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第32回 森林研究所の散歩道(マルバルコウ、利平グリ編)
第32回 森林研究所の散歩道(マルバルコウ、利平グリ編)
第32回の今回は、マルバルコウと利平グリについて紹介します。
マルバルコウはヒルガオ科ルコウソウ属のつる性の一年草です。江戸時代末期(1850年頃)渡来したといわれ、本州中部以西の暖地で野生化しています。地をはうようにオレンジ色の鮮やかな花を咲かせ、左巻きにからみつきます。
利平グリは日本栗と中国栗の雑種です。クリの外皮はやや黒みを帯びており、高級感があり、また果実の黄色みが強く、甘みも強いといった中国栗の長所を引き継いでいます。このことから、現在、日本国内で栽培されている主要品種の中でも、特に人気の高い品種といえます。
所内の散策をされる際にはこれらの植物も一緒に探してみてはいかがでしょうか。また、植物の位置がわからない場合は当研究所1階の事務室へ気軽にお尋ねください。
(出典 林 (1995) 日本の野草. 山と渓谷社. p247.
猪崎 (1978) クリ栽培の理論と実際. 博友社. p77.
写真 - 1 マルバルコウ
写真 - 2 利平グリ 写真-3 利平グリの実