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2020年4月28日知事記者会見

印刷ページ表示 ページ番号:0661950 2020年4月30日更新公聴広報課
会見写真

新型コロナウイルス感染症対策について

 私からは、大きく2項目、お話をさせていただきます。
 はじめに、新型コロナウイルス感染症対策について、10項目、お話をさせていただきます。
 まず、ゴールデンウィーク期間中における移動自粛についてであります。感染拡大を阻止するためには、今が最も重要な局面であります。県民の皆様には、ゴールデンウィーク期間中の外出を自粛するよう強く要請いたします。また、地域間の人の移動は、地域を越えて感染を拡大させる恐れがあります。帰省、旅行、レジャーなど、県境を越えた移動は、絶対にしないでください。ゴールデンウィーク期間中の皆様の行動が、岡山の未来を決めます。そして、ご自身の命、大切な人の命を守ることになります。あらためて、県民の皆様に、外出と移動の自粛を強く要請いたします。なお、鉄道、飛行機など公共交通機関につきましては、県においても、これまで航空各社に対し減便を働きかけるなど、長距離移動の抑制に取り組んできたところであります。そうした中、新幹線については、当面の間、全ての臨時列車が運休されており、岡山桃太郎空港発着の航空便についても、ゴールデンウィークの期間中、東京便を一日10往復から1往復に減便し、運航することとなっています。
 次に、従業員の帰省自粛要請についてであります。ゴールデンウィーク期間中に、帰省などで県境をまたぐ移動を厳に慎んでいただくよう、先週、県内の事業所の皆様に要請したところであります。あらためまして、企業の皆様におかれましては、従業員及び家族の方々に、ゴールデンウィーク期間中の移動の自粛が徹底されますよう、ご協力をお願いいたします。
 次に、県境での検温についてであります。このことについては、先般、山陽自動車道の下り線瀬戸パーキングエリアで実施する旨を発表しておりましたが、残念ながら取り止めることといたしました。検温実施発表後、私の発言について、様々なご意見を頂戴いたしました。ご批判を覚悟した上での発言ではありましたが、私の表現が拙いせいで大変な反発があり、準備を進めている担当セクションには、検温現場で職員に危害を加えるといった内容の電話などが多数入っております。この状況では、従事する職員の安全を担保できないことから、やむを得ず中止を決断したところであります。私としては、何としても感染拡大を食い止めたいという強い思いからの言葉でありましたが、多くの方に不快な思いをさせてしまったことにつきまして、この場をお借りしてお詫び申し上げます。しかしながら、ゴールデンウィーク期間中における県外からの流入については、引き続き、強く危惧しており、何か手を打ちたいとの思いから、西日本高速道路株式会社及び本州四国連絡高速道路株式会社に対して、多数の観光客等が利用するインターチェンジを閉鎖するよう要請することといたしました。また、5月2日に予定していた岡山桃太郎空港とJR岡山駅での「外出自粛」を呼びかけるチラシ配布につきましては、4月29日に前倒しで実施することといたします。
 次に、特別相談窓口の設置についてであります。県では、国の緊急経済対策に連動し、県独自の支援策を追加したところでありますが、影響を受けている事業者の皆様に、国や県の支援制度をワンストップでわかりやすく案内できるよう、本日、岡山県中小企業支援センターに特別相談窓口を設置し、オンライン相談も開始したところであり、土日祝日も含め対応することとしております。
 次に、緊急特別相談会の開催についてであります。県では、新型コロナウイルス感染症の影響を受けている中小企業の方からの資金繰りや雇用、経営、税など複数の相談にワンストップで対応する緊急特別相談会を、5月14日から県内5会場で開催する予定です。今回の相談会では、国の緊急経済対策を受け、来月から始まる、無利子・無担保、保証料減免の新しい県の融資制度の相談も受け付けることとしております。引き続き、関係機関と連携し、必要な対策を速やかに実施してまいります。
 次に、軽症者等の宿泊施設についてであります。現在、候補となる施設に対して、借上開始が可能な時期、契約条件などの調整を行っているところであり、1件目については、ゴールデンウィーク中の使用開始を目指しております。
 次に、検査体制の拡充についてであります。「屋外検査センター」を、県医師会と県看護協会の協力を得て、岡山市内で、5月1日の開設を目指して準備を進めております。当面は、週1日の検体採取を行うこととしておりますが、今後の検査件数の状況を勘案しながら、更なる検査体制の強化を図ってまいります。
 次に、国への要望についてであります。これまで全国知事会等を通じた要望活動を行ってまいりましたが、緊急経済対策に伴う補正予算が成立する機をとらえ、対策の迅速かつ確実な実施と、さらに支援が必要な項目について、県独自の要望を行うことといたしました。要望項目については、お手元に配付している資料のとおりですが、本県の現状を踏まえ、保健福祉、教育、経済等の各分野における、特に急を要する要望事項を盛り込んでおります。本日、県議会に報告し、ご意見をお伺いした上で、できるだけ速やかに、国への要望を行いたいと考えております。
 次に、テレビ局との緊急共同キャンペーン等についてであります。テレビの放送エリアが共通する香川県と連携し、各テレビ局のご協力を得て、新型コロナウイルス感染拡大防止の共同キャンペーンを実施することといたしました。浜田知事をはじめ、各局のアナウンサーと一緒にメッセージを発信する動画を作成し、本日から、約1か月間、各局で放送するほか、県のホームページやYouTube、Twitterなどに掲載してまいります。また、本日、新型コロナウイルス感染症に関する新たな情報サイトを開設いたしました。スマートフォン、タブレットなどで見やすいデザインとし、県以外の情報や動画なども掲載することとしております。多くの皆さんと「新型コロナウイルスから命と暮らしを守ろう!」という強い思いを共有していきたいと存じます。
 次に、新型コロナウイルス感染症対策に係る寄附金の募集についてであります。現在、新型コロナウイルスの感染防止の取組を進めているところでありますが、今後、医療提供体制の整備をはじめ、幅広い取組について、さらに多くの財源が必要になると見込まれることから、広く県民や企業の皆さまに寄附を呼び掛けたいと考えており、今週中には募集を開始できるよう、具体的な仕組みの検討を、事務方に指示したところであります。
 新型コロナウイルス感染症対策については、以上になります。

岡山県河道内整備実施計画について

 次に、「岡山県河道内整備実施計画」の策定についてであります。近年、大規模かつ広域的な豪雨が頻発しており、洪水に対する県民の防災意識が高まる中、河道内の堆積土や樹木への不安が増してきております。このことから、効果的・効率的に河川の流下能力の維持・向上を図るため、今後5か年で河道掘削や樹木伐採を実施する計画を策定いたしました。今後は、本計画に基づき、市町村とも連携しながら、河道内整備をより積極的に進めてまいります。
 私からは以上でございます。

質疑応答

記者)
 県境検温の中止についてなんですけれども、知事としては、実施の決定に際しておっしゃっていた、岡山に来ることを後悔するようにというような、そういう発言が脅迫を招く引き金になったというふうにご認識されているのでしょうか。

知事)
 実際に、どの言葉がどうだったのかっていうのは、それぞれの方にお伺いしなければわからないことでありますけれども、明らかに記事のタイトルになった後悔っていう言葉ですとか、そういったものが引き金になったであろうと考えるのも自然なことであろうと思います。私自身、ある程度強い言葉、皆さんがびっくりするぐらいの言葉を使わなければ、県外で配信してもらえないという思いで、わざと使った面もあるわけでありますけれども、大変多くの方に不快な思いをさせてしまった。私自身は今でもやりたいんですけれども、強行をして大きなトラブルになってしまったり、けが人ですとか、もっとひどいことが起きたら、命を守ろう、健康を守ろうというためにやっていることが、逆になってしまいますので、ここはやむなく中止とさせていただきました。

記者)
 その脅迫の電話についてなんですけれども、もし件数がわかれば教えていただきたいのと、それに対しての何か法的措置ですとか検討されているか教えていただけたらと思います。

知事)
 今、私の方では把握しておりません。こんなものがありましたっていう概要については、私も見せてもらいましたけれども、言われたそのままが書かれているとは思いません。多分、かなり丸くしたり、柔らかくしているはずなんですけれども、それでもかなり厳しい言葉が並んでおりまして、これはちょっとその場に職員を行かせるわけにはいかないと感じたところであります。法的措置というのは、結局実施しないわけで、そういうことは起きないわけですから、我々の方は考えておりません。

記者)
 何か時期とか形を変えて県境検温をするというのは、今のところ再開というのは考えていないということでしょうか。

知事)
 我々が計画したような形で、日にちをずらしての再開っていうのはなかなか難しかろうということであります。結局、ずらしただけで、場所をずらしただけ、日にちをずらしただけでやるらしい、じゃあそしたらっていうことになりかねませんので。ただ、だからといって、県境を超えて遠方から来られる方が、岡山県で感染を広げてしまう、クラスターを作ってしまう可能性がなくなったわけではありません。問題は依然としてそこにあるわけですので、我々としてどういう形で、ゼロにはできないでしょうけれども、そのリスクを下げていくかを考えていかなければいけないと思っています。これからも、何度でも、しつこい、くどいと言われても、お願いを、いろんなチャンネルを続けていきますし、できるかどうかはわかりませんけれども、高速道路の二つの会社に対して、効果的なインターチェンジを閉じていただくということについては、真剣にお願いをするつもりであります。

記者)
 インターチェンジの閉鎖なんですけれども、どの高速で、何か所ぐらい要請する予定かを教えてください。

知事)
 我々の方で、こことここっていうふうになかなか言えるほど図々しくありませんで、やはり、物流のことですとか、岡山県をはじめ、大事な、高速道路なんていうのは、体でいう、体の中でも太い血管ですので、そこを止める、そこから枝分かれする血管を止めるっていうことが、大変なことだっていうのは理解をしています。でも、行楽地に近いですとか、非常に象徴的な意味のあるところを、何かピンポイントでも、1日のうち数時間でも止めていただくことで、いやこれは自分の目的地にスムーズに行けないかもしれないなあというふうに思っていただく。場合によっては、もう何十キロも後戻りしなきゃいけないんだなあっていうふうに思っていただくことで、そもそもゴールデンウィーク中に、遠出を、旅行をしないでくださいとお願いしているわけですから、思いとどまっていただければと思います。全てのインターチェンジを、ゴールデンウィーク期間中、全部止めてくれみたいなことをお願いするつもりはまったくございません。

記者)
 検温中止で、何点か確認を含めてお伺いしたいのですけれども、具体的にはどういう内容の言葉が寄せられたんでしょうか。

知事)
 私が読んでいると、ちょっと脅迫めいて聞こえるようなことがありました。ここで言うのが適当かどうかわかりませんけれども、やはりこういう予告ですとか、強い言葉で警告をされているところに県庁職員を出すというのは、知事としてとてもできないと思うような言葉が並んでおりました。

記者)
 それは、県外からの人、それとも匿名からのお願いでしょうか。

知事)
 私、そこまでチェックをしておりませんので、ただ文面からすると、県外の方が多い印象があります。岡山県知事もしくは岡山県民、偉そうにするにもほどがあるっていう、県内の方だったらそういうふうに表現しないだろうなっていうようなことが多かったですね。

記者)
 先ほど法的措置に触れられて、実施しないにしても、言葉をもってして県の業務を邪魔したわけですから、威力業務妨害という容疑には十分当たると思うんですけども、その点は検討されないんでしょうか。

知事)
 今、コロナウイルスの感染症対策のことで、皆様に外出の自粛をお願いしたりですとか、休業をお願いしたり、自分の勤めている会社、自分が経営している会社が、どんどん業績が悪くなってくる、体調もどうもできないし、悪い。本当に我慢を強いられて、ギスギスしているときに、あまりそこでさらに争いごとを増やすようなことをしたくはありません。ましてや、私自身の非常に強い、見方によっては失礼な言葉によって引き起こされたことですので、それをもって、私の方から何かさらに畳み込んで攻撃するようなことは控えたいと思っています。

記者)
 インターチェンジなんですけれども、先ほどの対策本部でも副知事がおっしゃいましたけれども、なかなかハードルは高いというふうなちょっと感じがするんですけども、これは実際、話し合いというのはどこまで進んでいるでしょうか。

知事)
 我々とすれば、とにかく一生懸命お願いはしなければいけないと思っています。関東の知事数名が、国に対して国道を止めてもらうよう要請したという報道を聞きました。多くの知事が、何らかの形で県境での通行をもっと絞りたいと思っています。沖縄の知事が、空路で6万人近くが、ゴールデンウィーク、沖縄に来られるんじゃないかっていうことで懸念を表明され、いろんな形で心配をされ、いろんな可能性を探られているところでございます。私とすれば、結果的にその流入を抑えるために、何が現実的なのか、何が可能性があるのか、普通のやり方ではなかなか止まりませんので。今、県外予約の多い旅館、ホテルに休業をお願いしてるっていうのも、平時であればむちゃくちゃなお願いでありますし、多少のことも含めて、何とか効果的なものがないかを一生懸命探しているところであります。例えば、大阪の橋下元知事が言われた、国道、県道を封鎖する権限がなくっても、工事をする権限はあるんだから、気になる場所をゴールデンウィーク直前に工事を始めればいいじゃないかというのは、さすが同じ知事をしてても、知恵が回る人、回らない私のような人間がいるんだなっていうことで感心をしています。私自身、県境の主要な道路について、急にセンターラインが塗り直してからもう何年たったかなっていうふうに気になっているところでありまして、ちょっとここ通行止めにして工事できないかなっていうことは言ってるんですが、実際にはなかなか難しいということも聞いております。我々、本当に馬鹿馬鹿しいようなアイディアも含めて、何かできることはないかということでいろいろ検討をしているところであります。

記者)
 確認ですけれども、これは岡山県知事としての要望で、いつからいつまでの要望でしょうか。

知事)
 岡山県知事として、高速道路の会社2社に対してお願いをいたします。ゴールデンウィーク期間中ということであります。

記者)
 2日から7日まででしょうか。

知事)
 ゴールデンウィークは定義によっていろいろありますので、何日から何日っていうことになるかは、私はちょっと了解をしておりません。

記者)
 あともう一点だけ話は変わって、PCRセンターなんですけれども、もうちょっと詳しい概要はございますでしょうか。

知事)
 今私から申し上げられるのは、それぐらいです。今、とりあえずは3か所、岡山と津山と、それから総社で、県の医師会、もしくは看護協会、もしくはそれぞれの市町村の医師会の皆様方の協力を得てつくる。一番早くできそうな岡山のセンターについて、先ほど申し上げましたように、5月1日の開始を今目指して準備をしているということであります。当面は週1回っていうことなんですけれども、かかりつけ医から、この人は診といた方が、チェックしておいた方がいいということであれば、これまでの帰国者・接触者センター、帰国者・接触者外来のルート以外に、かかりつけ医から屋外検査センターに行く新たなルートができますので、ずいぶん景色が変わってくるのではないかと思います。

記者)
 検温の中止の件でお聞かせください。今後もこういったいろいろ対策をするときに、反発といいますか、そういったことも予想されると思うんですけれども、そのたびに例えばこういったような事態があって中止ということになれば、実質、次に何もできなくなることが考えられるのですが、今回の事態を踏まえまして、今後そういったいろいろ注目を浴びるような対策を講じるときに、きちんと安全を確保して実施する上での再発防止策といいますか、対策っていうのはどのようにお考えでしょうか。

知事)
 私、付き合いの長い方はだいたいご案内だと思うんですけれども、あんまり喧嘩っ早い方ではないと自分では思っています。強い言葉で挑発をしたりですとか、罵ったりっていうことは、普段はしないわけです。今回、休業のお願い、これは要請であったり、自粛であったりするわけですけれども、あまり高圧的にすることは望んでおりません。できる限り、それぞれの会社、業界団体で自粛をしていただく。効果的なところにお願いをするんですけれども、もう右から左にうわあっと全部網をかけて、それで従わなかったら許さんぞっていうことよりも、やわらかく協力をしていただいて、協力していただけない場合には、粘り強くお願いをするというのが私自身のこれまでのやり方でありますけれども、柔らかいメッセージだと県外に届かないということで、今回はちょっとあえて思い切って強いメッセージを出しました。実際になかなかの副作用も大きいんだなということも、学習をしたところであります。それとは別に、今、関西のラジオ局、3社のご協力をいただきまして、もっと柔らかいバージョン、本当は来ていただきたいんですけれども、今はちょっと勘弁してもらいたいんです、すいませんみたいなお願いは、流していただくことになっている、もしくは一部流れてるところがあるかもしれません。そういった取り組みも、今しているところでありますし、必要な事業についてタイミングよくこれからもやっていこうと。今回は、私がやむなく中断をしたっていうことですので、具体的に県職員が襲われるという可能性はもうほぼゼロになったと理解していますけれども、何か政策をするに当たって、思わぬ副作用が出ないように。よく将棋でも、一手だけ考えると、二手目、相手のものすごく厳しい手が戻ってきたりするので、三手ぐらい考えましょうね、よさそうな手があって、向こうの反撃を考えて、それに対して対応できるかっていう、いくらヘボ将棋でも、三手は最低考えましょうっていうことみたいな話で。我々も、これまでもそうしてたつもりではあるんですけれども、県政において、三手ぐらいは考えていきたいと思っています。

記者)
 2点ありまして、まず1点目、寄附金の話ですが、どれぐらいの規模を想定されますか。あと、先行事例、いくつか寄附金がありますけれども、どこか参考にされた事例があったりするのでしょうか。

知事)
 実は、あまりどれぐらいを目標にしようとかっていうことを考えているわけではありません。これについては、そんなにクリエイティブな案でも何でもないので、どこを参考にしたということでもありません。受け皿は作っておこうと、水害のときもそうでしたし。実際、私のところにも、他の県庁幹部のところにも、いろいろニュースを聞いてると困っている人がいる、30万円の案もそれはそれで悪くなかった、10万円っていうことで自分たちにも来るんだけれども、自分自身はとりあえず年金というのは減らないから、そんなに困ってるわけではない、何か私のところにも来る10万円をいい形で生かしてほしいんだっていうような、例えばそういう内容のことが、複数、私の県政の提言にも届いてますし、ネットですとかいろんなところに届いている。ということであれば、とりあえずそれがいくらになるのかわかりませんけれども、受け皿を作って、その善意のお金を、10万円に限らず、これを機会にこういうお金を寄附しましょう、こういうことをしますよっていうことを、我々が集めて、実際必要な、手当てしなければいけないところは、医療機関の体制整備ですとか、もしくは本当に赤字で苦しんでいる、もしくは職を失って苦しんでいる方々いっぱいいらっしゃいますから、使い道はもう幾らでもあるわけであります。ぜひそういった事業に充てたいと思っています。

記者)
 あともう1点、昨日、営業自粛のお願いということで、パチンコ店に対しては8割以上というふうになって、効果はある程度見受けられるんですけれども、今日の時点で、これを格上げして、法に基づくいわゆる休業要請をやられるか、あるいは営業自粛の範囲を拡大されるとか、お考えは変わりないでしょうか。

知事)
 今日の時点で、変更の考えはありません。パチンコ店のお話が出ましたので、今朝の時点で、我々の認識とすれば、昨日、18店舗がまだ開いていたわけですけれども、その多くが考えを改めていただきまして、今日は閉めてくれているそうです。今の時点で開いているのは、我々が確認しているのは1店舗のみということになっています。大変ありがたく思います。

記者)
 先ほどの自粛要請の件なんですけれども、特措法に基づかないお願いということだったんですけれども、実質上の指示というか、命令に近いんじゃないかというような言葉もちらほらと聞いたりはするんですけれども、その辺りについてはいかがでしょうか。

知事)
 いろいろな理由がありまして、特措法に基づかない営業自粛のお願いということになりましたけれども、そのお願いをした当日に、お願いの中で一番強いお願いという、私の目が血走ってるのよく感じてくださいねっていうふうに申し上げたとおりでありまして、強く強くお願いをしています。その思いをくみ取って、多くの該当するパチンコ店ですとか、県外予約の多い施設が、これはちょっと我々自身、利益ということからするとなかなか厳しいんだけれども、感染拡大防止のために協力しようと行動をしていただいていることに対して、本当に感謝をしています。

記者)
 繰り返しになるんですけれど、補償の部分はやはりお考えは変わらないということでしょうか。

知事)
 一言で言えば、はい。今の時点で変わっておりません。結局のところ、我々が法に基づく休業要請をする前に、自主的にやめられてる業界ですとかお店もたくさんあるわけです。そこはラッキー、もう何もしなくても閉めてくれたんだからっていって、ここが気になるから、ここにはお金をあげて閉めてもらおうというのは、私は大変、公平、公正っていう意味でもよくないですし、今後似たような、感染症との闘いはこれで最後になるとは到底思えませんので、それが何年先になるかわかりませんけれども、いや、こういうときのコツは、できるだけ開けておくんだと、補償金を吊り上げて休むのがコツなんだっていうことになるのは、私は本当にまずいことだと思っています。災害のときに、実は保険なんて関係ないんだ、全部補償してくれるからっていうことで、誰も保険をかけてなかったら大変なことになるのと一緒で、やはり今回の問題に対応することもすごく大事なんですけれども、その積み重ねで、我々が次の問題に対して、より弱くなるような対応策っていうのは、私はあまり取りたくないと思っています。国から1兆円、各県に合計で配分されます。多くの県は、休業要請とセットとそれぞれの県が認識している補償に充てているわけであります。それで足りるかどうか知りませんけれども。我々はそれに充てていない分だけ、我々の考える公平なやり方、本当に困っている会社、業界、お店に、より厚く手を差し伸べることができると我々は考えています。

記者)
 新しいPCRセンターの件なんですけれども。今現在、多い日でもPCR検査の数が、だいたい30件少しぐらいかと思うんですけれども、今の検査可能人数80人ということで、1日の可能人数まで届いてないという中で、新しいPCRセンターができたっていう
ことの意義といいますか、どういったお考えでしょうか。

知事)
 実際今、東京ですとか、いくつかの県と違って、もうあっぷあっぷだと、本当は絶対増やさなきゃいけないのに、どうしようもないんだっていう状況ではありません。東京は、陽性率が非常に高止まりしていて、どうやったって検査の数っていうのはもっと増やさなければいけない、かなり取りこぼしがあると、同じ国民として危惧をしているところでありますけれども、岡山県の場合、細かくどう取ってどう計算するかにもよるんですけれども、全部、最初から最後までばあんと切ってやると、陽性率は2%ほどでありますので、そんなに大きく漏れているとは思えないような数字です。ただ、実際のところ、帰国者・接触者外来センターの基準っていうのは、基本的に国の基準と一緒ですから、かなり高いわけです。これまで陽性が確認されたいろんな患者さんで、その基準には達してない、37.5℃でしたっけ、それよりも低い熱なんだけど実際には陽性だったとか、いろんなパターンがありますので、かかりつけ医の方が、これはその要件は満たしていないけれども、そこそこの可能性があるぞっていう場合について診ることができる、一つ別のルートができるっていうのは、私は非常に意義深いことだと思っています。私自身は、PCRの検査の数というのは、今よりも、ひと桁、10倍多くても、20倍多くても、それ自体無駄にならない。検査のコストはそこそこ高いんですけれども、患者が出て高度医療をしたとかは、今、経済的にもいろんなお店を閉めている、生産が止まってる、莫大な損失と比べれば、本当に小さいですから。今少なくとも岡山県では、東京もそうだと思いますけれども、もっとたくさん検査をして、漏れがないようにするということが私は正しいと信じています。

記者)
 数が増えたことで、将来のリスクに備えるという面と、先日から言われてた医師の検体採取時のリスクを下げるということと、プラスそれに加えて、直に患者さんと接している医師の判断で、なかなかその基準で拾えないような患者さんを発見することができる可能性、その3つぐらいということでしょうか。

知事)
 大変綺麗にまとめていただいて、ありがとうございます。そうですね。

記者)
 検温についてなんですけれども、知事は今まで、山形県の先行事例を研究されて学んでやるという思いだったと思うんですけども、今回の中止に当たっても、例えば何か脅迫とか山形にあったとかないとか、担当者レベルでちょっとやりとりしたとか、中止に当たって参考にしたっていうのがあるんですかね。

知事)
 山形県の映像が何度もニュースで出てきて、うまくやられてるなっていうふうに感心をしていたわけでありますけれども。もし本当にやるのであれば、あそこまで厳しい言葉は言わずに、するってやるっていうのも一つの手だったかなあとは思うんですけれども、他県に報道されずにやってもあまり効果がなかったかもしれないっていうことで、痛し痒しで。質問に戻りますと、そこについて山形県さんと特にやりとりをした事実は、少なくとも私のレベルではありません。

記者)
 エクモについてちょっとお伺いしたいんですけれども、県の方でも、エクモをまたさらに買うようなお話があって、医療現場から、あるけどなかなか使えない問題があるっていうふうになってるんですけど、その点について県として何か支援とか、応援するようなことを考えていらっしゃるんでしょうか。

知事)
 使えないものを導入するというのはこれも馬鹿馬鹿しいわけでありまして、我々も今回の補正予算にエクモの導入を入れているわけでありまして、使えるようなエクモということを考えています。ただ、実際これはかなり初期の段階から、エクモっていうのは、一部で言われているような夢の救命機械ではないということは言われておりまして、我々ありがたいことに、アメリカ、ヨーロッパと比べて、数週間後から追っかけているので、そういったところでエクモがどれぐらいの成績を残しているかということなんですけれども、エクモは数が少ないっていうことと、それから一つ動かすのにものすごい人がかかる、あと、院内感染のリスクも非常に高いということと、あと実際エクモをつけて戻ってくる人、生還する率がかなり残念ながら低いということがありますので、あまりエクモに大きな期待をしちゃいかん。そもそも、エクモに行くようにしない、感染者を作らない、重症化させないっていうところを一生懸命しなければいけないということは、当初から思っていたところであります。先日、倉敷中央病院の上山先生がインタビューに答えられて、エクモっていうのはなかなか言ってるほど簡単じゃないんですよ、あるから使えるっていうんじゃなくて、これはもう本当に、県内でもきちんと使えるのは、岡大の先生を始め、本当に数少ないんですっていうことを言われてました。これは、我々が聞いていたことと同じでありまして、あまりエクモに頼り過ぎないというのが大事だと思います。

記者)
 今、全国的に、外出の自粛や休校によって、虐待が表面化してきている問題があると思うんですけれども、岡山県で、もし対策等、何かお考えがあるようであれば教えてください。

知事)
 担当課は、大変心配をしているところでございます。先日も、岡山市長がそのことについて憂慮をされて、対応を考えているということを私も報道で聞いたところですけれども、現場に近い、市町村の方がより敏感にそういったことを感じられていると思います。実際、家にこもって、家族と過ごす時間が長くなる。長くいればいるほど、より絆が深まるっていうことが美しいわけですけども、新婚さんなんて絶対そうだと思いますけれども、なかなか多くの家庭ではそうもいかないということで、特にそういう虐待になりやすい関係性の家庭の場合は、本当に冗談では済まないようなことが起きていると聞いています。どういうことができるのか、すべきなのか、担当課から上がってきた解決策、提案については真剣に検討しなければいけないと思っています。

記者)
 先ほど宿泊施設のお話があったと思うんですが、ゴールデンウィーク中の使用開始を目指しているということなんですが、実際に使用開始された時点で公表されるのか、あるいはホテル名まで公表されるのか、そのあたりをお伺いしたい。

知事)
 まだ契約が済んでいませんので、まだ流動的なところがありますけども、我々とすれば、ぜひ契約直後に内覧会ができればなあということを内々では考えているところでございます。

記者)
 その際には、ホテル名も出されるということでしょうか。

知事)
 ごめんなさい。そのレベルの具体的なことまで相談に加わっていないので。ぜひマスメディアの皆さんにも、どんな感じの部屋なのかっていうことは見ていただきたいねっていう話をしています。最終的には、その場所はわかることになると思います。

司会)
 それでは以上をもちまして、知事定例記者会見を終了いたします。

知事)
 ありがとうございました。

2012年の記者会見