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水のはなし
1. 岡山は温暖な瀬戸内気候
岡山県の気候は,北に中国山地,南に瀬戸内海と四国山地が横たわり,夏・冬の季節風はこれらの山地を越えるときに多量の雨や雪を降らせてから岡山県に吹き込むため,年間を通して雨や雪が少なく温暖で日照時間が長いのが特徴で,これが,「晴れの国おかやま」と呼ばれるゆえんともなっています。
2. 岡山の川は急流
岡山県の川は,背後の中国山脈に源を発し,瀬戸内海に向かって一気に南下するため,河川延長が短く勾配が急なことが特徴です。このようなところに大雨が降ると,洪水となって一気に流れ出して下流に大きな洪水被害を与える一方で,日照りが続くと,川の水がすぐに少なくなって水不足が起こります。
3. 岡山はハイリスク-気候は温暖・なのに洪水や渇水?-
岡山平野は,洪水で上流から運ばれてきた土砂が堆積してできた平地と,その前面の浅い海を干拓したり埋め立てたりして作り出した土地からできていて,そこに,岡山市・倉敷市をはじめとする主要都市が集中しています。このような土地で一旦河川が氾濫すると大きな被害に繋がります。
また,年間を通して雨や雪が少ないことに加えて,川の勾配が急なため,少し日照りが続くと川の水がすぐに少なくなって水不足が起こります。
また,年間を通して雨や雪が少ないことに加えて,川の勾配が急なため,少し日照りが続くと川の水がすぐに少なくなって水不足が起こります。
岡山平野部の断面
岡山平野の断面をみると,私たちが暮らしている平野より洪水時の河川水位の方がずいぶん高いことがわかります。このようなところで一旦河川が氾濫すると,洪水は周辺の低平地に広がって大きな洪水被害につながります。
国道2号線沿いの岡山平野断面
4. では,どうすればいいの?
このように,岡山県は温暖な住みやすい気候なのですが,洪水や渇水という面では,必ずしも恵まれていません。このような地域で水資源を安定的に利用し,洪水から生活を防御するためには,ダムのような水を一旦貯留する施設が必要となります。