ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
現在地 トップページ > 知事記者会見 > 2015年4月10日知事記者会見

本文

2015年4月10日知事記者会見

印刷ページ表示 ページ番号:0425550 2015年4月13日更新公聴広報課
会見写真

新年度にあたって

 皆さん、おはようございます。私からは3項目、お話しさせていただきます。
まず、新年度にあたり、この1年に懸ける私の思いについてお話しさせていただきます。「晴れの国おかやま生き活きプラン」の中間年である本年度は、本県の未来に好循環をもたらす歯車をしっかりと回していくためにも、県民の皆様に目に見える形で成果をお示しし、変化を実感していただくことが重要であると考えております。このため、将来の岡山県の発展に向け、好循環のエンジンである教育の再生や産業の振興はもとより、人口減少対策や地方創生などの喫緊の課題にも、しっかりと取り組んでまいります。
 これまでに蒔いてきた新たな種も様々な形で芽吹き始めており、これらをしっかりと育み、全ての県民が明るい笑顔で暮らす「生き活き岡山」を実現させるため、一層のスピード感を持ち、不断の改善に努めながら、プランに掲げた施策を着実に推進してまいります。県民の皆様におかれましても、引き続き、御理解と御協力を賜りますようお願いいたします。

4月から始まる子育て支援サービスについて

 次に、4月から充実する子育て支援サービスについてでございます。4月から、子ども・子育て支援新制度が始まり、本県では「岡山いきいき子どもプラン2015」がスタートいたしました。本プランに基づき、企業、学校、NPOなど、地域の様々な担い手が主役となり密接に協働しながら、県民誰もが子どもたちの成長を喜び合える社会環境づくりを目指してまいります。
 中でも、この4月からスタートした事業として、新たにポータルサイト「おかやま はぐくま~れ」を開設し、岡山で安心して結婚、子育てをしていただくため、結婚、妊娠・出産、子育てに関する情報を切れ目なく発信してまいります。また、子育て世帯が協賛店で特典を受けられる「ももっこカード」が、中国5県で共通利用できるようになるとともに、特典についても充実いたしました。さらに、お父さんの育児休業取得やおじいちゃん、おばあちゃんの育児参加を進める「はたらくパパたちの育児参画支援事業」をスタートさせ、子育て応援宣言企業の充実強化を図ってまいります。
 今後、これらの事業を展開しながら、いきいき子どもプランを着実に推進し、全ての子どもたちが晴れやかな笑顔で暮らす生き活き岡山を目指して、オール県庁で少子化対策、子育て支援に積極的に取り組んでまいりたいと存じます。

統一地方選挙への投票の呼びかけについて

 最後に、統一地方選挙への投票の呼びかけについてでございます。近年、若い方々を中心として投票率が低下しており、大変憂慮しております。
 明後日(4月12日)は、岡山県議会議員選挙及び岡山市議会議員選挙の投票日であります。また、4月26日には県内の5市町村で議会議員選挙が行われます。統一地方選挙は、地域の将来を託す代表者を選ぶ極めて重要な機会であります。投票日には、一人でも多くの方に足を運んで投票に行っていただきますよう、私からも強くお願い申し上げます。
 私からは以上でございます。

質疑応答

記者)
 衆院選のときは特にそういったメッセージを発しなかったと思うんですけれども、今回、知事が県議選・市議選についてメッセージを発せられている理由を教えてください。

知事)
 私自身、投票率の低さということについて漠然といけないことだと思っておりましたけれども、私自身の選挙の投票率の低さでびっくりしたということから、私にとって投票率の低さがプラスに働いたのかマイナスに働いたのかはよくわかりませんけれども、両方の要素があろうかと思いますけれども、ただ投票は民主主義制度の大前提として、今度の無投票当選の話ともちょっと絡むわけですけれども、定数をきちんと上回る候補者が出て、その中からみんなが参加して代表を選んでいく、それが制度設計の大前提でありますので、候補者が出てこないですとか、投票率が低いということは、皆さんの民意がきちんと首長を選んだり議員を選んだりすることにつながっていないということですので、これは本当に大問題だと思っています。
 人口減少問題にちょっと近いようなところがありまして、人口減少問題は、出生率が低くても、今年、来年、そんなにすごいことにはならないわけですけれども、20年、30年後にはほかの問題をはるかに上回るような悪影響が出てくるというのにちょっと近くて、投票率が低いから今年の皆さんの暮らしが、来年の皆さんの暮らしがひどいことになるかというと、多分そうではないんですけれども、1世代後になって、どうしてこんなことになったんだというときに原因をいろいろ調べてみると、あの頃から皆さんが政治に関わりを持たなくなった、民意と選ばれた人たちの行動がずれてきたんだなというふうに思い返すようなことになりかねない、それは大変残念なことだと思っています。

記者)
 関連しますけれども、そういった民意で選ばれた新しい議会とどのように付き合っていきたいと思っていますか。

知事)
 民意を十分反映させられないのではないかというお話をしたわけなんですけれども、民意を反映してる、これも全くの事実でございます。首長を選ぶときと議員を選ぶときの民意の出方は、いろいろな政治学者のお話を聞くと少し違うんだと。議会のほうが少し細かい民意が入ってきて、首長の場合には、とにかくこの地域を頼むみたいな大きな民意が出ることが多いというような分析をよく読むわけですけれども、その二元代表制のもとで是非議会と対話をしながらきちんと民意に応えていきたいですし、将来を考えた行動をとっていきたい。もし民意と議会がずれてるように感じた場合にはよく話をして、とにかく地域の将来にとって良い行動を決断をしていきたいと思っています。
 私がよく説明をするんですけれども、数十万人、数百万人の民意を集約する、もしくは相矛盾するように見える民意を判断するというのは難しいことなんです。そもそも自分自身から発せられる意思も矛盾することが多いです。例えば、これを食べたい、このデザートは食べたいけれども、中・長期的に言えば体重コントロールはしておきたい、健康的に暮らしたいけれども今日の夜更かしはしておきたいとか、短期のこと、中・長期のことで言えば、自分自身の中でも相矛盾するそれぞれ切実な要望が出てきます。だからといって、全部中・長期が正しくて、修行僧のように全ての欲を絶てというと、これはまた人生としてどうなのかということがあります。それぞれのバランスをとって、後で大きく後悔しないようにするということが、個人の生活のコントロールも大事ですし、アナロジーとしていろんな方のいろんな地域のいろんな分野の、もしくは短期、中・長期の切実なる願い、望みをうまくバランスをとって考えていく必要があろうかと考えています。

記者)
 新年度の思い。地方創生に向けた思いというのをもう少しお聞かせください。

知事)
 地方創生は、安倍政権が非常に力を入れてくださっていることなんですけれども、そもそも政府が地方創生を大きく打ち出したから自分たちでやるんだというようではおかしいと思っています。私自身、選挙のときに、これまでがどうだったというわけではないですけれども、地方が鳥のヒナのように大きく口を開けて、とにかくお金を落としてくださいというふうに陳情をずっとするということでは、これから地方がよくなるということは非常に見込みが薄いと。それぞれの地域、岡山の強み・弱みというのは東北の強み・弱み、九州の強み・弱みとはかなり違いますから、我々自身の強みを生かしていく。政府には助けてもらいたい、アドバイスはもらいたいけれども、頼るのは非常に危険だということを訴えかけてきて、岡山県を経営したい、今そういう努力をしているつもりでありますけれども、それをこれまでどおり全部一律で規制をするんだ、余り勝手なことをされては困るというふうに言われると、私とすれば心外ですけれども、それぞれ努力をしてくれ、工夫をしてくれ、特に頑張って工夫をするところは応援するよと言ってくれているのは大変ありがたいことでありまして、非常に向いている方向が近いと思っております。
 是非、我々自身のためにも地方創生をしっかり、量をやっていくというよりも、きちんと考えて、我々自身の強み・弱みがきちんと反映された施策、計画になっているか、しっかり頑張っていきたいと思っています。

記者)
 知事がおっしゃった成果とか実感というのは少し時間がかかるかもしれませんが、その中でもどういうことを県民に実感してもらえるような総合戦略にしていきたいとお考えですか。

知事)
 総合戦略ですぐ実感だとかということも、先ほどの短期の話、中・長期の話があるわけですけれども、生き活きプラン自体、県政そのものも、短期のことを放っておくわけにはいきません。それぞれの切実なものに対応しつつも、振り返ってみたときにちゃんと長期的なものの投資も考えていたなあと思っていただけるようにする、これは当たり前の話であります。
 そのバランスが難しいわけなんですけれども、例えば、私が2本柱に掲げております教育のことと産業の振興で、産業の振興の方が実感とすれば出やすいところがあります。特にその中の企業誘致ということに関して言えば、きちんとセールスができて、それぞれの企業に納得いただいて契約をされる、そして工場ができるとすぐに雇用が生まれ生産が始まりますので、これは実感は出やすい。今操業していただいてる大変多くの企業の方に、それぞれ元気になっていただくというのはそんなに急には出てこないんですけれども、これも非常に大事なことですし、教育に関しては今いろんな手を打ってるわけですけれども、それが保護者の皆さんに随分変わったなというふうに思っていただくにはまだ時間がかかっています。
 特に学校警察連絡室で現職警察官を派遣した学校を中心に、去年と比べて格段によくなってきたという例も出ていることは事実ですけれども、岡山県は小学校だけで400校ありますし、中学校で170校ありますので、そういったところでお母さん方、お父さん方が、上の子のときと比べて下の子の通っている学校が随分よくなったなということが、あちこちで言われるまでには至っていないと思っています。
 教育の再生と産業の振興がエンジンだと思っておりまして、税収が上がってくると、本当に県民生活に非常に身近な施策、大抵の場合これが福祉や医療であったりするんですけれども、そういったところにもお金を回していけるということで、これはしっかり回していかなければいけないと思っています。

記者)
 新しい制度の一つに新教育委員会制度があると思うんですけれども、先日、教育総合会議が開かれまして、制度の移行に伴って知事の意向が教育政策に反映されやすくなるという面があると思うんですけれども、その中で具体的にこれまでとは違って教育の中でもどういう分野に知事は踏み込むというか、そういう思いがもし今の段階であれば聞かせていただけますか。

知事)
 これは何度か申し上げていることなんですけれども、竹井教育長とは随分いろんな場面でお話をさせていただき、また、それぞれの教育委員会の委員の方とも懇談をさせていただく機会をいただいておりまして、現在、教育長や教育委員の皆さんと考え方に隔たりがあると思っていません。教育委員の皆様がどういうふうにお感じになられてるかということについては、個別に取材していただければありがたいんですけれども、今回新制度になったから急に何か岡山県の教育の方向性が変わるということは想定していません。
 私としてありがたいのは、首長の場合は、皆さん方の考えと大きくずれる場合には、私を交代させるということが県民の皆さんの選択肢としてあるわけなんですけれども、教育委員の皆さんや教育長は、これまでは間接的に選ばれてきたので、教育委員会の出す判断がちょっと時代遅れなんじゃないか、もしくは現実を反映していないのではないかということを多くの住民の皆さん、県民の皆さんが思ったとしても、それに対して打つすべがなかったわけなんですけれども、これからは、もしそういう大きな乖離が生じた場合には、選挙で選ぶことができる首長を通じてある程度民意を反映させることができるという点では、私はよい変更がなされたと思っています。

記者)
 来年にはなるんですけれども、やはりそこの辺り、教育施策についての自分の成果というのはやはり訴えていくというふうな形にはなってくるんでしょうか。

知事)
 もともと私がお願いして、教育委員会の委員の皆様とは頻繁に、必要とされている最低限を超えて意見交換をさせていただいていたんですけれども、それが普通のことになるんじゃないかなというふうに期待をいたしております。
 私が今思っているギャップというもの、よく議論されてるのは首長と教育委員会のギャップ、今回それを埋めることができるんじゃないかという話なんですけれども、私がより強く感じているのは、県教委とそれぞれの市町村教委とのギャップの方でございます。御案内のとおり、県教委は高校教育に第一義的な責任を持っておりまして、今よく問題にされている小学校・中学校の義務教育の部分は、市町村の教育委員会が責任を持って行っているということですので、中学校のいろんな問題については県教委とすれば直接行動をとれるのは県立の中学校だけでありまして、ほかは市町村教育委員会に、こういうガイドラインをつくったんですけれどもどうですかとか、今こういうことになっているので是非よろしくお願いします、間接的なことしかできないものですから、是非市町村の教育委員会と認識を合わせて、目線・方向を合わせて進みたいと思っています。今必ずしも100%それができていない市町村もあるやに伺っております。

記者)
 そのギャップを埋めるためには、何か必要だとお考えですか。

知事)
 いろいろ苦労はしてるんですけれども、とにかく現状把握、現実把握というのが大事だと思っています。我々からすれば、これは問題だ、このレベルは本当に、例えば暴力行為ですとか学力ですとか、それについて地元でそんなに言われてないから大丈夫だみたいなところもあるんですけども、でもやはり問題はあると思います。

記者)
 今回の子育て支援サービスですけども、以前から男性への不妊治療とか、そういう先進的な取組を岡山県は取ってきたわけですけれども、今回ポータルサイトを立ち上げたという背景は、どんなところにあるのでしょうか。

知事)
 とにかくできることは全てやりたいという思いでやってきました。私自身、子育て、これは先ほどの民意の反映の話もあるんですけれども、選挙をしていて、子育て支援を頑張ってくれという声は選挙のときには余り強く響いてきません。これは若い人が投票をあまりしないという、もしくは政治の集会に来られることが少ないということを多分反映してるんだと思うんですけども、ただ子育て支援をきちんとできるかどうかが20年後、30年後の地域にものすごく影響が大きいということはみんな分かる話でありまして、私が若手知事でつくっている子育て同盟に入れていただいたのもそういった危機感のあらわれでありまして、我々自身いろんなことでアピールしてきたつもりなんですけれども、アナ雪を踊ってみたりとかいろいろ、とにかく皆さんの注目を集め、意義を訴える機会をつくってきたんですけども、我々の努力と比べて増田レポートは本当に何倍、何十倍もの効果がありまして、大変私はうれしく思っております。
 我々として何をするのが皆さん方、まずどんな仕組みをつくっても知っていただけないと意味がないわけでありまして、今は御案内のとおりインターネットを皆さんよく使われますので、ポータルサイトがいいのではないかということでつくったということです。まだまだ不十分かもしれませんけれども、少しずつ改善を進めて、使いやすいサイトにしていきたいと思います。

記者)
 新年度ということで、これまでさまざまな岡山県の知名度を上げる政策も取り上げていると思うんですけど、今年の初めごろから「もんげーボーイズ」のリュータとしての活動を始めるということなんですが、リュータとしての活動の抱負というのを教えてもらっていいですか。

知事)
 私とすれば大変前向きに考えておりますが弱みがありまして、県知事の伊原木隆太とすれば、自分の思いである程度発信をすることができるわけですけども、リュータとして活動しようと思ったら千鳥のお二人の御了解がないと動けないということもあります。ただ、昨日テレビを見ておりましたら、千鳥のお二人が「もんげーボーイズ」について前向きな気持ちを語っていただいて放映されるということをお聞きしまして、大変期待をして、今日の夕方、テレビを見させていただこうと思っております。
 千鳥のお二人すごく素敵な方で、優しいというかいろんな気配りのできる方なんだなあということが分かってすごくうれしいんですけれども、あのお二人が一肌脱いでやろうということであれば、私はいつでも駆けつけて、「もんげーボーイズ」としてできる限り岡山県をPRしていきたいと思っています。

記者)
 関連してなんですけれども、モーニング娘。’15が葛城ユキさんと一緒に横浜で「もんげーソング」を歌ったことについてどう思われましたか。

知事)
 大変光栄に思っております。葛城ユキさんすごいダイナミックですよね。私も見習いたいなと思っておりまして、私よりもお年上だと思いますけど、ああいう感じで県民みんなが元気だったら岡山県すごい県になるなあと思っておりまして、是非いろんな機会を使いたいと思っています。

司会)
 それでは、以上をもちまして知事定例記者会見を終了いたします。

知事)
 ありがとうございました。

2012年の記者会見