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民生委員制度発祥の地おかやま
民生委員制度発祥の地 おかやま
高齢者や障害のある方、子育てや介護をしている方等、様々な相談に応じる、地域の身近な相談相手、民生委員。
誰もが安心して生活できる地域づくりの仕組みの一つ民生委員制度は、大正6(1917)年に岡山県で創設された「済世顧問制度」がその起源とされる100年以上の歴史をもつ制度です。
民生委員・児童委員について(民生委員は児童委員を兼ねています)
民生委員は、社会奉仕の精神をもって、常に住民の立場に立って相談に応じ、必要な援助を行い、また、福祉事務所等関係行政機関の業務に協力するなどして、社会福祉を増進する方で、民生委員法により厚生労働大臣から委嘱されます。また、民生委員は、児童福祉法により児童委員を兼ねることとなっています。
民生委員制度は、大正6(1917)年5月12日に岡山県で、当時の笠井信一知事が「済世顧問設置規程」を公布し、創設した「済世顧問制度」が起源とされています。現在、岡山県内では4,000人余りの民生委員がそれぞれの担当する区域で活躍しています。
その活動は、福祉事務所や保健所などの行政機関に協力するという公共性も持ち合わせていますが、皆さんに最も身近なところで、皆さんの立場に立った活動を展開していくことが一番大切なものとなっています。言い換えれば、地域のボランティアとして自発的に活動を行っていく方なのです。
日常生活の中でお困りごとはありませんか。介護のこと、子育てへの不安、経済的な悩みなど、皆さんが抱える問題は様々です。このような時にはお近くの民生委員・児童委員に、まずはご相談ください。中には、「相談したいが、隣近所に知られてしまうかもしれない」といった不安をお持ちの方もおられるでしょう。しかしご安心ください。秘密の保持は、法律によって委員一人ひとりに義務づけられています。そして何よりも委員の一人ひとりは、見識があって人望の厚い人として地域の中から選ばれている方々ですので、安心して相談いただければと思います。
【民生委員の身分】
特別職の地方公務員(非常勤)
【民生委員の報酬など】
ボランティアとして活動するため給与(報酬)は支給されていません。
ただし、必要な交通費・通信費・研修参加費などの活動費が支給されています。
【民生委員の任期】
3年。再任も可能です。3年に一度、12月1日に改選されます。
(直近の改選日:令和4(2022)年12月1日)
【主任児童委員】
民生委員・児童委員の中から、厚生労働大臣により指名されます。地域の子どもや子育て家庭への支援を専門に担当しています。
民生委員・児童委員の定数
- 全国 240,547人(令和4(2022)年12月1日現在)
- 岡山県 4,409人(令和4(2022)年12月1日現在)
地域の民生委員・児童委員について
お住まいの地域を担当する民生委員・児童委員については、最寄りの市町村担当課にお問い合わせください。
岡山県内の民生委員・児童委員 市町村窓口一覧 [PDFファイル/535KB]
民生委員・児童委員の役割・職務
- 民生委員は「常に住民の立場に立って相談に応じ、必要な援助を行う」と定められています(民生委員法第1条)。
- 民生委員・児童委員は、地域住民の「身近な相談相手」であるとともに、「支援へのつなぎ役」です。地域住民が抱える悩みや心配ごとなどの相談にのり、必要に応じて専門機関や福祉サービスの情報等を提供したり、そのような機関等につなぐなどにより、住民自らが課題を解決するための支援を行います。
- 民生委員・児童委員には守秘義務があり(民生委員法第15条)、住民の立場に立って住民との信頼関係のもとに活動しています。
- 民生委員法第14条では、民生委員の職務として次のような活動をあげています。
- 住民の生活状態を適切に把握する
- 援助を必要とする人に相談や助言、援助を行う
- 援助を必要とする人に福祉サービスについての情報提供などの援助を行う
- 関係行政機関の業務に協力する
- 社会福祉事業や活動への支援、住民の福祉の増進を図るための活動を行う
- 児童福祉法第17条では、児童委員の職務として、児童および妊産婦についての上記の活動に加え、児童健全育成に関する気運の醸成に努めることをあげています。
- 主任児童委員の職務は、児童福祉関係機関と区域担当児童委員との連絡調整、区域担当児童委員の活動に対する援助・協力を行うこととされており、区域担当の民生委員・児童委員と連携して活動しています。
(以上この項目「2022年版 新任民生委員・児童委員の活動の手引き」より抜粋)
民生委員・児童委員の日(5月12日)
5月12日は、全国民生委員児童委員連合会が定める「民生委員・児童委員の日」です。この日は、大正6(1917)年5月12日に岡山県で「済世顧問設置規程」が公布され、民生委員制度の起源となる「済世顧問制度」が創設されたことに由来するものです。
県では毎年5月12日を中心に、民生委員・児童委員活動に対する理解促進を図ることを目的として、市町村や民生委員児童委員協議会等の関係機関と連携した啓発活動に取り組んでいます。
<主な取り組み内容>
- 県警察本部と民生委員児童委員協議会による県下一斉「小中学校等あいさつ運動」(平成30(2018)年度~)
- 民生委員制度やその歴史及び委員活動に関するパネル展示
- 県庁舎への懸垂幕の掲出
- ラジオ放送等を通じた広報活動
「民生委員発祥の地」の歴史を"おかやまの四聖人"とともに触れてみませんか・・・
岡山を訪ね、民生委員の歴史に触れてみませんか
「民生委員制度発祥の地 おかやま」には、民生委員制度の起源とされている「済世顧問制度」を創設した、当時の岡山県知事笠井信一氏の功績を讃え、建設された銅像が、日本三名園の一つ後楽園に隣接する岡山城の一角にあります。
また、「済世顧問制度」により、最初の「済世顧問」(今の民生委員)となった藤井静一氏の偉業を讃えた記念碑等ゆかりの場所が、岡山桃太郎空港のすぐそばにあります。
さらに、岡山県には、明治時代の中頃から昭和初期にかけ、救済事業に取り組んだ、「おかやまの四聖人」と呼ばれている、留岡幸助氏、石井十次氏、山室軍平氏、アリス・ペティ・アダムス氏ら偉人もいます。
彼らの功績やゆかりの地を紹介したパンフレットを作成しましたので、ぜひダウンロードし、ご覧ください。
『民生委員制度発祥の地 おかやま パンフレット』(岡山県子ども・福祉部地域福祉課) [PDFファイル/6.42MB]
「おかやまの四聖人」について
「おかやまの四聖人」についてより詳しく知りたい方は、以下のWebサイトやパンフレットもご覧ください。
『岡山の四聖人』(公益社団法人 岡山県観光連盟「岡山県観光WEB」)
『わが国最初の孤児院創設者 石井十次』(岡山市「岡山シティミュージアム」)
『おかやまタイムリープ散歩』(山陽学園中学校・高等学校図書委員会) [PDFファイル/1.1MB]