本文
花粉をほとんど発生させないスギ・ヒノキの品種です。
それぞれの地域で元々生育しているスギ・ヒノキの種類はたくさんあります。
その中に花粉が少ない個体があり、それらを研究して、国が定めた花粉量の基準をクリアした花粉の少ない品種が少花粉スギ・ヒノキとして登録されたものです。
花粉の付いたスギ
花粉の少ないスギ
勝央町にある県の森林研究所で少花粉スギ・ヒノキの種を採ります。
普段は雄花をほとんどつけないため、ジベレリンなどの植物ホルモンを用いて花が着くようにします。
無事に開花して授粉が完了したら、秋ごろに球果(実)がなります。
そこで種を取り、苗木生産者が1~2年かけて育てています。
ジベレリン処理
裸苗苗畑
コンテナ苗苗畑
スギやヒノキを伐った後、植えやすいように掃除をします。
少花粉苗木を運んで、人の手で穴を掘り苗木を丁寧に植えます。
植える本数は、1ヘクタール当たり2,000~3,000本植えている場所が多いです。
10平方メートル当たりにすると20~30本です。
木と木の間が約1.8~2.2メートル空いた間隔で植えています。
少花粉品種への植替えが進むと花粉は少なくなります。
花粉が少なくなると、花粉症にかかる人は減っていきます。
どのくらい少なくなるといいのかは、わかっていませんが、昔、花粉症がなかったことから、植え替えを進めていくと効果は上がると考えられます。
また、花粉は県境を越えて飛んでくるため、広い範囲での取組が必要です。
中国地方では、平成25年10月から中国5県による連携を図り、苗木生産技術の情報交換などに取り組んでいます。
全国的な花粉発生源対策に向け、全国知事会において、令和2年6月、花粉発生源対策プロジェクトチームが発足しました。
本県がリーダー県となり、各都府県の取組や課題を整理して、令和4年8月に林野庁長官に対して、提案・要望活動を実施しました。
中国5県連絡会議
林野庁への提案・要望活動