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よくある質問コーナー
よくある質問コーナー
- 文化財センターではどんな仕事をしているのですか?
- 岡山県内に遺跡は何か所ありますか?
- どんなときに発掘調査をするのですか?
- 遺跡の時代はどうしてわかるのですか?
- 地面の下の遺跡はどうなっているのですか?
- 発掘調査にはどんな道具を使うのですか?
- 出土品は誰のものになるのですか?
- 発掘調査が終わった後の遺跡はどうなるのですか?
- 恐竜の骨やアンモナイトは発掘しないのですか?
文化財センターではどんな仕事をしているのですか?
岡山県内のいろいろなところで遺跡を発掘調査して、むかしの人々の暮らしぶりを調べています。
調査で見つかった土器(どき)や石器(せっき)などの出土品(しゅつどひん)は、元の形に復元(ふくげん)したり、大きさをはかって図にしたり、写真をとったりします。
また、調査で分かったことを知ってもらうための展示会(てんじかい)や報告会(ほうこくかい)などを開いたり、くわしい報告書や、わかりやすいパンフレットを作っています。
岡山県内に遺跡は何か所ありますか?
これまで約22,000か所が知られ〔平成26年4月1日現在〕、全国的に見ても、遺跡(いせき)が多い地域です。このうちの半分くらいは古墳です。
遺跡は地中にうまっていることが多いので、正確な数を知ることが難しいのですが、田んぼ・畑・山などを歩いて、落ちている土器・石器などの広がりや地形の変化などを調べる分布調査(ぶんぷちょうさ)を行うことで、おおよその数や種類を知ることができます。
どんなときに発掘調査を行うのですか?
遺跡は私たちの歴史を知るうえで重要なものです。そこで発掘調査を行って古い時代の人々の生活の様子を詳しく調べるのです。また、多くの遺跡は、私たちが住んでいる地面の下に埋(う)まっているので、道路や建物をつくるとき、知らないうちにこわされてしまうことになります。そこで工事をする前に、その地面の下に遺跡があるかどうかを調べたり、見つかった遺跡の様子を詳しく調べて、図や写真を残すために発掘調査をするのです。
遺跡の時代はどうしてわかるのですか?
下図の「自動車の変化」からもわかるように、「もの」は時代ごとに変わっていきます。遺跡からは、竪穴住居(たてあなじゅうきょ)やお墓など地面に掘られた遺構(いこう)と、土器や石器など持ち運びの出来る遺物(いぶつ)という2つの「もの」が見つかります。このうち土器は残りやすく、時代によって種類や形の変化がわかりやすいので、遺跡の時代を決めるためによく使われます。下図のように縄文(じょうもん)土器、弥生(やよい)土器、そして須恵器(すえき)などの、出土した土器によってその遺跡の時代を決めていくのです。
自動車と土器の変化
地面の下の遺跡はどうなっているのですか?
地面の下には、長い年月の間に洪水(こうずい)などが繰り返されながらたまった土が積み重なっています。そのため、下から上に新しい土がたまった地層(ちそう)の中に遺跡は見つけることができるのです。下図のように、岡山市にある百間川兼基遺跡(ひゃっけんがわかねもといせき)では、現代から弥生時代までの土が順番に地層になっていました。
百間川兼基遺跡の地層
発掘調査にはどんな道具を使うのですか?
発掘調査を行う時にはいろいろな道具が使われます。ただ、遺跡を掘るための専用の道具はあまり多くありません。みなさんが園芸(えんげい)や草取り、掃除(そうじ)に使っている道具を使います。例えば遺跡を覆(おお)う土を掘るにはスコップや鍬(くわ)を使います。草取りに使う草削りは、遺構を掘ったり、遺構をきれいに削(けず)って掃除するのに使います。
掘り上がった遺物や遺構は、写真を撮(と)ったり、レベルやトータルステーションなどの測量機器(そくりょうきき)を使って図面を描(か)いて記録します。
草削りを使って掘っていく様子
出土した土器を撮影する様子
出土品は誰のものになるのですか?
出土品は、たとえ小さなかけらでも昔の人の生活や歴史を教えてくれる手がかりとなり、みんなが利用できる公共のものです。みなさんが岡山県内のどこかで出土品を見つけたら、落とし物をひろったときと同じように、まず遺跡のある場所の警察署(けいさつしょ)に届けてください。その後、警察署が岡山県教育委員会に問い合わせ、岡山県教育委員会は出土品が文化財かどうか調べます。一方、文化財として認められた出土品は、大昔のものなので、持ち主はわからないことが多く、そのときには岡山県に帰属(きぞく)します。そして、出土品をみなさんが活用できるように、県や市町村の教育委員会などが出土品を整理・保管することになっています。
調査された後の遺跡はどうなるのですか?
発掘調査が行われた原因によって、調査後の遺跡がどうなるかが決まります。研究のために学術調査として発掘調査を行ったとき、そのまま遺跡は保存されます。そのほか、整備することを目的として発掘調査を行い、史跡(しせき)公園などとして利用できるようになることもあります。
一方、道路や建物を造るために調査した場合は、その遺跡の調査成果を報告書にまとめ記録として保存します。その後工事が始まり、道路や建物ができます。ただし、歴史上あるいは学問上の価値が特に高いと認められたときには、工事計画が変更され、そのまま遺跡が保存される場合もあります。
道路になっていく美作市尾崎(おさき)遺跡
恐竜の骨やアンモナイトは発掘しないのですか?
発掘と言うと、恐竜の骨やアンモナイトなどの化石発掘を思い浮かべる人がいるかもしれませんが、センターでは発掘調査しません。私たちセンターの発掘調査では、土中に埋もれている、昔の人のくらしに関わる「もの」を対象としています。
恐竜の骨やアンモナイトは人が誕生するずっと前のものですから、調査の対象ではないのです。これらはそれを専門とする研究者がいて、調査を進めています。