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2014年5月20日知事記者会見

印刷ページ表示 ページ番号:0386207 2014年5月21日更新公聴広報課
会見写真

おかやま次世代自動車技術研究開発プロジェクトについて

 まず、「おかやま次世代自動車技術研究開発プロジェクト」についてでございます。  このたび、今年度から始まる第2期プロジェクトの参加企業が決定いたしました。
 平成25年度までの第1期では、インホイールモータをはじめとする新技術・新製品を搭載した、試作EV「OVEC-ONE(オーベック・ワン)」の製作を通じて、県内企業の技術力向上や開発人材の育成が図られるなど、大きな成果を上げることができました。
 第2期では、三菱自動車工業との共同研究や、小型化・軽量化に向けた試作EVの製作などに取り組むこととしております。
 これらを通じて、量産車への採用を目指した、岡山発の新技術・新製品の実用化を進め、県内自動車関連産業の発展につなげてまいりたいと考えております。

ふるさと納税者に対する特産品等の贈呈開始について

 次に、県のふるさと納税者に対する特産品などの贈呈開始についてでございます。  県では、今年度から、ふるさと納税制度を活用して、県外に在住する方が1万円以上を寄附していただいた場合には、お礼の品として、岡山ならではの魅力ある特産品をお贈りすることとしております。
 この度、贈呈する特産品を選定し、6月1日から受け付けを開始することといたしました。
 特産品の内容につきましては、お手元にお配りしておりますカタログのとおり、1万円以上3万円未満の寄附をいただいた方へ贈呈するものと3万円以上の寄附をいただいた方へ贈呈するものを、それぞれ20品目ずつ選定いたしました。
 寄附をいただいた方にこの中から1品を選んでいただき、その特産品を県が贈呈させていただきます。
 今後、こうした取組を通じ、本県の特産品のPRや知名度アップ、観光誘客につなげてまいりたいと存じます。
 私からは以上でございます。

質疑応答

記者)
 ふるさと納税の関係なんですが、知事が実際40品目をごらんになって、実際どのような印象を持ちましたか。

知事)
 そうですね。私自身見せていただいて、この岡山らしいものがいいなっていう、私自身がもともと思っていたのは、ああこれは岡山だなっていうものを選んでほしいっていうことであったり、県外の方は、えっこれ岡山でできるのっていうものなんだけれども、実は我々はこれ自慢してるとか、食べてみたらすごくおいしいっていうものがあったらいいなっていうこと。あともう一つは、あまり地域的に偏りがないほうが意外とうれしいな、それぞれの地域満遍なく選べればなと思っていたわけなんですけれども、私がこのAコース、Bコースざっと見てみて、そういう最初思っていたことは随分できているんじゃないかなと思っています。
記者)
 ふるさと納税に関したことなんですが、こうしたふるさと納税に対するインセンティブというのは、どちらかというと全国的には後発になるかと思われますが、先ほど知名度のアップにも役立てたいとおっしゃっていましたが、どのように差別化を図っていくかということと、今回どんな点に力を入れらるのかというのを教えていただけますか。

知事)
 そうですね。まず、差別化ということなんですけども、これ本当にとことんやると、商売人のごとく最適化を目指してやるのであれば、多分もう少し、今ごめんなさい、3万円未満だと大体3,000円程度の商品で、それ以上だと大体5,000円程度の商品ということにしています。この上限を上げれば上げるほど全国的に評判になる、話題になるだろうなということは想像がつくんですけども、あまりそれを頑張り過ぎると差別化だということで、頑張り過ぎると今度はその制度の趣旨を逸脱するおそれもありますし、みんなでそれをやると近い将来その制度自体がなくなったり、変更を強いられたりしますので、この節度ある中でやりたいという思いがまずありました。
 その自ら課した制約の中でどういうふうにやるかっていうことで、先ほど申し上げましたように岡山ならではであったり、もしくは例えばお菓子であれば県外、ごめんなさい、ここにお菓子が入ってないっていうことを重々承知で言っているんですけれども、県外であれば岡山のお菓子っていったらきびだんごだよなっていうことなんですけども、岡山の人からするとやっぱり大手まんぢゅうみたいな、外では知られてないけど県内では非常に評判がいいものもありますので、そういうことを紹介するきっかけにしたいと思っています。

記者)
 特に力を、ここがポイントだというところが何かあれば教えていただけますか。

知事)
 それぞれ20品目ずつ全部力が入ってますので、かつ、またこれは定期的に入れかえたいと思っています。岡山県庁がこれとこれとこれを差しおいてこれがお薦めっていうことはなかなか言いがたいわけですけども、本当に私自身も県内いろいろ回ってこんなところにこんなおいしいものがあったのかっていうのは、大人になってからもわかるぐらいですから、是非いろんな魅力を紹介していきたいと思っています。

記者)
 次世代自動車技術研究開発プロジェクトに関することですが、知事が2期目に期待されるようなことっていうのはどういうところですか。少し具体的にどういうふうに思われていますか。

知事)
 この第1期プロジェクトも私は大成功をしたと思っております。いろんな意味で大成功なんですけれども、この参加をされた16社の皆さんがそれぞれその得意分野がある16社であります。当然完成品メーカーではないので大きな流れのそれぞれの部分を担当をしているわけですけれども、そういった技術力はあるけれどもしている仕事が限定をされていた、その16社の皆さんがそれぞれ連携をすることで車づくりのかなり最初の段階から試作品をつくるところまで関わることができた。あと、これまであまり接点のなかった会社の皆さんといろいろ接点を持ったということで、非常に技術者の皆さんの技術力向上ですとか、意欲の向上が図られたということを聞いています。その会社の経営者の経営陣の皆さんも、これはもう本当によかった、自分たちの業績の向上につながった例も幾つか聞いておりまして大変うれしいわけですけれども、それをきっかけに新たな商談ができるようになったとか、自分たちの技術力が知られるようになったという話を聞いているわけですけれども、それと同等に、もしくはそれ以上に何かやる気、自分たちはこのレベルで仕事ができるんだっていう自覚が芽生えたっていうところがすばらしいことだと思っています。これは下町からロケットを飛ばそうみたいじゃないんですけれども、ほかの企業の立場も関連の企業の方にも大きな影響を与えたと思っています。自動車関連産業は岡山県の工業出荷額、それから雇用の大体1割を担っている、もう大変重要な産業ですので、ここの後押しをしていくっていうことは大変大事なことだと思っています。

記者)
 政府の方で集団的自衛権の行使、これについて首相は憲法解釈の変更による限定的な行使容認に意欲を示され与党協議が始まるわけですが、知事ご自身の集団的自衛権行使に関するお考え、もしくは首相の意欲に対する受け止めとか、そのあたりについてのご認識をお伺いします。

知事)
 まず、最初に申し上げておきたいことは、国防ですとか、防衛、外交、そういったものは国の専権事項でありますので、私が知事の立場でこうするべきだとかっていうことはまず馴染まないかなと思っておりますが、ただそうはいっても自分たちの権限が及ばないからこそ、国には国民の安全、人命を守るための備えということをしっかりとっておいていただきたいと思います。何かあったときに、いやもうそんなことはそもそも思っていなかったとか、こうされたら困るのはわかっていたけれども、なかなか議論ができなかったということを、後になって言われても大変残念なことでありまして、我々例えば南海トラフ巨大地震が起きたときには、どういうふうにするのか、どういうことで被害を軽減するのかっていうことを、きちんとそれぞれシミュレーションをして対策をとっているわけです。何か防衛省にとって不都合なこと、残念なことが起きたときに、こういうときにはこうしておくんだということを、あらかじめみんなで考えておくということは、大変重要だと思います。
 韓国のフェリーも、もしいろんな場面でこういうときにはこうするんだということのシミュレーションや訓練がもう少しできていれば、その場にとどまっておいてくださいという放送を流したまま被害が拡大したということは、もしかしたら起きなかったかもしれない。このいろんな場面を想定して準備するということは、大事だと思います。

記者)
 行使についての賛否というのはご発言は控えられるけれども、議論については十分に。

知事)
 具体的にどうするかは、私は正直言って素人ですのでわかりませんけれども、是非これについて議論することをタブー視しないで、国民の命に関わることですので、しっかり議論をしていただきたいと思います。

記者)
自動車のほうなんですけれども、国内的にはEVの販売が伸び悩んでいまして、今後の普及・拡大みたいなものが課題のようになっていますけれども、このおっしゃられていた量産車への採用を目指すというのは、実質的に三菱自動車への働きかけというのが念頭にあるのか、もっと幅広い意味なのか、今後のビジョンみたいなところをもう少しお話しください。

知事)
 はい。おっしゃるとおり、実際第1期のプロジェクトはいろいろな意味で量産車向きではありませんし、もうとにかく試作品をつくる、もう一点物をつくったわけでありまして、まだまだ1つつくるっていうのと量産レベルになるっていうまでには、大きなギャップがあります。
 第2期は、よりこの技術を洗練させていく。信頼性の面ですとか、コストの面ですとか、いろいろクリアすべき問題がありますので、本当にこのインパクトのある形を目指していくわけでありますけれども、その際、やはり実際に自分のリスクで完成された車を売っている完成車メーカーさんに試験をしていただく、入っていただくっていうのはものすごく大きなことでありまして、今回、三菱自動車工業さんがそのパートナーとして参画をいただいたということは、本当にありがたく思っています。そういう関わりがありますので、当然、もし将来量産車に採用される技術になる場合には、多分一番可能性が高いのは三菱自動車さんだと思うんです。ただ、その三菱自動車さんに売り込むためにしているとか、三菱自動車さんと組んだからほかにはそもそも出せないんだ、そういう認識はありません。本当に三菱自動車さんと是非一緒に頑張っていきたいです。

記者)
企業誘致のことについてお話をお伺いします。今、岡山県は企業誘致に力を入れていると思うのですが、お隣の鳥取県が高水準の助成制度などで結構好調な誘致をされていまして、県内からの企業の進出というものも結構でていると思うのですが、その中で岡山県として今の助成制度をどのようにお考えになられているのかと、今後企業を誘致していくためにどいうことを考えているのかをお聞かせください。

知事)
 岡山県は恵まれた環境があります。これははっきり言って近隣県よりも恵まれている部分が幾つもあります。私の思いとすれば、その恵まれた環境にある種ちょっと安住をしていて生かしきれていなかったなという思いがありますので、私が知事に就任してから段階的にその条件を上げてきました。上げてきたことで、もう何年も前に開発していてそのまま売れ残っていた工業団地をできるだけ早い段階で売り切っていこうということを目指していたり、あと将来的には新たにこの土地をつくって、それも売っていきたいと思っているわけです。ただ、この近隣県から引き抜いてきたいですとか、もしくは近隣県と条件のインフレ競争を起こしたいと思っているわけではありません。我々は先ほど申し上げましたように近隣県よりも良い条件が幾つかあるものですから、そういうものを加えた上で再度企業の方から十分岡山県を進出予定地、候補地として考慮していただけるようにしたいという思いがございます。
 実際、岡山県の会社が2社ほど鳥取県に行って、これはいろんな方が心配してくださっていますし、これがどんどんどんどん続いていくとある意味心配なところもあるわけなんですけれども、実際のところ、これは岡山県の会社が工場をそっくり移したということではなくて、むしろ機能強化・増産をするに当たって、同じ場所で拡げるのはそれぞれの個別の事情があったんだと思うんですけれども、リスク分散にならないということで、岡山県のリスクと違うリスク、つまり岡山県の工場が被災したとしても、その新たにつくる工場が被災しないということで考えたときに、鳥取県がよかったというお話を私も報道等で聞いているわけなんですけれども、これはまさに岡山県が言っていることでありまして、先日、鳥取県とお互い災害に遭ったときに助け合う協定を結んだわけなんですけれども、それの理由の一つは、こんなに近くにありながらリスクプロファイルが違う、岡山県は多少ではありますけど、南海トラフの巨大地震の後の津波に関しては脆弱なところがあります。鳥取県にはその津波はまず来ません、もう裏側ですので。鳥取県独特の災害に関して岡山県はあまり関係がないことが多いもんですから、そういった意味で非常に補完性がよいというふうに県が認めて協定を結んでいるわけですけれども、岡山県の会社がその違いを生かして、会社の発展のためにこの鳥取県の制度ですとか資源を生かしていくというのは、例えば私どもタイですとかベトナムへの進出、岡山県の会社がそういった海外の条件、良い条件を使って発展をすることを後押ししているわけですけれども、ちょっとそれに近いところもありますので、岡山の工場をなくしてほかの県に行かれると寂しいところはあるわけですけれども、会社の発展のために第2工場、第3工場を他県につくるということについては、私はそんなに一部の方が大変心配してくださっているほどには心配しておりません。

記者)
先般、日本創成会議が将来的な人口減少についての試算を公表をされまして、2040年、20代から30代の女性が半減する自治体が800余りありまして、岡山県内でも14市町村が50%以上の減少になるという試算が発表され、自治体の存続という意味で非常に危機的な数値だったのですが、その結果についての受け止めと、あと県として今後の人口減への対策をお聞かせください。

知事)
 この増田元総務大臣をリーダーとするシンクタンクが今回発表されました。その見解というのは、もう大変衝撃的なものでありました。ただ、増田さん素晴らしいなと思うのは、そこにある前提については、本当にみんな知っている前提であります。これまで出てきた人口推計は戦後3回、波があったと言われていますけれども、主に地方から大都市へ、特に東京への人口の移動が本当にここまでは移動しないだろうということで、例えば半分になるとして試算をしたり、いろいろそれぞれの条件の見方で随分変わってくるわけですけれども、今回はその移動がこれまでと同じトレンドが続いた場合どうなるかということで計算をしたら、そういう見解になったと。
 実際、人口減については、合計特殊出生率が2を回復したとしても、子どもを産める年齢の女性、子どもを産む年齢の女性の数が一世代前、二世代前と比べて、もう絶対数が減っているわけなので、2を回復したとしてもなかなか厳しいということは暗にみんな知っていたわけですけれども、それを普通の人がわかる形で、これは放っておいたら大変なことになるぞっていう形で示してくれたということに、大変意義があると思います。
 これまで少子化の問題ですとか、子育て支援の問題については、あまり切迫感を持って考える方が私は少なかったように思います。選挙においても、いやこれはもう大変だというふうに思う方が、あまり多くなかったような気がしていたわけですけども、これは本当に30年後、50年後の日本もしくは岡山を考えると、大変大きな問題でありまして、じゃあ何をするのかということなんですけれども、実は、晴れの国おかやま生き活きプランの中にもいろいろ書いてありますことを、一生懸命やるということになります。
 私自身は、若手知事と一緒に子育て同盟をつくって、それぞれ活動をしているわけでありまして、我々からすると、この大事さをより多くの方に分かっていただいたのかなと。この結果が出てから子育て同盟でまだ集まっていませんので、直接確かめたわけではないんですけれども、ほかの知事も自分たちでやっていることに対する理解が深まるなという感想を、多分持っていると思います。しっかりやっていきたいと思います。もう少し具体的に言いますと、これまで少子化対策をやっていたわけですけれども、本当に産むというところに集中をしていたような気がいたしておりまして、実際に子どもを産むお母さんのいろんな置かれた立場を考えると、実際には結婚、妊娠、出産、子育て、ここを切れ目なく支援をしなければ、産む直前だけ支援しますっていっても、なかなか実際に子どもの数が増えるわけではありませんので、この切れ目のない支援をしっかり地域でしたいと思っています。

記者)
イオンモールの関係で、県警の調査によると来店者の約70%強が車でお見えになると。イオンの方は3割弱ということで若干ギャップがあるんですけれども、数字のことはともあれ、結構な渋滞が市街地で発生することが懸念されているんですが、お見えになる方が岡山市内だけでなく、全県的な、県境を越えた形でもあると思うのですが、渋滞対策に対して知事の現時点でのお考えがありますか。

知事)
 そうですね。実際に何割のお客様が車で来られるのか、これアンケートのとり方でも違うでしょうし、実際にオープンしてから何カ月か経つと、少しずついろいろ変わってくるとは思うんですけれども、過去のイオンさんの大型施設の実績というものを県警から示してもらいましたところ、これは県警のほうで独自に調べているわけですけれども、それぞれのお店がオープンする前に、イオンさんが発表された予測の数字よりもかなり高い割合で車で来店をされていると。実際に、渋滞がかなり慢性的に起きているということを教えてもらいまして、ちょっとこれはしっかり対策をとらなければいけないんだろうと思っています。
 せっかく、岡山の中心部に賑わいができるわけですから、このメリットを十分に生かしたいわけでありますが、渋滞ですとか幾つか心配なこともあります。少年犯罪が増えるんじゃないか、県警も心配してくれているわけですけれども、そういった心配をいかに抑えていくかというのは大切なことですので、県警には岡山市さんですとか、関係機関と連携をして、是非しっかりした対策をとっていただければと思っています。

記者)
 岡山駅の間近ということで、鉄道を含めて公共交通の利用という部分で何か県として対応できることがあると思うのですが。

知事)
 ちょっと郊外の場合は、そういった公共交通を使ってくださいっていっても適当なものがない場合もありますので、車もしくは自転車で行かざるを得ない。ただ、郊外ですから、そこが渋滞をしても町の機能には大きく影響しないということがあるわけですけれども、実際、町のど真ん中ですので、もしここが慢性的に大渋滞をすると、我々新幹線に乗ったり、飛行機に乗るときの定時性が確保できない。それ自体が遅れるっていうよりも、我々が乗れなくなってしまうということになりまして、アクセスがいいという岡山のメリットが大きく損なわれてしまいますので、是非皆さんには公共交通を使ってそれぞれのお店に行ってもらいたいですし、イオンさんをはじめ、如何に公共交通を使ってもらうかという対策をとってもらいたいですし、岡山県にできるお手伝いがあれば、是非していきたいと思っています。

記者)
 吉備線のLRT化について岡山市を中心に動きが出てきていますが、これについて知事はどのように受け止めていますか。

知事)
 そうですね。このLRTは最近十分注目をされていまして、乗り降りがしやすいですとか、比較的低コストで運営ができるですとか、具体的にどういうふうにしていくかはまだまだこれからだと思うんですけれども、関係の皆さんが協力をしてLRT化ができれば、これは素晴らしいことだと思っています。是非、岡山県として推移を見守っていきたいと思っています。

記者)
 ありがとうございます。

司会)
 それでは、以上をもちまして知事記者会見を終わります。

知事)
 ありがとうございました。

2012年の記者会見