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森林研究所で見ることができる鳥類(ジョウビタキ)
ジョウビタキ(鳥類)の紹介
今回は、ジョウビタキについて紹介します。
ジョウビタキはヒタキ科ジョウビタキ属に分類されます。全長14cmで、翼に白紋があることが特徴です。
中国西部から日本海沿岸のロシアにおいて繁殖を行い、日本には冬鳥として渡来し、積雪の少ない地方で越冬します。当研究所では木々が色づく10月下旬頃に渡来します。渡来直後には「ヒッヒッ、カッカッ」と鳴くようです。春にはツグミなどより早く渡去するため、3月下旬頃までは見ることができます。
渡来してくる越冬期には農耕地や河原、明るい林縁といった開けた環境に生息します。そのため、市街地でも見ることができるようです。
性別によって頭頂部の色が異なっており、オスは灰白色、メスは灰褐色になります。また性別に関係なく、1羽ずつ縄張りを持っています。この縄張り意識は非常に高く、車のミラーに映った自分の姿を強く攻撃するほどです。
昆虫やミミズ類、クモ類などの動物や、木の実といった植物の両方を食します。当研究所には実を付ける木も多いため、実をついばむ様子も観察できるそうです。
お辞儀をするような素振りをしながら、尾を振る習性があり、可愛らしい一面もあります。
写真1 冬鳥として渡来したばかりのジョウビタキ (メス) 写真2 縄張りを主張するジョウビタキ(オス)
写真3 木の実をついばむジョウビタキ(オス) 写真4 地表に降りたジョウビタキ(メス)
(写真1は2022年10月26日に、写真2は2021年10月24日に、写真3は2022年1月12日に、写真4は2022年1月20日にそれぞれ森林研究所内にて岡田容子氏が撮影)
ぜひ、期間限定の身近な自然を観察してみてください。
(出典)叶内(2020)フィールド図鑑 日本の野鳥 第2版.文一総合出版.p350-351.
浜口ら(1993)日本の野鳥 第2版.山と渓谷社.p436.
津山市産業部構造改善課林務係(1990)つやまの鳥たち.p34.