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2020年12月18日知事記者会見

印刷ページ表示 ページ番号:0694781 2020年12月21日更新公聴広報課
会見写真

直近1週間における本県の感染状況等について

 本日は、新型コロナウイルス感染症に関し、2点お話をさせていただきます。
 まず、直近1週間における本県の感染状況等についてであります。
 複数のクラスター発生などの影響により、12月15日時点での病床占有率は47.7%と、これまでに比べ急激に上昇しております。重症者用病床の占有率は8.1%にとどまっていますが、重症化リスクの高い高齢者の感染が激増しておりまして、今後、重症者が増えることが予想されております。
 県では、来週中を目途に100床程度の受入病床の拡充に向け、最終調整を行っているところであります。これにより、コロナ患者のための病床を一定程度は確保できますが、その一方で、一般病床を減らし、コロナ病床として使用することから、例えば、予定していた手術の中止ですとか、救急患者の受入制限など、コロナ以外の医療体制にも影響が出てまいります。加えて、医療従事者、大変疲弊をされておりまして、心身の疲労も限界に近づいているという報告をいろいろな病院から聞いているところでございます。
 このように、受入病床の拡充には限界があるため、現在の感染拡大状況が収まらなければ、ごく近い時期に外出自粛や休業の要請など、社会経済活動に大きな影響が出るような厳しいお願いもせざるを得ない状況となっております。このため、県民の皆様には、これまでお願いしてきたマスク着用や手指消毒などの基本的な感染予防策の徹底に加え、特に高齢者の方には、会食やカラオケなど、マスクを外しての会話をする場面での厳重な注意をこれまで以上に徹底するよう、重ねて強くお願いをいたします。

GoToイートについて

 次に、GoToイートについてであります。
 国からの要請を受け、食事券の新規販売一時停止と、販売済み食事券等の利用を控える旨の呼びかけを行うことが適当であると、私ども判断をいたしまして、国へ申し出ることといたします。なお、実施期間でありますけれども、国からの要請どおり、12月28日から1月11日までが適当であると考えております。
 県といたしましては、引き続き、国と一致協力し、新型コロナウイルスの感染拡大防止に全力で取り組んでまいります。
 私からは、以上でございます。

質疑応答

記者)
 まずGoToイートについてちょっとお伺いしたいんですけれども、イートに関してはこういうご判断ということなんですが、GoToトラベルとか、そちらについては何か考えられていることはありますでしょうか。

知事)
 GoToトラベルについては、全国的に先ほどの12月28日から1月11日まで止めるということは、私は妥当な判断だと思っているところでございます。当然、業者の方からすると大変厳しいわけでありますけれども、今、感染拡大を止めるということがもう一番大事なことでありまして、その目的を考えると、さらに感染拡大を助長するようなことは、私は止めなければいけないと思っています。今は、東京も800人を超える感染、昨日も出ておりますし、感染を抑えることが経済にとってもむしろいいことだと思っています。本当にこのまま、東京、大阪、岡山県も含めて大変な事態になってしまうと、ちょっともう春の時と同じく一番きつい経済に対する下押し圧力をかけざるを得なくなるということだと思います。

記者)
 医療従事者が疲弊されているというお話があったと思うんですけれども、何か県として支援策、補助金ですとか、そういった何か医療従事者の方への支援策みたいなのを考えられていますでしょうか。

知事)
 金銭的なものについては、我々としても常にどうなっているのか、国からの支援がきちんと回っているのか気にしているところでございます。今、お金が回っているというふうに判断しているどうのこうのではなくて、もうとにかく病床を回すと、人をやりくりするというところがギリギリになっております。私自身も、県庁幹部についても、もうこの1週間、10日、例えばちょっと2週間前までは、むしろ皆さん方に説明をするにあたって、数字はこういうふうに見えています。病床占有率、ちょっと大きめに見えるかもしれませんけれども、実際は卒業できる人がそこに残っているだとか、もしくは入院しなくてもいい人を念のため入院してもらっているだとか、そういうことで大きく見えているんですよとか、我々は即応病床の比率が非常に高くて、まだまだ病床を増やす余地もあるので、そこまで他県比較で心配されることはないと思いますみたいな説明をしておりましたけれども、倉敷でのカラオケのクラスター以降、急速に事態が変わってきております。3件のクラスターだけで43人でしたっけ、40数名がかかっておりますし、そこに2次感染、3次感染、4次感染まで起きておりまして、私自身正確に数えたわけではありませんけれども、倉敷の3つのカラオケクラスターから始まった感染で80人以上はいらっしゃるということであります。その多くが高齢者でありまして、いきなりもうたった1週間やそこらでそれだけの人数が病院に入るということになります。元々が302床確保しましたというぐらいのとこで、これも若い方が無症状で感染をする場合にはホテルに入っていただくぐらいで済むわけなんですけれども、高齢の方の場合はやはりどうしても基本的には入院ということになりますし、そこで症状が出た場合、患者さんお一人に対して、お医者さん、看護師さん、その他スタッフが結構張り付くことになります。それ以外の岡山の状況も改善がなかなかされていませんし、倉敷、カラオケ以外の感染も出ていると聞いておりますので、岡山県、かなり大変な状況になっております。

記者)
 確認も含めてGoToイートなんですけれども、これはもう12月28日から来年1月11日まで政府の要請どおり、新規でのチケット販売を停止するということですか。

知事)
 はいそうです。二つあります。新規の販売を停止してくださいということと、現在もう販売をして済んでいる食事券、これについて利用を控えていただくよう呼びかけるということであります。

記者)
 利用を控える期間も、28日から1月11日ということでしょうか。

知事)
 そうですね、はい。

記者)
 そうなるとですね、例えば28日までに使ってしまおうと、それまでに結構殺到することも考えられるでしょうけど。

知事)
 我々が国の質問にお答えしたのは、国から「28日から1月11日までどうしてほしいですか」、「停止してほしいです」「抑制の呼びかけをしてほしいです」ということでありますけれども、当然そういうふうに答えた思い、真意とすれば、岡山県、抑えるフェーズに入った、経済を回していこう、今は感染が抑えられているので何とか経済を回そうというフェーズじゃなくて、感染を抑えるというフェーズに入ったということでありますので、思いとすれば、善良な市民であれば、今日以降、28日に関係なく1月の11日までは使わないというのが期待をされておりますけれども、ただそれについて法的にどうこうということではありません。いろんな方がいろんな考えをお持ちなんでしょうけれども。あともう一つは、我々として割引で食べてほしくないということを思っているわけではないんです、権利ですから。あともう一つ、食事に出てほしくないと言っているわけでもないんです。例えば一人で行くですとか、マスクを着けて食事をすることについては、そんなにリスクは高くないことがわかっています。ですから、お金をどうするとか、ディスカウントどうのこうのということじゃなくて、とにかく今、大人数で食事に行く、お酒を飲む、騒ぐ、マスクを外した上でしゃべる、そういったことはもうやめましょうという、その中での一環としての今回のGoToイートであります。GoToイートで行ったから大変なことだとか、全部現金で払ったから盛り上がってもいいとか、そういうことではありません。

記者)
 要はGoToイートというものが、大人数の会食を促しているという側面からというようなことでしょうか。

知事)
 そもそもこれは今、経済を回そうという施策の一環でありますので、ちょっと今は税金を使って回しに行く時期じゃないと思いますという表明であります。

記者)
 岡山県の直近の状況ですけれども、これはステージ3の指標ですが、ステージ3にだいぶ近づいているという認識でしょうか。

知事)
 実際指標を見ると、本当に指標の見方でずいぶん違ってくるわけであります。実際、直近1週間と先週1週間の比較のところ、それから病床使用率が該当し、重症者の占有率はまだまだそんなに高くないわけなんですけれども、だいたい皆さんおわかりのとおり、この2つがだいたい先行指標となります。ここが伸びると、その後ここが伸びてくる、こういったところも伸びてくるという、これもだいたい引きずられてくるということになりますので、ちょっとこれは厳しいなと。今ステージ3に当たるかどうか、多分皆さん非常に気になるところだと思うんですけれども、ステージ3になる、ならないというよりも、岡山県とすれば、岡山県なりのステージは変わってきている。俗に言うフェーズが変わってきている。常にこの春から、経済は回したい、感染は抑えたい、この2つのバランスで、国全体、常に悩んでいたわけでありますけれども、この数日間、この1週間で、岡山県は確実に感染を抑えなければ大変なことになるフェーズになったということは、私認識をいたしております。どの程度強く抑えなければいけないのかというところについて、今情報の収集をしているところでございます。おわかりのとおり、この1週間ほど、私、結構頻繁に出てきて、いろんなお願いですとか、認識を表明させていただいて、少しずつトーンが厳しくなっているなということはお感じいただいていると思います。ジェットコースターで言えば、すーっと上がっていって、この辺りなんか大して変わらないみたいかもしれませんけど、そこからぐっとこう踏み込んでいくというようなことでありまして、私としても、極力、必要以上に市民生活を、また経済を抑え込みたくはない。ただ、ここであまり必要以上に躊躇してしまうと、医療がもたなくなって、何度も申し上げますけれども、必要以上に抑え込まざるを得なくなってしまうという。もしくは、それすらも躊躇していると、先に医療崩壊が来てしまうということになりますので、ここは、この数日間、1週間、10日が、非常に我々とっても判断が大事な時期になっていると認識をいたしております。

記者)
 このまま行くと、さらに踏み込んだ対応をせざるを得なくなるという話だったんですけれども、具体的にこの目安の中で言ったら、どの指標がどういうふうになったらというふうにとか、判断基準みたいなのはあったりするのでしょうか。

知事)
 この占有率というのはローデータとすれば非常に大事な指標なんですけれども、実際我々、そこまで単純な判断はいたしておりません。例えば、2週間ほど前、そこそこ我々が30%を超えた時期がありました。あの頃の病床使用率というのは、先ほどもちらっと申し上げましたけれども、本当は退院してもいいような患者さんですとか、もしくは入院しなくてもいいけれども念のため入院してもらった方を含んだ30%超え、もしくは我々として病床を無理に積んでいない病床に対する30%超えということでありますけれども、現在の数字はかなり高齢者が多いこの数字であります。それも一気に入ってきたということでありますので、それぞれの病院、現場、もうずいぶん切迫感が変わってきておりまして、それも例えば、県のクラスターが続いた時、これもう本当に一つ一つ出ている時にはかなり我々も焦ったんですけれども、だいたい出尽くした。広く網を張って、何度も検査をして、ほぼほぼ乾かしたということになると、その後急には出てこないだろうということで、ある種の達成感、安心感があったわけですけれども、現在、倉敷市、岡山市の状況は、だいたいこれでもう掘り尽くしたということになっていない状況でありますので、ちょっと我々としても、ほんの2週間ほど前に、数字ほどにはひどい状態ではありませんからというふうに申し上げていたのとはむしろ逆の状態、この数字自体が大変であります。申し上げましたように、ほぼほぼ100床ほど、今約束を取り付けていますので、この144をこれにざくっと100足して割り算をすると、もう1度30%台に戻るわけですけれども、でも実際それで安心ということではなくて、我々本当にかなり危機感を持っています。最初の質問で、そういったことを総合的に判断をして、我々として必要な措置を取るということになります。

記者)
 必要な措置なんですけれども、外出自粛など、例えばどのような厳しい措置というのを考えていらっしゃいますでしょうか。

知事)
 我々としてこの春に行った措置ですとか、今我々以上に厳しい状況に追い込まれている他県で取られている措置というのは、これもう当然参考になるわけでありまして、その中でいろいろな措置が取られていて、でも状況は県ごとに違いますから、単純にはわかりませんけれども、我々とすれば、極力少ない犠牲、少ない経済下押し効果、もしくは県民の皆さんに対するご不便が極力少なくて、抑止効果のあるものから順番にやっていきたいという思いはあります。順番を取る余裕があるのかどうかということも検討しなければいけませんし、ですから、可能性とすれば、外出自粛の要請ですとか、業者への時短の要請ですとか、もしくは休業要請ですとか、そういったことは当然オプションとして我々検討をすることになります。あと一つは、特措法がベースに、春の時、我々は特措法に基づかないお願いはしましたけれども、その特措法に基づかないお願いをする場合もありますし、特措法に基づいたお願いをする可能性も十分ございます。特措法、これは我々ができることにはざくっと二つありまして、ご案内のとおり、24条9項は緊急事態宣言が国から発令されてなくても使える条項になります。この中に休業要請ですとか、そういうものが入っています。あと45条というものがありまして、これは緊急事態宣言が出て初めて都道府県知事に与えられる権限になる。これは、より強いお願いができる、もしくはちょっと弱いですけれどもある種の罰則規定も入っているという、その45条の方は、今使えない状態で考えています。

記者)
 先ほど知事もおっしゃっていましたけれども、県のフェーズとして、経済より感染を抑えることを優先すべき状況だということなんですけれど、でしたらやはり現時点でも、今すぐに根本的な厳しい対策というのを打ち出す必要があると考えるんですけれども、その辺りあらためてお考えをお願いします。

知事)
 私としても、この数日でずいぶんトーンが変わってきております。今日ウィークリーレビューということで、1週間に1度、岡山県の現状をお知らせするある種の報告会ということでございます。私としても、県民の皆さんの生活に過度の制約をかけたいわけではありません。最後そういった外出自粛の要請ですとか、休業要請ですとか、そういったことに踏み込むか踏み込まないかの最後のお願いということで今日の場を使わせていただいております。今日のこのメッセージが強く響いて、あともう一つ、実際には、皆さんの行動が変わってから、それが感染状況に反映されるまで2週間ですとか、もう少しかかるわけですから、これが強く響いたとしても、我々がそれに気がつかないまま、強い措置に入ってしまう可能性はあるんですけれども、それがどの程度響いているのか、行動変容に繋がっているのか、我々、不完全ながらいくつかのやり方でモニターをさせていただいておりまして。あとは、2週間前の行動の結果ではありますけれども、日々上がってくる感染状況、こういったものを判断して、今日そういったパッケージをお出しする状況ではないけれども、この数日以内に出してもおかしくないぐらいの状況だということは、あえて申し上げさせていただきたいと思います。

記者)
 今回のこの数字というものを踏まえて、県民の方にメッセージというかお願いがあればお願いできますでしょうか。

知事)
 春は何とか抑え込んだ。夏は感染者が出ましたけれども、若い方中心でとりあえずやり過ごすことができました。今回の感染は、数が多い上に高齢者の比率が高いということが顕著な特徴になっています。これまでにない負荷が医療機関にかかっています。どれぐらいの負荷かと言いますと、我々とりあえずかかったとしても、岡山の場合は病院で治してもらえるというある種の安心感があったかと思いますけれども、そういった皆さん方からすると当たり前の状況を2週間後に保証できないかもしれない状況になっているということでございます。ぜひご自身の身はご自身で守っていただく、特に高齢者の方はご自身の身を守っていただく行動を強くお願いしたいと思っています。ご自身のためにも、周りの方のためにも、岡山県の医療を守るためにも、ぜひともお願いしたいと思っています。

記者)
 来週、さらに病床を新たに確保されることなんですけれども、医療機関側としてはいかがでしょうか。来週の増床した以降、さらにまだ増床に応じられる余力があるのでしょうか。

知事)
 実際、今でもそれぞれの医療機関の皆さん、本当にスタッフを回していくことにご苦労されています。そんなこと思っていないんですけれども、あえて言えば、まだ半分残っているんですよね。半分残っているんだから、まだまだ増やさなくてもいいじゃないかという議論も一つ議論としてあるのかもしれませんけれども、実際大阪で起きていることが、残念ながら岡山県でも起き始めております。ベッドはとりあえず確保してもらっている、岡山県の場合はもともと即応病床の比率が高かったということなんですけれども、一応空けているけれども、お医者さん、看護師さんが回らない、一人ひとりを薄く対応すれば、それはそれで計算上回るわけなんですけれども、これが高齢者ですとか、持病を元々お持ちだったり、認知症をお持ちだったり、そもそもコロナがなくても、専用の施設でかなり手厚いケアをしなければいけない人がコロナにかかって入院してきて、かつまた高熱を出している、呼吸に困難をきたしているということになると、大変な数の看護師さんが常時張り付かざるを得ない状況になってしまっています。ですから、非常に人ぶりの面で厳しくなっています。我々、本当に強くお願いをして、ざくっと100床程度、お願いはしました。ほぼ了解を得ているわけなんですけれども、ベットは出すよ、もう一般病用ここを断って、手術を延期してもらって、この検査はもう止めにしてとか、何とかやりくりして県全体のために協力はするけれども、本当にその時に、お医者さん、看護師さん、必ず回るかどうかは保証できないよと言われながらの増床になっています。今302床確保しているものが全部機能するかもわからない状況でのほぼ100床を確保ということですから、数字以上に我々厳しく思っています。我々自身も、この数日間、1週間のそれぞれの医療機関から返ってくる反応の厳しさに驚いているところでありまして、急速にそれぞれの医療機関から余裕が失われている、これは先ほど申し上げましたように、それぞれが負担になっているんですけれども、倉敷の3つのカラオケクラスターは大きなきっかけになっている、これはもう間違いありません。直接で43人、この2次、3次、4次の感染で80人以上、その大半が高齢者ということですから、このインパクトは本当に大きかったということであります。倉敷市だけだったら支えることができたわけですけれども、その前に県北であり、岡山の場合はある種ずっと継続的に患者が出ている、そういうことの上に今回のあのクラスターが重なったからということで、別に倉敷だけが悪いわけでは当然ありません。

司会)
 それでは以上をもちまして、知事臨時記者会見を終了いたします。

知事)
 ありがとうございました。

2012年の記者会見