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2022年7月25日知事記者会見

会見写真

新型コロナウイルス感染症について

 5月27日の記者会見より、マスクを外して会見しておりましたが、感染が急拡大している状況を踏まえ、本日より再びマスクを着用して会見させていただきます。よろしくお願いします。私からは、3項目お話をさせていただきます。
 まず、新型コロナウイルス感染症についてであります。
 県内の感染状況は、先週、新規陽性者数が過去最多を更新し、感染が急拡大しております。また、病床使用率も上昇傾向にあり、今後も感染の拡大が続けば、医療提供体制のひっ迫も懸念されます。県としましては、先週金曜日に新型コロナウイルス感染症対策本部会議で決定した対策を着実に進め、感染の山ができるだけ高くならないよう抑えてまいりたいと存じます。
 県民の皆様には、冷房時の換気を含む3密の回避、正しいマスクの着用等の基本的な感染対策の徹底とともに、早期のワクチン接種をお願いいたします。

夏の全国知事会議について

 次に、夏の全国知事会議についてであります。
 明後日27日から29日に、奈良県で全国知事会議が開催されます。新型コロナウイルス感染症をはじめ、物価高騰等の影響を受け、疲弊している地域社会を守るためには、47都道府県の知事の結束は非常に重要であると考えております。
 3年ぶりとなる対面開催で、知事が一堂に会する貴重な機会であります。総合戦略特別委員会委員長である私としましても、中身の濃い議論を行い、国に対する政策提言等をしっかりと行ってまいりたいと存じます。

マイナンバーカードの普及促進について

 最後に、マイナンバーカードの普及促進についてであります。
 マイナンバーカードは、デジタル社会の基盤となるツールであり、国は、今年度末までに、ほぼ全国民に行き渡ることを目指しております。このため、マイナポイント第2弾の本格開始に合わせ、先月(6月30日)、岡山駅前で、私も街頭啓発を行ったところでございます。また、今週末の30日には、ファジアーノ岡山と連携し、ホームゲーム会場にブースを設けPRするなど、広報活動を実施いたします。
 本県のカード交付率は、先月末時点で44.3%と、全国中位ながら、全国平均を僅かながら下回っている状況にありまして、国や市町村と連携し、引き続き普及促進を図ることとしております。マイナポイント第2弾も実施中であり、これを機会に、まだカードをお持ちでない方は、是非取得いただきたいと存じます。
 私からは、以上でございます。

質疑応答

記者)
 県内の医療体制についてのご質問です。今日提示されたグラフを見ますと、(7月)19日時点では病床使用率が22%となっていますが、下の(グラフの)病床使用率の推移を見ますと、30%、23日の時点では(30%を)超えているかと思いますが。

知事)
 コメントに入れてもいいと思ったぐらいのことでありまして、ありがとうございます。この前の表を出してもらえますか。この表(「直近1週間の岡山県の状況及びレベル判断」)そのものを書き換えてもいいぐらいだったのですけれど、この表はこの表で毎週同じ形式で出しています。それぞれちょっとずつタイムラグがあります。さっきのグラフ(「新規陽性者数と病床使用率の推移」)にだってタイムラグは実際あります。あまり何か恣意的に、この機会だけこれをアップデートするっていうのも、ちょっと逆に不正確だろうということは、これはこれで出しているんですけれども、実際は今、最新の我々が知っている数字っていうのは、病床使用率32%を少し超えています。32.5(%)ということを聞いております。なので、あえてグラフの方は、それが分かるようにしているわけなんですけれども、グラフの方が、実は我々もう少し一日分ですか、アップデート(しています)。じゃあ、グラフの方にまた(画面を切り替えてください)。ここがもうすごい勢いで立ち上がっていまして、わずか2日ほどで、(病床使用率が)22%から32%になっている。これが岡山県の実態であります。ただ一つ、言い訳のようでありますけれども、まだ我々、入院基準を一番厳しいところにまで突き上げているわけではない。だからこそ、30%を超えたという一面もございます。我々はこれから執る手段とすれば二つありまして、それぞれの病院に更なるベッドの確保をお願いするということ、それから、今は高齢の方で、症状はそんなに強くないけれども、念のためということで、高齢の方は入院をしていただいているという、これまで我々が執った入院基準の中で一番きつい基準ではない、一つ緩めた基準を適用しておりますけれども、それをどこかの時点で上げるということも考えていく必要はあるかと思います。

記者)
 入院基準についてまだ執るべき策があるということで、現在の感染状況を踏まえて、改めて伺います。(県民の)行動を制限する必要については、知事はどのように考えていらっしゃいますか。

知事)
 とにかくこれから1週間後、2週間後、どのような状況になるか分かりませんが、私自身は、何かあらかじめ約束をしてしまって、自分の言葉に縛られて、その時点では、ああこれは今の時点で考えれば行動制限しなければいけないと思っているのに、つい1週間前、2週間前の自分が、行動制限をしないというふうに言ってしまったので、自分の意に反して意地を張るっていうことは、県民のためにすべきではないと思いますので、将来どうするかっていうことについては、申し上げません。裏返せば、例えば2週間後に、とてつもないような状況になって行動制限をもうせざるを得ません、県独自でもお願いせざるを得ないという可能性があることは、否定はしません。ただ、現時点で行動制限をすることは考えておりません。その一番の理由とすれば、行動制限、これまでいろいろなタイプの行動制限、これ岡山県としても、国全体としても、もしくは非常に広く捉えて、諸外国(で)いろいろなタイプの行動制限(を)してきたわけなんですけれども、感染の現場、本当に感染するような状況、いくつか我々分かってきたわけですけれども、それを抑えるっていう点で言えば、非常に効率が悪いと言うか、確かに、実際に感染の場を抑える効果もあったんでしょうけれども、感染とは関係のない非常に有意義な活動ですとか、経済を回すために大事な活動まで同時に押さえ込んでしまったっていう反省があります。あと、2年前は、実際それが接触感染なのか、飛沫感染なのか、飛沫感染より、より空気感染に近いエアロゾル感染なのかよく分からなかったので、分からないときには、もうとにかく網をかけようとするしかなかった。もしくは、ものすごい致死率が高いのであれば、もう安全サイドにもう網を広くかけようっていうことで、ヨーロッパではロックダウンまでしたわけなんですけれども、そこまで致死率は高くなかった。もしくは、ワクチンや治療薬が出てきた。どういう場面で感染が成立するのかがよく分かってきた等々、いろいろな研究が進みましたので、我々自身が一番危ない行動を気を付けるということが、実は非常に感染対策に有効である。ですから、私がこの行動制限を(県民へ)要請しないということが、あ、大丈夫なんだというふうに受け取られると、これは私の意図とは違います。県としてこういうことはしないでください、外に出ないでくださいっていうことを言わないだけで、マスクを外して、普段一緒に住んでない人とワイワイ盛り上がったら、かなり危険なのはもう間違いありません。ですから、これまでの2年半のいろいろな学習を生かして、これは危ないんだよなっていうことについては、それぞれで気を付けていただきたい。それが私の思いでございます。

記者)
 感染急拡大が続く中ですが、政府が濃厚接触者の待機期間をさらに縮小するという方針を決めました。県でも事務連絡を受けて、どうやら運用されてらっしゃるみたいなんですけれども、この濃厚接触者の待機期間縮小について、知事のご所見を伺えればと思います。

知事)
 これは主に東京等で必要とされたことで、それが全国に国の通知で来ていると。東京、大阪は非常に特殊な場所ですので、他が回っているときに保健所が回らなくなったり、他の病院が何とか回っているときに、東京、大阪の病院は回らないっていうことがあります。そういうときに東京、大阪の必要性で決まったルールを、あまり押し付けないでほしいというふうに思うこともあれば、いや、確かにほんの数週間の遅れだけで、これはある種、全国的な傾向を反映しているなっていうことで受け入れることもあります。今回のことについては、我々もそれを基本的に了解して、その方向で回していこうって思っています。理由の一つっていうのが、濃厚接触者っていうのは感染している可能性が高い人たちですよね。もしですよ、仮定の話ですけれども、非常に致死率が高くて珍しいウイルスがあると。何とか抑え込まなきゃいけない。そういうときに罹っている可能性が1%でもある人ってすごい大事です。もうとにかく分かっているんだったら、もうその人を抑え込むというのは、すごい大事です。ところが、今のようにそこまで致死率は高くない場合、どれぐらいの犠牲を払って抱え込む、抑え込む、囲い込むっていうことと、あともう一つ、岡山県内で毎日18人陽性者が出ている時と、毎日1,800人陽性者が出ている時っていうのは、もうザクッと単純計算で県内のウイルスの密度っていうのは、もう100倍違います。罹っている人がものすごく珍しい時期もありますし、今はこの2年半の中でウイルスを持っている人の密度、濃度が一番高い時期です。私だって、今、全然自覚症状ありませんけれども、(ウイルスを)持っている可能性は否定できません。そういうときに、濃厚接触者のウイルスを持っている可能性との差というのは、その18人の時はこんなに違うわけなんですけれども、1,800人になると、こっちの方が100倍増えてくるので、この差がものすごい絶対的なものでなくなってくるということがあります。濃厚接触者を特定する努力で、その人たちに仕事を休んでいただく社会全体のコストを考えたときに、さっきの話に戻りますけれども、非常にウイルスの密度が低い時の濃厚接触者を特定できたメリットと、非常にこの密度が上がってしまっている時のメリットって、ずいぶん違ってくるので、これは一つの考え方だなと思っています。我々としても、濃厚接触者、感染者が特定したときに、いや、明らかにこの人とは一緒にご飯を食べて盛り上がってしまった、これ大事な情報ですので、その情報を捨てるつもりはありませんけれども、そういったどこに限られたリソースを配分するのかという点において、少しスタンスが違ってくるというのは理解できると考えています。

記者)
 つまり社会経済活動を維持するためには、(濃厚接触者の待機期間縮小は)必要な施策ということでしょうか。

知事)
 社会経済活動を維持するとも言えるんですけれども、むしろ医療ですとか、よくエッセンシャルワークと言いますけれども、そのインフラを回す、生活を回す、経済というよりも我々の普通の生活を回すために必要な措置というふうに私自身は理解をしています。

記者)
 JRの地方路線の件で伺いたいと思います。報道でも一部出ていますけれど、輸送密度が1,000人未満を目安に、国が中心となって自治体などの協議会を設置すべきだという話が出ていますけれども、知事のお考えを伺いたいです。

知事)
 この有識者検討会(鉄道事業者と地域の協働による地域モビリティの刷新に関する検討会)の答申、提言、これ今日出るということを伺っております。そういう意味では正式な提言について私も読んでおりませんので、それをしっかり読み込んでから、正式にお話をすべきだと思っていますけれども、報道等でも概略が出ている。私自身も概略の段階でレクを受けておりますので、その範囲内でということなんですけれども、この今回の提言は、大変大きな方向性を決めるものになろうかと思います。ぜひそれは我々もこの地域の課題を解決するにあたっては、大いに参考にすべきだと思っているところであります。一つ気をつけなければいけないのが、その提言が設置すべしと言っているこの協議会について、路線の廃止を前提にした協議会にしないということはすごく大事だと思うのですけれども、その協議会を作って、いろいろなことを協議をしていくのを、例えば我々、じっと目をつぶっていれば、翌朝には問題が解決しているっていうことであれば、寝てしまえば、起きてみればというものであれば、もうじっとするんですけれども、実際そういう問題ではありません。お互いにとって不愉快なことであっても、みんなで、関係者一同席に着いてどんな可能性があるのか、我々にとって嫌なことについても、JRさんにとって嫌なことについても、とにかく案はいろいろ出して、それぞれの案をバイアスをかけずに極力科学的に分析をすると、現状どうなりそうなのか、5年後、10年後どうなりそうなのかという分析をして、我々これなら耐えられるのか、これがどう見えるのかという真剣な協議をするべきだと思っています。私は、その提言自体を、ちゃんと正式な提言を読んでいませんのでまだわかりませんけれども、国がこれまで関与してこなかったものが、一定程度、関与をしてくれることになるということを期待をいたしておりまして、ぜひ、先延ばしということではなくて、何らかそれぞれの地域、それぞれの路線によって状況は違うと思いますけれども、よりよい解決策に向けたきっかけになればいいと思います。

記者)
 伺ったところによると、バスなどへの転換も含めて議論されるというお話も出ているんですけど、そのあたりはどうでしょうか。

知事)
 私自身は、先ほども言いましたけれども、どちらかにとって都合が悪い、いやこれは正直あまり検討したくないなっていうことも含めて検討はしなければ、これはフェアではないと思っています。何か後になって、なんであの案を検討しなかったんですかと。他の国、他の地域では、その案が一番いろいろある中ではベストということになって、今そこそこ回っていますよって言われたときに、いや、あれは嫌なので検討しませんでしたというのは、私、誠実な態度ではないと思っています。冒頭申し上げましたけれども、路線の廃止を前提にする、我々にとって一番嫌な路線の廃止ありきというのは、これは私ども受け入れられるものではないわけなんですけれども、その逆、絶対にこちらでなければいけないということも、多分先方からすれば、JRからすれば、それはフェアじゃないっていうふうに思うのだと思います。我々にとって嫌なこと、先方にとって嫌なこと、全部含めて検討はするということは大事だと思っています。

記者)
 コロナなんですけれども、病床使用率が32.5(%)で、数日前より10ポイント以上上がっているんですが、まだベッドを増やせるということと、さらに入院基準が今緩やかにしていることなんですけれども、とは言っても、この数日のすさまじい感染状況と、他県では既に(医療提供体制が)逼迫している県もある中で、若干ちょっと悠長と言うと表現悪いですけれども、そのあたりについての危機意識はいかがでしょうか。

知事)
 私自身が、もし自分で病床の割り振りをしていれば、私も心配性なので、もう少し早い段階で入院基準を厳しくしていただろうなと思います。ただ、実際その入院基準を決めている担当者と話をすると、その担当者の方が、もう少し私よりは現場のコントロールに自信を持っているようでありまして、今、主に自宅(療養)か入院かということですけれども、一時期ずいぶん活用させてもらったように、(宿泊療養施設である)ホテルをもう少し活用をして、入院をしていた、症状は出ていないけれども念のため入院させていた人をホテルに収容させて、そこは看護師さんの常駐もありますので、そちらの方にこれから少しシフトして行くんだっていうことと、あともう一つ、もう1年以上前ですけれども、退院基準が厳しかった頃、以前の退院基準というのは、二度続けて(PCR検査結果が)陰性でなければ退院ができなかったと。もうなんか見たところ非常に元気なんだけれども、その遺伝子の欠片が引っかかっているのか、妙に陽性(※間違い(陰性)を訂正)になったからって言って、元気な方がずいぶん病床を占めていた時期もあったわけなんですけれども、もしくはまた別、これは岡山県ではあんまりなかったわけなんですけど、もうこの人は退院できますよっていうことになっているんだけれども、いや、でももしかしたら感染性が残っている可能性がゼロじゃないかもしれないということで、その地域の病院が、もしくは、元々の(入所していた)福祉施設が引き取りを拒むという事例が多発をして、もうその病院での治療は終わっているんだけれども、動かせないので、病床使用率が高止まりになっている。そういうことがあったわけなんですけれども、今の時点で言えば、それぞれの地域で、もう退院できる人を引き受けてくれると申し出てくれている病院がずいぶん用意されているということと、退院基準が、ずいぶん知見が深まったということで、以前よりは回転が良くなりましたので、以前はもう本当にお一人の高齢者が入院してしまうと、もう簡単に1か月、2か月病床を占めていたわけなんですけれども、病床の回転率は以前と比べると格段に良くなっているということがありますので、私が心配するよりは、もう少し念のため入院っていうのを引っ張りたいということで、私もそこについては、その担当者ほど現場を知っているわけではありませんので、今、了解をしているということでございます。

記者)
 JRの関係で、今日の国の動きとは別に、全国各地いろんな路線の活性化の動きがあると思います。そうした中で県として、今後自治体とかJRとか、そういったところと連携した活性化策を求められると思うんですけれども、県としての取組として、そういったことは考えていますでしょうか。

知事)
 周辺県が取り組んでいる取組、もしくは考えている危機感、岡山県も共有をしているところでありまして、今年1月に県内市町村、それからJRさんと、現状把握、それから利用促進策を検討するための実務者レベルの勉強会を開催したところでありますけれども、その取組をさらに強化するということで、本日付で岡山県JR在来線利用促進検討協議会を設置することになりました。その協議会の概要につきまして、これから本日プレス発表を行うということにしておりますので、その発表をお待ちいただければと思います。

記者)
 詳しい概要はプレス発表を見ますけれども、なんかこう、大まかな概要だけでもお伺いしてよろしいでしょうか。

知事)
 概要を言った時点でそのプレス発表の内容になってしまうので、そこは担当者の顔も立てて、でもそういう協議会、もう名前を聞けばだいたい何をしようとしているかお分かりだと思いますけれども、これについては利用促進をして、何か前向きな解決策を探れないかというための協議会であります。念のため、国の提言が今日出るわけですけれども、その国の提言で求められるタイプの協議会ではありません。これは、我々独自の動き、別の動きの協議会であります。

記者)
 内容は置いておいて、それ(岡山県JR在来線利用促進検討協議会)を立ち上げられた目的、経緯と、そこにかける知事の期待という意味ではいかがでしょうか。

知事)
 どういう形で着地するかということについて、いろいろな過去の事例ですとか、もしくは予測の記事が出ているわけです。それぞれのいろいろな予想というのは、今の状態からすると、地元の人からすると、心配するような解決策、決着策が多いわけなんですけれども、我々とすれば、都合がいいように思われるかもしれませんけれども、例えば富山市で成功したような利便性を高めることによって、これまで他の手段、例えば自家用車で移動をしていた人が、意外と公共交通って悪くないんだねということで、その逆のモーダルシフトが起きて、公共交通の利便性だとか採算性が良くなったというような解決が図られれば、これは本当に誰も文句がない、非常に良い形の解決になるわけであります。ただ、実際難しいのは事実です。富山市の当時の森市長が進められた「串とお団子のまちづくり」(※間違い(団子と串作戦)を訂正)ということが、確かに言われてみればそうだな、それで言えば、その当時は南米の(ブラジル)クリチバ市でやっている、これもやっぱりバス路線のバス停の近くに、むしろ人を集めていこうっていう作戦がうまくいったっていうことで、何とか全国でそれを再現しようというふうに言ってから、もう10年以上、15年以上経って、いまだに富山市の事例が言われているというのは、なかなか言うほど実際に成功させるのは難しいんだろうと思っていますけれども、でも、成功事例があることもまた事実でありまして、とにかくどういう可能性があるのか、考えてみるというのは、私は意義深いことだと思っています。

記者)
 今まで、日本の公共交通というのは民間が中心でやってきていて、一方ヨーロッパとかでは上下分離とか、国とか自治体が積極的に関わるというところがあったと思うんですけれども、今までのその日本のあり方というところ、限界に来ているということについて、知事どのように考えられていますか。

知事)
 これ大変大きな問題で、これについてきっちり私が話せるかどうかは別として、話すとすぐ30分、1時間かかるようなことだと思うのですけれども、これ本当に、予見を決めて、そこでいろいろ積み上げていくと別の経営が出来るという、ユークリッド幾何学と非ユークリッド幾何学、平行線定理が一つ変わるだけで、全然景色の違うそれぞれ独立した定理が出来上がる。例えば、サンフランシスコとロサンゼルスというのは、同じ時期に出来たアメリカ西海岸の街ですけれども全く違います。ロサンゼルスはもう車で本当にどこにでも行ける街で、サンフランシスコは車はそこそこ渋滞するかもしれませんけれども、意外と徒歩だとか路面電車で、狭い市街地であれば移動できる。かなりタイプの違う街になっていますけれども、その最初のきっかけが違って、あとはそれぞれの人が工夫をすると全然違ってきたということでありまして、いきなりロサンゼルスに計画あったんだそうですけれども、鉄道を入れようとしてもなかなかうまくいきませんし、サンフランシスコのそれぞれの道を、これから拡幅しようと言ったって、もうそれも大変な、もう全部街をつくりかえるようなことをしなきゃいけないですし、それがいいことになるか分かりません。一旦出来上がったものについては、そこから別のシステムに乗り換えるって、ものすごく大変なことなので、これまでずっと100年間作ってきたシステムを、向こうのシステムなかなか良さそうだねというのは、言うほど簡単ではありません。日本の場合、公共交通が、採算が合うような形で作ることができたというのは、まあ確かに世界的に見れば希有な例だと思います。比較的狭い国土、日本の国土はそんなに狭くはないんですけれども、山を除いた住める部分ということで言えば、結構狭い上に、それが面で広がっているパターンよりも結構線で、海沿いにベタっと、例えば山陽本線ってまさにそうですね。この中国地方があって、ほとんど山で、海沿いに平野があって、その平野の部分に海沿いに結構な街が並んでいるというと、そこを横につないだだけで、非常に効率的なシステムが出来上がるっていうことですので、そういった利点はこれからも生かしていくべきだと思いますし、ただ、鉄道は鉄道で得意分野、得意でない分野がありますので、そこについてはまた考えなければいけない。得意でないものをどう無理矢理仕組みを組んでも、やっぱり得意ではないということもあります。またそういったことについても、いろんな場面で検討をすべきだと思います。その上下分離というのは一つの可能性ではありますけれども、特効薬と言えるものかどうかについては、私自身よくわかりません。もう一つ言えば、私、コンサルティング会社と、それからビジネススクールで習ったことの一つに、まず全体のスキームの採算性が大事だと。その全体のスキームで利益が上がるのであれば、その後、資本とリターンの組み合わせは、いろんな可能性があります。全部資本でいくのか、それとも資本をほとんどなくして借り入れにするのか、もうその中間型とか、もうありとあらゆるバリエーションがありますけれども、そもそも採算に合わないものについては、資本の組み合わせをどうやってもうまくいかないということですので、その上下分離というのは、基本的に資本の組み替えと一緒。誰がリスクを負うのかっていうだけの話ですので、元々うまくいかないものを上下分離したって、こっちの不満がこっちの不満に付け変わるだけですので、何か特効薬、魔法ということにはならないというのは、私考えています。

記者)
 そういった意味でも、自動車依存を少しでも公共交通に転換する。

知事)
 それは、先ほどの根本的な採算を良くするっていうことに資することですので、これができれば大きいです。

司会)
 それでは以上をもちまして、知事定例記者会見を終了いたします。

知事)
 ありがとうございました。

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