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2015年5月20日知事記者会見

印刷ページ表示 ページ番号:0429892 2015年5月21日更新公聴広報課
会見写真

デスティネーションキャンペーン及びふるさと旅行券について

 皆さん、おはようございます。私からは3項目、お話しをさせていただきます。
 まず、デスティネーションキャンペーンについてでございます。来年春の本番へ向けての取組が、いよいよ本格化いたします。お手元の資料のとおり、本日、国内外の旅行会社やメディア関係者などをお招きして、総勢600名の大規模な宣伝販売促進会議を開催致します。本県の魅力をしっかりとお伝えし、旅行商品化や雑誌掲載に結びつけ、旅行に興味をお持ちの全国の方に向けて情報発信してまいりたいと考えております。
 また、7月からのプレキャンペーンでは、7月4日と5日にJR大阪駅でオープニングイベントを開催し、県外客の半数を占める関西圏の方にしっかりとPRしてまいりたいと存じます。
 次に、ふるさと旅行券についてでございます。全国的にも話題となっている、国の交付金を活用した「ふるさと旅行券」を、本県でも6月1日から全国約4万9000店のコンビニで発売をいたします。県内の宿泊施設で利用できる1万円券と5千円券を半額で購入できる、たいへんお得なものとなっており、発売総額は12億円でございます。 この旅行券を利用して、多くの方に本県にお越しいただき、岡山の魅力を存分に体感していただきたいと存じます。

岡山ふるさと投資応援事業の参加企業募集について

 最後に、岡山ふるさと投資応援事業の参加企業募集についてでございます。岡山ふるさと投資応援事業は、地域の特色ある資源を活用した商品を有するなど優れたビジネスプランを持つ県内中小企業に対し、資金調達から販路開拓までトータルにサポートを行うことで、さらに磨きのかかった地域特産品を創出し、企業の成長と地域の活性化を図ることを目的としております。お手元の資料のとおり、明日から参加企業の募集を開始致します。
 小規模事業者や創業間もない企業は、商品を製造するための資金調達が困難であったり、知名度が不足するため販路開拓など多くの課題を抱えております。しかし、これらの企業の中には、地域の特産品を活用するなど魅力ある商品を開発している企業が数多くございます。今後これらの企業が成長し、地域経済の発展や雇用の受け皿となることが期待されています。
 そのため、本県では、クラウドファンディングを活用した中小企業・小規模事業者の資金調達を支援し、インターネット上で県内外の多くの投資家から出資を受けるとともに、商品の知名度アップを図り企業の成長を支援してまいりたいと考えております。なお、今年度の支援対象は、10社を予定しており県内企業の積極的な応募を期待しております。
 私からは、以上でございます。

質疑応答

記者)
 ふるさと旅行券の事業についてなんですけれども、ターゲットは県外の人なのか、観光客なのか、ビジネスなのか、あるいは県内の利用も相当見込まれているのかといった点を教えてください。

知事)
 これについては、ビジネスに特化しようとかこの地域にということよりも、是非皆さんお越しくださいということでございます。当然ながら、岡山にこれまで御縁がなかった、随分前に行ったけれども最近行っていないという方に、これをきっかけにお越しいただけることが一番効果が高いのではないかと思っていますけれども、岡山に最近来た方は御遠慮くださいというつもりはございませんので、是非いいきっかけにしたいと考えています。

記者)
 この事業で見込まれる効果や狙いを改めてお願いします。

知事)
 事業の規模が12億円ということで、他県と比べても規模が大きいと聞いておりますけれども、それぞれ県によって状況は違うと思います。岡山県の場合は、お越しになられると景色もいいね、天気もいいし、果物、魚、いろんなが物がおいしいねっていうふうにおっしゃっていただいて、来られた方の評判はいいわけなんですけれども、東京にいる人に、次の週末、次の休みにどこに行きたいですかっていうふうに聞いてみたときに、岡山がポンと出てくる人が非常に少ないというのが実態でありまして、岡山の場合、いかに知名度、頭に浮かんでくるチャンスを増やしていくか、思い起こしていただくきっかけを増やすかということが大変重要だと考えておりまして、このような事業に積極的に取り組んでいるところでございます。

記者)
 投資応援事業についてですが、民間でも同じようなことをやっているところはあると思うんですけれども、県がこういう形で関わっていくことにどういうことを期待しているのかというのと、県の関わり方が分かりにくいので詳しく教えてください。

知事)
 私自身も民間のほうで上手く回っていることであれば、わざわざ県が乗り出すこともないともともと思っているわけなんですが、実際、中小企業の資金調達というのは難しいと聞いています。私がいた企業は、地元では大きめだったので何とかなってましたけれども、友達からは、実際には必要なときには貸してくれないこともよくあるし、回っていることにはお手伝いしてもらうけど、新規事業には中々理解が得られないというのも聞いたところであります。そういった新規事業や多少リスクがあるところへのリスクマネーというものについては、大きな会社が上場をするときにはしっかりサポートがつくわけなんですけれども、小さい規模のリスクマネーの募集ということになると、すごいお金が動くわけでもないので、利潤を動機にする民間企業は中小企業が思っているほど動いてくれるわけではありません。実際にクラウドファンディングが今盛り上がっている理由の一つは、お金を出す人が単に自分のお金を高利率で回そうということだけではなくて、自分もユーザーとして応援したい、こういうことが広まってくれればいいな、かといって自分の人生をかけるわけじゃないけど10万円とか20万円だったら自分も出せるなとか。そういう人たちとアイデアを持っている人をいかに結びつけるかっていうことに関しては、ニーズがあるけれども民間企業でまだきちんと回せていないときには役所が乗り出していく、もしくは少なくともそれが何年後かに民間で上手く回るようになるまでのきっかけをつくるという意味では、非常に意義深いものだと思っています。

記者)
 県の関わり方については。

知事)
 県がこの事業をこれから県の大事な仕事としてやっていこうと思っているわけではありません。県内の中小企業をいかに応援していくかっていうことで始めておりまして、我々にノウハウがあるわけでもないので、実際、具体的な仕事はクラウドファンディングの取扱事業者であるミュージックセキュリティーズが行います。我々は、紹介、取り次ぎそういうような形になります。

記者)
 今の計画ですと中小企業の支援のためにということですが、今後、県の事業やイベントでクラウドファンディングを利用していくというようなお考えはありますか。

知事)
 それは大変新鮮な考え方であります。できたらいいかもしれませんね。
 まずは、地場の中小企業の応援ということで考えておりますので、それが軌道に乗ってきて、いろんな人を上手く繋ぐことができるんだということが分かってきましたら、少し視野を広げて考えてみたいと思います。

記者)
 プレミアム付き旅行券のことでお尋ねしたいのですが、利用場所は事前登録した県内の宿泊施設ということですが、何カ所程度になるのでしょうか。

観光課長)
 まだ募集中で最終的に締め切ってるわけではございませんが、昨日の午後5時の時点で206カ所です。

記者)
 販売額が12億円ということですが、県はどのくらいの予算を計上して、交付金はどれくらいになるのか教えてください。

知事)
 12億円を販売しますが、そのうち6億円が補助で、あと、実際に我々の経費が7億5千万円出ています。

観光課長)
 コンビニ発券手数料があったり事務手数料がありますので、トータルで7億5千万円です。

記者)
 デスティネーションキャンペーンは来年で、プレミアム付き商品券は来年2月までしか使えないということになるんですけど、せっかく6億円の投資をして旅行券をやって、その次にデスティネーションがあるので、もう一回来てもらえるような何らかの連動性というか工夫はお考えですか。

知事)
 それはすごく大事だと思っています。これからプレキャンペーンが始まりますし、本番のDCもありますし、とにかく来ていただいたときにリピーターになっていただくような工夫、それが仕込みなのか、気持ちの問題なのかというのはしつこいぐらい言っておりまして、是非、今回の宿泊券もそうですし、プレキャンペーンもそうですし、そういうことを考えて企画をしてもらいたいと思っていますし、お願いをしています。それがどこまできるかということが3年後、5年後の成果に現れてくると思います。

記者)
 例えば、206カ所の宿泊施設が今登録をされていると、そこに泊まられて使うわけですから、そこで例えば来年度のデスティネーションの周知をもう一回やるように県からお願しているとか、そういう具体的な策は今のところないんですか。

観光課長)
 のぼり旗なんかも宿泊施設にお配りして周知するようにしておりますし、宿泊施設に泊まるだけというのはもったいないので、是非魅力を感じていただくための宿泊のプランをつくっていただくようにお願いしておりまして、それでリピーターに繋げていくための一つの方策にしたいなと思っています。

記者)
 そのプランをこの旅行券で泊まった人に周知をするということになってるんですか。

観光課長)
 これは宿泊施設ごとにそれぞれのプランが出てきますので、周知は宿泊施設のほうでいろいろPRしてもらう、例えばダイレクトメールであったり、自分のところのホームページであったり、そういうことをしてもらおうと思っておりまして、特色は宿泊施設ごとに出していただきたいなと、これは宿泊施設でしか使えない券でございますので。

知事)
 大変大事な指摘でありまして、リピートしていただく工夫、それからどうしても自分のホテルだけ単独とか、自分たちの地域だけ単独で呼びたがる傾向があるもんですから、お客様から見て意味のある広がりで連携しようねっていう、このリピートっていうこととこの連携というのは私かなりしつこく皆さんにお伝えをしておりまして、頑張っていきたいと思います。

記者)
 旅行券のことでお聞きしたいんですけれども、他県では発売開始から数分で売り切れてしまうということもあったと思うんですけども、そういうふうになるとちょっと購入しづらいかなと思うんですが、その辺はいかがでしょうか。

知事)
 我々の場合、他県と比べて少しボリュームが大きいものですから、そういう蒸発するような形で無くなる心配は少ないと思っています。売れ残るのはさすがに残念な気がするわけなんですけれども、おっしゃるとおり半日で売り切れてしまうのが必ずしもいいかどうか、とにかく割引重視でずっと狙っててさっと取ったみたいな人じゃなくて、こういうことだったら行ってみようかっていう、先ほど申し上げましたような趣旨からすると、何日かは在庫があって欲しいなっていう思いも正直ございます。

記者)
 量がたくさんあるので、何日かは大丈夫だとお考えですか。

知事)
 はい。そう信じています。

記者)
 観光全般についてお尋ねしますけども、岡山というのは来られたらよさがわかるけども、まず行こうと思ってもらわないといけない。現状行こうと思っている人の数がそれほど多くない、それはどういうところにウイークポイントがあるというふうにお考えなのかということと、それから、こういった一時的なことではあるんですけども、一時的にたくさんお客さん来られたとして、継続的に来てもらわないと意味がないんですけども、その後どういうふうに集客を図っていくかということについてお願いします。

知事)
 大変本質的なお話でありまして、私自身、高校卒業までずっとここに育って、岡山に住んでいると岡山が世界の中心みたいな感じがしますが、大学で関東に行くと、皆さん岡山に興味がないらしいと、そもそも広島と岡山どっちが右かわかんないらしいみたいなことでびっくりをするわけなんですけれども、例えば北海道とか鹿児島、沖縄というような、何かすごい特徴があると、県の真ん中にものすごい湖がある滋賀県とか、覚えやすいとか興味を持ちやすいとかあるんですが、岡山というのは何というか良いも悪いも真ん中あたりなので、嫌だという人もほとんどいない代わりに、絶対ここに行きたいという人も少ないということなので、やはり何らかの形で常に情報を発信をする努力が必要なのかなというふうに思っています。
 私、評判はいいっていうふうに言いましたけれども、来られた方が皆さん大感激して、岡山以外行きたくないっていうほど感激されてるわけでもありません。結局、我々がいかに努力をするか、工夫をするか、相手の立場に立って考えるかということだろうと思います。岡山の場合、ある意味恵まれてるところがあって、これまでそれで回ってきたというか、そんなひどい目に遭ってこなかったっていうことがあろうかと思うんですけれども、それはすごくもったいないことでありまして、特にこれから外国人客が増えてきているということを考えれば、是非岡山の良さをしっかりPRしたいと思いますし、もう一つよくあるパターンが、我々にとってすごいでしょうっていうのが、お客様からするとちょっとぴんとこない代わりに、これがどうしたのみたいなことがお客様にとっては随分うれしいっていうことがあります。これはお客様のタイプによって全然違います。私が大学生の頃、アメリカのニューヨークから来た友達にニューヨークだったらと新宿の高層街に連れて行きましたが、こういうのが一番見たくないと。ニューヨークでさんざん見てるから。それで、田舎の風景に連れていくとこれはすごいねみたいな。人によって期待しているものが随分違います。それは台湾なのか中国なのかで随分違いますし、似たような場所に見えても、個人客の多いシンガポールと団体客の多いマレーシアではまた違うでしょうし、そういうところをきちんと考えて、お客様の期待に沿う、できれば期待を超えるようなサービス、満足を与えられるかそういうところが大事だと思っています。

記者)
 それをこれから具体的なことを見つけていこうとされているわけですね。

知事)
 それぞれの場所によって違います。県庁があなたのところはこうだと思いますよ、こうしなさいっていうようなことが正しいとは思っていませんので、それぞれの地域でブラッシュアップをしていただきたいですし、そのために必要なことが出てくれば、地元の市町村と協力をしながらサポートしていきたいと思っています。
 先ほどお客様のタイプによって違うというふうに言ったのと同じぐらい、蒜山と倉敷の美観地区で対応策というのは違ってくると思います。是非それぞれの地域が自分たちはどうするべきなのかということを、今回いろんなきっかけがこれから1年の間にありますので、しっかり考えていただきたいと思っています。

記者)
 旅行券の関係で、総発売額が12億円ということで、知事も投資効果については厳しく言われていると思うんですが、12億円の投資に対してどの程度の効果額を見込まれていますか。

知事)
 その手の計算というのはいろんな計算があって、どれだけ売り上げが増えたであろうか、それから二次的な経済波及効果とか計算をすればいいんだと思うんですけれど、とにかく岡山にとって一番大事なのはきっかけですので、その12億円を使ってどれだけの、その企画がなければ岡山に来なかったであろう方が来てくれるのかっていうことが、数字ではありませんけれども、一番大事な効果であろうと思います。それを1回限りでで終わりにするのか、半額券のおかげで安く来られてよかったっていうだけで終わらせてしまうのか、それとも、こんないいところがあったのか、こんな企画が、こんなお祭りがあるのか、こんな近くに今回は行けなかったけれどもこんなものがあるのかっていうことで、次も楽しみにして帰っていただくのか、次に来ていただけるのか、これが我々にとっての一番の効果であろうと。きちんと効果を出していきたいと思います。

記者)
 大阪都構想の関係で、先般住民投票がありました。結果を受けて橋下さんは政界引退を表明されましたけども、これについての知事の受けとめをお願いします。

知事)
 否決されたということは、大阪市民の決断というか判断ということで、そういうことだろうと思います。それに伴って橋下大阪市長が引退をされるということについては、正直残念であります。私も本当に一生懸命頑張っているつもりでありまして、この2年半は人生の中でもこれほど一生懸命だった2年半はないつもりなんですけども、それでも橋下大阪市長の7年半の頑張りぶりは、私もびっくりするぐらいの命かけてるような頑張りぶりでありまして、私は橋下さんと考え方は必ずしも一致しない部分もあるわけなんですけども、ただあれだけ地域のため、府のため、市のため、国のために頑張っている人があの若さで引退をされるというのは、正直寂しい気持ちがします。

記者)
 できれば政界に残ってほしいという希望みたいなものはありますか。

知事)
 どうなるんでしょうね。あそこまで断言をされて。それは個人の決断ですので。

司会)
 それでは、以上をもちまして知事定例記者会見を終了いたします。

知事)
 ありがとうございました。

2012年の記者会見