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2015年11月13日知事記者会見

印刷ページ表示 ページ番号:0450065 2015年11月16日更新公聴広報課
会見写真

「おかやまマラソン」について

 皆さん、おはようございます。私からは、3項目お話をさせていただきます。
 11月8日に開催した「第1回おかやまマラソン」につきましては、全国各地から多くの皆様にご参加いただき、無事、成功裏に終えることができました。大会を支えていただいた4千名を超えるボランティアの方々をはじめ、コース沿道で熱い声援を送っていただいた県民・市民の皆様、ご協賛・ご支援いただいた企業・団体、そして報道関係各社など、ご協力いただいたすべての皆様に、心からお礼申し上げます。私自身も、ファンランに参加いたしましたが、約1万4千5百人ものランナーが、一斉にスタートする光景は圧巻の一言でありまして、レース中は沿道からの大きな声援に励まされ、無事ゴールすることができました。また、フィニッシュ地点でマラソンランナーの皆さんをお出迎えしましたわけでありますが、「美しく変化に富んだコースを楽しめた。」とか、「途切れることのない声援が素晴らしかった。」など、多くのうれしい感想を聞くことができました。
 「走る・みる・支える」と様々な形で、県民・市民が一体となり、地域に元気と感動をもたらす大会になったと思っております。冷静といわれる岡山県民でありますが、心一つに大会を盛り上げ、成功へと導いたことを多くの県民の皆様が誇りに感じているのではないかと考えております。
 今後、第1回大会の検証を行うこととしておりますが、おかやまマラソンが着実に発展し、本県のスポーツ振興はもとより、観光・文化の振興や地域の活性化、地域経済の発展に一層つながる大会となるよう、引き続き努力してまいりたいと存じます。

平成28年度予算編成方針について

 次に、平成28年度予算の編成方針についてでございます。
 お手元配付の資料をご覧ください。まず、予算編成に当たっての基本方針でありますが、平成28年度は、晴れの国おかやま生き活きプランに掲げる行動計画の最終年度であること、喫緊の課題である人口減少問題の克服と本県の持続的な発展の実現に向けたおかやま創生の取組を本格的に展開する年度であることから、既存の施策・事業の見直しをこれまで以上に行い、今、真に必要としている分野や事業へより一層予算を振り向けることで、おかやま創生の実現に向けた確実な道筋を示すとともに、生き活きプランの総仕上げにより、県民の皆様に成果を実感していただくための予算編成としたいと考えております。
 次に、要求基準でありますが、基本方針を踏まえ、プランに掲げた3つの重点戦略などに基づき重点的に推進する施策・事業、おかやま創生の実現に向けた施策・事業については、重点的に財源を配分することとしております。具体的には、一般行政経費について、別紙「平成28年度重点的に推進すべき施策に関する方針」を踏まえた事業については、所要額の要求を認めることとしており、その財源確保のため、産業労働部、教育委員会は一般財源ベースで平成27年度当初予算額の同額、その他の部局については
99%を要求上限とするなどの要求基準を設けております。また、この予算編成方針の別紙では、引き続き実施すべき、生き活きプランに掲げた3つの重点戦略はもとより、少子化対策や魅力ある地域づくりといったおかやま創生の推進に資する施策を強力に推進することとしております。
 来年度は、この任期において、最後の予算編成であり、その集大成となるよう「生き活き岡山」の実現や、おかやま創生に向け、しっかりと取り組んでまいりたいと存じます。

総合流通センター拡大地区用地の分譲に係る公募について

 最後に、総合流通センター拡大地区用地の分譲に係る公募についてでございます。
 お手元配付の資料をご覧ください。県では、企業誘致の受け皿となる産業団地の確保に向けて、企業から引き合いの多い県南内陸部において、未利用県有地を活用した団地開発を進めております。このうち、今年2月から早島町の総合流通センター内において
開発を進めてきた団地の造成工事が完了する見込みとなったことから、来年1月より購入希望の企業を広く募集するための公募を実施することといたしました。
 この団地は、山陽自動車道、瀬戸中央自動車道がクロスする物流拠点に位置していることから、多くの企業からの応募が予想されます。本県の産業振興につながる優良企業に立地いただけるよう、応募企業の中から、地域経済への波及効果や雇用創出効果などの視点から審査を行った上で、内定企業を選定したいと考えております。
 県では、拡大地区のほかに、空港南産業団地について、平成30年度の造成完了を目指し、岡山市との共同開発を進めるとともに、市町村の団地開発についても支援しており、本県への一層の企業集積に向けて、受け皿となる団地開発を強力に推進してまいりたいと存じます。
 私からは、以上でございます。

質疑応答

記者)
 おかやまマラソンについて改めてお伺いします。成功裏というふうにおっしゃいましたが、とはいえ何か課題に残っている点があるとお感じかどうかということと、2回目以降は、今度はランナーの皆さんに来てもらわなければいけないということについて、何をどう重点的にしていきたいとか、そういった辺りをお聞かせください。

知事)
 私とすれば、大きな事故、大トラブルがなく終わるということが一番念頭にあったところでございまして、それをクリアした上で、いかにランナーの皆様に喜んでいただけるか、市民、県民の皆様に喜んでいただけるかということだったわけでありますけれども、全般的に皆さん喜んでいただいたと。懸念されていた大渋滞ということですとか大事故、そういったことが起きなかったということで大変安堵いたしております。
 ただ、あれだけ大きな大会でありますし、第1回でありますので、細かい改善点ということは、私個人としても幾つか聞いておりますし、受付時の動線がもう少し工夫できたんじゃないかとか、細かく言えばずらずらずらとあるわけですけれども、これから組織的にそういう課題、改善点を収集をして、整理をして、できること、できないこと、次にできそうなこと、何回かしてからできそうなこと、いろいろあろうかと思いますので、きちんとその作業をしてもらいたいと思っております。これは企業経営者でもある私の信条なんですけども、1つやって、それをいかに継続的に改善していくかということが大事だと思っておりますので、2回目は今回のノウハウですとか、いただいた御意見をベースに、もっと良い大会にしたいと思っています。あと、ファンランの枠をもう少し増やせないかっていうこと、たった500人というのではもったいなかったっていうのはよく伺いました。
 2回目については、先ほどもお話をしましたけれども、第1回が無事に終わりましたので、是非、2回目に向けて準備を進めていきたいと考えています。

記者)
 改善点を幾つかおっしゃいましたけれども、何かもう少し挙げられるものを聞いていらっしゃいませんか。

知事)
 それぞれあるわけですけれども、例えば6時間がもう30分でも長ければ良かったなとか、ファンラン4.5キロとフルマラソンなので、その中間の10キロなのか、ハーフなのか有ればいいなとか、そういったお話はよく伺いました。

記者)
 第2回の時期なんですが、大体同じぐらいを想定されているんでしょうか。

知事)
 全てこれから決めていくわけですけれども、今のところ実行委員会の方で内々に想定しているのが、日程の決め方は決めてしまおうということで、11月の第2日曜日ということを考えているようでありますので、それを来年のカレンダーに当てはめますと、ちょうど1年後になりますけれども11月13日の日曜日ということになります。当然、それは決まったことではなくて、第2日曜日ということを当てはめればそういうことになります。

記者)
 そこを軸に検討していく。

知事)
 そういうことになろうと思います。

記者)
 大変多くの観衆を集めてすごいなと思ったんですけれども、1点、大会経費の面で、県が9千万円とか、宣伝費を含めると1億円ぐらい年間かかっているとうことで、長い大会にしていく上では、ここは結構大変なんじゃないかなと思うんです。他の大会なんか見させてもらっても、やっぱり岡山の大会はちょっと自治体の負担が多目なのかなと。そこらあたり、何か減らす工夫であるとか、将来的にこういう形にしていきたいみたいなビジョンがありましたら。

知事)
 私は、納税者代表としてここに立っているつもりでありますので、いかに税金を有効に使うかっていうことは、常に私の頭から離れないわけであります。ここで言う費用対効果っていうのは、全体経費の中の公費投入割合というよりも、投入された税金がいかに有効活用されたかと。これは県民の幸せの実感であったり、経済波及効果であったり、岡山を対外的にPRしていく効果であったり、いろんなお金、数字に変わるもの変わらないもの、いろいろあろうかと思います。例えば、数字になる経済波及効果については、今、詳細なデータを取り寄せて計算をしているところでありまして、1月中を目処に取りまとめる予定だということを聞いています。そういう結果が出てから、また検証していくことになろうかと思いますけれども、私は、大変効果的に使えたのではないかと、ガット・フィーリングですけれども実感を持っています。ただ、これは常に改善の余地があるものですから、何かちょっとでも改善ができることがあれば改善していきたいと思っています。

記者)
 昨日、政府の規制改革会議で地方版の規制改革会議の設置を促していくというお話があったんですけれども、県として、現時点で何かお考えがあれば教えていただきたいと思います。

知事)
 そのニュースについては、きちんと頭に入っていないところでありますが、規制を改革していくというか、より現状に合った形にしていくというのは、私の大変大きなテーマでありまして、この3年間でも、あまり意味がないですとか、30年ほど前に必要があって入れて、役割を果たし終えたのにも関わらず、副作用だけ残っていたようなものについては、関係者の御理解を得て外させていただくですとか、緩和させていただくですとかずっとやってきたところでありまして、組織を設置するしないに関わらず、常にやっているつもりでありますけれども、何か国全体としてそういう機運ができ上がって、国の方針に従って何か組織を立ち上げた方が上手く回るということであれば、当然それはした方がよいですし、組織を立ち上げなくても大抵のことはできると思ってますので、それはこれから考えていきたいです。

記者)
 昨日、三菱重工のMRJが初飛行したと思うんですけど、岡山の企業グループも参画してたと思うんですけれども、何か受け止めをお願いします。

知事)
 本当に鳥肌が立つような話でありまして、YS-11(じゅういち)、正式には11(いちいち)だそうですれけど、以来、随分長く途絶えてきました国産航空機の開発がいよいよ離陸したいうことでありまして、これはにわか勉強ですけれども、自動車というのは非常に裾野が広いことで有名な産業で、岡山県もその恩恵に浴しているわけですけれども、部品点数でいえば、航空機はその何十倍だっていうことでありますし、当たり前ですけれども、止まったときに車だったらそこで止まるだけですけれども、飛行機は落ちてしまいますから、品質に対する要求水準がものすごく高いと。価格競争に巻き込まれにくいということや需要が非常に伸びているということですので、日本にとってすごく楽しみな産業分野であります。岡山にもウイングウィンですとか、それぞれ助け合って誘致を目指そうというグループがありますので、そういった皆さんと連携をとり合って、是非、この伸びゆく航空機産業の中で、岡山県の会社がしっかりとした地歩を確保できるように、我々としても支援していきたいと思います。

記者)
 一昨日(11月)11日で、任期が残り1年ということになったわけですが、改めて、残り1年の県政運営をどのように進めていかれるおつもりなのか、お伺いします。

知事)
 (11月)12日で4年目に入りました。(11月)11日で3年が終わったところでございまして、本当に早かったなということなんですけれども、私自身、就任当初から思いは同じでありまして、とにかくこの岡山県をより住みやすいところにしたい。あともう一つ、今やっている努力が20年後、30年後に、あの時のあの努力があったからこそ、今こんなにいい場所になってるんだというふうに思っていただけるような努力、仕事をしたいということであります。そのためには、いかに分野をまたいで、若しくはその分野の中で好循環を生み出していくか、ある一つのことをすることが次の波及効果を生み出していくようなところに狙いを定めて、そこを動かしていくかということを考えております。
 何度も同じ話で恐縮ですけれども、教育、産業というのは他の分野に対する波及効果の大きい好循環の基だと信じておりますし、人口問題もその一つ。私自身は明示的にお伝えすることはできませんでしたが、これは非常にいいことであります。例えば、教育の中でもどちらの方が基礎なのか、より好循環の基なのかということで言えば、学力よりも規範意識のことだとか、子どもたちの生活スタイルというか、ちゃんと「早寝早起き朝ごはん」ですとか、スマホ、ゲームはある一定時間に収めましょうみたいなそういうところが基だということでありまして、そういう一番大もとになるところには、この3年間必死でアタックしてきましたし、少しずつその成果も見えてきているところでございます。是非、その成果が県民の皆さんに実感していただけるような仕事を、これから1年間頑張っていきたいと思ってます。

記者)
 生き活き指標の関係でも一定の成果が出てると思うんですが、それは県民にどのように伝わっているとお考えですか。また、それを伝えていくために今後どうしていかれるのか、その手法などについて教えてください。

知事)
 私自身、民間企業の経営者であったときから常にそうなんですけれども、目標というのは、自分でできそうな目標よりも下に設定しちゃいかんと、それだとそもそも努力しなくなるからということなので、これぐらいだったらできるかなというところの更に上を、それもそれの2倍だとやる気がなくなるので、何とか届くかもしれないというところに設定するべきだということと、あともう一つは、目標はそれ自体に意味がある目標でなければいけないということを常々言っております。というのは、達成しやすい目標と達成することが県民の幸せに直結する目標というのは必ずしも一緒ではありませんので、私自身、かなり厳しい目標を設定したつもりではありましたけれども、好景気の追い風を受けたり、いろいろなタイミングのこともありまして、先日、新聞紙面で、そこそこ達成してるものもあるという評価をいただいて、大変うれしく思ったところであります。とにかく達成したものでも更に上を目指しますし、そもそも今の時点で達成してないものの方が多いわけですから、それを頑張っていく。
 あと、それを県民の皆さんにいかに実感していただくかという広報の面も大事だと思っています。まず達成することが大事だと思ってるんですけれども、とにかくやることがいっぱいありますので、しっかり頑張っていきたいと思います。

記者)
 県民に対して、その成果がまだ御自身としては十分伝わってないと思っていらっしゃるのでしょうか。

知事)
 分野によるとは思うんですけれども、私自身は、とにかく県民の皆さんが前向きに努力をして、これは県が努力するいうことよりも、県民の皆さんそれぞれの努力が、何か自分の幸せ、未来の幸せに繋がってるなというふうに実感をしていただきたい、ということが一番大きなところでありまして、例えば、有効求人倍率が上がってる、就職も内定率が上がっている、所得が上がって、当然、県の取組に関わらず、国全体で上がっている部分も多々あるわけですけれども、これはまだまだチャンスがある、先ほどのMRJの話もそうですし、三菱自動車さんが岡山でも投資しますよ、つくりますよっていう話もそうなんですけれども、誰の手柄かということに関わらず、岡山県民が意欲を持って前向きな努力をしてもらえるように、私としても頑張っているつもりでありまして、是非、それを全県的に広げていきたいと思います。

記者)
 1年後に知事選挙があるわけですが、現時点でのご対応についてのお考えというのは。

知事)
 日々の仕事で手一杯でございまして、とにかく一生懸命頑張っていきたいと思います。

記者)
 先ほどの指標の一つに地域ブランド調査の認知度というのがあると思うんですけれども、この認知度については、この3年間で大分上がったと思うんですが、その同じ調査の中をもうちょっと詳しく見ると、観光意欲度だったり情報接触度だったりするんですが、これらの指標にはあまり伸びが感じられないのですが、どういうふうにお考えですか。

知事)
 実態を良くしていけば、誤差はあるにしても指標に出てくるであろうと。指標に出てきていないというのは、改善がまだそこまで指標に出るようなことになってないのか、そもそもあまり改善になってないのかっていうどちらかだと思うんですけれども、今始めた努力が、一部、例えば認知度とかそういう揺れやすい指標、私もそれぞれの指標を過去の経緯とか見てるんですけれども、若しくは他県の順位がどう変動してるかということなんですが、ボラティリティーが高いというか、変動しやすい指標については、岡山県この数年間上がってきてます。なかなか動きにくい指標もありまして、例えば、「観光どこに行きたいですか。」っていったら、やっぱり沖縄と北海道というのは不動のトップ3みたいなところがありまして、そういう動きにくい指標については、なかなか成果に結びついておりません。逆に言えば、そこが動き出すと、あまり落ちないというところもありますので、そういう動きやすい指標、まず動かしやすいところが、そういう心の奥のところの、「引っ越したい。」か「旅行したい。」かということでいえば、本来旅行したいかっていうほうが早く動く指標のような気がするんですけれども、岡山の場合、震災のこととかあって移住の方、本来動きにくいものが先にドンと上に来ましたけれども、それぞれの指標においてさらに努力をしていきたいと思っています。

記者)
 来年度予算の関連なんですけれども、任期があと一年に迫る中で確実な成果、実感に繋がるように、どこに特に力を入れていかれるのかというのと。一方で、財政的にはまだまだ厳しいという部分もあると思いますので、その辺りのバランスをどういうふうに取っていかれるのかをお聞きしたいと思います。

知事)
 これはどこの県もそうだと思うんですけれども、財源が限られている中でいかに成果を出していくかということであります。この財政規律を守るっていうことも非常に大事なことだと思っております。そもそも岡山県がいろいろな面で、例えば、指標で言えば、教育の指標ですとか治安の指標が悪くなった一番の原因は、そちらの方に十分なお金を回す余裕がなくなったということで、何でそうなったかというと、ある時期単県事業を頑張り過ぎ、財政が厳しくなったということがあります。もし財政破綻をしていれば、もっとひどいことになっていたわけでありまして、財政規律をきちんと守って、将来に禍根を残さないという範囲内でいかに成果を出していくかということで、これは当たり前の話でありますけれども、では、これまでと全然違ったところに資源を投入するかというとそうではありません。やはり、先ほど申し上げましたように、私は産業、教育という分野が20年後、30年後の岡山を見たときに、一番あの時に頑張ってくれてよかったと思える分野だと信じておりますので、予算の要求基準について、産業労働部と教育委員会については前年同額、それ以外については申し訳ないですけれども、99%のシーリングをかけさせていただいたということであります。その中で、いかにスクラップ・アンド・ビルドをするかということについて、部長、局長にさらに工夫をするよう指示をしたところでございます。

記者)
 教育と産業の分野でですね、特にここは絶対にやり遂げる、なし遂げるというのを来年の予算の中でどういう形で見せていかれるお考えでしょうか。

知事)
 これは個別の話で、これからも随分やり繰りして予算を作っていくことになろうかと思うんですけれども、これは両面作戦になります。どういうことかというと、今やって、5年後、10年後に非常に評価をされるけれども、今年中には成果が出ようがないということにも、きちんと力を入れていきます。これは、私、民間人の頃から、次の選挙のことばかり考えて行動するのは絶対いかんというふうに言い続けた人間でありますので、例えば、産業団地の造成ということに関しては、今お金を入れても団地が出来上がるのが早くて本年度中、遅いと来年とかになりますし、それが売れて工場が出来て初めて雇用が生まれたりするわけでありまして、そんなことには構わず、とにかく将来の岡山県にとって必要なことはきちんとやっていくということであります。その逆で、例えば、水島は岡山県にとって非常に大事なところ、工業出荷額の半分以上を占めているところですから、水島が盛り上がれば波及効果大きいよっていうのは事実なんですけれども、例えば、県北の皆さんに波及効果が5年後ぐらいに行くのを待ってくださいっていうのは、これは酷な話でありまして、そういったことがより早く実感しやすい観光ということについて、私は1年目から力を入れてきたわけでありますけれども、引き続きしっかり力を入れていきたいと思っています。それぞれの、例えば、美作三湯などは、まだまだポテンシャルがあると思っていますし、そういうそれぞれの地域を応援していきたいと思っています。
 また、私がアンテナショップに力を入れているのも、それぞれの地域のいい物を紹介しやすいっていうことでありまして、長期のものとこのように1年で成果を実感していただくもの、一言で言えば短期っていうことなのかもしれませんけれども、そのバランスをしっかり取っていきたいと思っています。

記者)
 先ほどの関連で、産業団地にこういうふうに力を入れられると、多少景気の見通しとかいろんな見方があると思うんですけれど、今、県として力を入れられる意義ないしは見込みみたいなものを教えてください。

知事)
 産業団地については、2つの考え方がありまして、1つは、やはり土地がないと誘致はできません。岡山に立地している企業が拡張しようといっても使えないわけです。ちょっと高い山に登って見てみると、岡山は平らなところがいっぱいあるわけですけれども、実際にそれを工場にしようとか、流通センターにしようということになると、用途制限がかかっていて、なかなか使えないということですので、産業用に使える土地を確保するというのは大変重要なことであります。実際に土地がある岡山にとっては、大変大事なことだと思います。
 他方で、私が就任した時点で、ずっと塩漬けになっている、5年以上、10年以上売れ残っている県有地が、産業団地が100ヘクタールあったわけでありまして、この売れる見込みがないのに、とりあえず造ることで何か仕事をしてるような感じになるみたいな、そういうことは止めようと。これはマーケティング、売れる見込みがあるところにきちんとお金を入れていくと、そういうことでございます。

記者)
 11月3日にあった「おかやま地域子育てフォーラム」の県の対応について伺いたいんですけど、前日に担当課から報道各社にメーン講師の写真や発言内容を掲載してほしくないという通知が来まして、県が扱っている事業として、こういう対応はあり得ないと思うんですけども、知事としてそこをどのようにお考えでしょうか。

知事)
 このフォーラム、地域子育て支援拠点の意義を伝えるということで、多くの自治体で講演実績を持たれていまして、注目度の高い菊池桃子さんを起用したものでありますけれども、広報、報道に制限がかかることがないように、当初から十分配慮すべきであったと考えておりまして、今後はそういったパブリシティーの活用、そもそも広く皆さんに知っていただくために企画したことですので、このようなことにならないように気をつけていきたいと考えております。当初、菊池さんの事務所のほうから発言内容についての報道、ちょっと制限をお願いするということは聞いていたそうなんですけれども、まさか全てこの講演、御家族のお話とか、そういう何か差し障りがあることについては、そうですねっていうことだったんですけれども、講演内容自体を報道できないというふうには受け取っていなかったと、誤解があったということでありまして、何かちょっと話が違うなっていうことで、よくよく確かめてみたら、もう一切だめだということがわかったのが講演の前日だということでありまして、確かに中止するという選択肢もあったのかもしれないんですけれども、それ自体大変楽しみにされている方も当然いらっしゃったわけでありまして、これはもうやむを得ないということで、その形でさせていただいたということであります。結果的には非常に残念なことになりました。

記者)
 県として差し障りのあるものを除いた形でのホームページでの掲載であるとか、そういったことはお考えにはならないんでしょうか。

知事)
 当然そういうことができれば、もともと広く皆さんに、私自身講演を聞かせていただきましたし、パネラーとしても出させていただきまして、非常にためになる内容だったなと思っておりまして、それを出したいのはやまやまではありますけれども、これは誤解をしたのは我々サイドでありまして、菊池さんの事務所のほうは最初からこういうことなんですっていうことを言われていて受けた話ですから、これはもう信義の問題、契約の問題になろうかと思います。我々がもっときちんと最初から確認をすべきであったと思います。

司会)
 それでは、以上をもちまして知事定例記者会見を終了いたします。

知事)
 ありがとうございました。

2012年の記者会見