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2014年7月24日知事記者会見

印刷ページ表示 ページ番号:0393822 2014年7月25日更新公聴広報課
会見写真

倉敷の児童監禁事件について

まず、今月14日に倉敷で発生した、児童が行方不明になった事件については、私も大変心配しておりましたが、19日に無事保護されたということで、「本当によかった」と安堵しております。
 犯人逮捕の決め手となったのが、地域の方が不審車両のナンバーを覚えていたということと聞いており、やはり地域での見守り、連係プレーが重要であることを再認識したところであり、改めて、関係の皆様に感謝を申し上げます。
 今回、無事保護されたということは、不幸中の幸いでしたが、全国的にも類似の事件が発生しております。
 子どもたちの安全を十分に確保するためには、抑止力を高めるための環境整備という観点から、防犯カメラの設置といったハード面の整備や、地域の方々の防犯活動を活発にすることなど、ソフト面の充実が重要であります。また、広い意味で“教育”ということになるかと思いますが、子どもたち自身の危険回避能力を高めていく取組も重要であると考えております。
 県では、従来からこのような取組を推進してきておりまして、さらに本年度から新たに防犯カメラの設置支援についても取り組んでいるところであり、今後一層、教育委員会や学校、県警察、市町村や地域の方々と連携を深めながら、暮らしの安全確保に積極的に努めてまいります。

アメリカ・シリコンバレーでのトップセールスについて

 アメリカ・シリコンバレーでのトップセールスについてであります。
 7月27日から8月1日までの6日間、次世代の技術開発に取り組む、県内自動車関連企業を支援するため、県内企業とともに、シリコンバレーを訪問し、先進的な製品・技術を調査するとともに、現地企業や研究者などに対して交流を働きかけてまいります。
 なお、今回の訪問は、米国の教育的非営利団体「米日カウンシル」の呼びかけに応え、静岡県、広島県、福岡県、佐賀県、大分県とともに実施するもので、同団体を現地のパートナーに、各県が力を入れている産業分野でのトップセールスを行うこととしております。
 日程についてでありますが、7月27日に出発し、28日は日本企業の研究所を訪問した後、スタンフォード大学で、現地の企業や研究者を対象とした6県知事によるパネルディスカッションを開催致しますが、私からは、「おかやま次世代自動車技術研究開発プロジェクト」の紹介や交流の働きかけを行ってまいります。
 29日は、両国の企業や専門家が4グループに分かれ、プレゼンテーションや意見交換を通じた交流を図りますが、本県は自動車グループに参加することとしております。また、6県知事と米日カウンシル幹部との意見交換も行うこととしています。
 30日と31日は、自動車技術とIT技術の融合による次世代自動車関連技術の研究開発に取り組む企業や、EVメーカーを訪問し、31日に現地を発ち、8月1日に帰国致します。
 今回の訪問を通じまして、現地の最先端の取組を調査するとともに、県内企業と現地企業などとの交流を促進して、次世代自動車分野など県内産業の振興につなげてまいりたいと考えております。

全国知事会議について

 全国知事会議が、去る7月15、16日の2日間、佐賀県唐津市で開催され、新藤総務大臣、増田元総務大臣をお迎えし、人口減少問題などについて意見交換を行ったほか、地方分権改革の推進、地方税財源の確保・充実など、地方に共通する重要な課題について、活発な議論を行いました。
 地方開催の全国知事会議には、昨年の愛媛県に続いての参加でしたが、全国の知事の皆さんの意見を拝聴するとともに、私なりの考えも申し述べることができました。
 また、多くの知事の皆さんとも交流を図ることができ、大変有意義な会議であったと考えております。
 なかでも、少子化対策を国家的な課題と位置づけ、国と地方が総力を挙げて対策に取り組むべきとする「少子化非常事態宣言」を採択したことが最大の成果であったと考えております。
 人口減少の問題については、本県としても、現在、各部局から課題を持ち寄り対策についての研究を行っているところでありますが、今後、本格的に部局横断的な検討体制を構築し、県庁が一体となって取り組んでまいりたいと存じます。
 なお、全国知事会議の地方開催は、毎年7月に持ち回りで開催されておりますが、来年度、平成27年7月の全国知事会議の開催地が岡山に決定しましたので、ご報告申し上げます。
 全国各地から、各県の知事をはじめ、職員、報道関係者など多くの参加者が見込まれることから、岡山県をPRする絶好の機会でもあります。
 これから万全の体制で準備を行い、岡山ならではの心のこもったおもてなしで参加者をお迎えし、実りある会議にしたいと考えております。

岡山後楽園夏期夜間特別開園「幻想庭園」の開催等について

 岡山後楽園では、岡山の夏の風物詩として定着している、夜間特別開園「幻想庭園」について、昨年までは8月1日からお盆過ぎ頃まで開催していたところを、8月一杯の31日まで開催することで、わかりやすい開催期間といたしました。
 また、今年は、後楽園と岡山城との連携の一環として、岡山城の「烏城灯源郷(うじようとうげんきよう)」が期間を同じくして開催します。
 期間中は、園内を幻想的にライトアップするとともに、投扇興(とうせんきよう)や貝合わせなどの日本の伝統文化を体験していただく、「後楽園“和(わ)の学校”」や「鶴鳴館文化講座」など、子どもから高齢者まで参加できる体験型イベントを開催致します。
 また、様々なアーティストが出演する「スターライトステージ」や「庭園ビアガーデン」も開催致します。
 是非とも、多くの方々に岡山後楽園にお越しいただければと存じます。
 次に、岡山後楽園キャンパスメンバーズの登録証の交付式を、明日15時から知事室において行います。
 この制度は、大学などが年会費を負担することにより、学生が学生証の提示で入園できるものであり、このことにより、多くの学生に岡山後楽園へお越しいただき、後楽園の良さを知ってもらうとともに、その魅力を幅広く情報発信していただく、そういったことを目的としております。
 今回、新たに3法人の8つの大学や専修学校が、8月から加入していただくことになり、既に加入済の法人などと合わせ、合計で8法人・15校となるものでございます。
 今後とも、この制度が更に活用されるよう、引き続き、大学などへのPRに努めてまいりたいと存じます。

質疑応答

記者)
 行方不明事件に関連して伺いたいんですが、残念ながらこのような事件が起きてしまいました。これまでの行政の対策についてどのような御認識をお持ちだったのかということと、今後対策を進めるに当たってどのような形で推進していくのかっていう思いを改めて伺いたいんですが。

知事)
 こういうことが起きてしまったわけですから100%の対策がとれていたと言うことはできません。ただ、この100%を今後守り切るというのもなかなか難しいところではあるわけですけれども、そのできていたところ、できていなかったところをきちんと整理をしなければいけないと思っております。
 あそこまで計画的にずっと狙われた場合、子どもたちを24時間守ることは非常に難しいわけでありますけれども、ただ今回、逮捕のきっかけになったのも、先ほどのコメントで申し上げましたようにこの地域の方々が、「あれこの車怪しいぞ」ということを普段から気にかけてメモをとってくださっていたり、いろんなことがあったということは抑止にもなりますし、逮捕にもつながるわけであります。
 つい先日も、岡山市内の石井小学校で「石井いきいきパトロール隊」の発足式があったばかりであり、私も出席してまいりましたけれども、地域ぐるみで一体感を持ってそれぞれできることをやっていく。このいきいきパトロール隊は、小学生の取組ですけれども、その前にも石井安全パトロール隊という地域の皆さんによるパトロール隊がそもそもでき上がっていた。この学校、児童、地域の皆さん、それぞれの方が活動をし、それぞれ連絡を取り合うことで、私は格段に防犯、抑止力というのは高まると思っています。これは全ての学校、全ての学区でできているわけではありませんので、こういった石井小学校のような取組をこれからも広げていきたいと思いますし、防犯カメラがもっと密に設置してあれば抑止力にもなりますし、万一、またそのようなことが起きたときでも非常に素早い逮捕につながります。誘拐事件の場合は、逮捕までの、解決までの時間がかかればかかるほど、誘拐された人の安全というのは脅かされるわけでありますので、そういったことも含めて、今年から新たに始めた防犯カメラの設置支援事業というものはこれからきちんと進めていきたい、このように考えています。それぞれの教育委員会ですとか市町村には積極的に応募していただきたいと考えています。防犯ということについては、これさえすればいいといったことはありません。いろいろな対策をそれぞれ高いレベルできちんと維持をしていくことが大事だと思っています。

記者)
 そうすると、やはりお話の中にもありましたが、ソフト・ハードそれぞれ充実させていくということですね。そういった支援が進む中で、あわせて県民・市民レベルでは、どういったことを改めて考えてほしいとお考えですか。

知事)
 最近、自助、共助、公助ということが言われるようになってきましたけれども、安全というものについては人任せではなかなかできません。まず、「自分の身は自分で守るんだ」という意識を小学生に至るまで持ってもらう。そのために授業での呼びかけですとか、家庭での教育・しつけということも含めて是非実施していただきたいということ。先ほどのパトロール隊のような取組は、共助になるのだと思いますが、お互い「隣は何をする人ぞ」みたいなことではなく、できるだけ積極的に声をかける。近くの人、子どもを見ると、ああサトウさんちのタロウ君だなみたいなことがわかっているというのはすごく大きいですし、当然、役所ができること、しなければいけないことも重要であろうと思います。それぞれのレベルで頑張らなければいけないと思います。

記者)
 関連で防犯カメラの設置事業の件、お話しありましたけれども、今年度の補正であるとか、来年度に向けてこの費用を拡充するようなお考えはありますか。

知事)
 この防犯カメラ設置支援事業については、もともと他の事業と比べると余り優先順位は高くなかったような印象を受けます。私自身は、岡山の治安に対して大変不安を持っておりましたので、少年犯罪の率が非常に高いということに対して十分対策をとり切れていないということを感じておりましたので、今回、防犯カメラのことについては、私も随分積極的にプッシュをして予算化させていただいたわけであります。これが十分だということは私は全然感じておりませんので、そのタイミングが補正予算になるのか、来年度予算になるのかはわかりませんけれども、これからもそれぞれの地域で「随分安全になったな」、もしくは「安心感が出てきたな」というところまで、私は防犯カメラの設置ということはこれからもしっかり進めていかなければいけない、今年度限りで終わるような事業ではないと考えています。

記者)
 今回のケースは、商店街なんかに設置するような事業だと理解しているんですけども、通学路なんかに設置するというのはどういう形でできるのでしょうか。

知事)
 今回の事業は、通学路も対象に含まれておりますので、十分カバーはできるわけでございます。私とすれば、できるだけ地域の方が必要と感じているところにそれぞれ設置してもらいたいと思っています。

記者)
 自治会とかが主体になってということですか。

知事)
 市町村、町内会などが主体となってしていただくことになります。

記者)
 この県の防犯カメラの事業というのは、いわゆる防犯カメラを設置する際の初期投資の補助であって、防犯カメラを維持管理するためのランニングコストまでは補助の対象外であったりとか、防犯カメラの管理責任者を決定して管理するっていうところがネックになって余り進まないんじゃないかと思うんですけれども、今後そうした助成対象の基準とかというところの見直しはあるのでしょうか。

知事)
 私が、ここで思いつきのような形で決め打ちをするのは適当ではないと思うんですけれども、設置のときに補助をしてランニングの補助というのを中心にしてなかったというもともとの考え方とすれば、こういったものは人任せにすると宝の持ち腐れになりやすいというこれまでの経験とか考え方があったのだと思います。私自身もそういうふうに考えています。こういうものはきっかけが大事ですので、じゃあやろう、「やるときに補助が出るぞ」、「いろいろアドバイスももらえるぞ」ということになるとグっと設置が進む。設置が進んだ後、「じゃあこれはもう誰かが管理してくれるんだろう」、「動いているに違いない」ということで、それが警察であっても県庁であっても県内いろいろなところにあるカメラ、それからそのカメラが取得して保存しているデータの管理までするというのは、全く現実的ではありません。何か起きたときに、「さあ、このときのためにカメラを設置していたんだ」と思って見たら、全然適当な保存がされていなかった。そういうことになると本当に残念なことであります。防犯カメラの維持ですとか、適切な運用自体が自分たちの安全を守る取組の一環として、非常に大事なことだと思っています。
 これからも保守・点検に一切お手伝いをしないということではないんですけれども、まず、我々にとって大事なことというのは、皆さんの意識を高めていただく、「防犯カメラって大事だな」、「自分たちで設置・運用をしよう」ということを考えてくださった方にはできるだけお手伝いをしていく、そういうことをまずしたいと思っています。

記者)
 人口減少のことについて、部局横断的な検討体制を構築したいというのは、全庁的なチーム、組織というイメージかと思いますが、立ち上げの時期とそのメンバー構成がそれぞれどうなのか。
 あと、人口減少対策といっても幅が広いので、そこではどういったことを検討し、施策として出していくのかお考えをお聞かせください。

知事)
 これは、今どの部署からどういった担当者を入れるべきかなどを研究しているところでありまして、できるだけ早く立ち上げたいなと考えています。
 おっしゃるとおり、人口減少っていうのは原因それから影響の及ぶ先が非常に大きい、広いものですから、テーマもいろいろございます、今思っているのが、例えば出生率の向上っていうのは、当然ど真ん中ストライクの話ですけれども、あと、中山間地域が多い岡山県ですから、そこが消滅可能性のある自治体はどうするのかっていうことと絡んできますし、生産性の向上を少ない人数でどういうふうにこれから回していくことになるのかとか、本当にいろいろなことが考えられます。是非そういった議論を通じてメンバーを選定していきたいのです。メンバーを選定してからも、やっぱりこういう事象が絡んできたらっていうことになったら追加することもあり得ますし、是非有効な対策を打てるようなメンバー、体制にしていきたいと考えています。

記者)
 きっかけは、知事会の少子化非常事態宣言ですか、それとも日本創成会議の消滅自治体の試算ですか。

知事)
 その2つは非常にリンクしていまして、私の目から見た景色というのは、私自身知事に就任してからほんの数カ月で若手知事による子育て同盟に参加をさせていただいて、みんなで議論をしているうちにこの問題は大事なのになかなか光が当たってこない。子育てがしづらい、子供を産めない、人口が減っていく、活力が減っていく、この負のスパイラルをどういうふうに好循環に変えていけばいいのかということで、それぞれの県で工夫をして良い事例を持ち寄ってという、政府に対しても働きかけをしなければっていうことで努力をしてきたつもりだったわけなんですけれども、増田元知事・元総務大臣のすばらしいプレゼンテーションによって、我々が十分できなかった皆さんへの危機意識、問題意識の共有というものが非常に進みましたので、それによって全国知事会でもテーマに取り上げられ、また政府・内閣のほうもこれを非常に大きなテーマとして取り上げていただいて、全て我々自身もやってきたんですけれども、急にこの動きが動きやすくなったというふうに私は考えております。

記者)
 シリコンバレーで次世代自動車をPRするということなんですが、今回の訪問を通じて改めてどういう成果を狙うのか。例えば技術のアドバイスを得たいのか、ベンチャーキャピタルのようなものから出資を引き出すとか、そういう何か具体的なイメージがあれば教えてもらいたいのですが。

知事)
 私は今このインホイールモーター、次世代自動車技術研究開発プロジェクト、オーベック、すばらしいわけですけれども、国内の自動車メーカーの方々は認識してくださっているとは思うんですけれども、今そういった自動車の技術っていうのは世界的な規模で開発競争が行われていますので、そういった今一番熱いところに出かけていって自分たちはこういうことをしているんだということをまず知ってもらう、その反応を知りたいということがあります。あと、このテスラモーターズですとか、グーグルが今いろいろな全然別の分野から自動車という製品をつくりかえようとされている、そういう現場に行って、今何が起きているのか。当然、我々記事では知っているわけなんですけれども「百聞は一見にしかず」ということもありますので、その現場に自分たちで乗り込んでいって、できるだけ核心にいる人のお話を伺うことによって状況、情報をとっていきたいということがあります。
 もう一つ、岡山で研究開発等をしている人たちとシリコンバレーで頑張っている人たちの交流っていうのはなかなか難しいです。言葉の壁もありますし、ふだん一緒の仕事をしているわけではありませんので、是非、顔を合わせることで交流のきっかけができるのではないかと、このように考えています。とにかく行ってみないことには始まらないということで、今回行かせていただくことにしました。

記者)
 県庁通りの社会実験について、昨日、大森岡山市長が交通量調査の結果をもとに、「深刻な渋滞は考えられない。」として引き続き社会実験に意欲を見せていることについて、知事の考えを改めて聞かせてください。

知事)
 前回申し上げたとおりなんですけれども、市長も県警本部長もそれぞれの立場で岡山県に岡山市に良かれということを思われているわけなんですけれども、それぞれ街の賑わいを重視するのか、それとも交通渋滞、交通渋滞に伴ういろいろな問題点を最小限にするというところに重点を置くかで意見が違ってくるわけでありますけれども、データも得られたわけですし、是非この岡山市と県警察において、それぞれ率直な意見交換をしていただいて最良の結論を得ていただければと、このように考えています。

記者)
 教育委員会の話です。昨日、USBの紛失がありました。昨年度末から採点ミスなどの不祥事が相次いでおり、それに対するコメント、再発防止策はありますか。

知事)
 とにかくトラブルが多発をしているということですが、このことは、せっかく岡山県の教育を立て直そうということで頑張っている努力に水を差すようなことでありまして、きちんと襟を正して頑張ってもらいたい、このように思います。
 それぞれのことについては、大変残念なわけでありますけれども、ミスの裏側には、一つはそれぞれの先生方が猛烈に忙しいということもあるのかなというふうに思っています。業務量、作業量が非常に多い、心配しなきゃいけないこと、気になることも多々ある中でぎりぎりで回しているとどうしてもミスが出てきますので、それをどういうふうに改善していくのか。例えば、この前入試の問題を間違えてしまったということの説明を聞いていまして、忙しい中でいろんなそういう作業もしなければいけないのは、本当に大変だなと思うと同時に岡山県だけで独自の問題をつくっていることは、私にとっては不思議に思います。何で47都道府県でやっていることは数学とか国語とか、岡山県だけ全く別の教科を教えているわけではないわけですから、「どうして共通にしないんですか、全国共通であったり、例えば、頻繁に連絡を取り合っている中国地方5県で共通にしないんですか」ということを伺ったら、「それはもうできないんです。」「どうしてか」というと、「試験の日にちが全部違うんです」と。試験の日にちが違うのに同じ問題を出したら、当然後の日にちでやる人には情報が漏れてしまいますから。「あっそうですか、どうして一緒の日にちじゃあできないんですか」というふうに伺ったら、「いや一緒の日にはできないんです」と。「一緒の日にしてしまうと、併願をしている受験者が併願できなくなってしまって、岡山県とかどっかに集中してしまうので、その割を食う県がそれを嫌がるんです」ということ。そういうことであるならば、「一緒に試験を同じ問題で同じ日にやって、その試験の結果をもとに面接はこの2つ以上の県に行ってもいいことにしたらどうですか」みたいな話をしてみたら、「それがどうなのかはちょっと考えたことがありません」という話です。よくトヨタでなぜを5回重ねていけば本当の問題にたどり着くみたいなことがよく言われるわけですけれども、これをしたらどうですかっていうときにそれに対してはすぐ答えが出るんですけれども、そうですか、じゃあそしたらこれをしたらどうなんですかっていうところまで考えていないのは、ちょっと私とすれば残念です。根本的により合理的にする、よりミスが出にくいようにするっていうことを考えるよりは、とにかく今、去年やっていたことを今年も必死に頑張る。その頑張る努力について、本当にそれぞれの担当の方、現場の方が一生懸命頑張られているんだけれども、部活のこととかいろんなことで忙しかったりして大変だとか、是非もう少しやり方を改善する、今度は採点のミスについては、かなりやり方を改善する方向で提言が出るというふうに伺っていますけれども、現場の必死の努力だけに全て頼るのではなくて、もう少しやり方を工夫するということも必要なのではないかと考えております。

記者)
 やり方の工夫のほかに、先生たちが忙しい。少ないとも言われている。そこへの対策はいかがですか。

知事)
 だからこそ工夫が必要であろうと。あと、もう一つは先生方、例えば担任の先生がいるとします。そこの教室の中から不登校であったり暴力行為をするような生徒が出てくると、今でも忙しいのにさらに大変なことになってくる。その状況に対応するために、普通の子どもたちに割く時間が減ってしまう。その中で一番不安定な子どもがまた問題行動を起こしてしまう。そういう悪循環が起きている学校や教室が現に存在しています。以前はもっと存在していたように私は考えていますけれども、そういった悪循環をいかに止めるのか、良い循環を起こしていくことによって、状況が今よりは改善することは可能だと考えています。

記者)
 鳥取県と共同で東京でアンテナショップを開店するに当たって、「ももてなし」というキャッチフレーズを発表されました。岡山市が「桃太郎のまち岡山」創造・発信事業で偶然にというか「ももてなし」というキャッチフレーズ。昨日、岡山市の大森市長が「県とも連携して進めていきたい」とのお話がありましたが、知事のお考えをお聞かせください。

知事)
 本当に私自身もちょっとびっくりしたわけですけれども、我々の発想は、この桃、岡山県の桃と鳥取県の梨で桃と梨っていうこととおもてなしをかけたわけで、ただ、そのおもてなしという言葉があれだけはやると、おもてなしをベースに何か良い言葉を探そうっていうふうに思うのは、ある意味自然な発想でありまして、岡山で桃っていうことを考えると、お互いが知らないうちにそこにたどり着いたっていうことはやっぱりあるのかなと思っています。我々は鳥取県との共同アンテナショップのニックネームですし、岡山市さんはそのおもてなしをキーワードにいろんな観光振興をしていこうっていうことで、そんなにお互いに困るというか混乱のもとになるようなほどでもないと思いますので、是非仲よく両方使っていけばいいんじゃないかと思います。鳥取県のほうも快く了解してくれたということですので、是非これをきっかけに盛り上げていければと思っています。

司会)
 それでは、以上をもちまして知事記者会見を終わります。

知事)
 ありがとうございました。

2012年の記者会見