する市町村への伴走支援や、企業の実情を踏まえた子育てしやすい職場づくりの促進など、新たな施策も強力に進め、ライフステージに応じた切れ目のない支援に全力で取り組んでまいりたい。
カーボンニュートラルへの対応について 【 やなぎだ さとし 議員(民主・県民クラブ)】
質問
2050年にカーボンニュートラル社会を実現するためには、カーボンニュートラルで生み出された製品を使う意識醸成も必要であり、こうした製品の価値を認め使ってもらわなければならない。製品のPR強化に努める企業をどう後押しするのか、所見を伺いたい。
知事答弁
幅広い年代を対象とした環境学習の推進や、日常生活における脱炭素行動とメリットを整理した「ゼロカーボンアクション30」の周知に取り組んでいる。
また、デジタルマーケティング等の手法を活用し、中小企業の製品のPR強化等、販路拡大の支援を通じて、消費者が脱炭素につながる製品やサービスの価値を認め、選択する意識を醸成するなど、行動変容を促してまいりたい。
用語解説
「カーボンニュートラル」
二酸化炭素をはじめとする温室効果ガスの排出量から、森林などによる吸収量を差し引いて、全体としてプラスマイナスゼロにすること。脱炭素、ゼロカーボンともいう。環境省が提唱する「ゼロカーボンアクション30」については、下記QRコードから同省ホームページをご参照ください。
観光振興について 【 ますかわ えいいち 議員(公明党)】
質問
令和7年に大阪・関西万博が開催される。県はせとうちDМОなどと連携していく考えだが、戦略を作り、この好機を積極的に生かすべきだ。瀬戸内国際芸術祭や岡山芸術交流などと連携して観光振興に取り組んでほしいが、所見を伺いたい。
知事答弁
関西に隣接する地の利を生かし、インバウンド需要を取り込めるよう、旅行博や商談会等のプロモーションを積極的に行うとともに、博覧会協会や近隣県、交通事業者等と連携し、瀬戸内エリアへの周遊促進の取組を強化していく。
また、同時期に開催される芸術祭等、集客力のある大規模イベントを本県の観光プロモーションに効果的に活用するなど、戦略的に取り組んでまいりたい。
一般質問を行った議員
6月21日
もとやま こうじ (自民) 、もりわき ひさき (共産) 、あまの ひでお (自民) 、こうの けいじ (自民)
6月22日
おおはし かずあき (自民)、うえだ かつよし (自民) 、おとくら けんいち (自民)、まさき みえ (自民)、すずき かずふみ (民県)
6月23日
とりい りょうすけ (民県)、ふくしま きょうこ (自民)、まつしま こういち (自民)、さかもと りょうへい (自民)、おはら なおみ (民県)
6月27日
おおた まさたか (自民) 、ふくだ つかさ (自民)、いで たえこ (公明)、わたなべ とものり (自民)、きゅうとく だいすけ (自民)
6月28日
わたなべ なおこ (民県)、すます のぶこ (共産)、すみや しのぶ (公明)、やまもと まさひこ(自民)
6月定例会 議決結果
事件案件 1件可決( 1件中)
条例案 8件可決( 8件中)
報告案件 1件承認( 1件中)
人事案件 3件同意( 3件中)
委員会発議 2件可決( 2件中)