東北楽天ゴールデンイーグルスの秋季キャンプについて
みなさんおはようございます。
私からは3項目、お話しをさせていただきます。
まず、楽天イーグルスの秋季キャンプについてでございます。
県では、プロ野球の公式戦やキャンプの誘致に向けて、積極的に活動を行っておりますが、東北楽天ゴールデンイーグルスの秋季キャンプが、昨年に引き続き、11月2日、日曜日からマスカットスタジアムで実施されます。楽天球団の皆様を、県民あげて歓迎いたします。キャンプの期間は、11月2日、日曜日から、19日、水曜日までの18日間でございます。このキャンプを通じて、若手選手が技術を磨き、また一段とパワーアップし、来季の楽天イーグルス優勝の原動力となるよう期待しております。なお、キャンプ初日の11月2日、日曜日の午前9時30分からマスカットスタジアムにおいて歓迎式典を開催いたします。
県内でのキャンプの実施は、プロの力と技を身近に実感できる貴重な機会でございます。ぜひとも県内外から多くの方に球場へ足をお運びいただき、温かいご声援をお送りいただくとともに、楽天選手のはつらつとしたプレーをお楽しみいただきたいと存じます。
ふるさと納税の上半期の状況等について
次に、ふるさと納税の実績と特産品のリニューアルについてでございます。
県では、ふるさと納税として県外の方から寄附をいただいた場合に、お礼の品として、岡山ならではの特産品をお贈りする取り組みを今年度から始めたところでありますが、今年度上半期、9月末時点で、全ての都道府県にお住まいの方から、687件、2,060万円に及ぶ寄附をいただいております。
このように全国各地の多数の方々が岡山県を応援してくださることは、大変ありがたく、心から感謝申し上げますとともに、皆様のあたたかいお気持ちを本県の明るい将来のために大切に生かしてまいりたいと存じます。なお、10月からは、お礼の品の一部をリニューアルし、本県が生産量日本一のあたご梨や黄ニラ、また、全国第2位の牡蠣などを加えております。今後とも、こうした取り組みを広くお知らせし、寄附のお願いとともに、本県の知名度向上、特産品のPRを図ってまいりたいと考えております。
鳥取県・岡山県共同アンテナショップについて
最後に、鳥取県・岡山県共同アンテナショップについてであります。
アンテナショップ「とっとり・おかやま新橋館」は、9月28日のオープン以来これまでに6万人を超えるお客様に御来店をいただき、物販・飲食両店舗を中心に賑わいを見せていますが、このほかにも、香川県・愛媛県との4県連携による福引抽選会や、岡山・鳥取両県の商工会連合会による合同物産展など多くのイベントも開催されました。
お陰さまで、テレビ局の情報番組の取材やラジオの生中継、雑誌の取材など数多くのメディアで取り上げられ、本県の情報の受発信拠点として、良いスタートを切ることができたと考えております。引き続き、多くのリピーターを獲得できるようショップの魅力向上に努めながら、持てる機能を十分に発揮し、本県の全国的な知名度の向上や地域のブランド化に取り組むとともに、県内産業の振興につなげてまいりたいと考えております。
私からは、以上でございます。
質疑応答
記者)
来る11月12日で就任2年かと思うんですが、ちょうど折り返しを迎えられて、これまでの一番の御自身の成果と思われる点と、振り返っての率直な感想を伺いたいんですけど。
知事)
振り返っての感想のほうが早いので、先にお答えさせていただきます。
大変早かったということでございます。1週間1週間、本当にあっという間のことでありまして、今日はちょっと様子が違うなと思ったら土曜日だったと。土曜日も大体いろんな行事が入っているので、ちょっとパターンが違うなと思ったら週末というようなことを毎週続けていくうちにすぐ1カ月、2カ月が経っていた。そういう2年間のうち、今年の4月からが大きいと思っています。というのが、最初の半年なのか1年間なのか、私はこういうことを考えている。とにかく今やっている仕事が何のためにそもそもやっているのか考えてほしい。イベントを成功させること自体が目的じゃないよと。皆さんの健康、岡山県の健康寿命を上げるために、まず健診を受けてください、野菜をとりましょう、運動しましょう、それを周知するためにこうして、もしくは病院にこういう働きかけをしてっていう、この大きな流れを常に意識して、常に改善をしてやりましょうということを言ってたわけですけれども、この4月からはそういったことを含めた予算で動けるようになりまして、「学校警察連絡室」ですとか新しい事業ができるようになって、私がやりたいと思っていることに向けて予算と関係ないところで行動意識を変えるという、これも当然大事なんですけれども、ようやく動く速度が見えてきたなと思っています。ただ、そういうことで4月からスピードがついてきた。私自身見ていて実感できるようになってまだ半年ですので、まだまだそれを毎日見ている、気にしている私と違って県民の皆さんは常に県庁のことを毎週ウオッチしているわけでもないわけですから、県民の皆さんから変化が実感できるような変化幅にはまだ届いていないに違いないと思っています。きちんとしたスピードで着実に実績を上げていく、それを積み重ねれば随分変わってくるのかなと思っています。
どれが私にとって一番今の時点で大きなことなのか。私からすると、それぞれいろいろありますので、1つを選ぶのはなかなか難しいんです。ただ、私は教育と産業とを大きく掲げましたので、教育ということに関しては、何度も申し上げますように2つに分けると学力の問題、学力以外の問題で、まず手をつけなければいけない、より大事なのは学力以外の問題だということを申し上げております。学校での規律もしくは学校の外、主に家庭ですけれども、家庭での規律ある生活習慣ということに関して言いますと、例えば、学校においてこれまで警察官が中に立ち入ることができなかったことに対して、「学校警察連絡室」というものを設置しまして23人の専任職員、これは県単独で警察官を採用するという非常に異例の取り組みですけれども、それぞれの学校を回ってもらう。それ以外にも去年の取組ですけれども、警察官OBを6人採用して、非行防止教室をしてもらってたということで、学校において暴力行為だとか、他の生徒の教育を受ける権利を侵害するということは許さないという強いメッセージを今送っているところです。
あと、家庭においては、発表されたばかりですけれども、岡山県教育委員会が頑張ってくれまして、スマホは夜9時になったら御両親に預けるということにしようということで、これは批判もあるかもしれません。そこまで立ち入るのかということなんですけども、岡山県はアンケートをとって、ゲーム、スマホに使う時間が他県よりも随分高い。それが学力と非常に強い相関を示しているということなので、その根本のところに踏み込んで生活習慣を変えていくという私の強い希望を皆さんに御理解いただいて、一緒に動けているということは私は心強く感じています。
あと、産業のほうです。これも言い出すと時間がかかるんですけども、例えば水のこと、アクセスのこと、気候条件のこと、条件が良いにも関わらず意味があるのか分からないような規制で非常に困っているんだよというお声を聞いて、この2年間で随分その規制を緩めた。緩めたといっても、岡山県緩くなったねということではなく、実際には他県並みにしたということがほとんどであります。あと補助についても随分岡山は低かったものですが、これについてもせいぜい他県並みにしたという程度であります。あともう一つ、岡山県は、岡山を見込んで、期待して来てくれた人をがっかりさせませんよ、そういう強いメッセージを常に私は皆さんに発信しているつもりなんですけれども、これまでの努力、私が就任する前からの努力も含めまして、平成26年度の投資総額、誘致した企業の投資総額が過去15年間で最高額になっておりまして、経済の活性化ということも少しずつ動いているのではないかと思います。
記者)
もう一点。今後の2年間どういうことをやっていきたいかというか、どういうことに気をつけてやっていきたいかということを伺います。
知事)
私はPDCAということを常に言っています。「プラン」は、一番大きなプランである「生き活きプラン」ですけれども、今粛々と一生懸命実行しているところであります。「チェック」、これがやはり大きいわけでありまして、「プラン」、「ドゥ」はどこの役所でもするけれども、「チェック」がどうなのかっていうことをずっと言い続けてきたわけでありまして、「チェック」にも大きく分ければ2種類、日々の活動でしていく「チェック」と、あと予算を伴った大きな「チェック」ということなんですけれども、我々は、きちんと計画ができて予算を割り振って動き出すと、あとはそのまま粛々とやるっていうことに慣れているように未だに思っていますけれども、始めたものでも常に「チェック」をかけていく。私だけが視察するわけじゃなくて、私は象徴的に行くだけですけれども、行って、いやこれは1年待つ必要もないと、ここは変えていこうよみたいなことは常に言っていますし、それぞれの幹部、その次の幹部にも、変えられる、これは変えた方がいいことは、そのまま月が変わるのを待ったり、年度が変わるのを待ったりしないでやろうよということを常に言っています。
あと、もうそろそろ次の年度の予算のことを考える時期ですけれども、それは「チェック」の大きなチャンスになります。26年度の施策というのはよかれと思って、これがベストだと思って立てているけれども、実際にやってみると、そうかこうだったのか、ちょっと小さ過ぎた、ここを少し変更しよう、例えばカメラの設置補助費用についてはこれぐらいでいいだろうということで1,500万円計上したわけですけれども、実際には倉敷の事件があって申し込みが急増して、急遽さらに1,500万円つけたわけですけれども、そういった規模感であったり、使いやすさであったり、もっといいやり方があったりするとそちらに変更する。そういった「チェック」をしながら、スピードを保ちながら県民の皆さんに岡山は良い変化が起きている、元気になっているということを実感していただけるようにしていきたいと思っています。
記者)
具体的な施策で、何かこの2年でやりたいということはありますか。
知事)
かなりいろんなことを盛り込んだつもりですので、今やっていることがきちんと成果ができていないのに新しいものに飛びつくというのは、余程そこに必要性とか意義を感じなければ慎むべきなのかなというふうに思います。ゴルフで雑誌が出るたびに練習方法が変わるような人が余り上手くならないみたいに、今上手くいっていることをきちんと進めていきたいと思います。やるべきことは教育と産業を基軸に、それぞれ大事な福祉ですとか地域の振興を粛々とやっていきたいと思います。
記者)
スマホの9時までという話なんですけれども、知事がおっしゃっている生活規範の確立という意味で意味があると思います。将来的にその「生き活きプラン」の実現に効果があるというふうに教育委員会は期待していると思います。知事としての期待を教えてください。
知事)
スマホを9時に預かるということについては、私から提案したものではありません。このスマホの問題やテレビ、ゲームの問題、ここに節度を持ってもらうために家庭での読書の時間、学習時間、あと睡眠時間をいかに確保してもらうかということについて、教育長はじめ教育関係の人とお会いするたびにどうすればいいんだろうか、いいアイデアがあったら是非出してもらいたいということをお願いしていたわけですけれども、こういった具体案として出てきたときに、私は非常に良いアイデアだなと思いました。上手く市町村教育委員会、学校の校長先生をはじめ先生方の御理解を得て、また家庭の皆さんの特に親御さんの御理解を得て、できるだけこの動きが家庭に広がるように願っています。とにかく「早ね早おき朝ごはん」とかではないにしろ、規律ある生活と家で復習、予習をする、宿題をする。テレビを見るなと言っているわけではありません。スマホをするなと言っているわけじゃないんですけれども、節度を守って賢く使うということで、私は体力の面でも体調の面でも学習の面でもいろいろ良い効果が出てくると思っています。
記者)
岡山県議会が、先日最高裁で政務活動費1万円以下も開示するよう命じたことを受けて、また新しい動きがあるかと思うんですけれども、今後改正案が成立される見通しですが、県知事としてこの動きについていかが思われますか。
知事)
最高裁の判断が出ましたので、県議会として適切に対応されると信じておりますし、この政務活動費、以前であれば政務調査費の問題、もともとが県民、国民の税金でありますので、やはりその使途については、透明性は求められるのだろうと思っています。県民の皆さんがより納得していただけるような方向になることを期待しています。
記者)
ちょっと前後するんですが、任期折り返しということで、これまでの2年間で知事は初の民間出身ということですが、これまでされてきてた企業経営と県政運営、この違いというのをどのように実感されていますか。
知事)
大変いろいろなところが違うなと思います。これは当たり前の話ですけれども民間企業の場合は単一の目標、きちんと持続可能なもしくは再投資可能な利益を生むということがあるわけですけれども、県政の場合、予算を余らせたから偉いというわけではありません。税収を増やしたから偉いというわけじゃなくて、いかに税収を上手く使って県民の皆さんの幸せを追求するか、福祉を増進させるかということですので、もともとやっていることが違う。私が選挙戦で訴えたのは、随分、目的、やっていることは違うけれども、それに必要な考え方、テクニックというのはかなり重複していて、それについては生き残りをかけていろんな業種でいろんな違う場面でテクニックを磨いてきた。そういったノウハウについては、むしろ民間の方が進んでいるところも多々あって、是非その考え方を入れたいということを申し上げたわけでございます。我々は、どうしても過去からの流れに引きずられがちです。行政は特に。どうしても対症療法になりがち、問題があるとそれに対応しなければいけませんので。ただ、本当に大事なのは、その問題の根っこを取っていく。例えば、熱が出たからとって熱冷ましを飲んで温度が下がっただけでよしっていうんじゃなくて、もともと何か肝臓が悪くて熱が出るのであれば肝臓を治さないといけませんし、肝臓を治すっていうのは結局肝臓を痛めてきた生活習慣を変えないといけないという、今やっていることの根っこには何があるんだ、どういうふうにするのが最終的にいい形なのかということを、根っこに行けば行くほど時間がかかったりするわけですけども、それでも10年後、20年後の岡山県を考えればできるだけ元根本に近いところをしたり、特に企業の場合、非常に長いスパンで考えますので、選挙の4年間とかいろんなことよりも、長い遠い先を考えてやるっていうことはもっと意識を定着させたいと思っています。
記者)
教育の関連で頑張る学校事業、30校候補が決まりましたけれども、これを来年度もやるのか、それとも先ほど防犯カメラの話がありましたが、何か見直しをお考えですか。
知事)
実は、まだそのことについては教育委員会、教育長とも話し合ってはいません。ようやく今決まったばかりですので。是非、非常に良い取組が多数含まれていますので、それぞれの学校の先生方、特に校長先生にとってみれば自分たちの学校に似ているな、もしくは自分たちの学校ではこれだったら取り入れられるんじゃないかという取組が必ず1つは見つかると思っています。是非この選ばれた取組を広く周知して、このいい取組が広がるように支援をしていきたいと思っています。
来年どうするかということは、しばらくしてから考えていきたいと思います。続けることも選択肢にありますし、この選ばれた30校というのを広く定着をさせていく。当然それぞれの学校が30やるわけじゃなくて、そのうちの幾つかをやっていくというほうに注力したほうがいいのかもしれません。いろいろ考えていきたいと思っています。
記者)
3年はやるということでしたが。
知事)
はい、それぞれやればいいと思うんですけれども、まだ30校選んだばかりですので、その反応を見てからいろいろ考えていきたいと思います。
記者)
来年、再来年、また30校ずつ選んでいくかどうかというのはまた決まっていない。
知事)
それも十分可能性はあります。とにかく私は選んだ30校、良い取組があったので、それをいかに伝えていくか。これもさっきのお話にちょっと似ているんですけれども、選ぶこと自体が目的ではなくて、その良い取組をいかに普及していくか。ほかの学校も良い取組を見つけて、自分たちの学校に合った取組を見つけてそれを実行していくか。ここに重点があります。
記者)
先ほど政務活動費の話題に戻るんですけど、納得できるような制度っていうのは、どのような形が望ましいと。
知事)
それは多分透明性っていうことだと思います。領収書が添付されるっていうのは本当にある意味大変な透明性ですので。
記者)
それを例えばホームページで支出先を公開するとか、県民の見やすいっていう、そういった思いっていうのはどうでしょう。
知事)
それも1つかもしれません。ただ、そういった制度の詳細については、私があれこれ言うことよりも議会のほうでいろいろ判断されることだと思っております。
記者)
今回、司法のだめ出しがあったから制度を変えるという形になったわけですね。全国で唯一不名誉なレッテルを張られ続けていながら制度改革に踏み込めなかった、ここの点についてはどう思われます。
知事)
議会は国権の最高機関というふうに規定されているように、議会は一つの権力であります。それ自体を規定するものがない以上、なかなかそこが変わるのは難しいわけです。1人の人が回しているものではありませんし。そういう意味でも三権分立ということに意義があるわけでありまして、司法のほうから議会のほうにチェックが入ったというのは、これは異常事態というよりも、そのそういうことを見越して三権分立という知恵が長年いろんなことを試した後に出てきた、それが普及をしている、それが機能したっていうことだと思います。
記者)
今までその行政の透明性が求められる一方で、岡山県では1万円以下はグレーゾーンで分からない。これが続いたことっていうのはどう思いますか。
知事)
1万円未満のものになると大変煩雑ですので、手間の問題と透明性の問題、以前は常識的なラインで線を引こうと、それが1万円で認められていたっていうことがあったんだと思いますけれども、県民、国民の皆さんがより透明性を求めるという、この何年もの流れでそうなったのかなと理解しています。
記者)
今日の発表事項のふるさと納税なんですけれども、全ての県からの寄附をいただいているということなんで、知事の率直な受けとめと、知名度アップという部分での効果であったり、今の受けとめを教えてほしいんですが。
知事)
大変ありがたいと思っています。件数が増えたということがうれしいです。とにかく今お礼のほうに随分注目が集まってしまっているんですけれども、私自身いただいた金額の大半をお礼でお返しして、これは得ですよみたいなことをアピールするつもりはありません。そういう何かエスカレーションを起こして制度の見直しにつながるようなことになっては非常に残念だと思っておりまして、本当に今回お礼をつけることにしたのはPRするためのきっかけであります。あともう一つは、当然、岡山の特産品を皆さんに知っていただきたい、賞味していただきたいということですけれども、今回これをきっかけに随分いろんなところでPRするようにしまして、寄附と同時にいろんな感想もいただいております。気になってたんだよ、岡山に以前住んだことがあるですとか、岡山の出身だとか、何らかの形で御縁のある方がかなり多かったわけですけれども、そういう岡山を今は離れていても、実は気にしてたんだよっていうことを今回随分教えていただいて非常にうれしく思っています。是非そういった方のつながりを大切にしていきたいと思っています。
記者)
知事は岡山の情報発信ということに力を注いでこられたというふうには思っているんですけども、御自身のこれまでの2年間の取り組まれたことの自己評価と、今後任期残りあと2年の中でどのような発信力を高めていくための取組を行っていきたいかを教えていただきたいんですけど。
知事)
この発信力に対する自己評価、2年間の仕事に対する自己評価、私は1年前に評価を聞かれて何点何点とかなんとかお答えしたんですけれども、そもそも私の仕事に対して自分で何か数字を出すのは非常におこがましい話だなということをその後反省をいたしまして、そもそもこれは県民の皆さんが評価をされることですし、その評価が余り芳しくなければ2年後またそういうことになるわけですし、私はとにかく一生懸命頑張るということにします。
岡山県からの発信ということでいいますと、とにかくこの発信というのは1つ良い発信をポンとやってしまうと、それが何か5年もつとそういったものではないと思っています。いろんな場面でいろんなものを発信し、観光地についてもこれだけじゃなくて、とにかくいろんなものがある。この前、笠岡諸島について観光プレゼンテーションでほぼ初めてに近いと思います。少なくともかなり久しぶりに御紹介をしたときにアンケートを見せてもらったんですけれども、笠岡諸島の反応がすごく良かった。こんなに良いところだとは思わなかったみたいな感想を書いている方がたくさんいらっしゃいまして、とにかくいろんなものを出していく。食べ物についてもいろんな美味しいものがあるんですよっていうことをいろんな切り口で出していく。今「もんげー」ということでやっていますけれども、「晴れの国」というのはずっと続いているわけですし、アンテナショップを通じたり、ビデオを載せたりとか、とにかくあらゆる場面で、もしくはこの前も立地セミナーをやってきたわけですけれども、そういう機会の量を増やす。一回一回の効果を高めていく、つまんないセミナー、去年と大して変わらないなようなセミナーにしない。あらゆる努力、工夫を重ねて岡山というのをちょっとでも他府県の方に思い起こしていただく。良いイメージで思い起こしていただけるように頑張っていきたいと思っています。
記者)
「もんげー岡山!」というのを使っていますけども、これは当面といいますか、少なくとも任期中は続けていくようなことになるんですか。
知事)
いえ、それもよく分かりません。晴れの国っていうのはこれずっと続けるものなんですけれども、その中でいろんなものが立ち上がっていく中の一つが「もんげー」で、「もんげー」がどれぐらい続くのかというのは、皆様方の反応次第ということになります。今、やっぱり妖怪ウォッチが流行っているうちは大変有効だと思います。
記者)
今月17日に岡山空港の保安検査場でトラブルがあったという報告を受けていると思います。無事済んだことなんですけれども、一歩間違うと、といった事態でして危機管理と再発防止について知事のお考えを聞かせていただければ。
知事)
本当にけが人というか、大変なことにはならなかった。もっと悪いことになる可能性はあった中で犯人の逮捕につながった。大混乱は無かったという点ではよかったのかもしれませんけれども、危機管理っていうのはいつどういう形で起きるかわからないので、それぞれ大事な場所を守っている人達というのは、常に緊張をして職務に当たらなければいけないんだなということを私自身実感をいたしました。
職務に携わっている方、随分ショックを受けているっていう話も聞いておりまして、是非一日も早く回復してもらいたいということと、いざというときにきちんと動けるためには普段から考えておく。マニュアルをきちんと読み込んで、自分なりに咀嚼しておくということが必要ですし、日々の訓練が大事だということを改めて実感しました。
記者)
予算編成が大詰めになってきているんですが、知事の財政状況自体は石井知事の時代よりもかなり好転はしていると思うんですけれども、それでいわゆる打って出る環境にはあるのかなという評価もできると思うんですが、今後の財政運営、まずはその現状の財政状況の認識と、今後どういった財政運営をしていきたいというのを改めてお聞かせください。
知事)
これは、ストックとフローに分けられると思います。フローについては今自民党政権、安倍政権になってから景気が明らかによくなりましたので、税収も上がってフローという面では今良い状態にあります。ただ、これは景気循環の中で、今景気の山にいるので良いということでありまして、ストックが改善したかということでいえば、本当にストックが動くっていうのはそれぞれの足りなかった、ちょっと余ったというのの積み重ねですから、ストック部分は急には変わりません。これはどんな組織にとってもそうなんですけれども、根本的な構造は変わっていません。厳しいままです。これは日本国全体、それから各都道府県みんな厳しいわけで、その中でも岡山は特に厳しい状態だったわけですから、私は楽になったという実感はありませんし、もし楽になったと思っていたとすれば誤解だと思います。ただ、このフローが良い悪いっていうのはそれぞれの年度でどうかっていうことでいえば違うところもあり、例えば数千万円単位のこと、そもそも一般会計予算は6,500億円になったり6,600億円だったりする中で、例えばこれは安全・安心、防犯カメラを設置する補助をしたいっていうときの予算が当初予算で1,500万円だったり、追加をして3,000万円だったり、これはトータルの中でいえば本当にこんなことですけれども、でも随分違ってくる。その数千万円が出せるか出せないかということで随分違ってくる。この1つだけではありませんけれども、そういったもの、ちょっとした予算上の出せるか出せないかでいろんなところで変化をつけられますので、是非そういったお金を賢く戦略的に使っていきたいと思っています。
記者)
ちょっと変わるんですが、知事が国からの権限移譲を希望されている農地転用について、それについてはまだ結論が出てないというか先送りになっていますが、それについて知事としての受けとめ、国に何か言いたいことがあれば教えてください。
知事)
私とすれば、当然国からのお金っていうものは100万円だって余分に欲しいです。そもそも日本の仕組みというのが、6割の仕事が地方で発生しているのに地方で徴収する税金が4割、この2割の部分をまず国全体で吸い上げて再配分するという仕組みになっていますから、これは引っ張ってくる部分はある。その引っ張ってくる部分については、当然できるだけ欲しい。やりたいことは山ほどありますので。
ただ、そうはいっても、この国全体がこんなに厳しいわけですから、急に岡山県だけどんどん増えるということはなかなか考えづらい。そういうときに岡山県が持っている資源、それは水であったり、土地であったり、アクセスであったり、勤勉な県民であったりするわけですけれども、その資源をいかに上手く組み合わせて、いかに有効に使って明るい未来を創っていくかというときに、その資源の一つである土地の使い方について、厳しい制約がかかっているというのは大変もったいないことだと思っています。旭川の水はほぼこういう使い方にしなさいということで、もっと良い使い方があるのが見えているのにそれができないですとか、高校を卒業した人の割り振りはこうしなさいっていうことをもし言われたら、これはもう岡山県の発展には大変厳しい制約になるのは明らかですけれども、土地についてはそれが未だに行われているわけですので、是非この岡山県の貴重な資源については、地元でもっと決められるようにしてほしいというのは、私自身当たり前のことだと思っています。粘り強く常にしっかり国に対して要求をしていきたいと思っています。
記者)
提案募集方式ということで、そこにも手を挙げられていますけれども、国はそういう制度をつくりながらいわゆる岩盤ではねられていますが、そうした国の姿勢について、知事はどのように受け止められていますか。
知事)
国は国なりのロジックできているわけですけれども、地方の集合体が日本国ですので、それぞれの地域がこれほどまで強く願っていることをそういった国なりのロジックではねるのはどうかなと思っています。本当にどんどんお金が降るんだったらそれはそれで納得できないことがあっても多少は我慢するということなんですけれども、国が求めているのがなかなかお金が下りてこない、これは今どうしようもない、この20年ずっとそうなんですから、そのときには是非もっと自主権を発揮させてもらいたいと思っています。これは本当にできるだけ早く変えてもらいたいと思っています。
記者)
国が応じるべきだと。
知事)
はい、思っています。
司会)
それでは、以上をもちまして知事定例記者会見を終了いたします。
知事)
ありがとうございました。