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酒津<さかづ>遺跡 倉敷市水江・酒津

更新日:2024年3月11日更新

その3(令和6年3月11日更新)

 2月24日(土曜日)に予定していました現地説明会は、連日の降雨による高梁川の増水により残念ながら中止となりました。参加を申し込まれた方には、大変申し訳ありませんでした。準備万端でお待ちしていましたので、私たちも非常に残念です。気持ちを切りかえて、発掘調査を続けています。

 今年度の調査では、次のようなものが見つかっています。
 鎌倉時代の井戸は石で組まれた井戸枠を伴い、内側が約1.2×1.0m、深さは1.6m以上です。内部からは石と共に投げ込まれた土師質(はじしつ)の土器が見つかりました。
 古墳時代後期の炉(ろ)跡は、鉄の道具を作るための鍛冶炉(かじろ)と考えられます。その近くからは炉に空気を送るためのふいごの羽口(はぐち)が出土しました。
 古墳時代中期の箱式石棺(はこしきせっかん)の、板石を立て並べた棺の中からは、人の下半身の骨のほか、須恵器(すえき)の杯(つき)や土師器(はじき)の壺、鉄製の鏃(やじり)や鎌(かま)、鹿の角を加工した装具をもつ大刀(たち)が出土しました。
 現在はさらに掘り下げて弥生時代の調査を行っています。

酒津遺跡_空撮方形の井戸
(左)酒津遺跡の遠景(南西上空から) (右)鎌倉時代の​方形井戸(北西から)

炉跡(北から)箱式石棺(北西から)
(左)古墳時代の炉跡(北から) (右)古墳時代の​箱式石棺(北西から)

その2(令和5年11月20日更新)

 令和5年10月から高梁川河川整備事業に伴い、倉敷市にある酒津遺跡の発掘調査を再開しました。

 今年度は、昨年度に調査した場所の北側に新たに調査区を設定して発掘を行います。前回の調査では弥生時代から中世にかけての遺構・遺物を確認しましたが、今回は一体どのような発見があるのか...。調査員一同期待を寄せながら掘り進めています。皆様もぜひ次回の報告をお楽しみに!

酒津遺跡の発掘調査風景1酒津遺跡の発掘調査風景2
住居や柱の穴などを探している様子

その1(令和5年5月31日更新)

 令和5年4月から高梁川河川整備事業に伴う発掘調査を開始しました。昨年度に引き続き倉敷市にある酒津遺跡の調査を行います。

 昨年度の調査では弥生時代から中世にかけての遺物・遺構を確認しました。今年度は昨年度実施した調査区より約200m南側にあたる場所に新しく8つの調査区を設け、二つの班で分担して掘り下げを行っています。

 今の調査は5月までですが、今年度の下半期には発掘調査を再開する予定となっています。新しい調査区からは一体何が見つかるのか調査関係者一同わくわくしながら発掘を進めております!皆様もぜひ次回の報告をお楽しみにしてください。

酒津2023_一班
1班の調査の様子

酒津2023_二班
2班の調査の様子