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2020年8月24日知事記者会見

印刷ページ表示 ページ番号:0678230 2020年8月25日更新公聴広報課
会見写真

令和2年度9月補正予算案(コロナ関連分)について

 本日は、9月補正予算案のコロナ関連分について、お話をさせていただきます。
 県内において、新型コロナウイルスの新規感染者が連日確認され、また、若い世代だけでなく高齢の世代への感染の広がりもみられますが、現時点では、感染者数の急速な拡大には至っていないものと認識しております。今後の感染拡大に備え、さらなる対策が必要な事業について、補正予算案を取りまとめましたので、その概要について、資料に沿ってご説明いたします。
 配付資料1をご覧ください。「1.予算編成のねらい」についてであります。今回は、国の第2次補正予算を活用し、本県において独自に実施する事業を中心に、補正予算案を取りまとめております。「2.補正予算額」でありますが、コロナ関連分としては、総額44億5,321万円となっております。「3.項目ごとの事業概要」でありますが、まず、感染拡大防止策と医療提供体制の整備であります。季節性インフルエンザの流行期における新型コロナウイルスの感染が疑われる患者の減少を図り、医療機関の負担を軽減するため、小児を対象としたインフルエンザワクチンの接種費用を支援いたします。次に、地域経済の維持と事業の継続のための支援であります。中小企業者等の新型コロナウイルス感染症対応資金に係る将来の金利負担を軽減するため、必要となる財源を基金に積み立て、今後の融資実績に応じて、活用したいと考えております。
 補正予算案の概要は以上でございますが、引き続き、緊張感を持って感染拡大の防止に努めるとともに、国や市町村等と連携し、地域経済の維持、回復に向け、全力で取り組んでまいりたいと存じます。
 私からは、以上でございます。

質疑応答

記者)
 今回の補正予算で国の臨時交付金についてはほぼ使い終わったということだと思うんですけれども、今後の支援のあり方について国に期待されることですとか、やり方についてお考えあれば教えてください。

知事)
 61億円、また140億円弱、計ほぼ200億円いただいた臨時交付金につきまして、もう使い切った形になっております。我々独自の財源というものは、もともと大変厳しかった上に、2年前の水害でギリギリまで切り詰めている状態であります。そういう県が多いと聞いていますけれども、動こうにも動きようがないという状態でありますので、今後必要なことが生じたときには、国にぜひ支援をいただきたい。8月8日に全国知事会としても、国の方に予備費の活用をお願いしたところであります。

記者)
 具体的な国の財政指標支援の規模について、例えば同程度の額が今後必要になるとか、そういう数値みたいなものがありますでしょうか。

知事)
 それは今後の感染拡大の状況によりますので、いくらなければいけないとか、いくらあるべきだということを私の方から申し上げるつもりはございません。

記者)
 あらためて、今回の補正予算の狙いと期待される効果というものをよろしくお願いいたします。

知事)
 今回、国の第2次補正予算を活用した形になりました。ほぼ全てのものが、県の独自策ということになっております。我々がこれまでずっとコロナ感染症対策をする中で、秋冬はもともと、そうでなくてもインフルエンザですとか風邪が広がってくる。これは、ほぼ全てがコロナウイルス感染症疑い患者ということになります。コロナとわかっている場合でも大変ですけれども、コロナかどうかわからない患者に対しても、通常の普通熱が出るだろういろいろなコロナ疑いが、非常に病院に負荷をかけているということでありますので、極力病院に行かなくてもいいように、医療機関の負荷を下げるために何ができるかということで、前回は肺炎球菌ワクチンの接種の助成を発表いたしましたけれども、今回は小児を対象としたインフルエンザワクチンの接種費用の支援ということでございます。あと、中小企業の皆さんの特別な融資に、今枠を広げて対応しているわけでありますけれども、最初の3年間は国の方で利子を見ていただける、4年目、5年目については基金を設立してそれで対応できるということでありますので、それに対応した基金の設定。とにかく我々として、感染拡大の防止をする、また我々の守りの要である医療機関を守るということ、それから感染拡大防止策でずいぶん下押し圧力をかけてしまった経済、その経済を回す主体である企業の皆さんを何とか支援するということで、これは今のタイミングでしなければいけない、するべきだというものを今回のメニューに入れさせていただきました。

記者)
 今回、予算額として44億というのはおそらく臨時交付金がここまで使えるという限度額を見据えての財源設定だと思うんですけれども、あらためまして今後収束がどうなるか見通せない中で、今後もし財源が確保できれば、どのようなところに手を打っていきたいというふうに考えていますでしょうか。

知事)
 私とすればとにかく、ある1か所に集中するがあまり、大事なところを取りこぼしてしまうということにはしないように努めているところであります。現在、先ほど言いましたけれども、感染拡大防止ですとか、医療機関の支援ですとか、今困っている皆さんへの支援ですとか、大事なことをやっている。4月、5月、6月、6月、7月、今回の9月補正ということで、我々ほぼ毎月補正予算を組んでいるような状態でありますけれども、何をしてはいけないかというと、ここで頑張りすぎて、これが終わったらこっちに行こうと思っていたのに、こっちの手当の余力がなくなってしまったみたいなことにはしたくない。それぞれもうこれは十分やった、もうおつりが来るぐらいだみたいなことになっていないことは十分承知しているんですけれども、とにかくバランスが悪い状態を防ぐということで対応をしてきました。今我々とすれば、著しくバランスが崩れているとは思っていないわけでありまして、ですから、もう少し何か我々に資金、リソースに余力が出てきたらどうするんですかというと、やはりこれまでと同じくそれぞれ気になるところに、必要な量、また必要なタイミングで支援をするということになります。今ここがものすごく抜けていて、本当に気になっているというようなものは残さないように気をつけてきたつもりであります。

記者)
 今回の補正予算に関して、あらためて県民にメッセージをお願いします。

知事)
 今回それぞれ県単独事業を作ったわけでありますけれども、本当にこれまで県民の皆さんがよく頑張っていただいた、ご協力をしていただいたおかげで、第1波、それから今の状態、第2波と呼ぶのかどうなのか、何とか岡山県、大阪・兵庫に近接している地理的条件の中では、何とか闘えると思っております。あらためて感謝申し上げたいと思っております。また、ずっと医療機関の皆さんがよく頑張ってくださっています。今でも入院患者がいらっしゃるわけで、日々医療関係者の皆さん対応してくださっているわけでございます。あと、クラスターを3つ作ってしまいましたけれども、院内感染、それから高齢者施設、福祉施設でのクラスターはまだ作っていない。これもこの先分かりませんけれども、その陰には感染対策を日々頑張ってくださっている方々がいらっしゃるわけでございます。本当に、特にここ数週間は大変暑い中、取り組んでいただいていることに感謝をしたいと思っています。週末にGoToキャンペーンについて率直に私の考えを言ったつもりなんですけれども、ちょっと国に対して厳しすぎる感じのまとめになっていて、私自身も読んでいてちょっと残念だったんです。これまで国が本当に積極的に、岡山県をはじめそれぞれの都道府県または市町村を、特に財政面で支援していることに対して大変ありがたく感じております。岡山県だけで勝手にやったらどうというふうに突き放されたら、とても我々十分な対応ができなかったところでありまして、本当にありがたく思っております。私とすれば第1波を何とかしのいだ後は、希望的観測とすれば第2波は秋冬で闘うことになるのか、当然それより前に来る可能性もあるので備えてはいましたけれども、その悪い想定が出てしまった。秋冬に大きな山が来る確率、来ない確率ということで、私はかなり高い確率でまた秋冬に来るんじゃないかと思っています。そのときに、いかに感染者数を抑えるのか、これまで岡山県は重症者をほとんど出さず、また死者ゼロで来ていますけれども、秋冬の大きな波が来てもおかしくない状況の中で、まだその時までにはワクチンは間に合わない、特効薬も多分間に合わない、そういう中でどういうふうに重症者、死者を抑えていくのか、まだまだ我々これからも取り組んでいかなければいけないと考えています。一部若い方を中心に、コロナは大丈夫なんだ、確率は低いし、かかったとしても自分は大したことにならないんだということで、過剰なリスクを取る方がいまだに一部いらっしゃいます。大変残念なことでありまして、そういう方の感染の2人先、3人先に基礎疾患をお持ちの方、高齢者の方がいらっしゃると、それが大変な事態に結び付くということです。引き続き、過剰な警戒は必要ないということがずいぶんわかってきましたけれども、基本的な感染防止策、新しい生活様式はしっかりみんなで守っていきたいと思っています。

記者)
 インフルエンザの予防ワクチンの件で伺います。小児を対象ということですが、どんな子供たちを対象にしたものとか、わかる限りで構わないんですけれども、内容を教えてください。

知事)
 対象は、県内在住の13歳未満の児童ということであります。実際には、小学6年生までの児童を事実上対象とする予定になっておりまして、20万2,384人が対象になっていると考えています。

記者)
 疑い例を減らすためということですけれども、子供たちにワクチンを受けてもらうのが有効なのかなとは思うんですが、あらためて秋冬に向けて、そのワクチンに関して県民に伝えたいことはありますでしょうか。

知事)
 私とすれば、とにかく体調管理に気をつけていただいて、普段以上に医療機関のお世話にならずに健康に暮らすということが非常に大事だということであります。インフルエンザワクチンについて、ちょっと逆向きのメッセージになるかもしれませんけれども、私とすれば、とにかく皆さんインフルエンザワクチンがあるわけですから受けてください、それが医療機関の負担の軽減に繋がりますというふうに言いたいわけなんですけれども、実際インフルエンザワクチンというのは、例年でもちょっと今年は足りないので2回打たなくて済む人は1回で済ませてくださいとかという呼びかけをしなければいけないぐらいでありまして、この秋冬についてどれぐらい打ちたい人が出てくるのか、それから、今政府は増産の呼びかけをそれぞれのメーカーにしてくれていますけれども、きちんと供給がなされるのかということが不透明でありますので、元気な大人が必要以上に打つのが本当にいいのかどうなのかというのは難しいところでありまして、とにかくこのワクチンが本人にとっても大事だ、本人がかかる可能性を減らす、重症になる可能性を減らすことで、医療機関にとってもありがたい、そういった方々にぜひ優先的に打っていただきたい。それは高齢者であり、基礎疾患をお持ちの方であり、その次ぐらいには私、子供ということになろうかと思います。元々インフルエンザ患者の半分近く、もしくは年によって半分以上が子供でありますので、子供が打つことでずいぶん医療機関を受ける人が減る。インフルエンザの初期症状とコロナの初期症状は、大変熱が出るという点で似ていますので、ずいぶん違ってくるんじゃないかと思っています。

司会)
 それでは以上をもちまして、知事臨時記者会見を終了いたします。

知事)
 ありがとうございました。

2012年の記者会見