ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
現在地 トップページ > 知事記者会見 > 2018年11月15日知事記者会見

本文

2018年11月15日知事記者会見

印刷ページ表示 ページ番号:0584420 2018年11月16日更新公聴広報課
会見写真

おかやまマラソンについて

 私からは、4項目、お話をさせていただきます。
 まず、おかやまマラソンについてであります。
 去る11日に開催した「おかやまマラソン2018」につきましては、大盛況のうちに無事終えることができました。
 御協力いただきましたすべての皆様に、心から感謝申し上げます。
 1万6千人を超えるランナーの皆様、5千人のボランティアの皆様、絶え間ない声援を送っていただいた16万人の県民の皆様、御協賛・御支援いただいた企業、団体の皆様、そして報道関係の皆様、本当にありがとうございました。
 また、平成30年7月豪雨災害からの復興支援の企画に多くの方が賛同してくださいましたことにつきましても、重ねて感謝申し上げます。
 今回の大会では、海外枠を新設したことから、より多くの海外ランナーをお迎えすることができました。
 大会前日に実施した出会いイベント「縁結びinおかやまマラソン2018」も、マラソンという同じ趣味を持つ方同士で非常に盛り上がったと聞いております。
 引き続き、おかやまマラソンが皆様に一層愛される魅力的な大会として発展するよう、さらなる改善に努めてまいりたいと存じます。

平成31年度予算編成方針について

 次に、平成31年度予算編成方針についてでございます。
 ご存じのとおり、今年7月に豪雨災害が発生したことにより、現在、復旧・復興に向け、様々な事業を実施しているところであります。
 一方で、県財政は、豪雨災害への対応により、一層厳しさを増していると言わざるを得ない状況であります。
 今回のような大規模災害からの復旧・復興に係る費用を本県のみで確保することは、極めて困難であり、国に対し、特別な財政支援を要望しております。
 併せて、これまでの行革の成果を維持するとともに、不断の改革・改善に取り組むことで、歳出の効率化を図り、県税をはじめとした歳入確保に努め、財政運営の健全化を図る必要があります。
 こうした状況を踏まえた、予算編成に当たっての基本方針でありますが、被災者の生活再建支援、地域産業の復興支援、公共施設の災害復旧の3つの柱を中心に復旧・復興対策を実施致します。
 同時に、「生き活き岡山」の実現に向け、教育の再生と産業の振興をはじめ、喫緊の課題である人口減少問題への対応など、より実効性の高い施策を着実に推進することにより、好循環の流れをさらに力強いものにし、本県の持続的な発展に結びつけるための予算編成にしたいと考えております。
 要求基準でありますが、基本方針を踏まえ、復旧・復興の一層の加速に向けた事業に優先的に財源を配分するとともに、新プランに掲げた3つの重点戦略などに基づき推進する施策・事業や、おかやま創生の実現に向けた施策・事業については、重点的に財源を配分することとしております。
 なお、投資的経費についてでありますが、国の河川激甚災害対策特別緊急事業に採択された事業、具体的には、末政川や高馬川などの堤防の嵩上げや強化などの改良事業については、要求上限にかかわらず所要額を要求できることとしております。
 来年度予算編成に当たっては、豪雨災害からの復旧・復興の一層の加速と、「生き活き岡山」の実現に向けた取組の推進という2点を中心に、しっかりと取り組んでまいりたいと存じます。

平成30年度11月補正予算案(豪雨災害分)の概要について

 次に、豪雨災害分の平成30年度11月補正予算について、その概要を資料に沿ってご説明いたします。
 配付資料1の1ページをご覧ください。
 「1.予算編成のねらい」についてであります。これまで7月、8月、9月の補正予算により措置した対策の拡充に加え、緊急的な防災・減災対策や子どもに対する見舞金の支給などを中心に編成し、復旧・復興に向けた取組をさらに加速することとしております。
 「2.補正予算額」でありますが、225億8,744万円となっております。今回の補正により、豪雨災害に係るこれまでの補正予算総額が1千億円を超える規模となっております。
 2ページの「3.項目ごとの事業概要」であります。まず、被災者の生活再建支援について、被災した子どもに対し県独自の子ども災害見舞金を支給するなどの事業を実施いたします。
 次に、地域産業の復興支援であります。
被災された中小企業者を支援するグループ補助金については、8月、9月補正予算に追加し、必要と見込まれる額を計上しております。
 また、被災された農業者が経営再建できるよう、被害を受けた農業用機械・施設の整備に対する支援の規模を拡大いたします。
 次に、3ページでありますが、公共施設の災害復旧であります。
来年の出水期までに行う緊急的な防災・減災対策事業や、介護施設等の災害復旧事業などを実施致します。
 補正予算案の概要の説明は以上でございますが、引き続き、直面する課題や現場のニーズを踏まえ、必要な対策を実施してまいりたいと存じます。
 今後とも、国や市町村、関係団体等と連携・協力し、1日も早い復旧・復興に向け、あらゆる手立てを講じ、全力で取り組んでまいりたいと存じます。

岡山県子ども災害見舞金の創設について

 最後に、豪雨災害関連の補正予算案に計上しております岡山県子ども災害見舞金についてであります。 
 被災された世帯のうち、特に子どもを養育しておられる世帯では、先が見通せない中、子育てや教育の負担など、大きな不安を抱えながら生活を続けられているものと考えており、子どもたちにも少なからず影響を及ぼしているのではないかと懸念しております。
 こうした中、今回の被災に際し、全国の多くの方から善意の寄附が本県に届けられており、多額の寄附とともに「被災した子どもの将来のために使ってほしい」という声もいただいております。
改めてご寄附をいただいたすべての方々に対し、県民を代表して、感謝を申し上げます。
 こうした皆様のお気持ちにお応えするとともに、子どもたちの心や生活の安定に少しでも寄与し、生活再建を進めていただきたいとの思いから、広く子どもたちに支援を届ける新たな制度を立ち上げたいと考えております。具体的には、「岡山県子ども災害見舞金基金」を創設し、これを財源に、被災した子どものいらっしゃるご家庭に、子ども一人当たり2万円の見舞金を支給いたします。
 この制度は、この度の7月豪雨に遡って適用するとともに、今後の災害にも対応する恒久的なものとして実施するということで、来年1月中の受付開始を目指し、今議会にお諮りすることとしております。

私からは、以上でございます。

質疑応答

記者)
 今回の補正予算、5回目の補正予算ということで、総額1千億円を超えたと。改めて今回の補正予算に込める思いとか、ねらいを教えて下さい。

知事)
 ご案内のとおり7月、8月、9月補正予算措置をいたしたところでございます。
 この拡充に加えて、来年の出水期までに行う緊急的な防災減災対策、それから先ほど申し上げました被災した子どもたちに対する県独自の災害見舞金の支給、そういったものを中心に計上したところであります。
 とにかく我々とすれば、1日も早い復旧復興のために、出来ることは全力を挙げてやるつもりで補正予算を立てたものでございます。結果的に現時点で1千億円を超えるということになりました。財政面で不安があることは事実でありますが、とにかくしっかりやるということでございます。

記者)
 来年度の予算編成方針のところで、復旧復興に優先的に配分すると同時に、事業費の一部では、今年度の当初予算額よりも下回る要求を上限とする、これは実質的にシーリングという考え方に基づいてですか。

知事)
 要求額の前年100%を上限としていますので、俗に言うシーリングをかけているという認識ではありません。

記者)
 一般財源ベースで当初予算額の5%以上の事業について、廃止または発展的に組み替えると。

知事)
 とにかく、どうしても前年どおりにやるのが一番楽で、そこまでさぼろうとする人はいませんけれども、何か新たなものを入れようとすると、今あるものを何らかの形で整理しなければいけないわけでありまして、整理するときには当然抵抗もあります。どうしてこれを止めてしまう、我々から見て少し効果が減ってきた、役目をほぼ終えたと思えるように見えるものであっても、直接お金がいく分野、地域にとっては大事なお金ですから、なかなか変えるということには力がいるわけですけれども、そこをしなければ、社会はずっと動いているわけで、それに対応した新たな施策を盛り込むことができませんので、ここは大変だろうけれども、常に今の時点で費用対効果、若しくはニーズ、必要性、そういったものに鑑みて、何を新たに入れるべきなのか、そのために常に既存のものの政策のチェックをして欲しいということをお願いしているところであります。

記者)
 こういった復旧復興以外の予算に関しては、今年度よりも厳しい見方にならざるを得ないという認識はお有りですか。

知事)
 明らかに財政に対する負担というか、プレッシャーはかかってきます。これだけ追加的なものが入るわけですので、それについて、既存の毎年続けていくものに対するプレッシャー、これからやるべき政策、若しくは大規模な政策に対するプレッシャーはそれぞれ違う形でかかってこようかと思います。
 私とすれば、今回の災害によってできる限り県民の普段の生活に悪影響が出ないようにしたいというのが当然の思いでありまして、そういうことで今回100%シーリングを、例えばその95%だとか90%だとかにしなかったのはそういう思いであります。
 ただ100%のシーリングの中に、新たに防災関連で追加的にしなければいけない事業も入りそうだという話も聞いておりますので、なかなか我々が思っているような形で、これまでの政策を100%やっていくということは難しいかもしれません。
 ただ思いとすれば、ぜひ、防災減災対策をやりつつも、これまでやってきたこともしたいというのが思いであります。

記者)
 主な事業、子どもの災害見舞金についてお伺いしたいんですけど、独自の災害見舞金と書いてあるんですけど、どういうところがそもそも独自で、これ財源についてはどのような手当をされているのか教えてもらいたい。

知事)
 既存の弔慰金ですとか見舞金というのが、死亡弔慰金が10万円で、それから全壊世帯への見舞金が5万円ということになっております。そういったものとのバランスを考え、子ども1人当たり2万円ということにさせていただきました。
 その財源でありますけれども、今回の災害にあたりまして、全国の地方公共団体、民間企業、また団体、また個人の方から10月末の時点で、約5億円の寄附をいただいているところでございます。その5億円全部使うということではなく、私が大口の場合には、感謝状というか受け取りを直接させていただいて、ほんの数分ですけれども、懇談をさせていただいている中で、今回被災をした子どもの未来のことが心配だと、今はありがたいことに、50年前100年前と違って、家が無いということにはならない、食べ物がないということにはならないけれども、いろんな生活が変わっていく中で、元々自分は大学に行こうと思っていたんだけれども、やっぱり言い出せないとか、自分は部活で野球なのか、サッカーなのか、道をもっと極めたいと思っていたけれど、なかなか言い出せないみたいな、そういう子どもたちの夢を壊すようなことには絶対にしたくないよね、という話を複数の方からいただいたところでありまして、それはお金を出せばどうのこうのということでもなければ、2万円で全て解決するということにはならないかもしれませんけれど、何とかできることはないのか、若しくはメッセージとして伝えられることはないのか、そういう思いを私どもも共有させていただきまして、ご提案をさせていただいたということです。

記者)
 子ども災害見舞金についてなのですが、不勉強で申し訳ないのですが、被災県、広島県とか愛媛県とかあると思うのですが、そのあたりは子どもにクローズアップした見舞金というのは創設したりはしないのですか。

知事)
 私どもが調べた範囲内ではそういった動きは無いと聞いております。

記者)
 先ほど寄附をされた方のメッセージを教えていただいたんですけど、知事は今度支給するにあたり、子どもなり保護者へのメッセージといいますか、知事のお考えというのはどうなのかお聞かせいただきたい。

知事)
 とにかくとんでもないことが起きたわけでございます。ぜひ被災された方々の生活再建、県としても全力を挙げて取り組んでいるところであります。
 それぞれの方ごとの心配がございます。高齢の方は健康状態を悪化させることが寿命にかかわる、命にかかわることになりますし、今働き盛りの方にとっては、生業を再建できるか、特に自営業の方、農業の方は、生活の糧をいかにきちんと取り戻していただくかということが非常に心配でありますし、今度は子どもたちにとっては、表面上生活が戻ったように見えても、実は、例えば20年後30年後に振り返ってみて、あの時に夢を諦めてしまったなということになっては本当に申し訳ないと考えておりまして、是非その意欲が今回の災害で萎んでしまうことがないようにしたいという思いがございます。
 実際それをどうすればいいのかということはなかなか悩ましいことですけれど、でも、できることから始めたいということで、今回このような基金の創設を提案させていただきました。

記者)
 2点お伺いしたいんですが、まず、昨日瀬戸内市長が訪れて山鳥毛の購入に向けて協力を呼びかけられたと思うんですが、現状目標額に対して、まだ10分の1にも達していない状況で、県としてどう具体的な協力を行っていくのか。

知事)
 私は今回、瀬戸内市の武久市長がこのような提案をされたというのは素晴らしいことだと思っています。昨日もお話したんですけれども、以前、30年40年前であれば、県の予算、市の予算の中からこれは素晴らしいものだから、ぜひ購入をして、市若しくは県が所有している美術館、博物館に収納しようというのは、県民のため、市民のためということでご理解いただいた例も多々あると理解しておりますけれども、今非常に財政厳しい状態になっております。ここで数億円使うというのは、他で使えたはずの数億円を使わないということではないことですので、美術品、工芸品、これは不要不急のものといえば不要不急のものでありますので、そこに直接税金を入れるのが以前よりは難しくなっている。 
 そういう中でも、瀬戸内にはとっても素晴らしい刀剣博物館があり、そこで実演がされていて、そもそも、日本刀の国宝の半分があの地域で作られているという事実があり、今外国からたくさんお客さんが来られていて、その中で侍の文化で、侍にとって命ともいえる刀に興味を持たれている方が大変多くいらっしゃる、そういう客観的な状況を考えれば、そのすばらしい博物館に、今国宝若しくはそれに準ずるものが無いと、今回国宝を入手できるチャンスができたと、このチャンスを生かそうとされているというのは素晴らしいことだと思っています。
 また、税金を使わずに、ぜひ全国の心ある方からの寄附で何とかこの夢を達成しようとされていることに対して、私は出来る限りのエールを送りたいと思っています。
 まず、出来るだけ多くの方にこのプロジェクトについて知っていただくということが大事なのかなと思っています。

記者)
 もう1点、別の事ですが、障害者雇用の水増し問題に関して、中央省庁の方で結果が出て、その後厚労省だったり、あと一番人数が多かった国税庁でまだ正式には決まっていないのですが、担当者だったり幹部を処分しない方針だということが報じられていますけど、それについて知事はどのようにお考えですか。

知事)
 岡山県庁でも、今のルールに照らしてみれば、適切ではなかったということが判明して、先日公表をしたところでございます。教育委員会も含めてですけれども。我々自身、つい数年前までのルールにはきちんと準拠していたつもりであったわけですけれど、今のルールに適合していないということで、自分たち自身が反省をして、修正をかけていく立場でありますので、他の組織がどうだったかとか、処分がどうだということについて、言及できるような立場じゃないと思っています。きちんと自分たちの組織をしっかりしていきたいと思います。

記者)
 最後に1点。この水増し問題に関しては、全国的に各県でも発覚してますけど、例えば愛媛なんかだと、担当者だったり幹部が処分されたりしていますが、岡山県庁の場合はどのような方針でしょうか。

知事)
 現時点で私自身が考えている、もしくは処分案が上がってきているということはありません。
 我々、国のルールを守ろうという意識はずっと高くありまして、ルールが我々からすれば、大変曖昧だったというよりも、普通に読めば我々の対応が普通の対応なのかなということもありまして、プライバシーに配慮しなさいということがきちんと書かれていたので、そのバランスの中できちんと達成できているかということと、プライバシーの配慮という両方のある種、相矛盾しがちな要求のちょうどいいところを我々実施していたつもりでありましたので、それについて処分までは考えてはいません。

記者)
 先ほど知事が山鳥毛について、瀬戸内市に出来るだけエールを送りたいとおっしゃいました。例えば、県の方でこんな事を手伝っていこうじゃないかとかなにかありますか。

知事)
 そうですね。これまでも、我々できる範囲内で協力をしてまいりました。例えば、国宝の展示環境ですとか、学芸員の配置等について、我々の方で助言をさせていただいたんですとか、今山鳥毛を県立博物館において、観覧できるようにしたと。特別陳列を企画展で、今年の9月13日から10月14日までさせていただいたですとか、このPR機会を提供をさせていいただきました。11月14日備前県民局のランチタイムPR会というものがあったわけでありますけども、我々としても、これまでもそうですしこれからもできる限り、支援をしたいと思っております。

司会)
 それでは以上をもちまして、知事定例記者会見を終了いたします。

知事)
ありがとうございました。

2012年の記者会見