令和8年度当初予要求額の概要について
このたび、国の経済対策に呼応した補正予算案を取りまとめましたので、その概要について、ご説明いたします。
「1 予算編成のねらい」であります。
11月21日に閣議決定された「『強い経済』を実現する総合経済対策」に呼応した、本県の補正予算については、その一部を、既に11月補正予算として編成したところであります。その後も国の補正予算についての情報収集を続けており、このたび、「生活の安全保障・物価高への対応」、「危機管理投資・成長投資による強い経済の実現」の2つの柱に係る施策について、さらなる補正予算案をとりまとめたところであります。
「2 補正予算額」でありますが、
178億7,575万円となっております。
「3 項目ごとの事業概要」についてでありますが、まず、「生活の安全保障・物価高への対応」であります。
事業者支援として、県内立地企業の生産性向上や競争力強化を実現するため、既存工場における生産ラインの省力化、自動化等のための生産設備導入の取組を支援いたします。
また、エネルギー価格や原材料の高騰等による経営への影響を緩和するため、中小企業等が行う既存設備を省エネルギー設備へ更新する取組を支援いたします。
さらに、医療機関や介護施設等において、光熱水費等の負担が増大していることから、その影響額の一部を支援いたします。
加えて、飼料原料価格についても高騰が続いていることから、畜産農家に対し、飼料購入費の一部を支援いたします。
生活者支援として、家庭における光熱費の負担が増大していることから、省エネルギー化の促進を図るため、エアコン、LED照明器具等の省エネ家電購入者や、国による断熱窓への改修支援を活用した県民に対して、省エネ性能等に応じ、ポイント等を付与いたします。
次に、「危機管理投資・成長投資による強い経済の実現」であります。
災害時の歯科保健医療体制を整備するため、避難所等での歯科保健医療活動の実施に必要となる器具・機材の整備を支援いたします。
また、花粉症対策苗木の使用による再造林を推進するため、安定的な少花粉種子の生産に必要な機材設備を導入いたします。
経済対策分については以上でございますが、本予算案には、JFE晴れの国スタジアムの座席増設に要する経費についても補正予算額2億5,000万円を計上しております。
JFE晴れの国スタジアムにつきましては、ファジアーノ岡山がJ1昇格後、全試合のホームエリアのチケットが完売しており、試合を観戦したくてもできない状況が生じております。
県では、新スタジアムについては、今後協議体を設置し、場所や規模、建設コストなど多くの事項について検討してまいりたいと考えておりますが、当面の対応として、現スタジアムの南芝生席に鉄骨ユニットによる約1千席の座席を、令和8年度中の供用開始を目指し整備してまいります。
補正予算案の概要は以上でございます。物価高に負けない地域経済づくりの一層の推進と県民の安全・安心の確保などに着実に取り組んでまいります。
私からは、以上でございます。
質疑応答
記者)
JFE晴れの国スタジアムの座席増席のことで、この度、鉄骨ユニットスタンドという仕様の座席を作るということで、これは鉄骨を組み上げた、いわゆる仮設のようなスタンドだと思うのですけれども、こういったタイプの座席を決められたその理由を伺えますでしょうか。
知事)
ここ(資料)にあるとおり、仮設に見えるようなスタンドです。実際、仮設ではありません。そもそも最初に検討をしていたいろいろなタイプのものは、本当にがっちりした、恒久的に使える座席をいろいろなタイプで考えたわけですけれども、そもそも、しっかりしたものを作ろうと思ったら基礎を作らなければいけないと。杭を打とうと思うと、その下には文化財がありますので、遺跡があるわけですから、その埋蔵文化財調査に何年もかかると。2年は最低かかるし、それが5年かかるかもしれないと。その調査で、まずそこに数年かかるわけですので、それから工事、それも工事中は陸上の試合もサッカーの試合もできませんということで(工事を)やるのであれば、1年でできるかもしれませんけれども、当然、試合をやりながらということですので、そこに2年、もしくはわかりません3年かかったりなんかすると、(座席を)増設するのに、例えば8年かかりましたということになると、何をやっているのかわからないと。新しいスタジアムが出来るとしても、10年ぐらいかかってもおかしくない。なので、とりあえず今出来る座席の増設を考えているのに、それにまた10年弱かかるというのでは、もう本当に事業の意義そのものが問われるということだったわけですけれども、今回の仮設に見えるような形の、仮設ではない席なのですけれども、この場合、基礎工事がもう最小限で済みますので、文化財の調査が必要ないということがございます。またユニットで先に組み立てておいて設置するみたいなことになりますので、工事(工期)も非常に短くて済むということがございます。今回のこのやり方で言えば、ファジアーノ、J1の試合、来年ちょっと、次のシーズン特別なのですよね。(秋春制への)シーズン移行がありますので、まずJ1百年構想リーグというのが半年間(2~6月)ありまして、それから本格的な2026-27シーズンがあるわけですけれども、その真ん中のところ、冬の間、これが12月の第2週から翌年2月の第3週までがウィンターブレークという休みがほぼ2ヶ月あるのだそうでありまして、そのウィンターブレーク中に工事が出来ると。それぐらい早く出来るやり方であって、これが現に国内で施工例があるということが我々分かりまして、これなら出来ると。工期も短いですし、そんなに費用もかからないということで、一時期、我々いやこれは難しいのかなと思った時期もありましたし、この(会見の)場でも、なかなか実際、いろいろなことを考えるのだけれども、それぞれに問題があるということを申し上げたわけですけれども、土木部がその後もいろんな研究調査を続けてくれていまして、いやこれならできるのではないですかということで(案を)持ってきてくれました。検討すると出来るということでしたので、このやり方に決めたということになります。
記者)
今伺ったウィンターブレーク期間中に、非常に短期間にできるということは、この工事中は、スタジアムは一時使えなくなるということにはなるのでしょうか。
知事)
どういう試合が使えて、どういう試合が使えないのかというのは、私は今、詳細存じ上げないわけですけれども、サッカーについても陸上についても、全くとは言えませんけれども、ほぼほぼご迷惑かけずにできるのではないかと、現在想定をしています。
記者)
今言われた、できるだけ早くというところに関係してだとは思うのですけれども、今回の補正予算で経済対策等分というのと、あと通常分という二つに分かれていると伺うのですけれども、この経済対策の方にこの(スタジアム増席の)予算を入れたというところに、何か狙いや理由はありますでしょうか。
知事)
できるだけ早くということでございます。いろいろなオプションがあります。一つのやり方とすれば、令和8年度の当初予算に入れるということも考えられたわけでありますけれども、私とすれば、もうできるだけ早く(県議会の)議決をいただいて(増設の)準備に取りかかるということで、ちゃんとこのウィンターブレーク中に工事ができるような段取りをつけたいということで、このタイミングで出させていただきました。
記者)
関連でお伺いしたいのですけれども、今回、およそ1,000席の増席ということで、チケット完売の状況にどれぐらい効果があるかというお考えを聞かせていただけますか。
知事)
これについて多分、両方からのご批判というか、はあろうかと思います。一つはこれでチケットが足りないという状況を回避して、新スタジアムを造らずに済ませようとしているのではないかという、一部の非常に熱狂的なファンの方から、ちょっとそういう心配の声も届いているところでございます。実際、今足りていない状況からすると、1,000席というのは、それを完全に解消するにはもう全く十分ではないということは、我々も承知をした上での数字ということでございます。1,000席では足りないだろうというご批判、ご懸念が、逆の方からあるのも承知をしています。もしこれがね、こういうような形で5,000席増やせるのであれば5,000席増やしたいのですけれども、空いているところが事実上、南の芝生席、北にも芝生席はあるのですけれども、すごいスクリーンがありますし、なかなかそちらの方は現実的ではないということで、ずっと気になっていた南側の芝生席、ここで増設できないかということで、今(席を)取れるのが1,000席ということでございます。(まだ席が)足りないということについては、もう事実上なかなかそれしか増やせないということですし、それで全部終わりにしようとしているということに対しては、いやそんなつもりはないということでございます。
記者)
では、この1,000席増席への期待感というのはいかがですか。
知事)
1,000席増えたからどれぐらい事態が改善するのだということを言われると、1,000席分改善するということなのです。もう我々というか私ですよね、もうこの盛り上がりは本当にありがたい。岡山を盛り上げる、岡山を元気にするということでね、13年ちょっと前に(知事として)ここに来させていただいているわけですから、それがね、誰のおかげかということは別として、岡山が盛り上がっているということ自体、もう本当に嬉しい。ただ、もう盛り上げるぞという方が、スタジアムに入れないという、これはもう本当に申し訳ないし、我々も悔しく思っています。ちょっとでも何とか、できるだけ早く何とかしたいというのは、これもう本当にずっと思っていたことでありまして、それについては出来ることがあるのにしないということにはしたくない。先ほど言いましたように、もっと簡単に、もっと早く出来るのかと思って、いろいろ調べれば調べるほど、いろんな困難なことが出てきて、この1,000席、千数百席増やすためだけで、例えば8年かかっているようでは、これはちょっとどうなのかなということだったのですけれども、次のシーズンの途中からでも増やせるということであれば、これはやる価値があるのではないかということです。1,000席ですから、これでもまだまだやっぱり足りないということにはなろうかと思います。でも、出来ることがあるのにしない、ということにはしない、ということで今回の提案というか予算案ということになります。
記者)
期待感としてはいかがですか。
知事)
これどうなのですか、コンサートでも、試合でもそうなのですけれども、コンサートが一番分かりやすいですね。もうすごいコンサートが来ると。ベルリンフィル(ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団)が来ると。それでもうシンフォニー(ホール)が(人で)埋まって、うわすごいベルリンフィルが来たと言って盛り上がっているのだけれども、ぱっと見てみると、前の例えば5列ぐらいが何か全部空だったとかというと、やっぱりちょっと盛り下がるではないですか。その5,000人収容のコンサートでいっぱいというのと、それから1万人収容のコンサートで7,000人入っているというのと、どっちの方が盛り上がるか、もしくはアーティストの方がどっちの方が気合いが入るかというと、満席の方なのだそうですね。やっぱり(席に)空きがあると、それはなんかちょっと盛り下がる要因に大抵なるわけでありまして、別にサッカーの試合の場合、人気がないからあそこが空いているわけではないというのは、みんなわかっているのだけれども、やっぱり360度全部人で埋まっているというのが、なんかうぉーっていう盛り上がりを生むわけでありまして、あそこがガランと空いているのが、なんかせっかく温かいこたつの部屋に、隙間風がひゅーっと吹いているような盛り下げる効果もこれまであったのではないかなとは思っています。極力やっぱり盛り上がる雰囲気にするという意味では、1,000席増やす以上の体感効果があるのではないかなということは、ちょっと期待をしています。
記者)
最後に、先ほど事実上ここの南側の芝生エリアしか(座席を)増やせないということでしたけれども、今後更に増席の可能性というのはもうないのでしょうか。
知事)
実際、私自身はかなり簡単に思っていたこの南の芝生席の増席だけでも、結構大変だということがわかりました。で、完全に諦めたわけではないのですけれども、そういうことからすると、他のやり方での増席というのは、なかなか普通に思うよりも、2倍、3倍のハードルがあるのだろうなと思っています。我々とにかく考えるのはタダだということで、いろいろなことについては考えるわけですけれども、近いうちに皆さま方に、こんなアイデアが出ましたということをお伝えできる可能性は、そんなに高くなさそうだなと思います。
記者)
スタジアムについてなのですけど、この増設の予算というのは建設事業費(市町村)負担金とかは関係あるのですか。
知事)
いえ、これは関係ありません。元々これは都市計画事業ではありませんので。国交省、国に(事業認可)申請をして認められたら都市計画事業ということなのですけれども、これはもう明らかにファジアーノのための事業です。今、国の方はプロのための設備の新設には、この都市計画事業を充てない(交付金の交付対象としない)という新たな方針を出されてしまっていますので。ですからこれは(交付金も)当たりませんし、我々も(事業認可)申請しませんし、申請しないという時点で都市計画事業ではありませんので、負担金徴収条例の対象にならないということになります。
記者)
今回、1,000席では足りないだろうということで、もうすぐ新スタジアムの協議体の設置なども検討されているというか進めていると思うのですけれども、そういった新スタジアム建設の動きというのには、今回の1,000増席というのは直接は何か関わりがあるわけではないということでしょうか。
知事)
もう私の中でも全く別物だと思っています。それはそれで考えていただいて、でも何度も申し上げますけれども、そちらの方でもうすごくてきぱき物事が決まって、もういろんなことがすーっと進んだとしても、10年以内に新しいスタジアムが出来るというのは、他のいろいろな場所でのスタジアムが出来てきた経緯を考えると、そんなに可能性は高くないと。実際検討してから15年かかったとか、すごいスピードで進んだけれども10年かかったという例は、もういっぱいあるわけでありますので、ですから、もうそれはそれ、これはこれというふうに考えています。
司会)
それでは以上をもちまして、知事臨時記者会見を終了します。
知事)
ありがとうございました。