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2024年8月9日知事定例記者会見

印刷ページ表示 ページ番号:0931361 2024年8月13日更新公聴広報課
会見写真

南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)に係る県民の皆様へのお願い

 私からは、4項目、お話をさせていただきます。
まず、昨日(8月8日)16時43分頃、宮崎県日向灘を震源とする地震が発生し、気象庁は19時15分に「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」を発表いたしました。
 これを受けて本県では、直ちに特別警戒体制をとり、今後の地震発生に備えております。
 南海トラフ沿いでは、平常時と比べ、大規模地震の発生する可能性が高まっていることから、県民の皆様には、事前の備えとして、3つのお願いをいたします。
 1つ目は、家具の固定や非常持出品の準備など日頃からの地震への備えを再確認すること。
 2つ目は、揺れを感じたら直ちに避難できるよう、避難経路や避難先の確認をしておくこと。
 3つ目は、偽情報の拡散に注意すること。
 県民の皆様には、当面、この3点に留意して日常生活を送っていただくとともに、地震が発生した場合には、落ち着いて避難するようお願いいたします。

新型コロナウイルスの感染状況について

 つづきまして、新型コロナウイルス感染症についてでございます。
 まず、県内の感染状況についてでありますが、84定点医療機関の患者報告数は1,103人で、1定点あたり、13.13となっており、高い水準で推移しています。
 次に、これからお盆を迎え、帰省、旅行など人と接する機会が増えることから、感染が拡大しないよう、県民の皆様に3つのお願いをいたします。
 1つ目は、基本的な感染防止策の徹底についてであります。換気やこまめな手洗い、医療機関や高齢者施設等を訪問する場合など、場面に応じたマスクの着用をお願いします。高齢の方と会う場合や大人数で集まる場合は感染予防を心がけてください。
 2つ目は、体調を考慮した行動についてであります。体調不良や発熱等の症状がある場合は、外出を控えるなど、無理をしないようにしてください。
 3つ目は、適切な受診についてであります。高齢の方や持病がある方が感染した場合は、重症化するおそれがありますので、早めの受診をお勧めしています。
 県民の皆様には、引き続き「うつらない」、「うつさない」行動を心がけていただきますようお願いいたします。

県内スポーツ選手の活躍について

 次に、県内スポーツ選手の活躍についてでございます。
 このたび、パリオリンピックにおいて、本県出身の岡 慎之助選手が体操で3つの金メダルと銅メダルを獲得されました。誠におめでとうございます。
 岡選手の非常に美しく、完成度の高い演技は、世界中を魅了いたしました。52年ぶりの3冠達成と1大会4個のメダル獲得という快挙に、心からお喜びを申し上げます。
 岡選手のオリンピックでの活躍やメダル獲得の功績は、県民に明るい希望と活力を与え、本県の名を高め、県民の誇りとなるものでございます。県としては、これを称え、県民栄誉賞を授与することを考えております。またご本人に打診をしていきたいと考えているところでございます。
 また、先月イタリアで開催されました世界剣道選手権大会 女子団体におきまして、見事優勝された本県出身の水川 晴奈選手に、岡山県スポーツ特別顕賞を授与することといたしました。
 水川選手は2018年の西日本豪雨での被災を乗り越え、全日本女子学生選手権大会では個人で史上最多となる3度の優勝を達成した剣士でございます。世界選手権にも最年少で代表に選出され、団体優勝に大きく貢献されました。
 授与式は8月19日に行う予定です。

岡山県三木記念賞受賞者の決定について

 最後の項目は、三木記念賞の受賞者の決定についてであります。
 このたび、本年度で第57回を迎える、本県で最も権威のある賞の一つ、三木記念賞の受賞者が決定いたしました。
 元岡山県精神保健福祉センター所長の山本 昌知様でございます。
 山本様は、入院が当たり前だった精神科医療を、地域で患者を支える医療に転換させるなど、長年にわたり、入院に頼らない支援のあり方を追求されました。
 精神保健福祉センター所長を退職された後も、患者のために献身的な活動を続けられており、本県の精神科医療の発展に大きく貢献されました。
 なお、授与式は、9月2日に、ルネスホールで挙行いたします。

 私からは、以上でございます。

質疑応答

記者)
 南海トラフの注意情報に関する県民へのお願いのことで、今回初めての臨時注意の情報ということで、なかなか県民の方もよく分からない状態の中で臨時情報のことも含めて、お願いをどのように周知されていくお考えでしょうか。

知事)
 南海トラフ地震は、これから30年で起きる確率が70~80%、30年で見ると非常に高いわけですけれども、それを1年は52週ですよね、52週×30(年)で割ると、1週間、1週間で言えば、かなり低い確率になります。これはもう算数の世界の話です。単純に割り算をすると、低い確率よりは数倍、かなり上がっているというのが、過去に蓄積をされた1,000を超える地震と、その後に大きな地震が続いたかどうかという解析、昨日、気象庁の方から発表がありましたけれども、その結果ということになります。今から1週間、2週間のうちに(地震が)起きるかどうかということは誰にもわからないけれども、その確率は相対的に高まっているということでありますので、まず、私からお願いしたいことは、慌てないでほしいということなのです。急に何か普段と違うことをするとか、夏の予定を全部キャンセルするとか、みんなでどこかに避難するとか、そういう状況ではありません。日常生活を送っていただくわけですけれども、(地震が起こる確率が)普段の確率よりも相対的に高いということが、これまでの統計、これまで積み上げてきたデータから分かっていますので、先ほど3つのお願い((1)地震への備えを再確認、(2)避難経路や避難先の確認、(3)偽情報の拡散に注意)をしましたけれども、地震の備えができているかどうか、備蓄がきちんとできているかどうか、地震が起きたときにどう避難するのか。どう家族と連絡を取るのか、そういったことを今、確認をしておいてほしいということでございます。落ち着いて、でも自分の中の感覚を一つ上の段階に上げておく。そもそも南海トラフ地震、いつ来てもおかしくないということがずっと続いているわけですけれども、その中でも少し頭の片隅に常に置いておく、そういうことをお願いしたいと思います。

記者)
 これから1週間となると、お盆休みでいろいろ人の動き等々も、県をまたいだ移動とかあると思います。先ほど知事がおっしゃられた全てキャンセルするような状況ではないということはあると思うのですけども、警戒というか注意を高める中で移動先、いろいろ人の移動が激しくなる中で、特にそういった意味で(南海トラフ地震に関して)県民に呼びかけたい部分というのはありますでしょうか。

知事)
 特にこの1週間ということについては、昨日の気象庁の方からの説明にもありましたけれども、何か科学的な根拠があって、1週間は非常に(地震が起こる確率が)高いけれども、この1週間過ぎるとずいぶんドーンと確率が落ちるということがあるから1週間としているわけではないわけです。確率は高いけれども、それがダラダラこの確率が下がっているであろうと見込まれる。我々が確率を考える場合に、何百万回も起きることを対象にするとかなりいいことが言えます。この曲線というのはベルカーブに乗っているな、いやベルカーブじゃなくてべき乗のカーブだとか、いろいろな数式で解析をすることができるわけなのですけれども、その回数が少ない場合には、実際に何が起きているのかというのはなかなかわかりません。昨日のグラフにもありましたけれども、滑らかなグラフが描けるのではなくてドッカンドッカンドッカンと、これが何を意味しているのかというのは、いろいろな仮説が両立をしますので、結局我々が言えるのは、(地震)直後は相対的に高くて、それから離れていくと確率は低くなっていくけれども、どこで急減するのかということについては、正直よく分からないということになります。ですから、1週間ということをあまり過度に、この1週間は本当に怖がるし、1週間過ぎると本当に安心だということにはそもそもならない。なんで1週間かというと、いろいろなアンケートを取って、社会的にそういったことがあるから、3ヶ月も6ヶ月もじっとそれ(地震)に備えているっていうのは、あまりにも社会的コストが高すぎるということで、1週間ぐらいが妥当なのではないかという、そういう科学的というよりは、この社会全体のバランスを見ての数字ということでありますので、その程度の数字なのだと。この1週間を過度に恐れすぎず、また1週間過ぎたからといって過度に安心しすぎないということを気を付けたいと思っています。夏休みの予定を全てキャンセルするなどといったことは、必要はありません。ただ、確認をしていただきたい。(地震に対しての)備えがあるか確認をしていただきたいということです。

記者)
 地震のことで、昨日、岡山県は特別警戒体制に移行されました。改めて県としてどんなふうに警戒に当たりたいのか、お聞かせ願えますでしょうか。

知事)
 そもそも南海トラフ地震は、いつ来てもおかしくないですし、30年スパンということを考えれば、来る方の確率がずっと高いというものであります。日々、ひずみが積み重なっていて、どこかで解放されるもの、そういうタイプの地震だそうでありますので、普段から低いけれども、常にある確率のこの地震が発生する確率が相対的に高まっている状態になっています。先ほどお話したことと被るわけなのですけれども、警戒はしていただきたい。ただ、過度に恐れる必要はありません。今自分が、もしくは家族が地震に対する備えができているかどうかの確認をしっかりしていただきたいと、そのように思っています。県とすれば、この2番目に高い警戒体制をとっています。実際に地震が起きた場合に、すぐいろいろな対応が取れるように、県庁はかなり高い警戒体制でいますけれども、県民の皆様にも常にそういうことで、身を固くしていただくほどではないと私自身は考えています。

(危機管理課長)
 一つ訂正をさせていただきます。先ほど2番目に高い警戒体制と申し上げましたが、2番目に高い特別警戒体制でございます。

知事)
 ごめんなさい、名前は「特別警戒体制」ですね。一般名詞の警戒体制の中で2番目(に高い)という感じですね。

記者)
 今後については、この体制というのをどのように運用していくご予定でしょうか。

知事)
 私自身は決めていないわけですけれども、元々1週間ということが国の方から示されているわけですので、1週間経った時点でまた再評価、国の方もされると思います。県の方でもその時点でどうするかということを決めるのだと思います。今の時点は、昨日、この警戒体制をこの引き上げたということだけであります。はっきりしたことは今決めておりません。

記者)
(今月1~2日に福井県で開催された)全国知事会議の中で、東京都の小池知事が、一極集中と人口減少の因果関係は不明確という発言をされていたと思うのですけど、そこに対する知事のお考えをお伺いしてもいいですか。

知事)
 私、ああいう議論が行われたこと自体は、大変有意義だったと思っています。2015年に全国知事会議が岡山で開催をされました。私ホストだったわけなのですけれども、すいません少し(話が)脱線して、それまで東京都知事は年に1回の、一番大事な会議に出席しないことの方が当たり前だったのです。(他の道府県と)利害が違いすぎると。(全国知事会議に)行っても成果がないし、馬鹿馬鹿しいし、みたいに思われていたのかなと思うのですけども、その議論がないということは残念なので、私、当時の舛添都知事にお手紙を書きまして、ぜひ、出席してくださいと。後で教えていただいたのが、半日出席して、要するに一部参加で帰る予定だったのだけれども、ホスト役の君(伊原木知事)からわざわざお手紙をいただいて全参加にしたのだよということをおっしゃっていただきました。(今回の福井では)そういった議論がされた、これまで知事会議の発言というのは、発言したい人が多いので、それぞれ1回ずつ言って終わりみたいなことが多かったわけですけれども、これは非常に大事な問題だということで、村井(全国知事会)会長のご判断で、小池都知事は毎回反論の機会を与えられて、かなり何度も議論のやり取りがありました。これは私が(岡山県知事として)全国知事会に11年以上いて、非常に稀なこと、(全知事の)47人、喋りたい人がいっぱいいる中で、この問題について往復の、3往復、4往復の議論がなされたということ自体は有意義だったと思います。この東京一極集中と少子化が関連していないという小池都知事の主張については、「ああそうなのか」というふうに納得した知事は、多分他にはいなかったのではないかなと、客観的状況は明らかですから。東京のあの(人口の)集中の具合、過密の具合で新規に売り出されたマンションの平均価格が初めて1億円を超えている。普通の人が例えば、3人子どもを持って、東京都内で子育てをしていくといったら、これ普通の給料ではまず難しいわけですから。そこに若い人が集まっているというのが、少子化に悪影響を与えていないというのは、なかなかこれは、「ああそうですか」と納得できない問題です。ただこれ東京都が悪いわけでもなければ、都知事が悪いわけではないのです。こういう構造があって、地方でのこのサステナビリティに非常に大きな脅威になっているし、東京に住んでいる人にとっても、どんどん人が集まって、住宅価格が上がっていくことが、これが住みやすさに繋がるとはとても普通に考えて思えないので、この構造的な問題をどうにかしませんかという、そういう話ですので、あまり何か(東京都が)攻撃されているというふうに受け止めずに、一緒に議論をしたいというのが、多くの知事の思いだろうと私は思っている、私自身はそういうふうに思っています。

記者)
 先月、知事はタイの方にトップセールスに行かれておりますけれども、改めてトップセールスを終えての所感と、現地の航空会社2社ほど行かれたと思いますけれども、手応えとか、どのように感じていらっしゃいますでしょうか。

知事)
 タイに9年ぶりに行ってまいりました。コロナがあったということはあるのですけれども、タイのような有望な市場、いろいろな意味で有望な市場に、少し行くのが間が空いてしまったなというのが、率直な感想でございます。やはり行ってみると、いろいろと勉強になることがございまして、当然、新聞等で常にタイで何が起きているかというのは、去年の総選挙のことですとか、把握していたつもりですけれども、やはり百聞は一見にしかずということを考えたところでございます。まず、観光のプレゼンをしてまいりました。今、タイが本当に海外旅行のブームになっているのだなということを感じました。9年ですから、9年はやっぱり長い。9年前のときには、まだまだ例えば家を持つだとか、車を持つというのはちょっと贅沢な感じですし、海外旅行ができるというのはかなり資産家の方、所得の高い方が対象だったわけですけども、随分、海外旅行、日本への旅行に興味を持たれる方の層が厚くなってきたなということを感じたところでございます。タイの皆さんの日本(への旅行)が最初という方から、2回目、3回目という方が増えてきて、やはり岡山というのは、(日本への旅行が)1回目だとどうしてもゴールデンルート、東京だ、京都だというところに行かれてしまうのですけれども、2回目、3回目、4回目になればなるほど(岡山に来ていただける)チャンスが増えてきますので、随分、岡山はこれからチャンスがあるなということを感じたところでございます。あと航空会社については、元々、駄目元で、具体的に実務的にじゃあやりましょうということにはなっていないということを承知でタイに向かったわけではありますけれども、タイ国際航空にしても、タイ・ベトジェットエアのLccにしても、これからの数年間で急速に保有機体数を増やすという計画を明かしていただきまして、当然飛行機も増やす、渡航先も増やすのだという、日本においても増やすので岡山についてもいろいろ研究をしたいという、思っていたよりもかなり前向きな意向、岡山だからというよりも、日本の主要都市に就航を考えたいという意向を示されて、大変心強く感じたところでございます。その反面、岡山の知名度の低さということも痛感をしたところです。ですから、プロモーション、岡山を売り込んでいく、岡山のこの利便性の高さ、航空会社にとっての有利さを説明するとか、これからまだまだやるべきことは多いなと思いながらも、少し可能性を正直感じたというところでございます。あとタイで活躍をされているビジネスマンの方々と意見交換をすることができ、また、日本大使館にお邪魔して、大使とお話をすることができましたけれども、その生産拠点としてのタイは曲がり角に来ているなと。国民所得が上がり、人件費が上がることで、工場の採算性というものは、随分、以前ほど良くなくなっているという、いろいろ発展をするにつれて状況が変わってきている。我々としてもタイに投資をしている岡山県の関係の企業に、どういう支援が必要なのか、そういったことについても非常に大事な知見が得られたと考えています。

記者)
 都市公園事業の負担金についてなのですけれども、岡山市の方が今年度分について、現状支払うことはできないというふうにおっしゃっていたところではあるのですけれども、県として、それについての対応についてはどのような方向でしょうか。

知事)
 そもそも、この通知を行ったということにつきましては、都市計画事業、今年度実施予定の負担金対象事業の計画をお示しするということは、それぞれの市町村にとって非常に大事なことです。お示しせずに、数ヶ月後に支払いをお願いすると、先方(市町村)は困りますので、ですから、通知をすること自体は、毎年やっている当たり前のことでありますので、それを粛々とさせていただいた。これ請求書とは違います、通知をさせていただいたということでございます。

記者)
 岡山市としては協議をして結論が出た上でないと(支払いはできない)というふうに言っているところではありますけれども、また協議したいという申し出等あった場合は、県としては対応していきたいというところでしょうか。

知事)
 そうですね、これは今回の通知の前も後も変わっていないわけですけれども、協議の申し入れがあれば、事務方の方で協議をするということでございます。

記者)
 令和6年度分について、工事をするかどうかというのと、(岡山市に対して)請求するかどうか、現時点でのお考えはどうですか。

知事)
 我々は計画がありまして、工事の計画はあるのですけれども、(工事は)しないかもしれませんよね。ただそれについて、今の時点で決めていることはありません。

記者)
 (岡山市から)協議の申し入れがあれば協議していくというところで、現段階では岡山市と、今年度分の負担金について協議しているわけではないということでしょうか。

知事)
 広い意味での協議はずっと続いていると思いますけれども、新たにこれ(今年度分の負担金)について(協議したい)ということがあれば、我々とすれば受けていくということです。

記者)
 今年度分というところについての、岡山市からのそれ(今年度分)に限った協議の申し入れは、今、現状特にないのでしょうか。

知事)
 私は聞いておりません。

記者)
 岡選手についてなんですけれども、県民栄誉賞は検討しているというところでしょうか。

知事)
 私とすれば、とにかくご本人が承諾をしていただければ、県としては(県民栄誉賞を)お渡しするということを決めております。

記者)
 (岡選手は)まだ向こう(フランス)にいらっしゃるということもあるのですかね。

知事)
 そうですね。(県民栄誉賞を)受け取っていただけるかどうかを、我々とすればこれから確かめなければいけないということです。もう2つ差し上げたいぐらいです、というか3つ差し上げたいぐらいです。

記者)
 パレードとかというものをお考えだったりするのですか。

知事)
 それについてはまだ何も決まっておりません。

記者)
 東京都知事選について伺わせてください。先日の報道機関の全国知事アンケートで、大量の候補者で、ポスターの掲示板の枠が販売されたとか、いろんな問題が起きて、公職選挙法の改正が必要かどうかというアンケートで、大半の知事が必要とお答えになっている中で、知事はどちらとも言えないというふうに答えられていましたが、それについてのお考えをお聞かせください。

知事)
 私自身、(ポスター枠の販売など)とんでもないことだと思っておりまして、もう許しがたいと思っています。私、法律についてそんなに詳しいわけではありませんので、(職員に)レクをお願いしまして、現状の法律の中で対応できる、選管が判断すれば対応できる部分も結構あるということを聞いています。私自身、こんなとんでもない状況を次に起こさせない、もしくは他の地域に波及させないということで、法改正がなくてできるのであれば、それでやっていただきたい。いやいや、今の法律では制約が多すぎて止められないということであれば、法改正をしていただきたい。こんなとんでもないことが起きないように必要な手段をとっていただきたいのですけれども、法改正なしでできるのだったら、それでやってねと。必要だったら、法改正をしてねと、そういう意味での消極的に見える回答をさせていただきましたけれども、私の思いとすれば、あんなこと絶対に許さないために、必要な手段をとってほしいというのが私の思いであります。

記者)
 都知事選の結果についてなのですけども、石丸さん、前安芸高田市長ですか、が蓮舫さんを抑えて2位になったと。石丸さんの選挙の仕方がSNSを活用して若い人の票をいっぱい集めたということだと思うのですけども、選挙の仕方がこれから変わっていくというような、そういうご感想はないですか。

知事)
 明らかに、これまでにはなかった動きなのだろうなと思います。私自身、この石丸さんと直接お会いしたことがありませんので、あまりここで申し上げられることもないわけなのですけれども、私自身が岡山県で(知事)選挙をした感想で言いますと、選挙の前に半年ほどいろんな各地を回って、いろいろな方のお話をお伺いし、いろいろな方に私の思いをお伝えしました。毎日駆け回って、何十人、場合によっては何百人の方とお会いしたわけですけれども、結局その半年ずっといろいろなところに行ってお会いできた人数が、集計してみると約4万人だったそうでありまして、その当時の岡山県の有権者が約157万人(※「160万人」を修正)と。157万人と比べるとやっぱり4万人というのはかなり少ない数で、やっぱりこの大きな選挙を戦うというのは、難しいのだなということを、痛感をしたわけでありますけれども、そういった中で新聞で取り上げていただける、もしくはテレビで取り上げていただけるというのは本当にありがたいこと、これはもう対立候補の主張も併せて取り上げていただいて、それも十分結構なのですけど、そういうことで有権者の方が、この人はこんな考えなのだ、あんな考えなのだというのが分かるというのは本当に貴重なのだなという、メディアは大事なのだなということを痛感したわけですけれども、またインターネットは別のタイプの情報を提供することができるので、私自身、一般論として前向きに捉えています。ただ新しいメディアでもあるので、使い方について、まだまだ双方慣れていないところがあって、切り取られた部分だけがワッと伝わって、ある種誤解のような形になったり、プラスでもマイナスでもという面があるので、まだまだ我々習熟するために必要な時間はかかるのだろうなと思っています。

記者)
 地震の話に戻ってしまうのですけれども、呼びかけの3点目に偽情報の拡散に注意することとして、県として南海トラフでどれぐらいの被害が起きるのか、例えばどんな備えをすればいいのかみたいな、正しい情報を県民の方が手に入れるために、県としてどういう発信をしているのか、があれば教えてください。

知事)
 今日の記者会見はまさに我々にとってすごく大事な発信になります。あと我々が(県の)ホームページに(掲載して県民に見てもらう)というよりも、一番大事なのは気象庁を含めて、国の関係機関に情報を取りに行っていただきたい。以前だったら国の情報取りに行くのは、本当に物理的にも大変でしたけど、今はもうネットですぐ検索できますので、もう極力元情報に近いところで取っていただきたいと思っています。我々は国の情報を仕入れて皆様にお伝えする努力はしますけれども、できる限り元根本で仕入れる情報というのが、伝言ゲーム(で間違った情報が伝わること)にもなりづらいですし、お願いしたいなと思っています。

司会)
 それでは以上をもちまして、知事定例記者会見を終了いたします。

知事)
 ありがとうございました

2012年の記者会見