新年度にあたって
おはようございます。
私からは、2項目、お話をさせていただきます。
まず、新年度にあたり、この1年への私の思いについてお話しさせていただきます。
昨年7月の豪雨災害の発生からおよそ9か月、また、「新晴れの国おかやま生き活きプラン」は折り返し点を経過し、今年度は、豪雨災害からの復旧・復興と「生き活き岡山」の実現にとって、大変重要な1年と考えております。
一日も早い復旧・復興とより災害に強い岡山を実現するため、引き続き、その対策に全力で取り組むとともに、「生き活き岡山」の実現に向けて、より実効性の高い施策を展開し、好循環の流れをさらに力強いものとして、本県の持続的な発展に結び付けてまいります。
5月には、元号が「令和」に改まり、新しい時代がスタートします。この1年が、その幕開けにふさわしく、岡山の明るい未来へ向けて一層力強く前進する年となるよう、全身全霊で取り組んでまいります。
おかやまマラソンについて
次に、おかやまマラソンについてであります。
本年11月10日に第5回の節目となる「おかやまマラソン2019」を開催しますが、開催の7か月前にあたる来週10日から、いよいよランナー募集が始まります。
今回は、人気の高いファンランの定員を増やすとともに、マラソンの海外枠を拡大することとしております。
また、昨年に続き、大会前日にランナー同士の出会いイベントを実施する予定です。
昨年の第4回大会は、大手ランニングサイトで全国第1位になるなど、大変高い評価をいただいております。あらためまして、県民の皆様、関係の皆様のご理解、ご協力に深く感謝いたします。
皆様に一層愛される大会となるよう、実行委員会を中心に着実に準備を進めてまいります。ぜひ幅広い皆様にご参加いただきますよう、よろしくお願い申し上げます。
私からは、以上でございます。
質疑応答
記者)
復旧・復興を新年度加速させていきたいということなんですけど、具体的にどの部分っていうのがありますか。
知事)
とにかく、気持ちははやるわけであります。強い期待をひしひしと感じる、もしくは困っていらっしゃる方がまだまだ大勢いらっしゃるということは感じるわけでございます。
ただ焦りすぎて後から考えて、窒息になる不十分な対応で済ませるということがあってもいけませんので、そういうこともあってロードマップをきちんと作って、庁内で共有し、また、県庁外にお示しをして、コミュニケーションを図る。必要に応じてそれを修正していくということになります。焦りそうなときほどきちんと着実に一つ一つ仕上げていく。まず気になっているのは、次の出水期までにきちんと原状復旧をするようにするということでございます。大変私も気になっておりまして、ちょくちょくどうなっているか担当に聞くわけであります。今のところ、予算の確保、それから入札が遅れるとうまくいきませんので、もしくは資材の確保ができないとなると遅れますのでいろいろ心配の種はあるわけなんですけれども、それぞれ今のところ順調に進んでいるということであります。
避難所から出来るだけ早く仮設住宅に移っていただくということに非常に力を注いでいたわけであります。今、全員仮設住宅に移っていただいた、もしくは自宅に戻っていただいた、次の出水期に備える、夏、秋の出水期が終わった段階で改良復旧ということに本格的に取り組んでいくということになろうかと思います。
そうなってくると、1年経つと2年という仮設住宅の期限がまた見えてまいりますので、皆様方の住宅再建、住宅確保の様子がどうなってくるのかこれはいろいろそれぞれの皆様に教えていただきながら市町村と共に考えていかなければいけない、これもやはりロードマップに沿って進めていきたいと思います。
記者)
仮設の期限をかなり意識されているんですかね。
知事)
当然ながらすぐできることはギリギリまで待てますし、時間がかかることはちょっと早めに考えておかなければいけないということもございます。
元々これは国の制度でありますので、国のガイドラインに沿っていかなければ、必要な国からの援助は出ないわけですから、国との相談も始める時期が少しずつ近づいていると考えています。
記者)
危機管理課の中に地域防災推進班、新たに設けられたと思うんですけど、今年度具体的にどういうふうな活動を計画されますか。
知事)
災害の検証をお願いいたしました。つい先日、検証結果を受け取ったばかりであります。それをしっかり読み込んで対応していくわけでありますけれども、これまでの5回の検証委員会全て外に公開しているぐらいですから、我々自身もアクセスすることができるわけでありまして、最後の検証結果の取りまとめをわざわざ待って始めるのでは遅くなってしまいますので、第2回第3回等に示された今後の推奨されるアクションについてはできるだけ取り込んでいこうということで、各県民局で組織を変えたり、本庁で組織を変えた一環ということでありますけれども、具体的にそれぞれがどうかというのは危機管理監に聞いていただきたいんですけれども、私の理解しているところで言えば、岡山県庁の中の対応は特に大きなミスはなかったように見えるけれども、何か県庁だけで物事が終わるようなイメージで準備をしていませんでしたか、実際に何か起きたら市町村をはじめいろいろな団体と連携をするのは明らかなことなんだから、普段から連携ができるようなもっと仕事、準備をしなさいということに主に対応して設置したと理解しています。
記者)
元号が改まったという話が先程あったと思うんですが、それについて平成のちょっとざっくりとした振り返りというのをいただいていいですか。
知事)
平成30年間ちょっとでありますけれども、ちょうど日本経済が戦争直後の混乱の立て直し、高度経済成長で若干の停滞、バブル期、本当に世界の中で日本経済のもしくは日本の存在感が高まったところで始まって、大きな期待を胸に始まった割には終わってみればそこまでの日本の全体の発展には多分ならなかったというのが数字を見ての率直な総括であろうと思います。
ただその反面、平和な日本、歴史を振り返ってみまして、年号ごとに戦争に巻き込まれなかった、戦争を起こさなかったということで言えば、極めて平和な時代であったと思っています。
当然、その間に我々で言えば西日本豪雨災害ですとか、いろいろな災害もありました。困難もありましたけど比較的穏やかな時代であったと私自身は考えております。
さっき令和、ぜひこの穏やかな上にまた今からこの時代を生きる人たちにとって希望あふれる時代になってほしいと思っています。
令和、この名前で本当にびっくりしたうちの1人でありますけれども、令という字は全く予想しておりませんでしたし、和はもう一度使うにはちょっと早いと自分で勝手に思っておりました。こういうことをされた方多いと思いますけれども、どの漢字が使われるか予想してみるっていうことと、ロングショットなのは承知で、自分で作ってみるというのを私もやってみたんですけれどもなかなか難しい。いろいろ作ると全く元号っぽくないものもいっぱい出てきますし、もしくは元号っぽいものを作ってみるとかなり時代がかっていてなんか今の時代にふさわしくないような気がする、どういう組み合わせにしてもなかなかしっくりしないなっていうことを自分自身で思っていた中で、この新しい漢字と何回も使われてきた馴染みがある和の組み合わせ、これがちょうどいいぐらいなんだなって。令という字がまた清々しいじゃないですか。ですから、安心すると同時に何か新しい時代が始まるんだという高揚感を感じさせる、まだほんの数日聞いているだけですが、この数日間改めていい組み合わせ、いい名前を選んでいただいたと考えております。
記者)
そういった知事の気に入ってる令和ことなんですけど、その時代にどのような岡山県にしたいかっていうのを先程ちょっと短かったので改めてお願いします。
知事)
私自身、幸せというのは何なんだろうかということは、これは幸福論というのは哲学の中の非常に大事な一部門だと理解しておりますけれど、昔本当に人々が貧しくて大変なときにはまずお腹いっぱい食べられることだろう、もしくは貧しいから、家族が、親しい人が引き裂かれるみたいなことがない時代みたいな本も実際あります。
我々そういうレベルは幸い脱することができたわけでありますけど、よく先進国で先進国になるまで所得が上がるときには幸せの増大を感じるんですけれど、一旦あるレベルに達すると国民所得もしくは個々の所得と幸せがあまりリンクしなくなってくるっていうことがありまして、そういう中で幸せを感じている人たちというのはどういう人たちなのか、これも長々話すつもりはないんですけれど、明日を期待しながら今努力できる人、もしくは繋がりの多い人、人は孤独ではなかなか幸せを感じることができませんし、健康に生きることもできない、もしくは明日への希望がなければ、今満たされていても何かそれが本当の幸せに繋がらないということを考えると、私自身何か明日は更にいい明日が待っているんじゃないかということをみんなが思える、チャンスがある、希望がある、そういう岡山にしていきたいと思っています。
昔のSF映画や漫画にあったみたいな宇宙ステーションみたいなことには多分ならない、私は小学生の頃は21世紀になったらそうなるのかと信じていましたけど、そういうことにはならないと思いますけれども、みんなが頑張れる社会にしたいと思います。
記者)
仮設住宅の話ですけど、知事の発言の中で、国との相談も始める時期が少しずつ近づいているとおっしゃいましたが、これはどういった趣旨で。
知事)
仮設住宅の期限は2年ということになっております。これは大変大きな費用をかけて取り組んでいる。しかも1人、2人じゃなくて何千人、災害の規模によっては何万人に供給をする、ものすごい税金を使うことでありますので、かなり厳しい縛りがかかっております。また、これまでの災害を見ても厳格に適用されているところであります。
ただこれが住むところに関することですので、他のものみたいにこれはちょっと我慢してもらえませんかとか、何か別で調達をしましょうみたいなことにはなかなか当然ならないわけでありまして、生活する上である意味食料と並んで一番大事なものでありますので、ここについてどのように考えるのか、これは県としても当然最初から気になっていることでございます。
あまりにも早すぎるときに国と相談しても、まだそれぞれの皆さんの自助努力が見えていないのに、なにについて話しをするんですかということになりますので、きちんとしたタイミングで、住民により近い市町村の方が多分より切迫した思いを持っていると思うんですけれども、市町村も県も地元の被災された皆様方の思いをくんでいかにきちんと対応するかが我々にとっても大変大きな問題でございます。
記者)
つまり入居期間の延長について、タイミングが来たらお話をしたいということなんでしょうか。
知事)
いろいろなオプションがありかつまたそんなに多いオプションがあるわけではないわけです。延長というのが過去の災害の事例で有力なオプションとして採用されたことが何度かあるということは承知しておりますけれども、どういったことが許容されるのか、適当なのか、望ましいのかいろいろ相談をしていきたいと思っています。
司会)
それでは以上をもちまして、知事定例記者会見を終了いたします。
知事)
ありがとうございました。