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2020年5月20日知事記者会見

印刷ページ表示 ページ番号:0664564 2020年5月21日更新公聴広報課
会見写真

令和2年度5月補正予算の専決処分について

 私からは、令和2年度5月補正予算について、お話をさせていただきたいと思います。
 新型コロナウイルス感染症対策として、本県において緊急に対応しなければならない事業をまとめた補正予算を、先程、専決処分いたしました。その概要について、資料に沿ってご説明いたします。配付資料2をご覧ください。「1.補正予算のねらい」の中に記載しておりますが、県と市町村が連携して行う、新型コロナウイルス感染症の影響を受けている事業者の事業の継続などに向けた支援に係る経費について編成したところであります。「2.補正予算額」でありますが、総額25億円となっております。「3.事業概要」でありますが、地域経済の維持と事業の継続のための支援として、国の持続化給付金などへの上乗せといった直接的な支援のほか、地域産品を扱う通販サイトの開設や飲食店の配達サービスの開始など、各地域の実情に応じたきめ細かな支援に県と市町村がしっかりと連携して取り組むこととしております。今回専決処分により措置した補正予算について、タイミングを逃すことなく適切に執行し、県内企業の皆様を全力で支えてまいりますので、ともにこの難局を乗り越えていただきたいと存じます。
 私からは、以上でございます。

質疑応答


記者)
 市町村への支援ということで、いわゆる県単独での経済支援というのは現時点ではお考えではないということでしょうか。

知事)
 私からするとそれは県の支援でありますけれども、先日もお話をいたしました、もともとで言えば、県がする支援についても、市町村がする支援についても、その大本の原資は国のトータル1兆円の臨時交付金であります。県には約61億、27市町村には約60億円ということでありますので、それをこれは県からです、大事に使ってというのは、ちょっと図々しいというところもありますし、県の存在感を我々当然出したいわけなんですけれども、出すために、独自の狙い、独自の要綱で始めると、当然それぞれ独自の資料の提出を求めることになるわけなんですけれども、ただでさえ持続化給付金のため、もしくは雇用調整助成金のため、国の方でもうそれだけ、融資を受けるんであれば、また別の書類で、今度市町村は市町村で工夫をされていますから、そのための書類っていうことで、10万円を受け取るだけであんな大騒ぎになっているぐらいですから、事業者の皆様、今大変な事業者に、それが20万円になるのか、30万円になるのかわかりませんけれども、ほんの数十万円のためにここまで苦労させるかということを思えば、国に寄せるのか、市町村に寄せるのかということが適当だと思うんですけれども、市町村の方がより実情に応じた適切な支援ができる、そもそもできるはずの立場にいるということで、市町村を支援するという道を今回は選びました。

記者)
 今回25億円の支援をしまして、現時点で気が早いんですけれど、次の支援というのは何か考えはあるのでしょうか。

知事)
 もし固まったものがあれば、今出しているということなんです。一つまだ見えてこないものがあるんじゃないかという思いと、我々の場合、このタイミングでやっておかなければいけないということが見えたときに、原資が国なので、ここで頑張り過ぎて、ここで絶対に欲しいというときに、国が処置してくれなかったら、大変なことになるっていうことで、少しあえて残しているというのもあります。大した金額にはならないんですけれど、元々が。我々の場合、本当に基金の残高がもうほぼ限界まで下がっております。いや限界って言ったらゼロだろうっていうことなんですけれども、本来、これから出水期に入るということを考えると、これでも少ないわけでありまして、これ以上削っていくと、確かに、1億円、1億円、支援に繋がるんですけれども、2年前のような水害、そこまでいかなくてもその半分ぐらいの規模の水害が起きたときでも、機動的な対応ができなくなってしまうという大きなリスクを抱えることになりますので、今こういうことであります。
 あと気になっていることということで言えば、私自身は県が大企業の世話までするかっていうのがあるんで、これは国にしっかりやってもらいたいんですけれども、中堅企業について、少し支援が薄いというのが気になっています。普段の景気循環であれば、我々ありがたいことに、大企業、中堅企業は自分たちで頑張ってねっていうことで、ほとんどそれで乗り越えていただける。中小企業、特に小さい企業については、普段の景気循環でもなかなか厳しいことになるので、だいたい我々の政策っていうのは、そこに注力するわけなんですけれども、一旦大きな企業が倒れるですとか、大規模なリストラをせざるを得なくなるということになると、実はこの影響はとてつもないことになります。企業城下町の心棒になってるような企業が、倒れるもしくはそれに近い状態になったときのその地域がどうなるかっていうことを想像していただければ、だいたいわかりやすいと思うんですけれども、それについては私はウェブ会議で、国に対してもお願いをしようと思っていますし、我々自身もそれについてはもう少し注意しておかなければいけないと思っています。

記者)
 知事会の方でも、臨時交付金の上積みを要望したということがあったと思うんですけれども、知事の実感としても、現在の交付金というのは、足りてるというか、まだまだこれに上積みをっていうことなんでしょうか。

知事)
 感染症への戦い方っていうのは、全国で網をかけなければいけない部分もあります、人が動きますから。ただ、東京の実情と、岡山の実情と、北海道、沖縄、それぞれ違いますので、それぞれの都道府県の知事に権限を与えて、適切に行動させるというのは、私、筋のいい考えだと思っています。特措法である程度の権限が与えられた、これ自体、全然私からすると足りないわけなんですけれども、そういうことでそれぞれの地域の司令塔として、我々動いているんですけれども、実は、その関連で言えば事業者支援、経済への目配りについてもそれぞれの県の知事がやってくれるんだろうっていう発想になっても全然おかしくないと思うんですけれども、実はその原資については、国が握っています。これも、国の税収の配分の仕方からして、どうしてもそうなってしまう構造になっていまして、例えば持続化給付金が予算として2兆3千億、あと雇用調整助成金だとかいろいろあります。1人10万円っていうのは、12兆円だっていうふうに聞いています。そういう中で、私が事業者支援のために使える原資が、今の時点で61億円しかない。それは全部事業者支援に使えるわけじゃなくて、その中から病院への支援ですとか、検査体制の拡充っていうことにも使って、残りについては事業者支援をやったらどうですかっていうことですから、皆さん方からの期待と実際に動ける幅の乖離がかなり大きい。私からすると、一桁分ぐらい、10倍以上違いますので、そこはきちんと拡充していただきたいと思っています。

司会)
 それでは以上をもちまして、知事臨時記者会見を終了いたします。

知事)
 ありがとうございました。

2012年の記者会見