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2021年4月30日知事・岡山市長共同記者会見

印刷ページ表示 ページ番号:0716097 2021年5月6日更新公聴広報課
会見写真

新型コロナウイルス感染症について

知事)
 本日は、新型コロナウイルス感染症についてお話をさせていただきます。
 この1週間の新規感染者は過去最多となる433人となり、病床使用率と療養者数の二つの指標がステージ4に到達いたしました。さらに昨日は複数のクラスター発生もあり、新規感染者は100人近くに上り、県内の医療提供体制に崩壊の危機が迫っております。 
 このような中、大森岡山市長から、さらなる感染拡大に歯止めをかけるため、早急に岡山市内の飲食店に対し時短営業を要請するよう申入れをいただいたところであります。
 私も、この難局を乗り越えるため、現在要請している夜間の外出自粛などに加え、より強力な対策を短期集中で実施する必要があると判断したところでございます。
 そこで本日、新型コロナウイルス感染症対策本部会議を書面開催し、特措法第24条第9項の規定に基づく営業時間短縮要請を行うことを決定したところであります。

岡山市長)
 岡山市から少し、感染状況等々についてお話をさせていただきます。
 直近1週間を見ると、新規感染者数、また感染経路不明の割合、それぞれステージ4に該当する状況になっております。従来岡山市では、事業者の感染拡大防止のための支援、また市民への啓発活動、そういったことを中心に新型コロナウイルスの感染拡大を防止するための施策を行ってまいりました。しかしながら、もう従来の対策では不十分だ、一段高い強い措置が必要であるというように判断するに至ったところであります。
 そういうことで、一昨日ではありますが、特措法に基づく飲食店への時短営業等の措置を執っていただくよう岡山県に要請をいたしました。私が夕方、この県庁に来て知事にお話を申し上げたものであります。そこで知事の方からご了解をいただき、今日本部決定ということで、正式に決定をいただきました。本当にありがとうございます。感謝を申し上げたいと思います。
 これで、法に基づく措置を執ることができるということであります。影響を受けた事業者に必要な財政上の措置を執ることも可能になりました。よろしくお願い申し上げたいといと思います。
 岡山市としてどういう措置を執るべきかと、いくつか考えた点がございます。これを一昨日及び昨日も事務方同士でやらしていただいているわけでありますが、そこで岡山市が考えた対象、エリア、期間、それぞれについての考え方を申し上げたいと思います。
 まず対象でありますが、知事から話がありましたように、飲食店をお願いしたいというように思っております。感染源の特定には至らないものの、感染者の多くにやはり、飲食を街中でやられているということを伺っているところでありまして、特にこの2週間、激増しております。4月20日以降の感染源不明者126名のうち、約4割強が飲食の機会、または飲食店の従業員の方々であります。
 エリアでありますが、今こちらのモニターに出ております。皆さん方のお手元にもチラシの中に書いていますので、ご覧いただきたいと思います。エリアは、この図にあるように、駅前交差点、城下交差点、新京橋交差点、大供交差点を結ぶ岡山市中心部の約1km四方であります。ちなみにこのエリアは、岡山市で発生した飲食店クラスター、全体で15件でありますけれども、そのうち14件がこの当該エリアで発生したものであります。先ほど、4月以降の感染源不明者126名のうち約4割強が飲食の機会ないしは従業員と申し上げましたが、そのうち約半分がこのエリアの飲食に関する関係者でありました。もちろんこのエリア以外にも飲食店の多いエリアはございますけれども、市民にとってのわかりやすさも考えて、このエリアが適当ではないかと申し上げたところであります。対象とエリアについて、我々の方から要請を県の方にさせていただき、ご了解をいただいたところであります。
 期間については、一昨日、市の本部会議にご出席をいただいた方には申し上げましたけれども、私としては、もうできるだけ早く明日にでも明後日にでも実施をしていただきたいという旨を申し上げました。しかしながら県の方に来て、やはり一定の周知期間がどうしても必要だろうと、おっしゃるとおりだろうというように思ったところであります。その点については県の判断に基づいて、後で知事の方から5月3日以降というようなお話をされることだと理解をしております。我々の方がもう一つ申し上げたのは、やはり効果を含めて感染状況を見極める必要がある、したがって最低2週間程度の期間が必要だろうというように申し上げたところであります。
 以上が、対象、そしてエリア、期間についての岡山市の見解であります。これらをよくご理解いただいて、県の方でご決定いただいたというところで、これについても本当に感謝を申し上げるところであります。
 今後、我々としても今後の感染状況を見ながら、今述べた一つ一つの考え方、これもやっぱり柔軟に変えていく必要があるかもしれないというように思ってところであります。そういう状況でありますが、まずはこの時短要請が効果的なものとなるよう、岡山市も岡山県と連携して対応していきたいと思います。
 私からは以上です。

知事)
 それでは、営業時間短縮要請の内容についてご説明をいたします。お手元配付の資料をご覧いただければと思います。
 要請期間は、先ほど市長からありましたように、5月3日月曜日から5月16日日曜日までの2週間といたします。
 要請内容は、営業時間を午後8時まで、お酒の提供は午後7時までとする時間短縮。
 また、対象施設は、食品衛生法に基づく営業許可を取得している飲食店及び喫茶店。
 対象地域は、飲食店が集中している岡山市中心部の繁華街、先ほど市長が説明されたとおりでございます。
 なお、時短要請にご協力いただいた飲食店の皆様には、事業規模に応じた協力金を支給したいと考えています。
 また、一つ別件になるかもしれません。県民の皆様の夜間外出自粛への行動変容につながるよう、可能な範囲でのイルミネーションなどのライトダウンを経済団体等へお願いいたしましたところ、現在、お手元配付の資料にありますように、10施設にご協力をいただいているところでございます。
 変異株による感染拡大を止めるためには、他人との接触を5割に減らさなければいけないということになっております。皆様方ご自身と皆様方の大切なご家族、友人の命を守るため、全ての県民の皆様のご協力をお願いしたいと思います。
 とりあえず、私からは以上でございます。

質疑応答

記者)
 知事にお伺いします。知事はこれまで、時短要請についてはその実効性の観点から積極的ではなかったと思うんですけども、今回方針を変えられたというか、実施に踏み切った理由を教えてください。

知事)
 時短だけで魔法のようにこの感染が抑えられるわけではないというのは、他府県のこれまでのこの数か月、見ていればおわかりのとおりであります。ただ、効果がないわけではないのも、皆さまおわかりのとおりでございます。これまでこの時短以外のことについては、新型コロナウイルス、特措法の都道府県対策本部長である私自身が、それぞれの専門家の方のお話を聞いたりして、ずいぶん進めることができるわけなんですが、特に時短、これに関しては県の直轄地があるわけではありませんし、膨大な事務手続が発生をいたします。また、やるだけではあまり効果がない。よく、時短はするけれども盛り上がる時間が前にシフトしただけだ、もしくは時短をしたエリアから時短をしていないエリアに拡散するだけに終わっては、もう大変効果が薄れてしまうという問題があることも指摘されていたとおりでございます。時短で効果を上げるためには、我々自身も覚悟を持ってしなければいけませんし、その当該エリアの意欲と覚悟が必要ということがございます。私、ここの記者会見にお越しの方は、この1週間ぐらい、2日に1回ほど開いている私の会見で、実際には夜間外出自粛要請の効果を見極めたいけれども、ここまで数字が上がってくると、ちょっとなかなかそれを見極めていると手遅れになってしまう可能性が高い、次にできること、更に強力にできることはもう時短ぐらいしか事実上残っていないと思っているということは、お伝えしていたとおりでございます。実際市長がこちらの方に来られる日の午前中、我々、この時短のシミュレーションの結果の報告を受けておりまして、時短をする対象とすれば、まず第一候補は岡山市でありまして、岡山市の方に、我々もう時短するしかない、ただこれ、かなりの負担も、お金ということではないんですけども岡山市にも発生するので、どういうふうにお伝えするかということを相談をしていた時に、市長の方から、いや我々もやるよというふうにおっしゃっていただいたというのは、タイミングからすれば、我々からするとむしろ救われたような思いでございまして、我々が思っているタイミングよりも早く市長が考えられている、いやもう明日からでも、できるだけ早くやろうじゃないかということで、我々も当初思っていたタイミングよりも、もう最大限前倒し、いろんな予算措置ですとか対応も丁寧にやろうと思ったら、このタイミングでは全く無理なんですけれども、とにかくスピード重視ということでさせていただくことになりました。今回の時短が効果を発揮できるかどうかは、岡山市役所の覚悟、岡山県庁の覚悟、また、これ以外にそんな強力な手段が残されていないんだということを、市民の皆さん、県民の皆さんが理解していただけるかどうかにかかっているということでございます。今回、非常に適切なタイミングで、我々の最後、後押しをしていただいた大森市長に感謝をしています。ぜひここで歯止めをかけなければ、本当に岡山の医療体制、大変なことになると私は危惧いたしております。

記者)
 市長にお伺いします。まず時短要請の実地での働きかけなんですけれども、飲食店に対する働きかけを実際にやるということだと思うんですけれども、これはどういった形での実施を想定されているのでしょうか。どういった体制で、どういった方法で働きかけをするのか。

岡山市長)
 体制自身は、これから見回り等々も出てくるでしょう、そこは県と連携しながら、我々もやれることはやっていきますし、様々な情報発信をしていきたいというように思っています。

記者)
 今後について考え方を含めて、まず知事にお伺いしたいんですけれども、今回期間、2週間設定ということで、これは今後の感染状況では、短くしたりもしくは長引かしたり、エリアを変えたりされるんですか。

知事)
 先ほど市長が言われたとおり、こう決めたから何があってもこうするんだというような、かたくなな考えでは、このコロナウイルス、特に変異型には対応できないということで、我々常に出てくる数字を見ながら、また病床の使用状況も見ながら考えていくわけです。ただ今回の場合、時短がどれぐらい効くかということを、例えば最初の6日で知ることは原理的に不可能ですので、この時短が2週間から短くなる可能性は限りなくゼロに近いと思っています。長くなる可能性、これについては、ないとは言えないということであります。

記者)
 その上でなんですけれども、もしもこの2週間やって効果が例えば低くて、延長してもさらに低かった場合に、もう、いわゆる蔓防の要請というのは視野に入って、今の段階ではいるのでしょうか。

知事)
 これまでもそうでしたけれども、強い対策であればあるほど、市民、県民に制約をかけていく、また、経済に下押し圧力をかけていくわけですので、我々とすれば、その状況を見ながら、これは病気の人がもうここまできついんだったら、きつい薬を飲まなきゃいけない、ここまできついんだったら手術に踏み切らなきゃいけないというのと一緒で、状況が悪くなれば、さらに副作用はあるけれども、強い措置を執る可能性は当然あるわけですけれども、ただ今からそんなことを思っているわけではありません。これで必ず感染を抑え込むという決意で取り組みたいと思っています。

記者)
 各地で同じような取組をされて、従わない店というのが多いように聞きますが、従わなかった場合は店名公表だとか、その辺のお考えはどうでしょうか。

知事)
 実際、そこまでの権限は我々には現在ありません。とにかくこの要請、ただ我々何か好き好んでこんなことをしているわけでもなければ、嫌がらせでしているわけでもありません。今、大阪や兵庫で起きていること、かなり強い症状が出ているのに病院で収容しきれない。今朝、昨日の新聞によりますと、自宅でそのまま亡くなられているコロナ患者の方がいらっしゃるということを聞いております。そんな状況に、岡山県、あと1週間、2週間後になるかもしれない。そうなるかならないかというのは、飲食店の皆さまのご協力次第、市民、県民の皆さんのご理解、ご協力次第だと思っています。もうぜひ、ご協力いただきたいと思っています。

記者)
 市長も含めてお伺いしたいんですが、一応協力金の8割程度、国から出ると思うんですけれども、残りについてはお互い分担という形になるんですか。

知事)
 いいえ、これは県の方で支払います。

記者)
 知事に伺います。かなりスピード感を持って、今回施策を進めたと言う言及ありましたけれども、(4月)28日の午後に市長と対面でお話をされていると思います。知事が最終的に、これをご決断されたのはいつの時点でご決断されたんでしょうか。

知事)
 実際、今朝の対策本部会議の書面開催で正式に決定をいたしました。私自身が、これはやるべきだというふうに、やらなければいけないというふうに思ったのは、先ほど申し上げましたように、これはたまたまですけれども、当日(4月28日)の午前中、シミュレーション結果が出て、なんらかの形でしなければいけない、もう他に現実的な選択肢がないということです、ただ実際にどれを取るのかなかなか難しいところがあった。市長が記者会見で表明をされて、来られて、お考えをお伺いして、いろいろな具体的な、こういうのがいいんじゃないか、こういうことを考えているというお話、我々とすれば非常にありがたい、これならいけるという案でしたので、それからもう一斉に事務方で、もう夜だろうが休みだろうがずっと詰めて、今日の会見に至ったということでございます。

記者)
 (5月)3日からということで、事業者側からすれば、お店側からすれば、もうかなり急なことだと思います。混乱もされることもあると思いますけれども、あらためてどういうふうに対応していくということでしょうか。

知事)
 本当に周知期間の短い中でのお願い、要請ということになります。これもちょっと一つ言い訳もありますけれど、説明ということで、我々例えば昨日99人だったという、99人の感染が起きたのは人それぞれなんですけれども、だいたい10日ほど前だったり、近くても1週間前で、その時に我々がわかっていればもう少しいろんな対策を早く取れたわけですけれども、常にタイムラグがあります。これまでの感染のパターンというのは、その当時は結構早く立ち上がるというふうに見えていましたけれども、第4波、これまでよりも急速に立ち上がっているということですので、本当にこのたった数日の遅れが、大変大きな遅れになるということで、こういう判断をせざるを得ないということでございます。一応このチラシに書いてありますけれども、もうどうしても対応ができないという場合は、5月3日からなんですけれども、3日、4日、5日については、ちょっと予約の関係、いろんな関係で対応できなかったというお店でも、6日からきちんと対応していただければ、この協力金の対象になるということは書いてございます。ただ、だからといって対応できるところがそこまで遅らせるということは、もうぜひともやめていただきたいと思っています。

記者)
 市長に伺いたいんですけれども、協力金は2万5千円からということだと思うのですが、他県の例を見ると、やっぱり足りないというような声も上がっているし、このあたり市として、例えば別途補償を考えていくとかというお考えはありますでしょうか。

岡山市長)
 今回の措置というのは、感染拡大防止というのが第一の目的でありますが、一方でやはり、協力金を各事業者にこれで払うことができるというのがあると思います。ただ、それだけで本当に済むのかというところは、私としても考えていかなきゃならないというように思っていまして、なんらかのそういう売上げが落ちている事業者に対し、支援を行っていかなければならないと思っています。次の補正等々で議会にお願いをしていきたいと思っています。

記者)
 予算が絡む話なので知事にお伺いしますけれど、今回想定する事業者の数、店舗の数はどのぐらいを想定されているのでしょうか。

岡山市長)
 飲食店の数は、このエリアの中では約2,500。

記者)
 2,500店が対象ということで、今回の措置にかかる予算規模というのはどの程度なんでしょうか。

知事)
 今それについても精査しているところでございますけれども、また追ってお知らせをしたいと思います。

記者)
 概算でも難しいでしょうか。

知事)
 ちょっと今は出せないということで、すいません。実際、以前のような1店舗2万円みたいなことであれば、2,500店舗と掛け算ということなんですけれども、今回下が2万5,000円、上が20万円ということで、その売上げによって違うものですから、ちょっとずいぶんこれからどういう仮定を置いて計算するかということで、数字もずいぶん動くということであります。

記者)
 その予算については(5月)3日より前に専決処分をすることになると思いますけれども、それはその予定で動くのでしょうか。

知事)
 いろんなことを後回しにして今日の会見にこぎつけたというのが、もう実情でございます。

記者)
 先ほどシミュレーションはされたということをおっしゃったと思うんですけれども、この今回の措置によって、今県として5割の人と人との接触の削減をおっしゃっていますけれども、それにどの程度これによって後押しになるかというふうな何か数値的なものというのはありますでしょうか。

知事)
 そのシミュレーション、財政的なことですとか、どれぐらいの作業が要るというシミュレーションです。それによって人流がどこまで下がるというほどのシミュレーションをしたわけではありません。ただこれによってぐっと人流を抑えて、感染の機会を抑えるということを当然強く期待をいたしております。

記者)
 知事にお伺いいたします。先ほどの岡山市長からの説明の中で、エリアについては15分の14のクラスターというお話があって、午後8時まで及び午後7時までという時間設定については、これひょっとしたら市長の方が適当かもしれないんですけれども、この時間設定について、どういう根拠を持って時間を設定されたんでしょうか。

岡山市長)
 私の方は、先ほど申し上げたように、まず全体として新規感染者、そして感染経路不明割合、これがこの直近1週間でステージ4になっているということで、一段階強い措置を執らざるを得ないんじゃないかというふうになった。そして、飲食店については特にクラスターが、飲食店クラスターが15ある。これ全体が30ですから、そのうちの半分が飲食店クラスター、そのうちの14はこのエリアに存在するクラスターだというところが一つ。それから、この直近で、特に当該エリアでやはり、飲食店による新規感染者、相当数おられるというようなこともあって、まずは飲食店を、時短営業をお願いするのがいいんではないかということで、一昨日知事のところに話に来たということであります。

記者)
 午後7時及び午後8時という時間について、岡山県は不要不急の外出を、夜間の外出を自粛しているという観点からした時に、いろんな捉え方あるかもしれませんが、私としては中途半端な時間だなという感覚もありまして、そこの論拠を伺いたいんですがいかがでしょうか。

知事)
 エリアについても、時刻についても、この期間についても、それぞれの事務方でいろんな案を練って、もともとの方向性がかなり一致していたことに基づいてそれぞれで議論をして、同意をしたということでありますけれども、もともとの根っこの早めの時間、多分
それぞれちょっと早いんじゃない、ちょっと遅いんじゃない、それぞれあると思いますけれども、岡山の場合、もともと夜は早いということですので、その一部の県でやってるような時短の最後があまりに遅いと、それが事実上時短要請になっていないということにはしちゃいけないだろうという思いはございます。ただ多くの県が7時までお酒の提供、営業は8時までということですから、そんなにすごい独自の数字を取った意識はありません。

岡山市長)
 ちょっと補足をさせていただきます。知事のおっしゃったとおりなんですけれど、やはり今の岡山市の感染状況から考えると、時短営業8時のところと9時のところがあるということはよく承知した上で、そこは8時でお願いをしたいというようにお互い整理をさせていただいたということであります。今の状況を考えて、感染拡大を防止するためにはやはり8時でなければまずいんじゃないかという、そう考えています。

記者)
 市長としては、9時では遅いという感覚ですか。

岡山市長)
 8時9時の議論を少ししましたけれど、やはりこの1時間、今8時が中途半端な時間というふうにちょっとおっしゃられましたけれど、確かによく言う会食というのは9時までに終わるというのが多いですよね。したがって、一次会まで完全にOKということになると、9時になるかもしれませんが、8時というのは、それもなかなかままならぬ状況である。やはりそういう今切迫したが状況なんだよということを市民の皆さんがたにお示しをしたいというのが、我々の考えでもあります。

記者)
 知事にお伺いしたいと思うんですけれど、これまで時短は蔓延防止等重点措置とセットだというふうにおっしゃっていたと思うんですが、今回その蔓延防止等重点措置の適用申請に踏み切らなかった理由というのは、どういったところにあるんでしょうか。

知事)
 この蔓延防止(等重点措置)の方がいろいろできることが多いですとか、国からの支援が多いというところがあるので、自分たちで財政の裏付けが非常に心配な中でやるぐらいであれば、蔓延防止(等重点措置)ぜひ申請をしたいということは、全く他の制約がなければ思っているわけなんですけれども、実際本当にこの数日、状況が急速に悪化をしている。蔓延防止の措置については、国との調整が必要で、国が認めてくれて初めてできることですので、その調整はかなり時間がかかって、なかなかこちらが申請してからOKしてもらえていないという、これも我々もいろいろコンタクトして知っておりましたので、これはこれだけ急いでいるときに、支援が手厚くて財政的に有利だからということで蔓延防止(等重点措置)を待つのはこれはちょっと判断とすればおかしい、我々独自で踏み切るべきだと、そういう判断になりました。

記者)
 先週ステージ3に引き上げて1週間経ったわけなんですけれど、この1週間で知事、呼びかけの効果というのは、正直体感としてどういうふうに捉えていらっしゃいますか。

知事)
 私自身当然ながら、どれぐらいの人出になっているのか、通信会社からの情報、あのグラフを見てみたりですとか、いろんな方に体感的にどうなっていますかということを直接もしくは間接的に教えてもらったり、ちょっと私も個人的に公務の帰りに少しぐるぐるっと寄り道をして、夜の繁華街がどうなっているかというのを昨日も見てきたばかりでありますけれども、ずいぶんこの1週間で人出は減っているというのが、私の聞いたり見たりした体感であり、当然ながら1年前の人っ子一人いないという状態と比べるとぽつりぽつりいらっしゃるんですけれども、ずいぶん人流は抑えられている。ただ、その効果がどうかということをわかるにはあと1週間必要ですので、その1週間待つ余裕が我々にはないということです。

記者)
 知事にお伺いします。今回の対象施設なんですけれども、食品衛生法に基づく飲食店または喫茶店の営業を行う店舗というのは、カラオケ店というのは含まれるんでしょうか。カラオケ店でもクラスターが発生していると思うんですけれども、もしカラオケ店が対象でないなら、盛り込まなかった理由を教えてください。

知事)
 一つは、まずわかりやすさというところであります。あと、カラオケ専業のお店は意外と感染者を出していない、これは直感に反することなんですけれども、我々何度も確かめて、ゼロではありません、ただ、よく皆さんがカラオケに行こうって言って行くカラオケボックス、特に大手のカラオケボックスはかなり強力に、一部の焼肉屋さんと同じぐらいのすごい換気をしている、多分消毒をしっかりやっているせいなのか出ていない、むしろカラオケメインじゃないけれども、喫茶店でカラオケの機械があるですとか、もしくはもう見た目本当に何か害がなさそうなカラオケ喫茶で高齢者を中心に複数のクラスターを出しているということもありますので、今回カラオケということは特にターゲットにしていない、ただカラオケ機械については、これはぜひともお止めいただきたいということになりました。

記者)
 直近1週間の県の状況について知事にお伺いしたいんですけれども、ステージ4、今回2指標が該当するわけで、これでステージ4への移行というのは検討されているのでしょうか。

知事)
 このステージ4、これをどういうふうに考えるかということなんですけれども、ここで私が二つなったからステージ4ですとか、もう一つなったらステージ4ですということに関わらず、岡山の医療の現状大変厳しいということにはもう間違いありません。同じ病床使用率の53.6%でも、変異型、変異株がある現在の状況と、変異株がなかった過去では、もう数字の持つ意味合いがずいぶん違ってきます。ですから私、今の時点でステージ4の宣言はいたしませんけれども、非常に厳しい。30秒間脱線させていただきますけれども、年末年始のステージ3、本当に私厳しいと言いましたけれども、今考えればあの時の方がずいぶん対処がしやすかったと思っています。とにかく今回のステージ4の、これまでの特徴は、大阪を中心にした同心円状にひどい目に遭っている、これまでそういうことはなかった。例えば、奈良、和歌山、徳島がここまでひどい状態になることはこれまでなかった。特に和歌山ですとか徳島というのは、これまで非常に優等生とされて、いい対策を取ってきたそういった県までも、非常に厳しい状況になっている。これはもうまさに、大阪中心の変異株の感染のなせる技でありまして、同じ波に岡山県も巻き込まれているわけでございます。ですから、これまで対応、これまで通用してきた対策が通用しなくなっている。何度も申し上げておりますけれども、真面目にしっかり対策してくださってた団体、個人がわからないままに感染をしているということですので、ぜひ今回のこの時短をなんとか有効なものにしていかなければいけないと思っています。

記者)
 今回時短に絡んで、先ほど市長が(売上げが落ちている事業者に対する支援を)状況によっては次の補正で考えたいとおっしゃったんですけれども、県として今回の時短の結果を踏まえて、次の補正で県として支援というのはどういうお考えでしょうか。

知事)
 とにかく今回、時短のエリアはこの1kmスクエア内、それに限らず、やはり県全体の人流、また県内外の人流を、これをきっかけに抑えていかなければいけない、そうでなければ感染を抑えられないと思っています。人流を抑えるというのは、もう経済に下押し圧力をかけることに他なりませんので、今以上に大変な思いをするお店会社が出てくるということになります。我々自身も、今回の協力金以外に何かしなければならない事態になるであろうということは考えているところでございます。現在我々の事業者支援の柱は、数週間ほど前に発表をさせていただきました、飲食店に対する一時支援金、これは国の基準は50%以下、下がったところへの支援ですけれども、我々はそれを少し緩めて30%以上売上げが落ちた会社、個人事業者に対して、会社40万円、個人20万円ということであります。これは、1月、2月、3月の売上げを対象にしていますけれども、それ以降についても考えていく必要があるのではないかという議論を今始めたところであります。

記者)
 お二人にお聞きするんですけれども、このゴールデンウィーク期間中に時短要請という未曾有の対応だと思います。県民、市民の理解が不可欠なことだと思います。あらためて、県民、市民の呼びかけというのがあれば、それぞれお願いします。

知事)
 本当にこれは、我々からするともうほぼ最後のカードに近いようなものであります。これは魔法のカードでもなんでもありません。我々が覚悟を持って対応できるかどうかにかかっています。これまでも本当に厳しい状況だということをお伝えしてきましたけれども、今のこの一部の府県の状況を、病状の厳しいコロナ患者が治療を受ける前に亡くなられてる、しかも基礎疾患のない方、比較的若い、これまでだったら死亡までいくことはなかったようなタイプの方が亡くなられている。それが我々のすぐ近くで起きているということをぜひご理解いただいて、ご協力いただきたいと思っています。ようやく県が動いたから、これで大丈夫だということには全然なりません。ぜひとも皆様方のご理解ご協力が必要でございます。岡山県庁も岡山市役所と協力してできる限りの努力をいたしますけれども、ぜひともよろしくお願いしたいと思います。

岡山市長)
 市民、県民の皆さんにお願いしたいのは、やはり今回の変異株の影響というのが非常に大きいということです。毎日私も新規感染者の分析をさせていただいています。これは大変だということで、今日のこの場になっているところであります。医療の崩壊ということも十分、やっぱり可能性としてある、恐れがあるという状況になっています。時短営業をお願いをするということは、事業者の皆さんにとっても、また市民活動をされる市民の皆さん方にとっても、大変ご迷惑をおかけすることになると思いますが、ぜひともご理解をいただいて、感染拡大防止、みんなで一緒に頑張っていきたいというふうに思いますので、よろしくお願い申し上げます。

記者)
 知事にお伺いいたします。かねてから時短の効果ということは検討しつつも疑問だということをおっしゃられてた知事が、先ほど適切なタイミングでの今回の時短要請ということをおっしゃられたんですけれども、一方でその周知期間があるからということで、連休半ばからの開始ということと併せて、今回本部会議も書面での開催という状況ということを受けると、難しい状況であることはわかった上で、やや拙速な印象を受けるんですけれども、こちらについて、なぜこのタイミングになったのかというのをあらためて伺えますでしょうか。

知事)
 実際この数日の数字が非常に厳しかったということがございます。これまでの一番大きい数字というのは、ご案内のとおり111人ということであります。これは、若年層中心のすごく大きなクラスターで、うわっと1日に見つかったことで111人になったわけですけれども、今そのときの数字を見てみますと、111は突出していますけれども、その前後の数というのが、111の次が29、その次13、次が35、27、31ということで、その当時はもう30ということでもう大騒ぎしていましたけれども、今回はちょっとずいぶんその水準が違う、それもグラフを見ても、何かこう、山をつくってだいたいここで、こっから下がっていくんだなという感じが全く見えてこない。ここからまだまだ上がっていくような勢いで伸びている。また我々よりも先に変異株の洗礼を浴びた地域でも、これまでと違う山のつくり方、山の勾配のきつさということが言われておりますので、これはちょっと残念ながら、元々私は夜間外出自粛要請に期待をしておりましたけれども、大変残念なことにその効果を見極める時間的余裕すら失ってしまったということが、もう全ての背景にございます。

司会)
 それでは以上もちまして、知事・岡山市長共同記者会見を終了いたします。

岡山市長)
 ありがとうございました。

知事)
 ありがとうございました。

2012年の記者会見