ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
現在地 トップページ > 知事記者会見 > 2020年7月25日知事記者会見

本文

2020年7月25日知事記者会見

印刷ページ表示 ページ番号:0674562 2020年7月27日更新公聴広報課
会見写真

感染者の急激な増加を踏まえた県民の皆様へのお願いについて

 本日は、感染者の急激な増加を踏まえた県民の皆様へのお願いについて、お話をさせていただきます。
 県内では、本日新たに確認された10例を含め、この1週間、19日から本日までに、22例の新型コロナウイルス感染症の新規感染者が確認をされました。感染者数が急激に拡大する様相を見せており、接待を伴う飲食店において2か所目となるクラスターも確認されました。全国的にも、1日の新規感染者数が900人を超えるなど増加傾向が続いており、若者だけでなく高齢者へも感染が広がりつつあります。こうした中、4連休や夏休みなどで、県外との往来が活発になっており、県外を訪問した方、あるいは、県外から帰省してきた方からの感染が県内で相次いで確認されております。このため、さらなる感染拡大の防止に向けて、次のことについてご協力をいただくよう、あらためて強くお願いいたします。
 まず、県民の皆様へのお願いであります。感染拡大予防ガイドラインの遵守が難しいと考えられ、全国的に感染者の発生が続いている接待を伴う飲食店、キャバクラやホストクラブについては、出入りを極力控えるようお願いいたします。
 次に、県外を訪問された方や県外から帰省される方へのお願いであります。全国的に感染者の増加が続いており、誰でも感染するリスクがあります。身近な人であっても、高齢者との接触には特に気をつけてください。また、会う時間もできるだけ短く、症状がある場合は絶対に会わないなど、慎重に行動をお願いします。
 このところ、県内でも感染者の増加が続いていますが、県民の皆様には、不確かな情報に惑わされず、正しい情報に基づいて冷静な行動をお願いいたします。感染爆発を防ぐため、県民の皆様には、慎重な行動を心がけていただくようあらためてお願いします。
 私からは、以上でございます。

質疑応答

記者)
 県内の状況は、一部には第2波という見方もあるとは思うんですけれども、その辺について、知事としてはどのように受け止めておられますか。

知事)
 第2波かどうかというのを決めるのは、一つは、そういう期間があるのであろうということですし、実際には後から振り返って見ないと、本当にはわからないわけであります。ただ、新規感染者の山を見れば、これは全国的にも、第1波より大きいわけですので、当初は第1波と質が違うと、重症者が格段に少ないということ、もしくは、いろいろな年齢層ですとか、地域が限定されているということでありましたけれども、これだけ全国に広がり、また、高齢者・重症者も出てきているということであれば、後から振り返って、これは第2波だったということになっていてもおかしくないと思っています。第2波がどうか私がいう立場ではないと思いますけれども、第2波だった、第2波の可能性がもう十分あるということで、我々行動をすべきだと思っています。

記者)
 それは第2波が訪れつつあるというふうな見方をされているということですか。

知事)
 表現はそういうことでも、ありだと思います。とにかく確定するのは、後から振り返ってみなければ波の形はわかりませんけれども、今の状況が、第1波と、いずれ来る第2波の間のちょっとした波というふうに捉えるには、大きすぎると思っています。

記者)
 今回の県民へのお願いの部分で、ホストクラブについては、接待を伴う飲食店については、出入りを控えるようにとのことですけれども、これはあくまで特措法ではなくて、お願いベースということだと思うんですけれども。

知事)
 以前出させていただきましたガイドラインを守っていないお店については、行かないでくださいということをお願いしておりました。その延長線上にあるわけでありますけれども、これはあくまでお願いであります。

記者)
 これに対して、特措法に基づく休業要請など、そういった強い意味のことは考えられておられるのでしょうか。

知事)
 今回は休業要請ではありませんけれども、事態がこれ以上に切迫した場合には、ありとあらゆる可能性を考えているところでございます。将来、そういう休業要請を出すことがあってもおかしくありません。

記者)
 政府の西村大臣が、ガイドラインを守っていないところについては、店名の公表ということにも踏み切るとおっしゃっていますけれども、これについて知事のお考えはいかがでしょうか。

知事)
 私自身は、とにかく何が感染拡大防止に一番いいのかという観点で全て判断をするべきだと考えているところでございます。今、この店名の公表について、県のルールを、もう一度確認をさせている、もしくは、すり合わせをしているところでございます。岡山県内でも、いくつかの事例がこの1週間にありました。公表した場合、もしくは公表していない場合、もしくは自主的に申し出た機関もありました。どういう対応をすることが一番、接触者、濃厚接触を含む感染の可能性のある人にきちんと連絡を取って、その人に検査を受けてもらって、できるだけ、これ以上の感染拡大を防ぐ措置を取れるのかということで、今いろいろ条件を考えているところでございます。私は元々、基本的には公表をする方が、感染拡大防止に帰する、寄与する事例が多いであろうというふうに思っている人間でございます。ただ、いくつかそうでない場合もあろうかと思いますので、今ルール作りをしています。

記者)
 県民へのお願いの中で、「ガイドラインの遵守は難しいと考えられ」という表記ですけれども、これはどういったことを念頭にこういう表記をしているのでしょうか。

知事)
 そもそもこの夜の街、キャバクラですとか、ホストクラブ、これはガイドラインづくりが難しく、ガイドラインができたタイミングも遅れたわけであります。ただ、ガイドラインができたから、営業が再開されたわけですけれども、それからずいぶん、ホストクラブ、キャバクラで感染が広がったと思われる事例が、全国でも数多く起きているわけであります。その場合、考えられることは二つありまして、そういったお店では、ガイドラインが、あまり守られていないという可能性、もしくは実はそういう業態の仕事、お酒を飲むことが多いですし、かつまた男性のお客にとっては魅力的な女性が、女性のお客に対しては魅力的な男性が、接待をするわけですので、なかなか冷静な状態で実務的なやりとりが行われるということではないわけで、もともと仕事として。そのときに冷静に距離を保って、マスクをしながらできるのかと、もともとのいろんなハードとしてのアクリル板とか、消毒とかということはあっても、実際、感染が起きるような行動、マスクを外して声を出してしまうですとか、場合によっては、店内やエレベーターで濃厚な接触、肌と肌が触れるような接触、キスを含めてそういったことが起きているみたいないろいろな記事を見ると、実際に守られていないお店が最初で、そもそもガイドラインを守ること自体が難しい可能性があるのではないかという、きちんとしたガイドラインがあって守っていたとしても、感染を防ぐことになっていない。整理すると、ガイドラインは有効なんだけれど、守っていない可能性、あともう一つは、ガイドラインを守っていたとしても、そのガイドラインそのものが有効でない可能性があって、だからこそ、これだけ感染が広がっているんだろうということですので、実際のよほどガイドラインをきちんと守っているとみんなが遵守しているということを確信している場合を除いて、岡山県民の皆さんに対しては、そういったお店に今立ち入るのは、勘弁してほしい。将来行かれるのは、それは個人の自由であります。それは、今ではないだろうということであります。

記者)
 岡山市の先ほどの市長の会見の中で、今後の対策で、立ち入り調査についても言及をされたんです。警察と連動してです。それについては、県としてはどの程度の進捗といいますか、どういう今段階にあるのでしょうか。

知事)
 県警察、岡山市と今調整しているところでありまして、調整がつき次第、できるだけ早く行いたいと思っています。

記者)
 児童の感染が今回判明しまして、その当該の学校が休校するという措置が出たと思うんです。赤磐の方ですけども。常々知事は、休校は考えていないということをおっしゃっていますけども、現段階においてもそのことは変わりないでしょうか。

知事)
 これについては、先日の専門家会議で、休校をする場合のメリット・デメリット、個々のケースそれぞれありますけれども、一般的に言えば、休校によるメリットをデメリットが大きく上回っているということが複数の先生方から意見が出たところでございます。そういうことからすると、今回の休校というものがどういうものなのか、いろいろご意見があろうかと思います。ただこれは、それぞれの市町村の判断ですので、私がそれについてコメントすることは控えたいと思います。

記者)
 県立学校についても、同様に休校は考えていないということでよろしいでしょうか。

知事)
 県立学校については、県教育長の鍵本教育長が判断をすることになりますけれども、鍵本教育長も先日の専門家会議に私と同じく出席をしておりましたので、多分私の考えと教育長の考え、それから専門家会議の先生方の考えはかなり近いのではないかと思います。

記者)
 今回のお願いが、夜の店の自粛ということに絞ってらっしゃいますけども、今、市中感染が広がっているかもしれないということを考えれば、もうちょっと厳しい制約も可能性として考えうるんですけれども、これはやはり経済も両立させるという思いのもとに、こういうピンポイントの対策になったのでしょうか。

知事)
 大変悩ましい決断であります。今回お願いをしたこの内容、最終的には、私はこの内容で本日はお願いをするという決断をしたわけでありますけれども、結構長い議論の中で、これよりもやわらかい表現のこれまで通りの皆さん気をつけましょうという表現で留めるべきだという議論もありましたし、もう少し広く、夜の街も例えば、二次会は止めてくれですとか、お酒が出るところは止めてくれですとか、そういったより広く網をかけて、強くお願いすべきだという議論が出たのも事実であります。これが非常に悩ましいのが、前回第1波のときのように、街に出ないでほしい、外出しないでほしいというときのものすごい経済に対する悪影響。経済というとなんか、我々と違うところにそういうものがあって、勝手にそこがだめになってるみたいな印象があるかもしれませんけれども、それというのはイコール我々自身の生活、もしくは仕事があるかないか、会社が回るか回らないかということに直結をいたしますので、経済を回しながら、でも、非常に感染リスクの高いものを一番高いところから対応をしていく、対策をしていくという考えで、かなりピンポイントのお願いになりました。ここからもどんどん感染が広がる、重症者が出てくるということになれば、もう少し広げざるを得ないことになるでしょうけれども、今日はこういうお願いということになりました。もうこれ以上どんどん、私から皆様方への厳しいお願いをしなくて済むように、ぜひ慎重に行動していただきたいと思っています。

記者)
 今日のお願いは、この間の延長線上だという話がありましたけれども、受け取る側として、どういうふうに増えたことによってフェーズが変わったのかというふうに理解したらよろしいでしょうか。

知事)
 東京もかなり厳しくなってきました。第1波のときよりも人数が多いわけですから、1日あたりの感染者数という意味で。大阪もずっと抑えていたのが、今本当に燃えさかっています。兵庫も増えてきました。何よりも足元で1日に10人、新規感染者が見つかるということは、我々第1波でもなかったわけでありますので、もしくは1週間あたりの感染者ということでいっても、もう第1波を遥かに上回っているわけであります。我々、様子を見るですとか、そういう段階ではありません。実際抑えにかからなければいけないわけなんですけれども、ただ、そのやり方が大変難しい。第1波でやったような一斉休校ですとか、皆さんに外出をしないようにお願いするということが、いかに悪影響が大きかったか、生活に対する悪影響が大きかったかということを考えれば、そういったことはよほどのことでもなければお願いできないわけですけれども、状況とすれば、ずいぶん切迫してきたということは事実でございます。ぜひ皆様方の基本の徹底ということをお願いしたいというのと、あと若い人がかかるのと、高齢者がかかることでも、全然意味合いが違ってきます。若い人がかかってすぐ、例えばホテルに行っていただくのであれば、それ自体、そうそう社会に対して、悪影響はないわけですけれども、その方が感染を知っていようが知っていまいが、どういう形であれ、高齢者にうつしてしまうと、これは大変大きな影響が出てきます。何度も言いますけれども、これまで日本で半年間、80代以上の方がコロナウイルスに感染をすると、3割の方が亡くなられています。大変高齢者に厳しい、もしくは基礎疾患をお持ちの方に厳しい病気でありますので、ぜひ気をつけていただきたい。
我々、旅行者を主に警戒をいたしておりました。実際に旅行者がウイルスを持ち込む例も、これは当然確率的にはあります。ただ、実際普通の県民は、旅行者とそんなに深い濃厚接触をする機会はないわけでありまして、注文を聞くですとか、道を聞かれて答えるとか、そういったことで普通コロナウイルスはうつらないわけなんです。県外に旅行に行った、出張に行った、もしくは県外で勉強している、仕事をしている。息子さんお嬢さんお孫さんが帰ってきた。いや~よく帰ってきたなという、もともとの知り合い、身内家族の場合は、これは気を許してる間柄ですから、濃厚接触をする可能性は格段に高いわけであります。コロナにかかっているかどうかというのは、無症状の方が割合でかなり多いことを考えれば、顔を見ただけじゃ全然わかんない。本当に、元気な息子がそこにいるだけなんですけれども。ある確率でその方がご自身もわからないままにコロナのウイルスをお持ちだということになると、高齢のお父さんお母さんは、大変なリスクを背負うことになります。ですから、知らない人を警戒するよりも、自分にとって非常に近い間柄の人が、夜の街で時間を過ごした、もしくは県外にいたということが実は一番危ないんだっていうことは、数か月前まで我々あまりよく分かっていなかったことですので、ぜひ皆様方のお力で広めていただきたいと思っています。

記者)
 今回、夜の街、接待を伴う飲食店での会合、飲食に一番注意をしてくださいという内容ですが、先ほどおっしゃられた、県外の方が来られる、もしくは夏休みで我々も県外に行く機会が増える時期にちょうど重なると思われます。その辺り、第1波のときに、非常に知事としては、かなり外に向けての宣伝をされていらっしゃいましたが、今回それに向けて、用意すべきことであったりだとか思われてることというのはありますでしょうか。

知事)
 私、第1波のときは、もう本当に気も狂わんばかりになりまして、ずいぶん強い言葉も使ったわけであります。それから我々、少しずつわかってくることがありまして、特に高齢者をいかに守るかということであったり、その接触の度合いで全然違うんだと。知らない人とすれ違うぐらいのことで、うつったりはしないんだということ。場所ですとか、行動の種類によって、著しくリスクが違う。普通に外出をする、さっと買い物をする、散歩をする、そういったことを恐れる必要はありません。ただ、夜の街で、お酒を飲んで盛り上がる。それを知らない人だったら警戒はするんでしょうけれど、仲のいい人とうわぁっと盛り上がる、もしくは男性であれば綺麗な女性から近くで話しかけられる、女性であれば素敵な男性が近くで何かささやいてくるということになると、ずいぶんガードを下げてしまいます。そういうところから感染が広がっているのを、ぜひ、むやみに恐れるということではなくて、非常に限定的な場所、限定的な行動について慎重にお願いをしたい。慎重にというふうに言っていますけれども、特に危ないところは行かないのが一番であります。慎重に行くぐらいだったら、もう行かないというのがお勧めであります。

記者)
 夜のお店に対しての行かないお願いというのはされているのは重々理解をしておりますが、県外に行くもしくは県外の方が来られることに対してのお願いというのは今のところ考えてないでしょうか。

知事)
 現時点で、今外に出ないでほしい、外から来ないで欲しいということをお願いした場合に、感染拡大を防止する効果というものはある一定程度あると思いますけれども、経済に急ブレーキをかける効果というか、悪影響というものは大変大きいものがございます。今の時点では、そういうことをせずに、なんとか一番危ないところをピンポイントで抑え込むことによって、乗り切りたいと思っています。ただ、コロナ、本当に1週間で状況が変わります。1週間後に、私がどういうお願いをしているかということについては、あらゆる可能性があるということでございます。

司会)
 それでは以上をもちまして、知事臨時記者会見を終了いたします。

知事)
 ありがとうございました。

2012年の記者会見