今議会を終えて
私からは、先ほど閉会いたしました9月定例会についてお話をさせていただきます。
今議会では、県政全般について、幅広い御質問や御提言をいただきました。
新型コロナウイルス感染症につきましては、県民の皆様のご理解とご協力により、「BA.5対策強化期間」を前倒しで終えることができました。現在、新規感染者数、病床使用率ともに減少傾向にありますが、引き続き、ワクチンの接種促進や、医療提供体制の確保、検査キット陽性者登録センターの利用促進などを進めているところであります。また、本県においても、先日(9月26日)から、発生届の対象を限定したところでありますが、全ての方が安心して療養できるよう、引き続き努めてまいります。
本日議決いただいた補正予算に基づき、物価高騰の影響を受ける中小企業等への支援、重点医療機関における病床の確保などを進めてまいります。引き続き、国や市町村等と連携し、県民の命と健康を守り、地域経済の維持、回復に向け、全力で取り組んでまいります。
秋の行楽シーズンを迎えるにあたり、岡山芸術交流や秋の幻想庭園の開催などを控えているところであり、来月から始まるおかやま秋旅キャンペーンと併せて、本県の魅力を県内外に広く発信し、地域活性化や観光産業の回復につなげてまいります。
また、11月には3年ぶりとなるおかやまマラソン2022(にせんにじゅうに)が開催されます。岡山の街が、各ランナーの晴れ舞台となるよう、今準備を進めているところであり、県民の皆様、関係者の皆様におかれましては、本大会へのご支援をどうぞよろしくお願いいたします。
私からは以上でございます。
質疑応答
記者)
被災地支援の状況について、岡山県内の建設型仮設住宅です。唯一、まだ入居者がいらっしゃった二万仮設団地も、入居者が退去されたようです。被災地支援の中で大きな節目になると思うんですけれども、知事からご所見を伺えますでしょうか。
知事)
二万建設型仮設団地、最後まで残っていた建設型仮設住宅の入居者の方(であった)、最後の方が、退去(※間違い(撤去)を訂正)されたということで、この(二万仮設団地)住宅そのもの(が)近いうちに撤去ということになるわけでございます。まず申し上げておかなければいけないのが、みなし仮設住宅には、まだ7世帯の方がお住まいでありまして、これで仮設住宅にお住まいの方が全て自宅の再建をなされたというわけではないということを申し上げた上で、ただ、建設型仮設住宅(は)非常に(被災地の)象徴的なものでありますので、災害によっては、地域によっては、災害後、4年経っても5年経っても、それ以上経ってもなかなか仮設住宅の撤去ができない。これは当然ながら、自宅の再建ができていらっしゃらない方が、何年経ってもいらっしゃるという地域がある中で、この4年という期間でそのめどが立ったというのは、大変感慨深いものだと思います。それぞれ被災されて、仮設住宅に入居された方々の懸命なご努力、これが一番でありますけれども、この国、県、市のそれぞれの努力、これは私が申し上げてもよかろうと思います。それぞれの職員(が)本当によく頑張って、避難された方々の相談に乗ったりですとか、調整をしたりということを、私も定期的に報告を受けておりまして、もう自分の(ところの)職員を褒めてもしょうがないのかもしれませんけれども、よくやったというふうに思っています。あと、(現在も)みなし仮設住宅に残られている方々も、ずいぶんそれぞれ大体(退去の)めどは付いているっていうふうに、今のところ報告を受けておりますけれども、ぜひ、その方々がきちんと住宅を見つけて生活再建を果たされるまで、県としてもしっかり、引き続き取り組んでいきたいと思っています。
記者)
岡山市との関係についてお伺いします。議会の中でも出たと思うのですが、岡山市の新アリーナ構想の話と、それから建設事業費のことで今ちょっと話がかみ合ってないと思うのですけれども、今後岡山市とどういうふうに話を進めていかれる予定か教えてください。
知事)
議会でもこのアリーナの整備に関しては、極めて唐突であると受け止めていて、非常に困惑していると申し上げたところであります。我々、新アリーナ(整備)については、もう答弁したとおりでありまして、建設事業費市町村負担金については、現在、協議を重ねているところでございます。我々の立場とすれば、条例を改めるに足るだけの負担率見直しを求める理由と、具体的な内容を明らかにしていいただく必要があると(岡山)市に投げかけているところでありますが、(岡山)市の方からはいまだに、その根拠、返答が返ってきていないという状況でありますので、正直申し上げて議論が深まっていないということでございます。それぞれ(一般論として)、個別の課題について議論をこれからしていかなければいけないということだと思いますけれども、事務方の方でしっかり議論をしてもらいたいと思います。
記者)
コロナ関係ですけれども、病床確保はずっともうこれまでどおり継続されるということかと思うのですけれども、掲げておられるウィズコロナに向けては、やはりワクチン接種と(検査キット)陽性(者)登録センターで、この2つ(を引き続き)進めていく必要があるかと思うのですけど、そのあたりいかがでしょうか。
知事)
トスを挙げていただいたような気持ちになりました。ありがたいことに、今回の第7波(は)岡山県に限らず、全国で強い行動制限なしに収束に向かっていると申し上げてもいいようなグラフになっていると思いますけれども、実際の新規感染者数も、例えば第6波は、ピークからその4分の1のところまで下がらない(※間違い(達しない)を訂正)ままズルズルズルズル(続いて)、ここでようやく減ったかなっていうことで、それぞれの波で、ポンと(新規感染者数が)落ちる波があると思えば、あまり落ちてこない波というのがありました。例えば、第1波はものすごい行動制限をかけたので、スポンとゼロのところまで落ちましたけれども、第2波のときには緊急事態(宣言に基づく行動)制限をかけていない波だったということもあって、あまり落ちない。何か、ゆっくりゆっくり落ちるような形で、第3波にそのまま入ってしまった。これは岡山県も全国もそうだったわけでありますけれども、それと比べるとかなり良い形で落ちてきているというのが、第7波の特徴なのかなと思っています。これを行動制限なしにできたというのは、本当に一つの実績だと思っています。我々(は)第7波(を)このまま収束させたいわけですけれども、さあ次の波が来るのかということで言えば、7回来たわけですから、2度あれば3度あるというので言えば、7回あったものが8回目来ないと考える方が、むしろ不自然でありまして、私(は波が)来る方に賭けてもいいと思っています。それもこの2年半の経験を踏まえれば、やはり秋冬になって換気がしづらい、空気が乾燥する、風邪・インフルエンザが流行る、気管支系の病気が起きやすくなる。冬にかけて、非常に(それらが起こる)可能性が高い上に、年末年始の移動ということがありますので、この年末年始はまた残念ながら、それがどの変異株によるものかはわかりませんけれども、第8波の話題になっていることは、ほぼほぼ間違いないと思っています。もし、その予想を覆すことができるとするならば、もしくは第8波(は)意外と小さかったねと(なることです)。これまで大体波はどんどん大きくなってきた。この感染性はどんどん高くなっていて、感染性が高いから、前流行っていた株を抑えて広がっていくわけですから、感染性がどんどん高くなっていく割には、第8波(は)意外と小さな波で終わったねということがもし起きるのであれば、それはワクチンの接種が非常に上手く進んだ場合には、そういう可能性もあろうかと思っています。今回終わったから、ああよかったというふうに思いますけれども、反省点とすれば、我々、(グラフ上の)病床使用率の赤の線、ここが最高65.2%までいってしまったということがあります。(第6波のピークの)57.2%を超えたということだけでなくて、それぞれのときの病床の数も違います。我々(は)段階的に増やしていきましたから、このときが、何(床)かと今すぐ私(は)申し上げられませんけれども、精一杯(確保病床を)増やした状況でもここ(65.2%)までいってしまったということでありますので、もしこれ(病床使用率)が例えば8割、9割に行っていれば、それはもう本当に地域によっては、全く入院のめどが立たないですとか、そういったことになってもおかしくなかったわけでありますので、ぜひこれから1か月、2か月、ぜひワクチン接種、人によってはそれが4回目であったり、5回目であったり、もしくは、いやこれがお恥ずかしながら3回目なんですという方もいらっしゃるかもしれませんけれども、とにかく前のワクチン接種から5か月以上過ぎた方は、ぜひワクチンを打っていただきたい。それが、まず必ず来るであろう、この冬の次の流行の波を抑える一番の切り札だと思っています。また、この冬は、これもほとんど予言ですけれども、インフルエンザも流行することが予想されています。オーストラリアでこの2年半なかった流行がありまして、そのインフルエンザウイルス、必ず日本にもやってきます。オーストラリアからだけではないんですけれども、南半球からやってくるということですので、それにも備えていただきたいと思います。今、このインフルエンザのワクチンとコロナのワクチン、同じ日に打っても大丈夫だということが、厚労省の方で言われております。別々の腕に打ったりするんだみたいなことも言われていますけれども、それぐらい双方安全に打てますので、ぜひコロナのワクチン、インフルエンザのワクチン、できるだけ早めに打っていただくことを考えていただければと思います。
記者)
コロナに関連して、26日から始まった全数把握の見直しについてなんですが、まだ数日ではありますが、医療機関の方からその変更に対してのリアクションですとか、あと保健所側で、本当に負担が軽減されているのかとか、そういった情報が入っていましたら教えてください。
知事)
まず保健所の方からは、格段に楽になったという報告を受けています。問題なのが医療機関の方でありまして、実際、今約8割が発生届の対象外になっているということでありますので、それだけ見れば、ずいぶん手続きが楽になったということを聞いています。ただ、これまでだったら保健所が伝えていたいろいろな内容を病院の方で伝えると。しかも、始まったばっかりですので、病院の方々、医療従事者の方々、そもそも命を守るという仕事を自分の一生の仕事にされてる方ですから、やはりここであまり仕事をはしょってしまって、後で後悔するようなことはしたくないということで、かなり丁寧に説明をされているケースもあるようでありまして、こっちで仕事はなくなったけどこっちのこの念のためという説明で、大して楽になっている感じはしないなぁという病院もありますし、いややっぱり、もう報告(の)入力と念のための説明というのはずいぶん違うので、正直楽になったよという、いろいろな声が届いています。ただ、少なくとも私のところに、かえって面倒になったですとか、これはちょっと困るよ、このやり方はもう早急に改めてほしいみたいな声が届いているわけではありません。
司会)
それでは以上をもちまして、知事定例記者会見を終了いたします。
知事)
ありがとうございました。