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中津<なかつ>遺跡 倉敷市玉島黒崎

更新日:2026年9月18日更新

その2(令和8年9月18日更新)

 調査開始から3カ月あまりが経過し、中津遺跡の調査は折り返し地点に差し掛かりました。9月に入りましたが、まだまだ蒸し暑い日々が続いており、熱中症に気を付けながら調査を進めています。

 現在の調査区では、令和7年度に発見されたものと似た縄文時代の土坑や、石鏃も多数出土しています。掘削中には、玉島で採取された流紋岩や、香川県で産出するサヌカイトを材料とした石器も多く見つかり、人々の生活の痕跡がうかがえます。

 また、平安から鎌倉時代の柱穴も多数検出されており、今回の調査区では、少なくとも3棟の掘立柱建物<ほったてばしらたてもの>が建っていたことが分かりました。いくつかの建物の柱穴の中からは、同じ時代に作られた土器が見つかっています。そのうちの1つの柱穴からは、完形に近い状態の椀が3枚重なった状態で出土しました。

 8月19日には、玉島黒崎公民館が主催した市民講座「夏だ!遺跡だ!中津遺跡見学だ!」が開催され、センター職員による講座の後、中津遺跡の現場見学が行われました。現場見学では、参加者の方に発掘体験をしていただき、皆さん一生懸命に取り組んでいて、土器片も発掘することができました。

 今後は調査区西側の掘削を進めていきます。残りの調査期間で何が見つかるのか、次回の報告を楽しみにしていただけたら幸いです。

中津遺跡_調査区東側の空撮写真
​調査区東側の空撮写真(北東から)

中津遺跡_柱穴から出土した3枚重なった椀の写真
​柱穴から出土した3枚重なった椀

中津遺跡_玉島公民館市民講座で行った発掘体験の様子
​玉島黒崎公民館市民講座・発掘体験の様子

その1(令和8年7月17日更新)

 水島港唐船線改築工事に伴う中津遺跡(倉敷市玉島黒崎)の発掘調査も今年で3年目に突入しました。夏の発掘現場の風物詩である「寒冷紗<かんれいしゃ>」の下、日々の調査に邁進しています。

 昨年度の調査では縄文時代晩期(約3000年前)の可能性のある土坑墓<どこうぼ>が2基みつかり、埋葬された人骨の姿から、縄文時代を代表する屈葬<くっそう>(手足を折り曲げた姿勢での埋葬)であることが分かりました。

 今年度の調査でも縄文時代の遺構をはじめ、土器や石器が多数出土しており、中津遺跡に生きた縄文時代の人々の姿が垣間見えています。また、中世に建てられた掘立柱建物<ほったてばしらたてもの>が1棟見つかり、同時期に使用されていたと考えられる完形の椀や鎌も出土しています。

 今年度の発掘調査は10月末まで続きます。暑さに負けない熱い調査を進めていきますので、ぜひ今後の成果にご期待ください。

中津遺跡_発掘現場の様子
​写真1 夏空の下、はためく寒冷紗<南から>

中津遺跡_出土した押型文土器​
写真2 縄文時代早期(約9000年前)の押型文土器