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2020年5月22日知事記者会見

印刷ページ表示 ページ番号:0665081 2020年5月25日更新公聴広報課
会見写真

Web版おかやま就職マッチングフェアの開催について

 私からは、3項目、お話をさせていただきます。
 はじめに、Web版おかやま就職マッチングフェアの開催についてであります。新型コロナウイルス感染症により、学生の就職活動や企業の採用活動にも影響が出ております。そのため、県では、「Web版合同企業説明会」のサイトを開設し、企業のPR動画を掲載するなど、企業と学生が直接面談することができない状況の中において、学生が県内企業を知る機会を提供しているところであります。就職活動は、選考の段階になることから、さらに進んだマッチングの場を提供するため、オンライン上で企業と学生が面接できるよう機能を拡充し、Webでの合同面接会「Web版おかやま就職マッチングフェア」を6月10日から開催いたします。こうした取組を通じ、学生の就職活動と県内企業の採用活動をしっかりと支援し、新規学卒者等の県内企業への就職促進を図ってまいりたいと存じます。

おかやまマラソンについて

 次に、おかやまマラソンについてであります。本年11月8日に予定しておりました「おかやまマラソン2020」は、昨日、実行委員会において開催中止が決定されました。おかやまマラソンは、過去5回の大会を経て、岡山を元気にし、全国に向けて発信するイベントとして順調に定着してきただけに、開催が中止となったことは断腸の思いであります。しかしながら、県民・市民・ランナーの命を守るため、この決断もやむを得ないものと考えております。新型コロナウイルス感染症が一日も早く収束し、来年は感染を心配することなく、「走る」「みる」「支える」おかやまマラソンに関わるすべての人が笑顔になれる大会として開催できることを、心から願っております。

第3次晴れの国おかやま生き活きプラン(仮称)及び第2期おかやま創生総合戦略(仮称)の策定について

 最後に、「第3次晴れの国おかやま生き活きプラン」等の策定についてであります。お手元の資料をご覧ください。現行のプラン及び創生戦略の計画期間が今年度で終了することから、新たに第3次プラン及び第2期創生戦略を作成することといたします。計画期間につきましては、令和3年度からの4年間としております。県政の基本目標につきましては、現行プランと同様、すべての県民が明るい笑顔で暮らす「生き活き岡山」の実現を目指すこととし、2040年頃の岡山の姿を展望した上で、4年間で中期的に取り組む施策の方向性を検討してまいりたいと存じます。今後、県議会や市町村はもとより、幅広く県民の皆様のご意見を伺いながら、策定を進めてまいります。
 私からは以上でございます。

質疑応答

記者)
 新型コロナウイルスの感染が初めて確認されてから2ヶ月ということになりましたけれども、この間の県の取り組み、あるいは県民の行動をあらためて振り返っていただけますでしょうか。

知事)
 3月22日に第1例目が発表されたというところから、2ヶ月になります。昨日お伝えいたしましたけれども、全ての入院患者が退院をしたということで、これからまた散発的に感染者が見つかるという可能性は十分にありますし、私は、散発的なものではなく、大きな山、第二波もしくは第三波が来ると思って、今から準備に入っていくわけでありますけれども、この第一波をとりあえずやり過ごした形になったわけでありまして、とにかく、県境を越えた移動を抑えるということと、3密を避けるという二本柱で岡山県は戦ってきたわけでございます。結果とすれば、この方針は悪くなかったのではないかと思っています。細かいことで言えば、2月、3月の時点で我々がコロナウイルスについてわかっていたこと、今わかっていることもしくは今持っている武器、検査のタイプですとか、治療薬ですとか、2月、3月のときに持っていた武器とはずいぶん違いますので、今から振り返れば、あそこはこうしておけばよかった、ああしておけばよかった、細かいことではいっぱいあるわけですけれども、大きな方針については、国の方針を参考にさせていただき、諸外国のノウハウも多少結果的に使わせていただきまして、地理的状況、関西圏に非常に近い、アクセスがいい、外から非常に人が入りやすい状況になっている岡山の地理的条件、人口を考えれば、よく頑張ったと思っています。じゃあ、誰が頑張ったんだっていうことなんですけれども、これはもう一言で言えば、県民の皆さんがよく頑張ったと思います。何度も言いますけれども、日本の場合、強制力のある外出制限ということはできないわけであります。警察力をはじめとした公権力を使用して、ヨーロッパのように何かあったら逮捕するですとか、許可証がないと外に出られない、そんなことでない。つい数週間前まで、皆さん自由に外に出て、好きなことをされてたところから、ほんの数週間のうちに、ヨーロッパ並みの外出自粛をすることができた。これは日本全体そうなんですけれども、ぐっと新規感染者を抑え込むことができた。実はアメリカについても、下り坂になりつつあるなぐらいのことであって、日本のように本当に綺麗な山が見えているわけではありません。日本全体もそうなんですけれども、岡山県は特に、非常に短期間のうちに皆さんが、みんなのために自らの行動パターンを変えてくださった。本当にすばらしいことだと思います。岡山の場合、クラスターも、院内感染も、今の時点で起きていないというのは特筆すべきことだと思います。これぐらいの人口規模があると、ある種、ある方が大半でありますけれども、結果的になかった。これは、一つは、感染をしてしまった24名の方、家族内の感染もありますが、元々の感染ということでいえば、だいたい20名弱の皆さんですけれども、多くの方が感染した後の処置がよかったということであります。体調が悪くなったら、これはちょっと家にじっとしてようという方がほとんどであったというのは、結果的にクラスターを作らずに済んだ一つ大きな要因ですし、医療関係者の皆様の努力、どこの県でも皆さん頑張られているわけですけれども、それぞれの頑張り、大きな病院ごとの連携のよさ、県庁はその連携のある種ハブのような存在でありまして、私が入らせていただいた俗に言う専門家会議でも非常に濃密な議論が交わされましたし、その前から我々の保健福祉部とは非常に連携をよく、いろいろなことを教えていただいておりましたし、我々ありがたいことに、中谷部長、厚労省から来てくれているわけであります。厚労省のデータですとか、方針ですとか、厚労省が集めている全国もしくは世界のいろいろな動きについて、我々はある種、きちんと制度的な形で知ることができて、それをそれぞれの県内の医療従事者の主な方々と意見交換をすることができた、現場のお話も聞くことができた、これは大変ありがたかったと思います。それによって、必要な施策をちょっとずつ早めにできていたのかもしれません。私、他の県のことをきちんと、何週目にどうしてたって知らないものですから。例えば、25例目は、感染した方が病院に受診をして、手術前の検査で陽性が判明したというケースでありますけれども、入院する人の入院前検査というのは、今の時点でまだ必ずやるものにはなっていないわけなんですけれども、岡山の中核的な病院は、かなり早い段階で独自に検査をすることにしていましたし、その検査の精度が若干劣るということで、そのバックアップの検査を我々で受け持っていた。何回か、結果的に偽陽性ということでしたけれど、陽性が出て我々がチェックする、そういう体制がずいぶん早い時点でできていたということもよかったのかなと思います。何かいいことばかり申し上げましたけれども、そういったこともあってこの程度で済んだ。当然ながら、25例出さずに、実際一桁で抑えている県、岩手県に至ってはまだゼロでありますけれども、こういうことをやっていればもう少し少なかったかもしれないというのも、これから検証すれば出てくる可能性十分あるんですけれども、ただ死者が出ておりません。我々第一波、ある種、最小限の被害で乗り越えることができたのかなと思います。

記者)
 おっしゃったように第二波、第三波が来るかもしれませんが、それに備えるために県民の方々に強調したいことは何なんでしょうか。

知事)
 コロナに関して、とりあえず1月、2月の頃はわからないことだらけだったので、感染症というのは、とにかく接触しなければ、それが空気感染なのか、接触感染なのか、どういう感染かわからないけれども、接触しなければうつらないわけですから、とにかく自宅にいてくださいっていう、かなりきついことをお願いしたわけであります。ただ、いろいろ分かってきたのが、例えば、この24人の県内の方々、家族にうつしていない事例も結構多かったわけなんで、むしろ家族にうつした例の方が少なかったというぐらい、実は、感染力はあまりありません。ですから、それが一言で言うと3密ということになるわけですけれども、ある特定の状況を作らなければ、我々が普段していることの9割、9割5分はできるということがわかってきましたので、そこをきちんと頭に入れて、安全なことについては、少しずつこれまで通りの生活を取り戻していく。これまで通りっていうのも100%一緒じゃなくって、新しい生活様式、向かい合って座らない、あまり近くに座らないですとか、ちょっとした工夫をすることで、かなり感染リスクを下げることができる、もしくは最初の初期症状っていうのも少しずつわかってきました。そういった症状が出たら、とにかく外に出ないようにする、電話で相談をするということで、少なくとも自分自身が他の人に感染させるということは随分減らせるということがわかってきました。そういう工夫をしながら、ぜひ生活を、また経済を取り戻していきたいと思っています。その観点からすると、この3密そのものの行動ですとか、3密をどうやっても招いてしまうような施設ですとか、もしくは今回のこの新型コロナウイルス感染症は、基礎疾患をお持ちの方とか、高齢者に大変厳しい病気だということがわかってきましたので、高齢者の方をどういうふうに守るのか、特に高齢者が使用する施設をどのように守るのかということはこれからも大きな課題になってこようかと思います。

記者)
 関西の3府県で制限解除ということになりました。これの受けとめと、その地域との往来についての現時点でのお考えを聞かせてください。

知事)
 東京圏、関西圏ということで言えば、関西圏の方が早く落ち着いてきたわけであります。国の基準もクリアをしているわけでありまして、今回の解除というものは妥当だと思っております。その3府県との往来ということなんですけれども、実際我々、中国5県でも、往来をどういうことにしようかという会議をしたときに、そうはいっても解除されたばかりで、本当に経済を回したい、観光ですとか、いろいろな飲食業ですとか盛り上げたいんだけれども、やはり県民の皆さんのお気持ちですとか、実際の感染リスクを考えると、もうしばらくはそれぞれの県境を超えないようにしようということで同意したわけでありまして、それと比べて、関西の3府県は、本当に解除されたてホヤホヤでありますので、ちょっと県境を東に超えるのは早いと思っているところでございます。それについて、我々岡山県民がそう思うだけでは実は十分ではなくて、兵庫県の方からするとこれでいいんじゃないかっていうふうになると、それはそれでまた別の問題がありますので、今、兵庫県の意向を調べているところなんですが、そもそも兵庫県の方でも、昨日対策本部会議が開催されまして、不要不急の帰省や旅行等、特定警戒都道府県や府県をまたぐ移動は自粛しましょうという決定をされているところでございます。ですから、あちらもお気持ちは同じということで、しばらくの間は、我々は5月いっぱいはというふうに当面考えてます。それをもう少し延ばすのか、方向によって変えるのかというのは、5月末あたりにまた我々で決めてお伝えをしようと思っていますけれども、とりあえず5月いっぱいは、どちらの方向に向いても、県境を越えないという我々自身の思い、それから東隣、西隣についても同じということが確認をされたところであります。

記者)
 第3次の中期計画についてなんですけれども、過去2回とも強化された教育再生と産業振興というのは、これは引き続きいわゆる二本柱というふうな形でいくのか教えてください。

知事)
 全て決めてるには程遠いわけなんですけれども、私の中では、これは大変ありがたいことなんですけれども、8年前、いろんな皆様のお話をお伺いしながら考えた、岡山の未来を明るくするために、岡山を元気にするために何が必要なんだ、小さいことを言えばいろいろあるんだけれども、一番骨太のところで言えば何なんだっていうことで言えば、教育の立て直しと産業の振興だっていうふうに思ったのは、我ながらいいところに目をつけた、もしくは皆さんとのいろんな対話の中でいい考えが出てきたなと思っているところでありまして、今の時点でこの二本柱を変えるつもりはございません。ぜひそこをエンジンにしながら、県民の皆さんが気にされる、県民の皆さんの生活にかかわる全ての面に好循環を起こしていきたいと思っています。

記者)
 ちょっと気が早いかもしれないんですけども、このコロナによる状況っていうのはどういうふうに影響してくるとお考えでしょうか。

知事)
 今、コロナ対策というのは、県民生活のあらゆる場面に影響を及ぼしてしまっています。第3次プランを考えるにあたって、現時点というか、出発点が大きく変わる可能性がありますので、そういう意味で、3次プランに影響をします。ちょっと残念なのが、確定的にどういう影響を与えたということが、今の時点で言えない。その出発点が変動するような状況になっていますので、ちょっとやり方は難しいわけですけれども、ある程度の場合分けで何か今から数ヶ月考えていくことになるのかなと思っています。

記者)
 教育の今の出発点とも関連するんですけれども、学校の9月入学の議論がだんだん本格化してきていると思うんですけれども、もともと提案されたのが村井知事、全国の知事の方が提案されたと思うんですけども、あらためて伊原木知事の9月入学についてのお考えをお聞かせ願えますか。

知事)
 村井知事が9月入学の提案をされたのは、若手の知事、将来世代応援知事同盟のメーリングリストの中でそういう提案をされました。私は、大賛成で、すぐにいやもうこれやりましょうっていうふうに返事をした2人か3人のうちの1人でありますけれども、まず一つは、9月入学については、以前からこれは絶対日本は9月入学にすべきだという人が一定数いらっしゃいました。いろんな理由があります。一つは、世界の潮流と合わせていくっていうこと、学校のスタートのタイミング、就職のタイミング、留学のしやすさ、今、中国だとか東南アジアも含めて、留学というのが以前と比べるとずいぶん当たり前になってきている。留学しているからこそ、今どんどんグローバルなネットワークの中で、いろんなものを作ったり、サービスを提供したり、一つの国の中で完結している製造業、サービス業の方が少ないと言われる中で、チームが作れるということなんですけれど、日本はかなりそこは遅れている、これは本当に皆さんご案内のとおり。これを何とか9月入学で、普通の状態を作りたいということ。あともう一つ、よく言われる話なんですけれども、二つですか、そもそも今の入試、ちょうど冬に入学試験をやらざるを得ない、それもちょうど風邪だとかインフルエンザだとかの時期でありまして、たまたま自分の責任ではないのに、通学途中に満員電車の中で風邪をもらってしまった、それで非常に大事な試験が受けられなかったっていう人が、毎年何千人も、多分何万人も出ている。秋入学であれば、だいたいそういうことが、春だとか夏になるわけですから、そっちの方がよっぽどフェアなんじゃないかですとか、もしくは今の4月入学、桜が咲いてるのはそれは悪くないんですけれども、入学しました、すぐゴールデンウィークです、ちょっとこうカクッとなかなかリズムが崩れて、それでもう一遍よっし頑張ろうと思ったら、すぐ夏休みっていうことで長い休みがあって、秋からっていう、非常にリズムを作りにくい形になっています。これが一番長い休みのところが、ちょうど年度というか学年の切り替わりということになると、いろんなことがスムーズになってくる。秋から冬にかけてというのは、一番勉強が進むいい時期でありますので、今ゼロから作るんであれば、私も9月入学が当たり前だと思いますし、いろんな意味で私は9月入学がいいと思っています。9月入学が定着した後は、そういうことでかなりうまく回るであろうと思ってる人が多いわけですけれども、移行のときに、4月から9月にするのであれ、7月だろうが、10月だろうが、どう変えても移行のときには混乱があるわけなんですけれども、一度やってしまえば、それは、10年後、20年後、30年後、それはいいところだけ残るというわけですので、私が以前いたビジネス界では、投資なんですね。1回混乱っていう、いろいろ面倒な法改正だとか、多少の余分の費用もかかるかもしれない、でも1回どこかでやってしまうと、そこから先はいろんな9月入学のメリットを、それから先の世代は享受することができるということでありますので、こういういい投資は、本来20年も30年前にやっておくべきだったと思いますけれども、今、この9月にすることで、遅れを取り戻すというメリットも出せるときにするべきだと思っています。ちなみに、最近少しずつ広がりつつありますけれども、もともと明治政府が取り入れた、学年の初めは9月ということ、これはお雇い外国人教授がアドバイスしたんでしょうけれども、9月入学、帝国大学も9月入学だったわけですけれども、明治19年だとか20年頃に徴兵令が出されて、軍隊は4月からリクルートを始めると、軍にいい人材を先にとられるとこれはたまらんということもいろいろあったという解説を聞いてますけれども、次々雪崩を打つようにそこに合わせざるを得なかった。最後まで抵抗していた東京帝国大学も4月に合わせた時点で、2年ぐらいかけて日本じゅうの学校が9月入学じゃなくて4月にそのときに変わって以来ということでありますので、元々我々9月入学はしていた。それで、全く問題なく回っていたということもございます。

記者)
 その後、9月入学の議論が深まってきて、文部科学省の方も今、二つ具体的な案を出していますけれども、二つの案については、知事はどちらの方がよりいいというふうに思われていますか。

知事)
 法律をどう変えなきゃいけないのか、システムをどう変えることになるのか、いろいろあるので、私、そこを詳しく調べたわけでもない人間が、ああだこうだというのはちょっと無責任かもしれません。どちらでも、問題の少ない方を採用していただければいいわけなんですけれども、1か月ずつずらして5年間で導入するっていうのは、ショックは少ないですから、なかなかいい案だなと思ったところであり、一気にずらして1.4倍になったとしても、今、子供の数が非常に少なくて困っていて、だいたいどこも教室が余ってるっていうときですので、教室が足りない団塊の世代のとき、今でもパンパンなのに、次の学年はもっと多いんだみたいな大変な時代と比べると、収容は1.4倍になったってそんなに大したことじゃないのかなとは思いますけれども、1.1倍程度であれば、非常に問題なく収容できるんじゃないかと思います。

記者)
 先ほどおっしゃったメーリングリスト、知事の中でも賛成する声があると思うんですけれども、今議論がまさに本格化してきて、伊原木知事として、何か他の知事と、9月入学を実現させるために、何かアクションとかを起こすようなお考えはありますか。

知事)
 あとは皆さんの議論をどう盛り上げるかっていうことなんですけれども、先日、この17人のメンバーでWeb会議をしました。そこの中でも、やはり9月入学というのは主要な議題になりまして、大半の知事が賛成をした。我々ちょっと若めに振ってますし、この17人、結構留学した人も多いですから、ちょっとそれが47人のランダムサンプルとは違いますけれども、それ自体が我々自身の意思表示ということになりますけれど、何か我々でさらに世論を喚起するようなことがありましたら考えていきたいとは思います。ただ、無理やり何か引っ張っていくようなものでもないと思っています。いくつかこれが話題になると問題なんだけど、みんながそれに気づく前にこっちに持って行ってやろうみたいなそういうことは思っていませんので、ぜひメリット、デメリットですとか、いろんなことをみんなで机の上に上げて、検討して、ここがもう決めどころだって言って、国会の方でもしくは文科省の方で決めていただければ、これがベストだろうと思います。

記者)
 就職マッチングフェアなんですけれども、今コロナで、就職活動は企業も学生も大変になってるっていうので、今回Web版ということで、特にコロナの今の現状に配慮したような部分ですとか、新たに工夫された仕組みの方ですとか、そういったところがありましたら。

知事)
 3月に予定しておりました岡山県合同企業説明会ができなくなったということで、Web版合同企業説明会を3月25日に開設をしたりですとか、もともとはやりたかったことができなかったので、仕方なくWebに移行したということなんですけれども、蓋を開けてみると、これまでずっと我々が課題にしていた、岡山出身もしくは岡山にご縁がある人なのに、今の学校が県外だからなかなか説明会に来るのも大変だ、面接のためだけにわざわざ来るのも時間の面でも交通費の面でも大変だっていう学生の皆さんからすると、非常に説明会に行きやすくなった、面接がしやすくなるっていうことで、現に県外の学生の皆さんからの応募数も増えているという状況であります。なんか瓢箪から駒のような状況になっているところであります。その工夫したところというのが、我々、企業の皆さんに応募していただいています、学生の皆さんからも応募をしていただいてます、調子に乗って、はいもう誰からでも誰にでも行けますよって言ったら、例えば学生さんは、いや、自分が思ってもない会社からどんどんいろんなメールが来て、もうわけわかんないことになってるということになりかねないということなんですけれども、学生の皆さんが企業のいろんな情報、動画で紹介とかが見れるんだそうですので、それを見たり、いろいろやって、ここの会社とここの会社とここの会社には興味があるっていう意思表示をすると、初めてその会社からその学生さんに連絡ができるようになるということになっていまして、学生さんからしても、自分が思ってもみないようなところに自分の情報が出るとか、何か連絡が来るっていうことにはならない非常に安心な設定になっていますし、企業の方からしても、少なくともご本人が興味があるっていうことを自ら表明された人にコンタクトが取れるっていうことで、非常に打率が高いということになります。ぜひこのやり方、少しずつでも工夫をさらに加えて、いいマッチングができるようにしていきたいと思っています。

記者)
 新型コロナウイルスによる妊婦さんへの影響というか、対応についてお伺いをしたいんですが、自治体の中には、妊婦さん全員にPCR検査を行うところも出てきています。現時点での県としての対応と、今後の展望ですとか方針等ありましたら教えていただけますか。

知事)
 私もPCRを増やすべきだって言って、今広島県の湯崎知事が頑張っていろいろ運動してくれていますけれども、10人ぐらいいるんでしたっけ、その知事の1人でありまして、PCRに限らず、いろいろな検査を増やして、その検査の特性に合わせて、その検査が向いてるグループ、これまでよりも5割増しとかじゃなくって、もう5倍、10倍、それ以上することによって、逆に社会経済活動を戻していくということを考えています。いろいろ優先順位が高いグループがいるわけですけれども、その中でも妊婦さんというのは、優先順位が高いと思っています。幸い今の時点で、妊婦さんが感染をして、非常に重篤な状態になったり、生まれてくるお子さんが、かなり高い確率でコロナにかかっているっていうことはあまり報告をされていない、ゼロではないです、報告は聞いてます、率は低いということは聞いていますけれども、ただこれからの展開で、血栓ができる特徴があるですとか、いろんなことが新たにわかってきています。大変心配をされるお気持ちは、本当に痛いほどよくわかるわけでありまして、入院前、それから妊娠をされてある程度出産の時期を迎えている方、何とかそういった方にはPCR検査もしくは類似の検査が受けられるように、我々としても検査能力の増強に取り組んでいるところであります。現に、現時点でも岡山県で、妊婦の方、お医者さんがこれは検査しておいた方がいいですねと判断をされた時点で、検査ができるようにルートもできていますし、キャパシティーも整っております。ぜひ、気になる方は、医師と、かかりつけのお医者さん、妊娠の管理をしてくださっているお医者さんと相談をしていただければと思います。

記者)
 マッチングフェアで2点お伺いします。この事業の背景にあると思うんですけれども、県には、学生、企業からどういった難しさという部分で声が届いているのでしょうか。

知事)
 そもそも、接触できない、大人数で集まることができないというのは、これは企業にとっても、学生にとっても大変なマイナス材料であります。ご案内のとおり、感染拡大を防止するために、ずいぶん経済に下押し圧力を国もそれぞれの自治体もかけざるを得なかったわけであります。休業ですとか、倒産もしくは一時帰休のニュースも出てきています。採用意欲が減退しているっていう業種の話も出てきています。そういう環境の中で、いかにいいマッチングを作っていくのか、新たな就職氷河期世代を作らないようにするかというのは、岡山県にとっても大変重要な課題でありまして、ぜひ、いい出会いを作っていきたい、まさにいいマッチングを作っていきたいと思っています。

記者)
 具体的に面接が難しいだとか、就職活動ができないといった声が県に多く寄せられているのでしょうか。

知事)
 寄せられる前に見て明らかということで、これどうすんだっていうことなんです。先ほど申し上げましたように、もうしょうがない、もう実際に会えないので、中止せざるを得なかったこれまで通りのみんなで集まる合同就職面接会、説明会ができなかったっていうことで、Webに移行してみると、そのWebの方が参加者が多かった、特に県外から非常に参加しやすくなったということもありまして、これは本当にうれしい誤算でありまして、ぜひこれまでなかなかアプローチできなかった県外に進学した大学生の皆さんにきちんとアプローチをしていきたい。我々とすれば、ぜひ岡山で過ごした18年間、何年間なかなかよかったな、東京、大阪、他県に出てみて初めて岡山のよさを再認識したなっていう、そういう方に積極的に県内の企業に応募してもらいたいと思っています。

記者)
 マッチングの目標数があればお願いします。

知事)
 今、私、目標数は存じ上げておりません。担当部局で持っているかもしれません。数というのは、できるだけ多くということになります。

記者)
 先日、甲子園やその地方大会が中止になりました。一方で、昨日、県の高野連が代替案として、県の地方大会を7月に独自で行う方針を示しましたが、これについてお考えを教えていただきたいです。

知事)
 コロナウイルス対策、これは命にかかわることですので、とにかくできるだけ死者が出ないように、重篤な後遺症が出る人が出ないようにということで最大限努力をした、今でもしているわけでありますけれども、その結果いろいろな影響が出ています。これから、将来を担っていく学生たち、若い人たちがその成長過程でいろいろ経験すること、その貴重な経験を結果的に奪うようなことになってしまっているというのが、今のコロナ対策の本当に悔しくて申し訳ないところであります。今、私も50代に入ってきました。新たな学びもあるんですけれども、私ちょっとかなり間抜けなところがあって、失敗を少しずつ減らしていくっていうタイプの学びですけれども、ただ10代のときの学びというのは、もう二度と取り戻せない本当に貴重なものがいっぱいあるわけでありまして、これは野球に限らず、全ての学生スポーツがそうだと思います。10年後にもう一度やったって、あのときのあの思いは取り戻せないっていうのが、多々あるんだろうと思います。本当に何とかちょっとでも形が変わってもいいから、似たようなそういった体験をさせてあげたいと思っています。甲子園というものはもう本当にそういうずっと高校だけじゃなくて多分中学からの、生徒によっては小学校の頃からずっと練習してきた憧れてきた大会がなくなる、この喪失感っていうのはちょっとなかなか普通の人には想像つかないかもしれません。でも代替の大会が設定されて、感染拡大防止に十分注意が払われた上で開催をされる、これはすばらしいことだと思います。これは他のスポーツにも言えることでありまして、そのままは無理でも、何とか工夫することによって、ちょっとでも、取り戻すことができない、そのときにしか経験できないことを経験させてあげたいと思っています。

記者)
 県として何か独自の施策というか、例えば鳥取県で1,000万円の補正予算をつけているというふうな話がありましたけど、そういったお考えはありますでしょうか。

知事)
 これも野球に限らないんですけれども、我々、教育、教育っていうふうに言っていますけれども、教育って何度も言いますけれども、テストの点が上がればもうそれでいいやって思ってるわけでも全然なくて、よく知育、徳育、体育、それぞれバランスよく伸ばしていきましょうっていうときの体育っていうのは、非常に大事な要素であります。いろいろな大会、中止になった、延期になった、そういう中でどういう代替策、対応策をとっていこうかっていうことに関して、県庁としても、ご相談があれば、ぜひ親身になって、一緒に対応策を考えていきたいと思っています。

記者)
 今日、知事の会見で初めて手話通訳が遠隔でついておりますけれども、これを今日始めたという理由と、その感想というかお気持ちを教えてください。

知事)
 私自身、いつからかちょっと覚えていませんけれども、コミュニケーションっていうのは伝わってなんぼということを、常に肝に銘じているわけでございます。コミュニケーションにいろんな問題があって、我々が思ってることが伝わってないっていうことがあります。私の国語能力の問題ですとか、勘違いですとか、もしくは日本語を介されない方も岡山県内にいらっしゃるわけでありまして、そういう方への対応をどうするか、常に問題はあります。元々私、皆さんにマスクしましょうねっていうことで、ここに距離は取っているんですけども、最初のうちはこういうふうに(マスクを)やってたんです。実は唇が見えるっていうのが大事なんですよっていうことで、皆さんがもうマスクをつける習慣はできているので、それならっていうことでマスクを外してみた。そういう流れの一環で、これもやってみた。私、常にトライアルアンドエラー、いろいろやってみて様子を見るということですので、今回こういうことになりました。これも近くにいると、また感染の可能性があるので、遠隔でやった方がいいんじゃないかということでやってみた。これも、未来永劫これでやるっていうふうに決めたわけではありません。いろいろやってということです。

記者)
 やってみるということは、今後これ(手話通訳)をつけてみて、あんまり意味ないなと思ったら止めてしまうこともあるということですか。

知事)
 この会見の頻度についても、一時期、私ほぼ毎日ぶら下がりをやっていましたし、今少し落ち着いていますし、私自身、10年後のことを今決めるっていうことよりは、とにかく、皆さん方の評判ですとか、いろいろ聞きながら試してみるっていうことです。

司会)
 それでは以上をもちまして、知事定例記者会見を終了いたします。

知事)
 ありがとうございました。

2012年の記者会見