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2016年11月14日知事記者会見

印刷ページ表示 ページ番号:0494139 2016年11月15日更新公聴広報課
会見写真

おかやまマラソンについて

 皆さん、おはようございます。
 一昨日、11月12日から、私の2期目の任期が始まりました。決意も新たに、すべての県民が明るい笑顔で暮らす「生き活き岡山」の実現に一生懸命頑張ってまいります。どうぞよろしくお願いいたします。
 また、県政記者クラブの皆様方にも4年間大変お世話になりました、引き続きよろしくお願いいたします。
 それでは、私からは、3項目、お話をさせていただきます。
 まず、昨日開催した「おかやまマラソン2016」についてでございます。
 「晴れの国おかやま」にふさわしい秋晴れの下、昨年を上回る多くの皆様に全国各地から御参加いただき、無事終えることができました。
 大会を支えていただきました4千7百人のボランティアの皆様、沿道から絶え間ない声援を送っていただきました16万8千人の県民の皆様、御協賛・御支援いただきました企業、団体の皆様、そして報道関係各社の皆様など、御協力いただきましたすべての皆様に、心から感謝申し上げます。本当にありがとうございました。
 私自身も、昨年に引き続きファンランに参加をさせていただきました。1万6千人がスタートする光景を目の当たりにして、昨年の感動がよみがえったところでございます。今後、おかやまマラソンが皆様に一層愛される大会として定着していくことができるよう、さらに改善を重ねていきたいと存じます。

「新晴れの国おかやま生き活きプラン(仮称)」素案について

 次に、「新晴れの国おかやま生き活きプラン(仮称)」素案についてであります。
 お手元の資料をご覧ください。
 新プランにつきましては、7月に骨子を公表し、県民の皆様や市町村などからご意見を伺いながら、検討を進めてまいりました。
 知事選挙の期間中には、私自身、県内をくまなく巡り、県民の皆様の声を直接お伺いする中で、地域の抱える課題や、県政に対する期待の大きさをひしひしと感じたところであり、そうした意見も生かしながら、この度、素案をとりまとめたところであります。
 1ページをお開きください。
 「県政の基本目標」についてでありますが、現プランで広がりつつある好循環の流れを一層加速させることにより、すべての県民が明るい笑顔で暮らす「生き活き岡山」の実現に、引き続き、全身全霊で取り組んでまいります。
 3ページからの「岡山の将来像」では、「時代の潮流と課題」や「岡山の発展可能性」を踏まえた「目指すべき岡山の姿」を県民局ごとの地域別構想と併せてお示ししております。
 現プランの方向性を基本とし、地方創生や働き方改革、グローバル化の進展など、新たな動きも踏まえつつ、所要の見直しを行っております。
 24ページをお開きください。
 「行動計画」につきましては、引き続き3つの重点戦略を掲げ、「教育県岡山の復活」と「産業の振興」を、岡山発展の好循環のエンジンとして、「安心で豊かさが実感できる地域の創造」につなげることとしております。
 あわせて、おかやま創生を加速するため、新たに「おかやま創生推進連携プロジェクト」を掲げております。
 25ページからは、重点戦略の下に位置づける17の戦略プログラムをお示ししており、新規のプログラムなどを中心にご説明いたします。
 重点戦略1「教育県岡山の復活」では、引き続き、「学力向上プログラム」、「徳育推進プログラム」により、子どもたちの学力の向上や規範意識の確立に取り組むととともに、31ページには、「グローバル人材育成プログラム」を新たに掲げ、豊かな語学力やチャレンジ精神などを身につけ、様々な分野で活躍するグローバル人材の育成に取り組んでまいります。
 33ページからの重点戦略2「地域を支える産業の振興」では、現プランの5つの戦略プログラムを継承し、企業誘致などに取り組むほか、新たに、プロフェッショナル人材などの産業人材の確保、滞在型観光の推進、インターンシップ等による若者の地元定着や人材還流などにも取り組んでまいります。
 45ページからの重点戦略3「安心で豊かさが実感できる地域の創造」では、保健、医療、福祉、防災対策、中山間振興など、県民の皆様の生活に関わりの深い幅広い分野からなる9つのプログラムに取り組んでまいります。
 特に、48ページには、「結婚・妊娠・出産応援プログラム」を新たに掲げ、社会全体で結婚や子育てを応援する気運の醸成や結婚支援の推進、男性の育児参加に向けたワーク・ライフ・バランスへの意識の醸成など、出会い、結婚、妊娠・出産へのさらなる支援に総合的に取り組んでまいります。
 68ページをお開きください。
 新たに掲げた「おかやま創生推進連携プロジェクト」では、「おかやま創生総合戦略」の基本目標達成の加速に向けて、政策間連携はもとより、市町村連携や官民協働など、「連携」をキーワードに新たな事業に取り組んでまいります。
 具体的には、3つのプロジェクトを掲げ、人口減少問題の克服に向けた事業のほか、地域産業の活性化や、安心して暮らし続けることができる環境整備につながる事業にチャレンジしてまいります。
 さらに、「地域課題ソリューション支援プロジェクト」を掲げ、市町村の地域課題について、企業、大学等と連携し、具体的な解決策とその事業化モデルの開発を支援する新たな連携事業に取り組んでまいります。
 今後は、この素案をベースに、パブリックコメントや、市町村、県議会など、幅広くご意見をお伺いし、必要な修正を加え、3月までの策定を目指してまいります。

平成29年度予算編成方針について

 最後に、平成29年度予算編成方針についてでございます。お手元配付の資料をご覧ください。
 予算編成に当たっての基本方針でありますが、平成29年度は、現在策定を進めている「新晴れの国おかやま生き活きプラン」の初年度であり、「成果が実感できる県政」を力強く推し進めるための予算編成としたいと考えております。
 要求基準でありますが、基本方針を踏まえ、新プランに掲げた3つの重点戦略などに基づき重点的に推進する施策・事業、おかやま創生の実現に向けた施策・事業については、重点的に財源を配分することとしております。
 具体的には、別紙の「平成29年度重点的に推進すべき施策に関する方針」に施策例を挙げておりますが、これらを踏まえた施策・事業については、所要額の要求を認めることとしております。
 一方、これらの財源確保のために、今回設けた準義務的経費以外の一般行政経費の事業費について、産業労働部、教育委員会を除き、一般財源ベースで平成28年度当初予算額の97%を要求上限とするなどの基準を設けているほか、予算要求に当たっては、「生き活き岡山」の実現に向けて実効性の高い施策・事業について、プライオリティーを付け、既存事業のスクラップ・アンド・ビルドを図りながら取り組むこととしております。
 来年度は、2期目のスタートとなる予算であり、引き続きしっかりと取り組んでまいりたいと存じます。
 
 私からは以上でございますが、9日には石垣正夫新見市長が亡くなられ、また12日には佐藤真治県議会議員が亡くなられました。県民、市民、そして岡山県にとりまして大事なお二人を立て続けに亡くし、残念でなりません。心から哀悼の意を表しますとともに、御冥福をお祈りいたします。

質疑応答

記者)
 まず、一昨日の土曜日、岡山県警に岡山市の私立の高校生が大麻を所持していたということで逮捕されました。県として、薬物の撲滅に向けて取り組もうとなされていた中で今回こういうことが起きた、しかも低年齢の、若年層の高校生がこういうことをしていた疑いで逮捕されたことについて、知事としての御所見を伺いたいと思います。

知事)
 まだ実はその詳細の報告を受けていないわけであります。皆様方と同じ、この報道での情報しか持っていないわけでありますけれど、大変残念なことでございます。私ども、危険ドラッグについて、それまでの法律では規制できないものについて規制の枠をかけていくということをしていたわけでありますけども、この大麻というものは、もう既に法律で違法だということがわかっているものについて、高校生が所持をしていたということでございます。
 私、とにかく岡山の子供たちがすくすく元気に育つということを掲げているわけでありまして、それに逆行するような話でありますので、是非真相究明、こんなことが二度と起きないように、きちんと警察、それから教育委員会、頑張っていただきたいと思います。

記者)
 先週の話、もう一つなんですけれども、アメリカの大統領選挙が終わりまして、トランプ氏が次期大統領として選挙で勝利をしました。その直後には日経の平均株価がどっと落ちて、次の日にはまた上がるなど、ちょっと先が見えない中で、地場経済への影響なども少し懸念されるところがあるんですけれども、今回のこのトランプ氏勝利についての件と、これが地元に与える影響などをどうお考えなのか、この2点についてお伺いします。

知事)
 私自身も大変驚きだった。トランプ次期大統領、この選挙中に、実現不可能もしくは実現すると世界中が大混乱に陥るようなことを幾つも発言をされておりますので、それを本当に実行するとなると大変心配でありますけれども、当選後に、早速いろいろな面で軌道修正をされている兆しがあるということですので、是非現実的な政策を採用していただきたいと思っています。
 とはいえ、例えばTPPについては、これはもう批准はあり得ないという発言をしています。そもそもトランプ候補を支えた支持層というものが、自由貿易によって我々は不利な立場に置かれているというように考えている人たちでありますので、これまで日本は明らかに利益を享受してきましたし、世界中がそのもとで平和と繁栄を享受してきたこの自由貿易体制が逆に向かうのではないかということについて心配をいたしております。
 そもそも論でいいますと、この世界大戦についての遠因は、それぞれの国がブロック経済化、排他的な利益を目指して、自給自足のような形で国を閉ざした。それで回る国はいいんですけれども、回らない国がいろいろな摩擦を起こして、それが最終的にああいう大戦争に至ったということがございます。その反省をもとに、この第2次世界大戦後、相互に国を開くという努力を地道に積み上げてきたわけでありますので、ちょっとそういう大きな流れを考えると、心配なところも多々ございます。

記者)
 2期目のスタートということで、新生き活きプランの内容のことで伺いたいんですが、私もちょっと細かいところまで見れてないんですが、指標の見直し状況一覧のところで、今回の新規に設けられたところと、廃止になったところがいろいろあろうかと思うんですけれども、この中で、特に力を入れて新規で設けられたところのお考えと、あと廃止になったところの中で、例えば子育て支援のところの保育所入所待機児童数が廃止になってるというようなところがあったり、どういうお考えでこれをおやめになったのかわからないところなんですが、そのあたり、トータルの考え方を伺えればと思います。

知事)
 私自身、今ここでそれぞれ具体的な話をする意図はないんですけども、大きな考え方といたしましては、1つは、成果が出た、もう目標を達成したというものについては、これはもう卒業という形で廃止をさせていただくということでございます。
 あと、これは4年前のときも言っておきながら、なかなか実際には難しかったことなんですけども、とりあえずセミナーさえすれば目標が達成できる、それは目標達成するにはすごくありがたいわけなんですけども、そのセミナーが今20回やって、あと4年間で余分に50回やることが、どう、例えば男女共同参画につながってるのか、県民の幸せにつながってるのかというと、とりあえず頑張りましたという意味でしかないような、実際に県民が実感できる、こういうことが起きたら、前よりもいい社会になったなという、よくアウトカム指標と言うようでありますけれども、本当にこの県民の幸せとリンクする指標をできるだけ使いましょうということを申し上げています。
 あと、その指標の中には、今回参考指標に回させていただいた県民所得のように、実際に数字が出るまでほぼ2年かかるというものもございます。プランが4年しかないのに、この数字が出るまで2年かかったら、この4年間終わったときに前半部分しかわからないということになる、それはちょっと余りにも、指標として余り使えないだろうということもございます。
 また、先ほどのこの待機児童の問題、これは県民の幸せには非常にかかわりが深いわけですけれども、この定義次第で、もう岡山市が定義を見直した、あれは私適切な考え方だと思いますが、それでどんと数字がはね上がってしまうですとか、そもそもそれは県がコントロールしているわけでもないということで、我々がある程度コントロールできる指標にしなければいけないな、いろいろなことを総合的に今検討しているところでございます。

記者)
 その中で、今回のプランの中で特に力を入れられたところ、あるいは逆に大きく見直されたところ、そのあたりを併せて伺います。

知事)
 私自身、4年間この仕事をさせていただいて、4年前の選挙で唱えた、とにかくいろんなことが皆さんの幸せにかかわっている。ただ、その中で、この教育の立て直しと仕事、収入、税収にかかわる産業の振興というのは、これからの岡山県を考えると、これがもう好循環のエンジンになるという大きな考え方については変わっていないところでございまして、また今回の選挙でも、いや、そもそもその考え方が違うと思うという声はほとんど寄せられていない、少なくとも私の記憶の中でないということですので、骨格は変えずに、ただ4年間であっても、いろいろな新しい動きがあるわけでありますので、それをきちんと取り組んでいきたいと考えています。
 例えばグローバル対応、もともと気にはなっていたわけですけれども、基礎が余りにできていないので、まず基礎、例えば非行率の低減ですとかに注力をしていって、ようやくそちらのほうに向かう、G7の教育大臣会合も大きなきっかけになりましたし、人口減少問題のことについては、私も4年前、気にはなっていましたけれども、余り拡散させたくない、もしくはその重大さに、皆さん、私が説得し切る自信がなかったわけでありますけれども、今はもう国中でそれが大事な問題だという理解が進んでおりますので、堂々とプランの中にもっとわかる形で入れていく、そういったことがございます。
 あと、おかやま創生推進連携プロジェクトにつきましては、このもともとの発想が、やはり我々、頑張っているつもりでも、部局間の縦割りというものはいろいろな仕事の達成の弊害になっている、もしくはこの岡山県庁があり、市町村があり、それぞれの団体があり、それぞれ別の独立した組織でありますと、ついつい自分たちの仕事をしてしまって、そこをできるだけあたかも一つの組織のごとく協力して仕事をしていきたいと、そういう狙いで考えております。

記者)
 プランの素案の指標の中で、学力テストの順位、これは現行プランの目標を堅持されるということで、もう一つ、合計特殊出生率のほう、これは新たに盛り込まれたと思うんですけれども、この2つについてのお考えをお伺いします。

知事)
 学力テスト、全国10位以内というものにつきましては、これまで何度か申し上げたとおり、夢づくりプランの10位以内というものを引き継ぐときに議論をしたわけでございます。この42位、45位という状態から、あと3年しか残ってないのに10位を引き継ぐかという話にはなったわけでありますけれど、ただこの順位をその3年の中で現実的な順位に引き下げることで、我々はそんなに高いところを目指していないんだと誤解されるのは非常に嫌だということで、実際に10位以内というのは、その3年とかそんな短い期間ではなくて、時間はかかるということを覚悟した上で引き継いだところでございます。今回も、その高い目標を将来的に下げる意図がない以上、引き継いでいきたいと思っております。小学生のほうは随分、大体全国レベルまで学力が戻ってきたわけでありますが、中学生のほうはまだまだでございます。家庭での学習時間の確保も併せて、しっかり頑張っていかなければいけないと思っています。
 あとも出生率、これも非常に悔しい話でありまして、1.49が3年連続続いていると、ほかの県が上げているときに、我々、岡山県民の希望出生率を達成することによって出生率をとりあえず上げようという、これは国全体の考え方に沿って計画を立てているわけでございます。国全体の希望出生率は1.80、我々の希望出生率が1.72ということでありますので、10年で1.72を達成するという5年間の計画を、岡山いきいき子どもプランを策定しましたので、それは1.61ということになっておりますが、その流れをくんで、我々自身、とにかくいろいろな第1子、第2子、第3子のバリア、種類が違いますので、それぞれを取り除くことで、結婚を希望してる人が結婚ができ、子供を産みたい人が子供を産むことができ、希望する数の子供を産み育てられるようにすることで出生率を上げていきたいと考えています。

記者)
 予算編成方針のことなんですけれども、一般財源ベースで、3%シーリングをかけてらっしゃるんですが、前年は1%ということなんですけれども、このあたりの違いについてお伺いします。

知事)
 何かえらく厳しくなったなというように思われると思うんですけれども、実際は余り厳しくなっているわけではありません。テクニカルに言えば、少し緩いぐらいのことだそうであります。今議論をしたのが、部局によっては、本当に100%の義務的経費ではないけれども、もうほぼこれはどう見ても事実上義務的経費だなというものがどかっと多くありますと、そこから3%というのはもう本当にきついということになります。
 そういうことではなくて、純然たる義務的経費と準義務的経費を除いたところでシーリングかけようねということで3%にするわけですけれども、きつさからすると、もしくはそこから捻出できる財源の額ということからすると、これまでより多いわけではないというレベルになります。

記者)
 新プランの初年度で、これから予算編成がどんどん本格化すると思うんですけれども、それに対する思いをお伺いします。

知事)
 予算というのは、本当に想像以上に義務的なものが増えておりまして、もしくは社会保障関係というのは、これはまさにそういったことで、自由に、創造的に、投資的に使える割合が、10年前、20年前、30年前と比べてどんどん狭くなっている、これはほかの県もほぼ同じだと思いますけれども、その中で何とか、この10年後、20年度から振り返ってみて、あのときにあれを始めていてくれてよかったな、あれが効いたなと思えるような予算づくりをしていきたいと考えています。

記者)
 プランですが、全国学力テストの全国順位はコントロールできるんでしょうか。

知事)
 おっしゃられるとおり、全てがちがちに自分たちがコントロールできないと、プランから、指標から外すというつもりはないんですけれども、その学力の問題の中で、我々非常に悩ましいところが、児童・生徒の数の3分の1以上を占めている岡山市の教育委員会分が、政令市になって、いろんな意味で独立をしていますので、県教委からすると、ちょっと手が出せない状態になっています。来年度からは、その政令市分については別に発表をすると。県については、県全体のこの数字と、政令市を除いた数字を発表することを検討されていると文科省のほうで聞いておりますので、その場合、我々どう対応すべきなのかということは考えておりますけれども、その順位をどっちの順位にするのか、今のところはそのもともと掲げた順位というのは岡山市分も入ってるわけですから、そのまま引き継ぐことになるのかなとは思っております。

記者)
 中学校の順位が依然として厳しいものではあるんですけれども、それを継続すると。ただ、その掲げられた10位を引き続き目指すということが実現できるかどうかというのは、目玉の指標として掲げられている以上、プランの実効性が本当にあるのかどうか、そこはやっぱり県民は重視されると思うんですけれども、そのあたりのお考えはどうでしょうか。

知事)
 私自身、現実主義者でありますので、30位を掲げて25位だと、達成したということになって、大変うれしい、これに対して10位を掲げて25位だと、全然達成してないんですけれども、私からすれば、実は25位という点では一緒でありまして、私自身、10位の目標を下げることで、まあ25位、もしくは30位であればこの程度の努力でいいのかというふうにみんなが思ってしまうことのほうが怖い。
 私自身、この5年間いろいろ回ってみまして、いや、教育のことなんて、御飯食べるのに余り関係ないから、そんなことをぎゃあぎゃあ言わずに、もっと収入が増えるような話をしようやみたいなことは余り聞いていないんですよ。いや、教育の話はこれまで気になってたけど、選挙に出る人は余りしゃべらなかったと。是非教育しっかり頑張ってほしいということを、今回の選挙、前回の選挙よりも増していろいろお話を伺ったところでありまして、確かに高い目標を掲げて、それが達成できないと、本当に申しわけないし、私の顔も潰れてしまうわけですけども、ただこれだけ教育に熱心な岡山県民が掲げる目標としては、私はおかしな目標ではないと信じております。我々がもっと努力しないといけないと考えています。

記者)
 プランでもう一点。子育て支援の関係で、保育所入所待機児童数の目標が廃止されたということですけども、知事が冒頭おっしゃられた地方創生や働き方改革の実現に向けても、やっぱりお母さん方の働き場所を見つけるために、保育園というのは非常に重要な存在なんだと思います。目標は廃止されたということなんですけども、県として、保育園の整備とか子供を安心して預けられる居場所づくりというのはどのように取り組むお考えなんですか。

知事)
 私とすれば、この子育てをしながらでも働きたい人には是非働いていただきたい、働けるような環境をつくっていきたいと思いますし、働いている人でも、子供を産みたい、子育てをしたいというふうに考えられる方には是非そうしていただきたい、そうできるような環境をつくらなければいけないと思ってます。
 その環境づくりのための保育所というのはものすごく大きな影響を与えるものなんですけれども、それが全てではありませんので、いかに育児休暇がとれるようにするか、取れるんだけれども、取ったらもう事実上会社に戻れないとか、そういう例もあると聞いてますので、総合的にいかに岡山が子育てしやすい場所にするかっていうことで考えています。
 当然ながら、保育所がきちんとあると、何か順番待ちをしなければいけないですとか、もしくはそういうことをしてもやっぱり無理だったみたいなことがないようにしたいという思いは強く持っております。
 ただ、我々自身がつくるものではありませんので、それについては、役割分担など適切に考えながら総合的に判断していきたいと思っています。その思いは強く持っています。

記者)
 1期目のときに、頑張る学校応援事業ですとか、これから議会にかけていくと思うんですけれども、県政の目玉施策と考える事業を今後も継続していくのかどうか。

知事)
 頑張る学校応援事業につきましては、とりあえず3年間ということでさせていただきましたので、今、これからどうするか考えてもらっているところでございます。
 私とすれば、頑張る学校応援事業についても、学校警察連絡室についても、防犯カメラのことについても、私がかなり強くお願いをして、これ普通の常識で言えばこんな話通りませんよっていうところを、そこを何とかといって実現した思い入れの強いものでありますけれども、具体的にこれからどうするかということは、いろんな皆様方からの御意見も伺いながら決めていただければ、私も参加しますけれども、私がそこからこれは絶対こうするんだというつもりはありません。是非柔軟に対応したいと思います。

記者)
 知事としては、頑張る学校応援事業は継続の意思ありでいらっしゃいますか。

知事)
 あまりここで決まってないことについてお伝えするつもりはありませんが、例えばその100万円のことについては、もう十分宣伝効果はあったと思いますので、3年たって、100万円支給しない形で、いい取組を見つけ出して紹介する取組を続けるということも十分いいことなのかなと思いますし、30件ずつ3年間で90件集まったということからすると、この学校運営に困ってる、もしくはアドバイスを必要としてる校長先生からすると、大体のパターンというのは見えてきたかなと、ここで一旦やめても、財産としてこの90件残っているのかなとも思いますし、そこらあたり、具体的には皆さん方の議論の結果を待ちたいと思います。

記者)
 2期目に臨むに当たって、さまざまな伊原木カラーというのが2期目から求められるんじゃないかみたいな意見も結構あったんですけども、質問がちょっと繰り返しになってしまうんですけども、今回の素案の中で、これぞ伊原木カラーだというのがあれば改めてお伺いしたい。

知事)
 私自身、本当に何度も申し上げますように、現実主義者、かつ本当に三木知事を尊敬している関係で、私の任期が終わってから、この10年、20年経ってからいかに評価していただけるかということを考えていますので、とにかくできるだけ知恵は出すと。ちっちゃな失敗はいとわずに、いろんなことを考え、実験をしてみるということなんですけれども、その伊原木カラーを出すために、そういう感覚で何かするという意図は特にございません。もし、いやもう本当に実直だなと、何かでかい花火を上げる気がないのかこいつは、というふうに思われるとすれば、もしかしたらそれが伊原木カラーなのかもしれません。花火を上げるための花火ということは考えておりません。

記者)
 先ほどの保育所の話もそうなんですけども、岡山市の教育の話もそうなんですけれども、もちろん自治体の役割分担であったりというところはいろいろあろうかと思うんですけれども、その教育あるいは保育所をつくるということに関して、県としてリーダーシップを取ってどんどん先に進めていく、あるいは教育に関しても、岡山市と組んで、あるいは率先して進めていく、そのあたりのお考えはいかがですか。

知事)
 今日も岡山市長と懇談会がありますけれども、また市の教育長もこのたび交代をしたということで、是非そういったことを通じて、市ともさらに協力をしていきたいと思っています。昨日のおかやまマラソンもそうですし、ここに見えてる岡山城と後楽園の連携、非常にうまくいっていると思っておりまして、是非、実際10年前の岡山市が政令市でなかったときと比べると、随分岡山県側として直接できないような状態が増えているので、なかなか難しいところはあるんですけれども、そういうことがあっても、是非連携をして、県民の皆様から実感をしていただけるような施策を進めていきたいと思います。

記者)
 岡山市に限らず、保育所に関して、全県的に何かそういうリーダーシップといいますか、そういうのを取っていかれるお考えというのはいかがですか。

知事)
 リーダーシップというのが、声をかけるということだったら、ただなんですけれども、その一つひとつがお金のかかる話でありますので、どういうことができるのか、我々としてもしっかり知恵を出していきたいと思っています。

記者)
 予算編成方針で、ちょっと改めてなんですけれども、先ほどもありましたけど、財政の自由度が限られてる中で、シーリングの手法としては、前年度とさほど大きく変わっていないと。そういう中で、どのように成果が、県民に成果を実感してもらえるような県政につなげる予算にするのかといえば、どういうふうなことになりますか。

知事)
 1つは、私自身、もう非常にまずいことになってる場合には、リスクをとって大きく変えていくと、このままいくと死んでしまうような患者であれば、成功率の低い手術でもやるということでありますし、今、少しずつうまくいっているときに、あえて大きなリスクをとるのは損だと思っています。岡山県、もともと非常に条件のいいところで、今、産業振興など好循環が回っていると思っていますし、そもそも私自身、社会主義者ではないので、県庁が全てをリードして世の中を回していくのがベストだとは思っていません。基本社会を進歩させる主な力というのは民間企業のそれぞれの工夫だと思っていますので、これはもう多分私が死ぬまで変わらない信念でございますので、そういった皆さんの仕事がいかにやり易くなるように我々としてしていくかと。
 それで、お金と関係ない部分も多々ありますので、このお金のシェアが変わっていないから工夫をしていない、ということではないと思っていますし、県庁職員も、お金が使えないから考えなくていい、ということではないということは、常に伝えているつもりであります。

記者)
 さらに、事業内容というか、知恵と工夫を凝らした事業を要求段階では求めていきたいと。

知事)
 数か月前に、先進政策大賞を岡山県初めてとったわけでありますけれども、あれも予算ゼロの事業でありますし、是非、小さい予算であっても効果の高いものをいろいろ探していきたいと思います。

記者)
 マラソンについて2つお伺いしたいんですけれども、今年も大盛り上がりを見せました。開催前の機運であるとか、開催後の定着がもっと図ることができればいいなとちょっと個人的に感じているんですけれども、知事は今回の成果をどのように引き継いでいきたいとお考えでしょうか。

知事)
 とにかく何がありがたいって、事実上、この大会の会長を山陽新聞の越宗会長が引き受けてくださったと、山陽放送さんが中継をされたと。そこまでは多分ほかの町でもあることなのかもしれません。もうそれ自体が大変なことでありますけれども。よく聞くのは、ああ、はいはい、こういう系列のイベントねということになると、ほかの会社さんは何かほぼなかったことにしたい、もしくはすごく小さな扱いになるということを聞くんですけれども、もう本当に皆様方にこの場をお借りして感謝したいわけですけれども、これは岡山にとってすごいお祭りなんだっていうことで、各社の皆さん、本当に積極的にかかわっていただいて、取り上げていただいた。それも、マラソンの1週間も2週間も前から取り上げていただいて、それぞれの局で、ランナー、フルマラソンに参加します、練習風景が、みたいな感じで盛り上げていただいてる。本当にありがたいと思っています。そういうふうな一体感というか、それぞれの組織の垣根を越えて一緒にやろうよということになってるからこその今回、前回に引き続いての盛り上がりだと思っています。
 こういった成功を是非少しずつでも改善していきたいと思っております。私、まだきちんとした報告を聞いておりませんので、これからどこを改善すべきかということは、まだ私の狭い経験ぐらいしかないんですけれども、是非皆さん方からいろんなお声を聞いて、1回目から改善した点もあるんですが、さらに3回目、よくしていきたいと思います。

記者)
 第1回の経済効果が14億円余りとおっしゃってたんですけど、今年の見通しはどうかなと。

知事)
 経済効果、私若いころ、自分でも計算してたんですけど、仮定の置き方で随分振れるんですが、是非少しずつでも何となく上り調子にしていきたいと思っています。やっぱり泊まってもらえるかどうかというの大きいですよね。

司会)
 それでは、以上をもちまして知事定例記者会見を終了いたします。

知事)
 ありがとうございました。

2012年の記者会見