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2021年5月25日知事記者会見

印刷ページ表示 ページ番号:0719729 2021年5月26日更新公聴広報課
会見写真

新型コロナウイルス感染症について

 本日は、新型コロナウイルス感染症に関し、2項目お話をさせていただきます。 
 まず、県営ワクチン接種会場の設置についてであります。
 このたび、国において武田/モデルナ社のワクチンが承認されたことを受け、本県においても、このワクチンを使用する県営の接種会場を設置することにいたしました。接種会場は、岡山市内の岡山県南部健康づくりセンターと川崎医科大学総合医療センターの2か所を予定しており、それぞれ岡山大学病院、川崎医科大学総合医療センターと連携して、6月中旬の接種開始を目指し、準備を進めてまいります。
 また、当面は、医療従事者や高齢者施設等の職員を接種対象とすることとしております。
 現在、市町村が接種を進めているファイザー社のワクチンとは別に、県が武田/モデルナ社のワクチン接種会場を設けることで、県民のワクチン接種を加速させ、新型コロナウイルス感染症の発症や重症化の予防につなげていきたいと考えております。
 次に、緊急事態宣言下の県内の状況についてであります。
 この週末については、特に集客力の高い百貨店、ショッピングモール、地下街などに特別な協力要請を行ったところでありますが、大半の店舗に土日休業などのご協力をいただき、深く感謝しているところでございます。
 人流の推移を見てみましても、岡山市中心部や倉敷駅付近では減少傾向が続いており、これまでの県の要請を真摯に受け止めていただいた結果と考えているところでございます。
 引き続き、県民、事業者の皆様にはご不便をおかけするところではありますが、感染拡大を阻止し、皆様の命と健康を守るため、ご理解とご協力をお願いいたします。
 私からは、以上でございます。

質疑応答

記者)
 緊急事態宣言についてお伺いしたいんですけれども、効果が出ているということですが、一方で、延長の見込みも強くなってまいりましたけれども、もし延長されるということになれば、どういった効果が期待されるか教えてください。

知事)
 もともと実質2週間の期間ということでありまして、我々からすれば、とにかくすごい勢いで新規感染者が伸びていたわけでありますので、できるだけ強い力で抑えることが必要と考えていたわけでありますので、この緊急事態宣言の適用、歓迎したところであります。もう2週間だろうがなんだろうが、とにかく適用していただくということが大事ということでありました。幸い、適用直後から数字が落ちてきました。これは当然のことながら、緊急事態宣言というのは翌日から効くのかという、そんなわけではありません。当然ながら、だいたい今発生している感染が報告されて、我々が知ることになるのが10日後ぐらい、これ、人によってまちまちですけれども、最低1週間はたいていかかるということですから、それ以前の時短ですとかいろいろな呼びかけ、もしくは全国的に危機感が高まってきたというものが反映されたものと思っていますけれども、そういうことで、この1週間だけとっても、数字が同じ曜日の前の週と比べて落ちている、これが今日もそういうことになりそうだということを聞いていますけれども、今日を入れて9日間、今日を入れなくても8日間続いているということになっています。大変いい傾向なんですけれども、昨日の発表の時点、非常に低い数字、41、最近見たことがないような低い数字、これはだいたい月曜日特有の低い数字でありますけれども、この数字がちょうどたまたま1週間続いたら、ステージ2と3のちょうど境目になります。ですから、非常に、160いくつだ、180いくつだという数字を見た後からすると、41なんていうのはすごく低く見えるわけですけれども、これでもステージ3との境ですから、まだまだ高い、これが続いたとしても、たいていこれよりもちょっと他のよりは高いですから、まず新規感染者数が落ちないことには、それが入り口ですからどうしようもない。もう一つは、新規感染者数が落ちたとしても、積分の形で、積み上がりの形で数字が上がっていく療養者数、それから病床使用率、これはもうずっと高止まりしています。これからさらに上がってもおかしくないです、1週間前、2週間前の新規感染者数を反映して。ですから、我々自身、あと1週間で、いやもう大丈夫、解除していただいて結構ですということには、新規感染者のことを考えても、累積値に相当する病床の状況、医療体制の状況を見ても、とてもこの1週間後に解除できるような状況ではないということなんですけれど、それが来月、緊急事態宣言の形で続くべきなのか、それが(まん延防止等)重点措置の形になるのか、それはそれで国の判断になろうかと思います。もし国がいやいやもうここで切るんだということになったら、また県独自である程度のなにか対策をしなければいけないとは思っています。大変いい傾向ではありますけれど、1週間で全てもう制約なしということはもうどう見ても考えられないということです。

記者)
 例えば緊急事態宣言を続くのが望ましいですとか、あるいは(まん延防止等)重点措置に切り替えても大丈夫だとか、そういったことを国に伝えられたりはしていますでしょうか。

知事)
 私自身は、緊急事態宣言は国のことですので、国が専門家の意見もしくはそれ以外のいろいろな状況を見ながらの判断をされることだと思っています。国の判断が我々から見て、ちょっとこれはということになると、我々が独自に上乗せをしたりするわけですけれども、ぜひ国の方には、岡山県の今の状況を見て適切に判断してもらいたいと思っています。

記者)
 先程、緊急事態宣言が国の措置とおっしゃいましたけれども、とはいえ知事として、現状、月末になっても県民への協力要請を緩めるつもりはないということをおっしゃったんですけれども、ということは財政的に考えて緊急事態措置が付いた方がいいとは思うんですけども、知事のお気持ちとして、月末以降あるいは来月以降、緊急事態を続けてほしいというのはあるんでしょうか。

知事)
 私自身、常に思っているのが、適切な強さで感染防止の努力をしなければいけないということであります。今も含めて、この1週間前、2週間前はもう大変な状況でしたので、もうとにかくなりふり構わず徹底的に抑えるしかない、もうそれをしなければ、本当にとてつもない、取り返しのつかない状況になるということで、抑えました。実際、今の状況というのは、国の緊急事態措置の標準パターンより厳しくやっています。土日休業を大規模店舗にお願いするというのは、国のフォーマットにないことまでお願いしているわけなんですけれども、これからどういうふうに着地をしていくかということを考える時に、徹底的にずっとやり続ければいいのかというと、またそれは地域別に、例えば岡(山市)倉(敷市)はまだまだ心配なところがいっぱいあるわけですけれども、県北の県境に近いところまで同じ強さでやるべきなのかですとか、いろいろなことがあろうかと思います。ぜひ国に、状況に応じた対応をとって欲しいというふうに要求しているのと同じ意味で、我々としても、それぞれの地域の状況に合った対策をとっていく必要があろうかと思っています。ただ、今さっき言いました41というのは、非常に小さい数字に見えて、客観的にはまだまだやっぱり厳しい状況ですので、特に岡(山市)倉(敷市)については、あまり緩めることを考えられるような状況ではないということなんです。今の緊急事態宣言は、県下に一律にどんとかかるタイプのものですので、本当に県下一律であるべきなのかというのは、これからの状況も見て決めなければいけないと思っています。

記者)
 ということは、少なくとも6月以降もその(まん延防止等)重点措置は維持していただきたいというのはあるということでしょうか。

知事)
 我々として、すぐ6月に入って制約がなくなるということはもうちょっと考えられませんので、ですから例えば岡(山市)倉(敷市)を中心とした(まん延防止等)重点措置というのは一つの考え方ですし、いやいやもうそういうことじゃなくても基本的に緊急事態宣言があと2週間なり何日か延びるというのも、それはそれで自然な考え方だろうと思います。これは国がいろいろ考えることであって、我々とすれば、とにかく6月に入って何もなしというのはちょっと考えられないということでございます。

記者)
 おそらくいろんな方のお立場考えられて、宣言が望ましいとおっしゃるシチュエーション、やむを得ないというシチュエーションもあるかと思います。国の報道とか見ていても、(緊急事態)宣言地域に関して延長やむなしの議論が主流かと思うんですけれども、望む、望まないに関わらず、今のデータを見られると、宣言が延長になってもやむを得ないかなというような所感でしょうか。

知事)
 おっしゃるとおりです。これはどっちの方から見るかで、表現は変わります。今、いろんなお願い、要請をしていることで、ご不便おかけしているな、事業、会社が大変なことになっている、心配している人がいっぱいいるという観点からいくと、仕方がない、やむを得ないという表現になりますし、いやこれ病院はまだまだものすごい逼迫しているということからすれば、月末で全部規制がなくなるというのは、これはもうちょっと有り得ないという話になります。どちらから見るかで表現は違いますけれども、言っていることは同じであります。

記者)
 これまでのお話を振り返ってみても、先行で首都圏とか関西に宣言が出ていた事例を見ると、宣言、すぐ解除というような状況がずっと続いてきたと思うんですけれども、知事のお話を伺っていると、制度設計当初のイメージだった、下りまん(延)防(止等重点措置)のようなことをご想定なさっているという理解でよろしいのでしょうか。

知事)
 私は、あれはかなり合理的な考え方だと思っています。結局のところ、我々、第1波、第2波、第3波を経験して、どのタイミングでぐっと規制をかけるべきなのかということ、それから、どういう形で少しずつその規制を緩めていくべきなのかということで言えば、規制の緩め方、規制のかけ方については遅かったんじゃないかという批判は時々出るわけです。早かった時には、早すぎたのかどうかわかりませんけれども、遅かった時には、遅かったことはよくわかりますから。あと、緩め方については、例えば第3波の緊急事態宣言、2回目の年末年始の緊急事態宣言、実際宣言出たのは年始ですけれども、それを関西が早めに切り上げたということが、英国型変異株が広がるいいきっかけを与えたんじゃないかという批判があって、確かに結果を見ればその批判はなかなか的を得ているように見えます。その時に、もう少し手術をした後のリハビリのような形で、フルにかけるんじゃないけれども、やはりそのリバウンドがすぐ出てこないようにしておく、そういう形での規制というのは、私は非常に大事だと思い、もしくは費用対効果が高いものだと思っています。もうフルにかけている時ほどじゃないけれど、やはりそうは言ってもリスクが高いと言われている行動については、引き続いてある程度の規制をかけ続けるというのは、この今の英国変異株の状況、もしくはインド変異株が兵庫県でも広島県でも見つかっているということを考えれば、私のそういった考え方というのは大事だと思います。それが具体的に下りまん(延)防(止等重点措置)という形になるかどうかは別として、ある程度減ってきている時でも、いきなり規制を外してしまうんじゃなくて、緩めながらもある程度の規制が残っていくという形が、私はリバウンドを防ぐ、次の波が来るのをできるだけ先に延ばす、ワクチンをどんどん進めるための時間を稼ぐ、非常に私、いいやり方だと思っております。

記者)
 知事のお考えを確認させてください。5月31日以降なんですけれども、県全体への緊急事態宣言ではなく、岡山・倉敷市へのまん延防止等重点措置であれば、県下の感染状況は対応できそうだというお考えなんでしょうか。

知事)
 これについては、あと1週間あります。その下がり方によってずいぶん変わってくるんだろうと思います。私自身も1週間先にどういう判断をすべきか、今100%の確証を持って言うことはできません。ただもともと我々、国に要望したのが、岡(山市)倉(敷市)を中心とするまん延防止等重点措置だったこともあります。全県にかかる、より強い緊急事態宣言であったこともあって、今非常に抑えられていると思っています。6月以降については国が決めることではありますけれども、緊急事態宣言で延ばすというのも、抑えるという観点からすれば当然歓迎ですし、何もなくなってしまうよりは、岡(山市)倉(敷市)を中心とした、(まん延防止等)重点措置か、重点措置に近いような形で残すというのは、私は非常に現実的なことだと思っています。とにかく、先ほど申し上げましたように、昨日の41、これはすごくいい数字ですけれども、でも、その41ですら、このステージ2とステージ3のちょうど境目の数字です。実際40.5というのが7日間ずらずらっと続くと、その境になりますので、ですから、まだまだすごく下がったように見えても、岡山県の状況、入口の新規感染者数ですらステージ3を上回っているという厳しい状況だということを考えれば、最低でも下りまん(延)防(止等重点措置)ということになるんだと思います。そうは言っても、これから1週間でまた見えてくる数字が違いますけれども、今の時点で予測をするならば、そういうぐらいのまだまだ厳しい状況であるのは間違いありません。

記者)
 行政として、県民に厳しい措置をお願いしなければならなかったわけですけれども、その厳しい措置に県民が協力してくださったからこその直近の数字だと思うんですけれども、県民が協力してくれて、行政と意識を共有してくださっていることについてはどうお感じになっていますか。

知事)
 いやもう本当にありがたいことだと思っています。とにかくこれ、行政の強制力というものは、欧米と比べて著しく弱いわけなんです。とにかく働きかけ、お願い、雰囲気づくり、もしくは個別の組織、今回であれば例えば大規模店舗への個別の要請、これは法律上の義務がないにもかかわらず県民の命を守るためということで受け入れてくださった、そういったそれぞれの方々の思いが結集して、今なんとか抑える方向に行っている。本当にありがたく思っています。また、この時短要請をかけた店舗、岡山県の店舗たくさんあるわけでありますけれども、今のところほぼ99%の店舗が時短に協力をしていただいているところでございます。もう大変ありがたく思っています。当然ながら、時短に協力をしてくださっている店舗の中には、もうこれじゃたまらん、もう早くもうこの規制なくなってほしいというふうに思われている方いらっしゃると思います。でもなんとかそういう方々が、そうは言ってもこんな数字が毎日出ている、重症者が出て死者が出ている、これを続けるわけにはいかないということでご協力をくださっている、そういった方々のおかげで、今なんとか下向きになっているわけです。もうあとしばらくこの状態を続けて、できる限り普通に近い生活ができるようにしなければいけませんし、そうやって稼いだ時間を、もう最大限有効に活用して、高齢者から、また高齢者以外の方にも順次ワクチンを打っていく、もうそれが我々の唯一の出口ですので、もう今できることをもう必死でみんなやるしかないと思っています。

記者)
 県営接種会場の設置について質問です。昨日から、政府の大規模接種のニュースなどを見ますと、対象をいわゆる高齢者としているんですけれども、今回県で接種対象とするのは、当面は医療従事者及び高齢者施設等の職員とするということです。ここはおそらく県独自のこだわりではないかと思うんですけれども、こういったことにされた理由について伺えますでしょうか。

知事)
 とにかく我々、接種について、医療従事者の接種は県の責任です、それ以外については、高齢者もしくは一般県民、市町村の役割なんですけれども、何とか支援をしたいという思いであります。我々自身も、一刻も早く我々自身の接種会場を持ちたいということもありまして、このタイミングになります。結局、なんでこのタイミングになったかというと、モデルナのワクチンが県に届くのがこのタイミングということで、県に届き次第、それを使って、どんどんやる。ただ、それによって市町村の接種の邪魔をしてはいけないということで、これはもう非常にはっきりしていまして、我々が何千人に打ったから偉いとかということじゃなくて、トータルでいかに早く接種をするかということですので、市町村の邪魔をしないということももう非常に大事です。邪魔の仕方が少なくとも二つあります。一つは市町村が当てにしていた医療従事者、主に打ち手を我々が横取りする形で実績を作ったら、なんか我々頑張っているように見えますけれども、結局はトータルでは役に立っていない、そういうことはしないということ。あともう一つは、いきなり高齢者の皆さん、県の方でも予約を受けますよということにすると、今、市町村の方で予約をとっていたのに、県でやってみたらこっちのがちょっと早かった、そりゃいいやということで、市町村の予約のキャンセルをせずにこちらに来られると、これも市町村の方で混乱が起きますので、とりあえず、まずは市町村とバッティングしないところ、もしくは市町村の方も、今、医療従事者を確保したいのに医療従事者自身が打っていないので、参加できない、協力できないということがいまだにありますので、まずその市町村にとってのボトルネックを早く解消して差し上げるという意味で、医療従事者、それから施設の従事者、そういったことを考えています。とにかく我々自身、それ以外にも市町村の接種についていろいろな斡旋をしたりですとか協力をしているわけなんですけども、これはより直接的な協力ということになります。

記者)
 ワクチンの大規模接種会場なんですけれども、1回目と2回目、同じワクチンを接種する必要ということなんですが、原則として、共同接種会場で受けた方はもう1回共同接種会場で受けるということですか。

知事)
 もう絶対にそれでお願いします。

記者)
 緊急事態宣言についてなんですが、結局のところ知事としては、他府県されているように国に対して延長を要請したりというようなことはなくて国に対してなにか声かけをしているということは、どのようなことになるんですか、適切に判断をということですか。

知事)
 これは知事の性格なんだと思うんですけれども、本当になんか国を小突き回しているように見えるような言動をする方もいらっしゃるんですけれど、私自身は国に対して常に感謝の気持ちが表に出るものですから、これは国が決めることなので、国がぜひ適切にこの判断をしていただければいい。これまでも、いろんな国とのやりとりの中で文句を言いたくなるようなことの方が圧倒的に少なかったわけでありますので、これからも適切に判断、それで言えば、まん(延)防(止等重点措置)申請の時に我々の思っているタイミングよりずいぶん遅れたというのはあるんですけれども、それについても我々もずっとこうやりとりをしていたわけでありますし、今でもやりとりは常に続けておりますので、我々の思いは国の方に実務的に届いていると思います。ぜひ国の方で、塊でいろいろ考えるのもすごく大事なことだと思いますし、わかりやすく伝えるというのも大事だと思いますので、それぞれの県の状況を見て適切に判断していただければ、それで基本的に文句ありませんし、もし、いやちょっと我々えらくなんか改善しているというふうに勘違いされたなということがもし起きれば、我々独自の上乗せということも当然考えたりいたします。

記者)
 国に対して特段の要望というのは、していない状態ということでしょうか。

知事)
 実務的には常に連絡をして、もうここで切れるということはちょっとないですよねということはお伝えしているわけなんですけれども、なにか私が、ここで緊急事態宣言、月末で終わるのは許せんみたいな、そういう挑発的な言い方をするつもりはありません。

記者)
 31日で、なにもかも措置が終わるというのは難しいですねという意向は伝えているということですね。

知事)
 そうですね。

記者)
 ワクチンの県営接種会場のことなんですけれども、対象が医療従事者と高齢者施設の職員ということで、あとどれくらいの方が接種を終えていないのか、例えば医療従事者ですとたぶん1回も打っていないのは1万人くらいかなと思うんですけれども。

知事)
 今私自身が最新のものを持っている保証がないので、担当の方に。

新型コロナウイルス感染症対策監)
 (医療従事者で)今2回目の接種まで終えたものが、8万人のうち50%ぐらいということですので、2回目接種はあと半数ぐらい打たないといけないという状況ですので、これをやり遂げたい。

知事)
 ただ1回目打った人というのは、我々がやると種類が変わっちゃいますから。

新型コロナウイルス感染症対策監)
 すみません。失礼しました。例えば実習生であるとか、まだ打っていないという方がいらっしゃいますので、そういう方を対象にやっていきたいということです。

知事)
 2割弱ぐらいまだですね。

新型コロナウイルス感染症対策監)
 83%ですので、2割弱ぐらいです。

記者)
 数字としてはかなり大きいんじゃないかなと思ったんですけれども、知事としてはまだまだだという認識でしょうか、どんな認識でしょうか。

知事)
 とにかく我々自身、もうこんな暖かくなってきたのに、県民全体で割り戻すとまだもうほんの数パーセントというか、1%なのか2%なのかぐらいしか打ててないというのは、もう一重にワクチンが届いていなかったというのがもう一番の原因です。今回このモデルナが承認をされて、6月の中旬ぐらいには岡山県に届くというのは、これはこれまでのボトルネックがかなり解消される話です。次のボトルネックは、結局打ち手の話になってきます。我々とすれば極力、ワクチンの供給量というボトルネックがずいぶん解消されるわけですから、それを活かしてワクチン接種を進めていきたい。ちょっと繰り返しになりますけれども、それに際して、当然ながら県の接種会場でどんどんどんどん打てれば、なんかすごく県、頑張っているなという格好になるんですけれども、あまり頑張りすぎて市町村の接種の邪魔にならないように考えなければいけない。同じような条件で、はいこちらでも予約ができますよということは極力避けて、例えばですけれども、今アイデア段階で、担当で考えている、職域単位、会社全体で手を挙げてもらってそこに来てもらうですとか、極力市町村の努力とバッティングしない、もしくは我々の努力が市町村に混乱を生じさせないような形で、どんどん県民へのワクチン接種を進めていくやり方を今考えているところです。

記者)
 今言っていただいた職域単位とかという話は、一旦今回の医療従事者や高齢者施設の職員というのが終わったらの話ということでしょうか。

知事)
 そうですね、はい。

記者)
 飲食店の休業要請であるとか時短要請についてなんですが、先ほど大規模施設は結構協力してくれていますよとありました。飲食店についてなにか把握されている情報などあれば教えてください。

知事)
 先ほどちらっと申し上げましたけれども、岡山県の飲食店、たくさんあるわけですけれども、1万3,000店あります。我々、その中で5,000件あまり、これまで見回りをしています。正確に言うと、5,111件、この20日までの段階で見回りができています。その5,111件のうち、98.8%の店舗がご協力をいただいていた。逆に言えば、その1%強の店舗は協力していただいていないということですので、我々、要請を命令に切り替える、また必要であれば過料を科すという、この準備を今進めているところです。

記者)
 6月1日以降も少なくとも岡(山市)倉(敷市)へのまん延防止(等重点措置)が望ましいということをおっしゃったんですけれど、その場合というのは、またあらためて要請をするんでしょうか。

知事)
 それについては先ほども申し上げましたけれども、事務的に我々こういうふうに思っていますという、それぞれの評価のすり合わせは今しているところでありますけれども、今まだ国の方から、だいたい岡山県こういうことになりそうだということは伝わっておりません。そもそもあと1週間あるわけですから、国としてもやっぱりぎりぎりまで事態を見極めて適切な判断をしたいということなんだと思います。我々とすれば、ぜひ我々の認識と大きく違うような国の判断がなされることが極力ないよう、きちんと意思の疎通を図っていきたいと思っています。

記者)
 6月1日以降の協力要請についてなんですけれども、各事業所とも早めに知って準備をしたいところだと思うんですけども、県として次の6月1日以降の要請については、いつぐらいに出すというスケジューリングを持っているのでしょうか。

知事)
 おっしゃられるとおり、これも二つの逆向きの力がかかっていまして、常にそうなんですけども、我々とすればぎりぎりまで見極めたい。ぎりぎりまで見れば見るほど、今の状況に適切な判断ができる。ただ、極端な話、5月の31日まで待って考えると、その翌日からの話をすることになりますから、それはもう事業者の皆さんからするとこれは本当に大変な話でありまして、そこも当然考えなければいけないということになると、31日にはならないよなということですよね。でも、今1週間前ですけど、1週間前になかなか言うのは難しいということで、だいたいそこらのことはおわかりになるかと。あともう一つは、この今やっている緊急事態措置は、国の標準的な緊急事態措置よりもかなり厳しいものをお願いしています。緊急事態宣言が急ブレーキだとするならば、もうちょっとそれよりも強い急ブレーキをかけています。例えば土日に大型店に休業してもらうというのは、これは東京都とかでおなじみのことですけれども、国は、いやさすがにデパートとかそういうところで感染は起きていないから、そこまで閉めさせるのはどうかという中で、でもやっぱりもうここまで岡山県、酷いんだから、もう人流を止める、皆さんにそれぐらいの危機意識持っていただくということで、むしろ私が押し切ってお願いをした。本当に申し訳ない、ありがたいことですし、ファジアーノの(5月)23日の無観客試合についても、緊急事態宣言が出ているいろいろな都道府県で、当たり前のようにサッカーの観客を入れた試合、野球の観客を入れた試合が行われている中で、非常に厳しいお願いをファジアーノにしたわけであります。このレベルの厳しいものを6月以降もするかということになると、さすがにファジアーノさんですとか、それぞれの大型店舗もいやちょっと勘弁してくれ、もう死んでしまうということになりますので、それはちょっとこの2週間は特別、スペシャルに厳しくやるんだということで、無理やり我々の思いを聞いていただいた、そういう形であるということはお伝えをしておかなきゃいけないと思います。

記者)
 ワクチンの方なんですけれども、たぶん予約システムを市町村とかち合わないようにきちんと分かれた格好だと思うんですけれども、要はそれでワクチン接種するのも全県的にも加速する要素だと思うんですけれども、これに期待するところというのを、あらためてちょっと意気込みのようなものを聞かせてもらえますでしょうか。

知事)
 とにかくこれまでもう本当にもどかしい思いをしてきたわけなんですけれども、届かないワクチンが打てないわけでありまして、来たものについてそれぞれ粛々と打ってきたわけなんです。5月の下旬から6月にかけて、ファイザー製のワクチンを大量に今度は打ちきれないほど入ってきますし、また同じようなタイミングでモデルナも入ってくるということですので、あとは県も含めてそれぞれの市町村がいかにうまく段取りをして、予約をとって、打ち手を確保して打っていくかという、そのオペレーションの組み方次第というところに入ってきます。ぜひトータルとして、岡山県で接種がきちんと進むように努力をしたいと思っています。

記者)
 ワクチンが、事態の打開といいますかゲームチェンジャーとしてどうでしょうか。

知事)
 それについてはもともと理論的にも予測されていたことですし、ワクチン接種が進んでいる、例えばイスラエルですとかイギリスですとかアメリカを見れば、もう景色が違いますよね。例えば先日の全米プロですか、フィル・ミケルソン、優勝をしたわけですけれども、観客はうわーっと入って来た、1万人に制限していたというそうですけれども、なんか1万人より多いようにちらっと見えましたけども、まあそれはそれとして、そこにマスクしている人、ほとんどいなかったんですよね。今、ワクチンをしているのと、マスクをしている、両方効果がだいたい一緒というふうに言われています。しゃべる人がいいちゃんとした不織布のマスクをし、それを聞いている人も同じように不織布のマスクをしていると、ワクチンを打ったのと同等の防御効果がある。逆に言えば、ワクチンをファイザーだとかモデルナとか打っていれば、本当に食べている時も含めてマスクをしているのと同じぐらい効果があるわけですから、本当に日常生活がかなりの部分戻ってくるということでありまして、ぜひ我々もできるだけ早くそういう状態にしていきたい。そのためには、とりあえず早く打つということですし、多くの方がワクチンのことについてきちんと情報を取っていただいて、私は今のファイザー、モデルナのワクチン、非常にいいワクチンですから、有効性が著しく高いですし、これだけ世界中でもう何千万人、たぶんもう億いっていますね、億を超える人に打たれて、大きな副作用の報告がないということですので、もう私はぜひ、日本の方もほぼ全員が積極的に打つべきワクチンであると確信をしています。多くの人が打てば打つほど集団免疫を獲得しやすくなりますので、ぜひ皆様のご協力していただきたいと思っています。

記者)
 今回の県営接種会場の設置についての質問なんですけれども、これ1日およそ750人から1,500人に打つことを想定されていますが、これに関わる打ち手の体制というのはどのようにお考えなんでしょうか。

知事)
 それぞれの岡山大学病院、それから川崎医科大学総合医療センターの方で用意をしていただくということでありまして、大変ありがたく思っています。

記者)
 接種会場については、他県などを見ると例えば空港を利用してたりとかという例もありますけども、今回選定に至った理由とかってあるんですか。

知事)
 とにかく我々、あまりぜいたくを言えるような立場ではなくて、とにかく打ち手がいないと会場設定ができない。今回打ち手を提供してくださるのが先ほどの二つの組織ということでありまして、その二つの組織がここだと一番都合がいいということで示されたのがこの二つということになります。実際のところ、医療従事者、打ち手になってくださる医師、看護師の皆さんは、全く今仕事をしてないわけじゃなくて、今でも大変お忙しい中でコロナの治療ですとか、それ以外のいろんな仕事に携わられている。そういうところから、ある程度頑張って引っこ抜いて1日何人こちらの方にという時に、普段いらっしゃるところに近ければ近いほどロジスティクスが楽ですので、そういったもともとの医療従事者が普段働いているところから移動のしやすさというところは非常に大きな要因になりましたし、そもそもそこにある一定の場所がなければいけない、もしくは岡山県南部健康づくりセンターには駐車場がいっぱいあります。川崎医科大学(総合医療センター)、要するに表町の病院ですけれども、バスセンターがあったりですとか、電車の停留所から近いですとか、交通機関が岡山県の中では比較的整っているところでありまして、アクセスのしやすさ、接種する人が行くのに苦労して行った先に駐車場がないというんじゃもうどうしようもないわけでありまして、そういった総合的に考えると、この2か所であれば、打ち手も確保しやすいし、接種する県民の皆さんも集まりやすいということでこの2か所になりました。

記者)
 岡大病院と川崎医大病院の協力される打ち手は、だいたい人数的にどのぐらいとかという規模は固まっているんでしょうか。

新型コロナウイルス感染症対策監)
 具体的にはこれから調整しますが、かなり人数渡していただけるというふうに聞いています。研修医の方もいらっしゃるということで、十分確保できると考えております。

記者)
 ある程度の人数協力していただけるということなんですけれども、これによって今現行でやられている市町村のワクチン接種とはバッティングしないというか、特段影響はないかなという見込みなんでしょうか。

知事)
 そうですね。とにかくやっちゃいけないのが、我々が頑張ることによって、市町村の接種に混乱をきたす、例えば打ち手を横取りするようなことになったりですとか、接種する人が二重に予約をしてなんかえらいあまりが出るようになったということが極力起きないようにするということで、今のこの医療従事者に打つですとかというのは、まさに打ち手を増やすようなことになりますし、これはもうダイレクトに市町村にとって支援になりますし、老人施設を中心にその従事者の場合、なかなか高リスクがあるのはわかっていても、その従事者自体が高齢者じゃなかったりすると、ちょっと優先順位が低かったりして、でもそうなんだけれど、やっぱりそこからクラスターが、感染が持ち込まれるということで、地域ごとに非常に心配されている人たちでありますので、県がそういった方々にどんどん打っていくことで、クラスターの発生する可能性をできるだけ早く減らすことができるということで、もうダイレクトにご支援ができる。それが終わった後は、先ほども言いましたけれども、どういう形でいい形の補完的な支援ができるのかということを考えています。

司会)
 それでは以上をもちまして、知事臨時記者会見を終了いたします。

知事)
 ありがとうございました。

2012年の記者会見