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岡山県子どもを虐待から守る条例

印刷用ページを表示する 掲載日:2015年12月22日更新

                     岡山県子どもを虐待から守る条例
目次
 前文
 第一章 総則(第一条―第十一条)
 第二章 予防(第十二条)
 第三章 早期発見及び早期対応(第十三条―第十七条)
 第四章 援助、指導及び支援(第十八条―第二十条)
 第五章 人材の育成等(第二十一条―第二十四条)
 附則
 子どもは社会の宝、活力の源、未来への希望であり、全ての子どもが安心して暮らせる環境を整備することは、社会全体の責務である。
 しかし、核家族化、少子化の進行、近隣との人間関係の希薄化等に伴い、家庭や地域における子育て力が低下し、子どもの虐待が複雑・深刻化している。
 子どもに対する虐待は、著しい人権の侵害であり、その心身の成長及び人格の形成に重大な影響を与えるとともに、将来の世代の育成にも懸念を及ぼすものであり、決して許されないことである。
 こうした認識に立ち、虐待防止体制を充実し、早期発見から再発防止を図るとともに、虐待を受けた子どもに対し適切な援助等を行い、その健やかな成長を支え、虐待の連鎖を断つことを目指し、ここにこの条例を制定する。
   第一章 総則
 (目的)
第一条 この条例は、子どもを虐待から守ることについて、基本理念を定め、及び県の責務等を明らかにするとともに、子ど もを虐待から守ることに関する施策の基本となる事項を定めることにより、県、市町村、県民、保護者等が一体となって、子どもを虐待から守ることに関する施策を総合的かつ計画的に推進し、もって子どもの人権が尊重され、かつ、子どもが健やかに成長することができる社会の実現に寄与することを目的とする。
 (定義)
第二条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。
 一 子ども 児童虐待の防止等に関する法律(平成十二年法律第八十二号。以下「法」という。)第二条に規定する児童をいう。
 二 保護者 法第二条に規定する保護者をいう。
 三 虐待 法第二条に規定する児童虐待をいう。
 四 関係機関等 学校、児童福祉施設、病院その他の業務上子どもの福祉に関係のある機関及び学校の教職員、児童福祉施設の職員、医師、歯科医師、保健師、助産師、看護師、歯科衛生士、弁護士その他の職務上子どもの福祉に関係のある者をいう。
 (基本理念)
第三条 虐待は、子どもに対する著しい人権の侵害であり、決して許されないものであるとの認識の下に、社会全体でその防止が図られなければならない。
2 子どもを虐待から守ることに関する施策の実施に当たっては、子どもの生命を守ることを最優先とし、子どもの最善の利益が考慮されなければならない。
3 子どもを虐待から守るための取組は、子どもの人権が尊重され、かつ、子どもが健やかに成長することができる社会の実現に向けて取り組まれなければならない。
 (県の責務)
第四条 県は、前条に定める基本理念(以下「基本理念」という。)にのっとり、子どもを虐待から守ることに関する施策(以下「児童虐待防止施策」という。)を策定し、及び実施する責務を有する。
2 県は、市町村が実施する児童虐待防止施策を支援するよう努めなければならない。
 (市町村の役割)
第五条 市町村は、児童虐待防止施策の推進に努めるとともに必要な体制を整備し、県及び関係機関等との連携に努めるものとする。
 (県民の役割)
第六条 県民は、基本理念にのっとり、虐待のない地域づくりに積極的な役割を果たす
よう努めるとともに、県及び市町村が実施する児童虐待防止施策に協力するよう努めるものとする。
 (保護者の責務)
第七条 保護者は、基本理念にのっとり、自らが子育てについての第一義的責任を有することを認識し、子どもが心身ともに健やかに成長することができるよう努めなければならない。
 (関係機関等の役割)
第八条 関係機関等は、虐待を発見しやすい立場にあることを自覚し、虐待の早期発見に努めるものとする。
2 関係機関等のうち医師、歯科医師、保健師、助産師、看護師、歯科衛生士その他の医療関係者は、健康診査、診療、保健指導等の機会を通じ、子育てに関する保護者への助言等による虐待の予防に努めるものとする。
 (連携及び協働)
第九条 県は、児童虐待防止施策の実施に当たっては、市町村、県が設置する保健所、児童相談所、福祉事務所(社会福祉法(昭和二十六年法律第四十五号)に定める福祉に関する事務所をいう。以下同じ。)、警察本部(警察署を含む。以下同じ。)及び関係機関の連携の確保に努めるとともに、必要に応じ、県民、関係機関等並びに地域において子どもの家庭的養護を担う里親及び里親の会のほか、虐待を予防する活動に取り組む団体の協力を求めるものとする。
 (行動計画)
第十条 知事は、毎年度、県が重点的に取り組むべき児童虐待防止施策に関する行動計
画を策定するとともに、その実施状況を取りまとめ、これを公表するものとする。
2 知事は、前項の行動計画の策定に当たっては、関係機関等に対し、児童虐待防止施策に関する必要な報告を求めることができる。
 (啓発活動)
第十一条 県は、子どもの虐待に関する県民の理解を深めるために必要な広報その他の啓発活動を行うものとする。
   第二章 予防
第十二条 県は、虐待予防に資するため、妊婦及びその家族に対する相談対応の実施、子育て家庭に対する情報の提供その他の子育て支援に関する施策を実施するものとする。
2 県は、虐待予防に資するため、児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第六条の三第四項に規定する乳児家庭全戸訪問事業、同条第五項に規定する養育支援訪問事業その他の市町村(岡山市を除く。第二十三条において同じ。)及び関係機関等が行う子育て支援に関する業務について、必要な支援を行うものとする。
   第三章 早期発見及び早期対応
 (早期発見)
第十三条 県は、虐待を早期に発見することができるよう、虐待を受けた子ども(虐待を受けたと思われる子どもを含む。以下この章において同じ。)を発見した者が通告しやすく、かつ、虐待を受けた子どもに係る家族その他の者が相談しやすい環境づくりに努めなければならない。
 (通告に係る対応等)
第十四条 児童相談所長(県が設置する児童相談所の長に限る。以下同じ。)は、虐待を受けた子どもを発見した者から通告があった場合には、直ちに当該通告の内容に係る調査を行い、当該通告を受けてから少なくとも四十八時間以内に面会その他の手段により当該子どもを直接目視することを原則とした法第八条第二項の安全の確認を行うための措置(以下「安全確認措置」という。)を講ずるものとする。
2 虐待を受けた子どもの保護者及び同居人は、安全確認措置に協力しなければならない。
3 児童相談所長は、安全確認措置を講ずるに当たっては、必要に応じ、市町村の職員、近隣住民、学校の教職員、児童福祉施設の職員、虐待を受けた子どもが生活する住宅を管理し、又は所有する者その他子どもの安全の確認のためにその協力が必要な者に対し、協力を求めるものとする。
4 前項の規定により児童相談所長から協力を求められた者は、安全確認措置に協力するよう努めるものとする。
 (通告等に係る体制の整備等)
第十五条 県は、虐待を受けた子どもを発見した者からの通告を常時受けることができる体制の整備に努めなければならない。
2 県は、虐待を受けた子どもに係る通告又は相談を行った者及び安全確認措置に協力した者に必要な配慮をしなければならない。
 (安全の確認及び確保に関する協力)
第十六条 知事は、法第九条第一項の規定による立入調査等、法第九条の三第一項の規定による臨検若しくは捜索又は同条第二項の規定による調査若しくは質問をさせるに際し必要があると認めるときは、警察本部長若しくは警察署長又は市町村長に対し、子どもの安全の確認及び確保に関し協力を求めるものとする。
2 児童相談所長は、児童福祉法第三十三条第一項又は第二項の規定による一時保護を加えるに際し必要があると認めるときは、警察本部長若しくは警察署長又は市町村長に対し、子どもの安全の確認及び確保に関し協力を求めるものとする。
 (情報の共有)
第十七条 県は、虐待の早期発見及び早期対応のため、保健所、児童相談所、福祉事務所、警察本部その他の県の関係機関(以下この条において「県の関係機関」という。)、市町村及び関係機関等との間並びに県の関係機関相互間における虐待に関する情報の共有を図るための連携協力体制の整備に努めるものとする。
   第四章 援助、指導及び支援
 (虐待を受けた子どもに対する援助)
第十八条 県は、虐待を受けた子どもが虐待から守られ、かつ、良好な家庭的環境で生活できるようにするとともに、虐待を受けた子どもの心身の回復を図るため、虐待を受けた子どもに対し、保健、医療、福祉、教育等の専門家の連携により、年齢、心身の状況等を十分考慮した援助を行うものとする。
 (虐待の連鎖を断つ援助)
第十九条 県は、虐待を受けた子どもが親となったとき、虐待を行うことのないよう、
その成長過程において適切な予防的ケアを受けることができるよう必要な措置を講 ずるものとする。
2 県は、虐待を受けた子どもの保護者が良好な家庭環境を形成することができるよ
う、当該保護者に対し、親子の再統合に向けた必要な指導及び援助を行うものとする。
3 県は、虐待を受けた子どもに対する社会的養護の充実を図るため、乳児院、児童養
護施設等において子どもたちがより家庭的な環境で生活できるよう施設職員の資質
向上に取り組むものとする。
4 県は、家庭的養護を推進するため、里親制度の普及啓発を図るとともに、養育里親
又は専門里親の養成、一時里親制度の充実等に努めるものとする。
 (子ども自身による安全確保への支援)
第二十条 県は、子どもが虐待から自らの心身の安全を確保できるようにするため、子
どもに対し、教育、啓発その他の必要な支援を行うものとする。
   第五章 人材の育成等
 (人材等の育成)
第二十一条 県は、市町村及び関係機関等において子どもを虐待から守ることに寄与する人材の育成を図るため、専門的な知識及び技術の修得に関する研修等を行うものとする。
2 県は、地域における子どもを虐待から守ることに関する活動を促進するため、当該活動に取り組む団体等の育成に努めるものとする。
 (調査研究)
第二十二条 県は、子どもを虐待から守る取組をより効果的に推進するための方策につ
いて調査研究を行うものとする。
 (要保護児童対策地域協議会への支援)
第二十三条 県は、市町村が設置する児童福祉法第二十五条の二第一項の要保護児童対策地域協議会の運営の充実を図るため、必要な支援を行うものとする。
 (財政上の措置等)
第二十四条 県は、児童虐待防止施策を推進するため必要な財政上の措置及び体制の整備に努めるものとする。
   附 則
 この条例は、平成二十八年四月一日から施行する。

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