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大切な衣料を、清潔で、良い状態で、長く着るために欠かせないのがクリーニングです。
一方で、衣類が、縮んだ、変色した、破損した、紛失したなどといったトラブルも数多く発生しています。そうしたトラブルを避けるために、クリーニングの基礎知識を身につけて、上手に利用しましょう。
揮発性の有機溶剤で、油溶性の汚れを取り除くもので、水洗いすると風合いが落ちるデリケートな衣料(毛・シルク など)を洗うのに適しています。
ドライクリーニングでは除去しきれない水溶性汚れやシミを落とすために、本来ならドライクリーニングすべき衣類を、型崩れや縮みをできるだけ起こさないように、40℃以下のぬるま湯で機械の力を小さくして水洗いする方法
水洗いのことですが、クリーニング店では、洗浄力を高めるために、衣類素材に適した温度で洗っています。
○クリーニング店にどうしてもらいたいのか、汚れ具合、素材の情報などを正確に伝えましょう。クリーニング店が衣料を見て、分かる情報は限られています。
例えば、汗をたくさんかいたとか、シミの箇所や原因などを伝えることで、衣類の素材や汚れに適した処理をしてもらうことができます。
○上下揃いや組合せの衣類は、いつも一緒にクリーニングに出しましょう。色合いがチグハグになる恐れがあります。
○ポケットの中に何か入っていないか確認しましょう。ものによっては、シミの原因になります。
○破れやほつれは直してから出しましょう。クリーニング処理で大きくなる恐れがあります。
○高価な装飾ボタンなどは、クリーニングに出す前に取り外しておきましょう。変色や破損の恐れがあります。
○預かり伝票を必ず受け取りましょう。
○クリーニング店で預かり伝票を見て、数量、仕上がり具合を確認しましょう。
○ボタン、ベルト、リボンなどの付属品は全部そろっているか、シミや損傷はないか確認しましょう。
○出来上がったら、早めに取りに行きましょう。
○万一、苦情などがある場合は、その場で申し出ましょう。後日では、その原因を明らかにすることが難しくなります。
○クリーニングから戻ってきたら、ビニール袋から出して保管しましょう。袋のままだと、カビやシミ、変色の原因となります。
○汚れた服とクリーニングした服は、分けて保管しましょう。虫やカビなどが移ってしまう恐れがあります。
○防虫剤を使用する場合は、一種類だけにしましょう。混ぜて使用すると化学反応を起こし、溶けてシミになる恐れがあります。
○クリーニングした衣料に異常があったら、速やかにクリーニング店に申し出て、その状態を確認してもらい、説明を求めましょう。必ずしもクリーニングの処理に問題があるとは限らず、衣料そのものに原因があったり、消費者の取扱い方に問題があることもあるので、冷静に話し合い、原因を確認しましょう。
○クリーニング店に責任がある場合は、「L.Dマーク」加盟店と「Sマーク」登録店であれば、「クリーニング事故賠償基準」に基づいて損害を賠償してもらうことができます。それ以外の店の場合にも、この基準を参考にして解決を目指しましょう。
L.Dマーク | クリーニング生活衛生同業組合の加盟店 |
Sマーク | 「クリーニング業に関する標準営業約款」の登録店 |
*消費のアドバイス 「クリーニングの「テカリ」弁償は?」